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後場に注目すべき3つのポイント~MSCIリバランスで「あく抜け」か「出尽くし」か

2021/5/27 12:44 FISCO
*12:44JST 後場に注目すべき3つのポイント~MSCIリバランスで「あく抜け」か「出尽くし」か 27日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は6日ぶり反落、MSCIリバランスで「あく抜け」か「出尽くし」か ・ドル・円は弱含み、日本株の下げ幅拡大で ・値下がり寄与トップはファーストリテイリング<9983>、同2位がソフトバンクG<9984> ■日経平均は6日ぶり反落、MSCIリバランスで「あく抜け」か「出尽くし」か 日経平均は6日ぶり反落。193.16円安の28449.03円(出来高概算5億2000万株)で前場の取引を終えている。 26日の米株式市場でNYダウは小幅に反発し、10ドル高となった。引き続き新型コロナウイルスワクチンの接種が進み、経済活動の正常化を後押しするとの期待が相場を押し上げた。また、長期金利が安定していることからハイテク株が買われ、ナスダック総合指数は0.6%の上昇。一方、NYダウは高値圏とあって利益確定の売りも出て伸び悩んだ。東京市場でも利益確定の売りが先行し、日経平均は98円安からスタートすると、前場中ごろには一時28360.56円(281.63円安)まで下落。前日に上値抵抗となっていた28600円を抜け、25日移動平均線水準を回復していたことに加え、引けにかけてMSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)指数構成銘柄見直しに伴う売り需要が発生することも警戒されて売りが出たようだ。 個別では、ソフトバンクG<9984>、任天堂<7974>、ファーストリテ<9983>が軟調で、東エレク<8035>も小安い。米半導体大手エヌビディアが発表した決算は良好な内容だったが、時間外取引で同社株は下落しており、東京市場でも半導体関連株は一進一退の展開となっている。富士通<6702>は同社製ツールから政府情報が流出していたと伝わって3%超の下落。また、ライク<2462>などが東証1部下落率上位に顔を出している。一方、トヨタ自<7203>、ソニーG<6758>、レーザーテック<6920>は小じっかり。ANA<9202>とJAL<9201>は揃って2%超上昇し、インターネット関連のZHD<4689>やサイバー<4751>、それにアステラス薬<4503>の上げも目立つ。また、今期業績・配当予想などを発表したタチエス<7239>が東証1部上昇率トップとなっている。 セクターでは、海運業、鉄鋼、不動産業などが下落率上位。一方、空運業、非鉄金属、食料品などが上昇率上位だった。東証1部の値下がり銘柄は全体の57%、対して値上がり銘柄は36%となっている。 本日の日経平均は6日ぶりに反落し、3ケタの下落で前場を折り返した。前日に28600円を上抜けしたことで売り方の買い戻しが入った感はあるが、日本株全体で6000~7000億円規模の資金流出と試算されているMSCIリバランスを前に、25日移動平均線を超えて積極的に買い上がろうとする向きは少ないのだろう。個別株や業種別の騰落状況を見ると、このところ値上がりしていた銘柄を中心に軟調で、目先の利益を確保するための売りが出ていることを窺わせる。 一方、グロース(成長株)色の強いネット関連株やコロナ禍のダメージが大きい空運株などは出遅れていただけに、足元の米長期金利の落ち着きやワクチン普及期待で買いやすいのだろう。また、日経平均も朝方の売り一巡後は下げ渋っているが、MSCIリバランス通過後の「あく抜け」を期待した買いが入っているものと考えられる。 前日に上値抵抗帯を抜けたことで、MSCIリバランス通過とワクチン普及による「日経平均3万円台回復」を期待する向きは意を強くしたとみられるが、あく抜け期待の押し目買いや売り方の買い戻しが既にある程度入っているとなると、「材料出尽くし」となる可能性も念頭に置いた方がいいのかもしれない。 米ハイテク株の上昇により投資家心理が上向くほか、日本でも日経平均への寄与が大きい値がさグロース株に買いが入るとみられることから、MSCIリバランス通過後の日経平均は短期的に29000円前後まで戻りを試す場面が出てくる可能性も十分にあるだろう。しかし、昨年のコロナショック後の戻り相場のように、調整後の反発が大きいと考えるのは少々楽観的かもしれない。 日銀は前日まで20営業日連続で上場投資信託(ETF)の買い入れを実施していない。鈴木人司審議委員は26日、オンライン懇談会でETF等の買い入れが「引き続き必要な施策だ」としつつ、残高の増加ペースを極力抑制していくことが望ましいと発言したという。他の中央銀行が追随することのなかった「孤独な政策」に苦悩する日銀の本音が垣間見れる発言だろう。 昨年のコロナショック後の戻り相場では、短期的な調整局面で日銀のETF買い入れが積極的に実施され、音を上げた売り方が高値圏で買い戻しを入れたことが断続的な株価上昇につながっていた。しかし、この5月の下落局面で下値を支えたのは個人などの純投資家だ。もちろん純投資家は一定の利が乗れば利益確定する。実際、ここ数日のネット証券売買代金ランキングでは日経レバETF<1570>がおおむね売り超となっており、個人投資家が利益確定の売りを出していることが窺える。とはいえ、日経レバETFの純資産額、市場全体の信用買い残高ともなお高水準で、買い持ち解消の余地は大きい。 また、ゴールデンウイークの連休明けに株価指数先物の売り持ちポジションを構築していた海外投資家も、短期勢を中心にここまでの戻りである程度買い戻した感がある。米国を中心とした経済指標の改善や長期金利の上昇に目先ピークアウト感が漂うなか、海外から日本株のエクスポージャー(投資残高)を高めようという声も以前ほど聞かれない。強気派の言うように日経平均が3万円台まで戻りを試してくるかどうか、慎重に見極める必要があるように思われる。 (小林大純) ■ドル・円は弱含み、日本株の下げ幅拡大で 27日午前の東京市場でドル・円は弱含み、109円前半でやや値を下げる展開となった。日経平均株価の下げ幅拡大で日本株安を嫌気した円買いが進み、主要通貨を圧迫。一方、米10年債利回りの下げ渋りや米株式先物の軟調地合いで、ドルはやや買いが張りやすい。 ここまでの取引レンジは、ドル・円が109円05銭から109円21銭、ユーロ・円は132円94銭から133円13銭、ユーロ・ドルは1.2175ドルから1.2197ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・ランシステム<3326>、サイジニア<6031>など、4銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値下がり寄与トップはファーストリテイリング<9983>、同2位がソフトバンクG<9984> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 特になし 【要人発言】 ・劉鶴中国副首相 「米国との通商交渉は非常に重要」 ・タイ米通商代表部(USTR) 「全般的に中国とは大きな問題に直面」 「交渉の第1段階は非常に重要だが、対中関係のなかでは一部にすぎない」 ・オアNZ準備銀行総裁 「必要なら引き続き利下げの用意がある」 <国内> 特になし <海外> 特になし 《CS》
関連銘柄 17件
2462 東証プライム
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時価総額 29,838百万円
認可保育園等を運営する子育て支援サービス事業、人材派遣や紹介等を行う総合人材サービス事業が柱。介護関連サービス事業も。児童数は1万1800人超。配当性向30%程度目安。27.5期売上高1000億円目標。 記:2024/06/04
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複合カフェを直営・FCで全国展開。システム外販も。12カ月決算復帰の24.3期3Q累計はシステム外販が好調。複合カフェの不採算直営店閉鎖を進めて営業黒字に。4Qに児童発達支援子会社の譲渡に伴う特益計上へ。 記:2024/04/11
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国内大手製薬会社。前立腺がん治療剤「XTANDI」や急性骨髄性白血病治療剤「XOSPATA」などが主要製品。海外売上高比率が高い。25.3期は尿路上皮がん治療剤「PADCEV」の成長などを見込む。 記:2024/06/24
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ヤフー、LINEなどの再編で2023年に誕生。グループ会社にアスクル、出前館、PayPay、ZOZOなど。LYPプレミアムは有料会員の拡大図る。「LINE Pay」は25年4月末に国内サービスを終了予定。 記:2024/06/28
4751 東証プライム
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時価総額 512,501百万円
インターネット広告事業が主力。運用型広告で国内首位。検索連動型広告に強み。ABEMA等のメディア事業、ゲーム事業、投資育成事業等も手掛ける。ABEMAはスポーツコンテンツの拡充、マネタイズを強化。 記:2024/08/26
6031 東証グロース
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時価総額 12,878百万円
昨夏にネット広告事業を譲渡。ECサイト商品検索エンジンなどのCX改善事業が柱に。24.6期上期はCX改善が好調で計画を上回る着地に。通期最高業績・増配を計画。中計では26.6期に営業益10億円超を目指す。 記:2024/04/15
6702 東証プライム
2,999
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時価総額 6,211,253百万円
国内最大のITサービス企業。通信インフラやストレージ、サーバー、電子デバイスを展開。官公庁、金融向けに強み。事業ポートフォリオの変革は順調。サービスソリューションが成長領域。26.3期売上4.2兆円目標。 記:2024/04/30
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-13(%)
時価総額 17,274,652百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6920 東証プライム
23,775
10/4 15:00
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時価総額 2,241,650百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
7203 東証プライム
2,586
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時価総額 42,190,556百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7239 東証プライム
1,856
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時価総額 65,411百万円
大手自動車用シートメーカー。軽自動車から高級車、トラックのシート等を開発、製造。自動車メーカーに合わせて独自に開発。日本や中南米は黒字転換。北米は損益改善。24.3期3Q累計は2桁増収、黒字転換。 記:2024/04/14
7974 東証プライム
7,743
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-22(%)
時価総額 10,055,757百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
8035 東証プライム
25,355
10/4 15:00
-405(%)
時価総額 11,958,255百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
9201 東証プライム
2,456.5
10/4 15:00
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時価総額 1,073,844百万円
大手航空会社。航空旅客事業や貨物郵便事業、マイル/金融・コマース事業などを展開。LCCのZIPAIR Tokyo、スプリング・ジャパンなどを傘下に持つ。スマホ決済「JAL Pay」のサービス拡充図る。 記:2024/08/30
9202 東証プライム
2,945
10/4 15:00
-2.5(%)
時価総額 1,426,246百万円
国内最大手の航空会社。全日本空輸(ANA)が中核。ピーチ、エアージャパンなども傘下に持つ。航空事業のほか、旅行事業、商社事業等も手掛ける。国際線、国内線ともに旅客需要増。貨物事業の拡大等に取り組む。 記:2024/08/02
9983 東証プライム
49,210
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+720(%)
時価総額 15,659,655百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業を成長の柱として位置付け。LifeWearの浸透や出店加速で北米、欧州は顧客層が拡大。 記:2024/05/10
9984 東証プライム
8,561
10/4 15:00
-119(%)
時価総額 14,750,209百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17