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後場に注目すべき3つのポイント~30年半ぶり29000円回復

2021/2/8 12:18 FISCO
*12:18JST 後場に注目すべき3つのポイント~30年半ぶり29000円回復 6日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は続伸、30年半ぶり29000円回復 ・ドル・円は小じっかり、仲値にかけて買い ・値上がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位がファーストリテイリング<9983> ■日経平均は続伸、30年半ぶり29000円回復 日経平均は続伸。598.99円高の29378.18円(出来高概算8億0713万株)で前場の取引を終えている。 前週末5日の米国株式相場は続伸。ダウ平均は92.38ドル高の31148.24ドル、ナスダックは78.55ポイント高の13856.30ポイントで取引を終了した。朝方発表された1月の雇用統計は予想を下回ったものの、1.9兆ドル規模の追加経済対策への期待感から寄り付き後、上昇。利益確定の売りに伸び悩む場面があったが、概ね堅調に推移した。 米国株高を受けた今日の東京市場は買いが先行した。米国株高が東京市場の株価支援要因となり、また企業決算の発表が佳境となり、好業績銘柄への物色意欲が強く、株価を押し上げた。一方、先週末の日経平均が400円を超す上げとなった後ということもあり、利益確定売りが出やすかったが、前場は概ね買いが優勢の展開で、日経平均は1990年8月以来約30年6カ月ぶりに29000円台を回復した。 個別では、決算発表に加え投資ファンドのユニゾン・キャピタル系企業がTOBを実施すると発表し買付け価格1200円にサヤ寄せしたN・フィールド<6077>がストップ高買い気配となったほか、決算を発表した神戸鋼<5406>、ゴールドウイン<8111>が10%を超す大幅高となり、同じく決算を発表したA&D<7745>、UTグループ<2146>、日本製鉄<5401>、日曹達<4041>、洋缶HD<5901>、ホシデン<6804>、日本紙<3863>、クレハ<4023>、スシローGHD<3563>、オープンドア<3926>、ミネベアミツミ<6479>、セコム<9735>が上げた。決算発表銘柄以外では、JESHDと合弁会社を設立すると発表したNCHD<6236>、傘下の投資ファンドが特別買収目的会社を2社新設すると報じられたソフトバンクG<9984>などが上げた。 一方、決算を発表したダイフク<6383>、山一電機<6941>、日特殊陶<5334>、新日本製薬<4931>、JESHD<6544>、アニコムHD<8715>、電子材料<6855>が下げた。決算発表銘柄以外では、英半導体会社ダイアログの買収協議を行っていると発表し財務負担が警戒されたルネサス<6723>が下落した。 セクターでは、全業種が値上がりした。鉄鋼、鉱業、海運業、繊維製品、石油石炭製品などが値上がり率上位。東証1部の値上がり銘柄は全体の75%、対して値下がり銘柄は20%となっている。 日経平均が順調に上昇している。昨年1年間を見ると、2月のコロナショック前の日経平均の高値は1月20日の24083円(終値ベース、以下同じ)。先週末はこれを20%ほど上回る水準にある。だが、もちろん全ての株が上がっているわけではない。今回は業種別の株価を見てみる。 東証33業種について、コロナショック前の昨年1-2月につけた高値と先週末の水準を比べると、先週末段階でコロナショック前の高値を上回っているのは14業種。下回っているのは19業種。半数以上の業種がコロナ前の高値を未だに回復できていない。上昇率が大きい業種は電気機器で、コロナ前の高値を30%上回っている。以下、情報・通信が23%、海運、機械、サービス、小売が10%以上上回っている。一方、先週末の水準がコロナ前の高値に遠く及ばないのが鉱業。41%下回っている。以下、空運が35%、鉄鋼、石油・石炭、不動産、銀行、陸運、建設、繊維製品がコロナ前の高値まで10%以上届かない。 このように、全体相場が上昇する中でも、株価低迷を脱せない業種は多い。さらに、TOPIXグロースとTOPIXバリュー。TOPIXグロースはコロナショック前の高値より先週末で17%ほど高い水準にある。一方、TOPIXバリューは今日の前場にようやくコロナショック前の高値水準を上回ってきた。このように、日経平均が大きく上昇する中で、株式市場は思った以上に二極化や選別が激しい。今日の前場は全業種上昇だが、この相場が長く継続するわけではないだろう。また、二極化や選別はおそらく業種だけではない。次の機会があればさらに考えてみたい。 さて、後場の東京市場で日経平均はもみ合いとなりそうだ。好業績銘柄に対する物色意欲が旺盛で、下がれば買いたい投資家が多いとの指摘もあり、下値は固そうだ。一方、先週末に日経平均が400円を超す上げとなった後ということもあり、市場では上げピッチの速さが意識されており、上値追いには慎重になりそうだ。なお、今日は14時に1月の景気ウオッチャー調査が発表される。また、住友鉱<5713>、フジクラ<5803>、ワークマン<7564>、バンナムHD<7832>、ソフトバンクGなどが四半期決算発表を予定している。 (小山 眞一) ■ドル・円は小じっかり、仲値にかけて買い 8日午前の東京市場でドル・円は小じっかり。日経平均株価は前週末比600円高と強含み、リスク選好的な円売りが鮮明に。仲値にかけて国内勢が買いを強め、ドルは105円前半から半ばに値を上げた。ただ、買い一巡後はほぼ横ばいとなり、上値の重さも目立つ。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は105円35銭から105円55銭、ユーロ・円は126円82銭から127円07銭、ユーロ・ドルは1.2030ドルから1.2054ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・JIG−SAW<3914>、綜研化学<4972>など、6銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位がファーストリテイリング<9983> ■経済指標・要人発言 【要人発言】 ・バイデン米大統領 「雇用統計は経済が依然、問題を抱えている証拠となった」 「支援の延長は失業を助ける」 「救済策は400万の雇用を創出」 「リスクは規模が小さ過ぎること」 ・メルケル独首相 「ドイツのロックダウンを2週間延長する計画」 【経済指標】 ・日・12月経常収支:+1兆1656億円(予想:+1兆1054億円、11月:+1兆8784億円) <国内> ・14:00 1月景気ウォッチャー調査・現状判断(予想:30.0、12月:35.5) <海外> ・15:45 スイス・1月失業率(予想:3.7%、12月:3.5%) ・16:00 独・12月鉱工業生産(前月比予想:+0.1%、11月:+0.9%) 《CS》
関連銘柄 32件
2146 東証プライム
2,162
1/10 15:30
-8(%)
時価総額 86,151百万円
製造業中心に人材派遣・請負等を行うUTエイムなどを傘下に収める持株会社。半導体、自動車関連企業などが取引先。構造改革ソリューションの提供等も。技術職社員数は5万2000名超。製造派遣分野に経営資源集中。 記:2024/08/13
3563 東証プライム
3,144
1/10 15:30
+7(%)
時価総額 364,921百万円
回転寿司チェーン「スシロー」を全国展開する「あきんどスシロー」、「京樽」などを傘下に収める持株会社。海鮮三崎港、杉玉などのブランドも持つ。グループ店舗数は1150店舗超。海外事業の拡大などに取り組む。 記:2024/11/12
3863 東証プライム
854
1/10 15:30
+3(%)
時価総額 99,282百万円
大手製紙メーカー。新聞用紙や印刷・情報用紙、家庭紙等を手掛ける。「クリネックス」、「スコッティ」ブランド等を展開。エネルギー事業等も。グラフィック用紙事業は生産体制再編成進める。財務体質の改善図る。 記:2024/11/26
3914 東証グロース
3,250
1/10 15:30
-40(%)
時価総額 21,941百万円
データコントロール事業を展開。クラウドサーバやIoTデバイス等の自動監視、運用を行う。IoTエンジン「NEQTO」を活用したIoTソリューションの提供等も。海外オペレーションの体制強化など先行投資を継続。 記:2024/08/29
3926 東証プライム
613
1/10 15:30
-2(%)
時価総額 19,162百万円
旅行比較サイト「トラベルコ」の運営を行う。多言語旅行比較サイトや伝統工芸品紹介サイト「GALLERY JAPAN」の運営等も。テレビCMで競争優位性やブランド認知の拡大図る。ターゲット市場の拡充等に注力。 記:2024/06/15
4023 東証プライム
2,789
1/10 15:30
-8(%)
時価総額 163,368百万円
中堅化学メーカー。機能樹脂や炭素製品等の機能製品事業、クレラップや釣糸等の樹脂製品事業が柱。医薬品、農薬、工業薬品の化学製品事業等も。PGA樹脂加工品は拡販や収益力の改善、農薬は新剤の開発を進める。 記:2024/08/26
4041 東証プライム
2,870
1/10 15:30
-26(%)
時価総額 162,982百万円
1920年設立の化学メーカー。電子材料や農業化学品、医薬中間体等を手掛ける。医薬品添加剤「HPC」、固形塩素剤などで高シェア。高付加価値事業の拡大を図る。グループ公式キャラクター「そだまる」を発表。 記:2024/12/07
4931 東証プライム
1,977
1/10 15:30
+27(%)
時価総額 43,207百万円
化粧品、ヘルスケア商品の開発、販売を行う。福岡県福岡市に本社。化粧品「PERFECT ONE」、機能性表示食品「Wの健康青汁」等を展開。販売チャネルは通信販売が軸。Wの健康青汁は定期顧客数が着実増。 記:2024/10/07
4972 東証スタンダード
3,540
1/10 15:30
-85(%)
時価総額 29,382百万円
アクリル系粘着剤などのケミカル製品の製造・販売を行う。トナーキャリア用微粒子で高シェア。熱媒ヒーター、プラントエンジニアリング等も。中国市場における競争力強化、自動車や情報・電子分野等で顧客開拓図る。 記:2024/12/07
5334 東証プライム
4,843
1/10 15:30
-63(%)
時価総額 964,958百万円
自動車関連事業が主力。スパークプラグ、排気ガス浄化システム用酸素センサで世界トップシェア。半導体製造装置部品、酸素濃縮装置等も。自動車関連は補修用製品が販売順調。固体酸化物形燃料電池用スタックの開発推進。 記:2024/11/08
5401 東証プライム
3,043
1/10 15:30
-40(%)
時価総額 2,891,827百万円
国内最大、世界有数の製鉄会社。自動車用鋼板、電磁鋼板、高級シームレス鋼管で実績。日鉄エンジニアリングなどを傘下に収める。中国減速で需要や市況は伸び悩み。原材料高も響く。米鉄鋼大手USスチール買収は不透明。 記:2024/11/15
5406 東証プライム
1,552.5
1/10 15:30
-0.5(%)
時価総額 615,327百万円
1905年創業の鉄鋼大手。鋳鍛鋼製品等の素形材、製鉄プラント等のエンジニアリング、油圧ショベル等の建設機械、電力事業等も手掛ける。ボトル缶材で国内トップシェア。アルミ板ではディスク材の販売数量が順調。 記:2024/11/27
5713 東証プライム
3,550
1/10 15:30
-19(%)
時価総額 1,032,390百万円
総合非鉄素材メーカー。1590年創業。住友グループの源流。資源開発、銅など非鉄金属の製錬、機能性材料の製造・販売等を行う。材料事業では車載用電池材料の需要が底堅い。資源部門では菱刈鉱山が順調な操業継続。 記:2024/07/02
5803 東証プライム
6,305
1/10 15:30
+12(%)
時価総額 1,865,416百万円
独立系電線メーカー大手。1885年創業。光ファイバケーブルや通信ケーブル、圧力センサ、プリント回路、自動車電装品等を手掛ける。光ファイバ融着接続機に強み。自動車事業部門は収益性改善に引き続き取り組む。 記:2024/08/05
2,312
1/10 15:30
-11(%)
時価総額 406,593百万円
東洋製罐を中核とする持株会社。製缶、PETボトルなどで国内トップシェア。エンジニアリング・充填・物流事業、鋼板関連事業、機能材料関連事業等も。総還元性向80%目安。既存事業領域の持続的な成長図る。 記:2024/08/19
6077 東証1部
1,198
6/17 15:00
±0(%)
時価総額 15,826百万円
精神疾患特化型の訪問看護を全国展開。精神疾患患者向け賃貸住宅提供支援も事業領域。居宅事業、住宅支援とも伸長し、21.12期1Qは大幅営業増益。ユニゾン・キャピタルのTOBにより、6月18日に上場廃止へ。 記:2021/05/30
6236 東証スタンダード
2,199
10/15 15:00
±0(%)
時価総額 10,305百万円
日本コンベヤを中核とする持株会社。ベルトコンベヤ、立体駐車装置の製作・販売等を行う。大型コンベヤに強み。太陽光発電所の分譲販売等も手掛ける。立体駐車装置事業では新規販売ルートの開拓等で受注拡大図る。 記:2024/10/09
6383 東証プライム
3,190
1/10 15:30
-17(%)
時価総額 1,211,658百万円
マテリアルハンドリング業界最大手の物流システムメーカー。1937年創業。自動倉庫システム、無人搬送車、仕分け・ピッキングシステム等を手掛ける。一般製造業・流通業向けではFA分野における新領域開拓等に注力。 記:2024/08/06
6479 東証プライム
2,467
1/10 15:30
-16(%)
時価総額 1,053,609百万円
ミネベア、ミツミ電機の経営統合で誕生した総合精密部品メーカー。ミニチュアボールベアリングなどで世界トップシェア。超精密機械加工技術が強み。配当性向は20%程度目処。高付加価値製品の拡販などに注力。 記:2024/08/06
2,821
1/10 15:30
-2(%)
時価総額 251,258百万円
独立系エレベーターメンテナンス会社。国内主要メーカーの各機種に対応。コスト競争力などが強み。リニューアル工事等も手掛ける。24年9月末時点の国内保守契約台数は10万7710台。保守・保全業務は売上順調。 記:2024/12/08
2,021
1/10 15:30
-35(%)
時価総額 3,780,513百万円
大手半導体メーカー。車載用マイコンで世界首位級。海外での大型買収により、電圧制御用や通信用の半導体を拡大。自動車向け事業は堅調。円安や自動運転支援、EV向け製品の売上が増加。米GaNパワー半導体会社買収へ。 記:2024/06/15
6804 東証プライム
2,132
1/10 15:30
-23(%)
時価総額 130,926百万円
総合電子部品メーカー。コネクタやスイッチ、ジャックなどの機構部品が主力。音響部品や表示部品等も。大阪府八尾市に本社。任天堂等が主要取引先。新工場建設でアミューズメント向け製品等の生産能力増強を図る。 記:2024/08/10
6855 東証スタンダード
2,312
1/10 15:30
-46(%)
時価総額 29,240百万円
半導体検査部品「プローブカード」で国内トップシェア。蛍光表示管用フイラメントなど電子管部品も手掛ける。キオクシアなどが主要取引先。中計では27.3期経常利益50億円目標。高付加価値製品の拡販進む。 記:2024/11/12
6941 東証プライム
2,390
1/10 15:30
-18(%)
時価総額 52,174百万円
半導体検査用ICソケットで世界シェアトップクラス。コネクタやフレキシブル配線板等の製造・販売も行う。海外売上高比率が高い。テスト用ソケット分野はスマホ向け順調。半導体ソケットの安定供給体制の強化図る。 記:2024/12/08
7564 東証スタンダード
4,250
1/10 15:30
+100(%)
時価総額 347,850百万円
作業服、作業関連用品などの専門店をFC展開。ベイシアグループ。アウトドア・スポーツウエアなども取り扱う。店舗数は1000店舗超。ワークマン女子の店舗網を拡大。PB商品のチェーン全店売上構成比率は6割超。 記:2024/09/03
1,886
1/10 15:30
-22(%)
時価総額 52,516百万円
計測・計量機器等を手掛けるエー・アンド・デイ、半導体設計回路寸法測定装置等を手掛けるホロンを傘下に収める持株会社。計測・計量機器事業は下期偏重傾向。医療・健康機器事業は国内で製品ミックス、生産性が向上。 記:2024/11/28
3,523
1/10 15:30
-17(%)
時価総額 2,325,180百万円
バンダイ、ナムコの経営統合で2005年に誕生した持株会社。トイホビー事業、デジタル事業が主力。IP活用に強み。アミューズメント施設の運営等も。トイホビー事業ではガンダムシリーズのプラモデルなどが順調。 記:2024/12/07
8111 東証プライム
8,535
1/10 15:30
-10(%)
時価総額 404,969百万円
アウトドア、アスレチックス関連商品などの製造・販売を行う。「ザ・ノース・フェイス」や「ヘリーハンセン」などのブランドを展開。定番商品にダウンジャケットなど。ECによる定番商品の販売拡大などに取り組む。 記:2024/12/09
650
1/10 15:30
-3(%)
時価総額 52,851百万円
ペット保険で国内トップシェアのアニコム損害保険を中核とする持株会社。対応病院数業界トップの「窓口精算システム」等が強み。動物病院支援、臨床・研究事業等も。ソニー損保とペット保険商品の共同開発で業務提携。 記:2024/08/01
9735 東証プライム
5,155
1/10 15:30
-48(%)
時価総額 2,405,323百万円
国内初の警備保障会社。事業所向け・家庭向けオンライン・セキュリティシステム、常駐警備、現金護送等を手掛ける。防災事業、メディカルサービス事業等も。システムセキュリティ、入退室管理システム等の拡販図る。 記:2024/08/01
9983 東証プライム
48,700
1/10 15:30
-3,400(%)
時価総額 15,497,363百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
9,251
1/10 15:30
-78(%)
時価総額 13,598,924百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。スマホ契約数は増加。コンシューマ事業はモバイルサービス、ブロードバンドサービス売上等が順調。 記:2024/11/27