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日経平均は続伸、今週に注目イベント控えるなか上値の重い展開続く

2023/1/30 12:17 FISCO
*12:17JST 日経平均は続伸、今週に注目イベント控えるなか上値の重い展開続く  日経平均は続伸。91.19円高の27473.75円(出来高概算5億483万株)で前場の取引を終えている。  27日の米株式市場のダウ平均は28.67ドル高(+0.08%)と小幅高。連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として重要視している12月コアPCE価格指数が鈍化傾向を示したため、金利先高観の後退で買われ、寄り付き後、上昇。クレジットカード会社のアメリカン・エクスプレス(AXP)の楽観的な見通しに加え、ミシガン大消費者信頼感指数が1年ぶりの高水準となったほか、住宅関連指標も予想を上回り、景気への悲観的見方が後退した。さらに、ハイテク株の上昇も相場を支援し、終日堅調に推移して終了。ナスダック総合指数も続伸、堅調に推移した米株市場を受けて、日経平均は前週末比2.21円高の27384.77円と小幅続伸でスタート。その後は、上値の重い展開が続いている。  個別では、東エレク<8035>やアドバンテ<6857>などの半導体関連株の一角が堅調に推移、信越化<4063>やファナック<6954>、SMC<6273>などの大型株が大幅に上昇、ファーストリテ<9983>やキーエンス<6861>、メルカリ<4385>も上昇した。JAL<9201>やANA<9202>などの空運株も堅調。そのほか、親会社の兼松が完全子会社化を企図してTOBを実施すると発表して賛同の意を表明した兼松エレク<8096>がストップ高買い気配、10-12月期営業利益は一段と増益率が拡大したイントラスト<7191>、アジアパイル<5288>、モバイルファクトリー<3912>などが東証プライム市場の値上がり率上位に顔を出した。  一方、郵船<9101>や川崎汽船<9107>、商船三井<9104>などの海運株、三井物産<8031>や三菱商事<8058>などの商社株、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>などの金融株などが下落している。日本電産<6594>、積水ハウス<1928>、任天堂<7974>、日本製鉄<5401>なども軟調に推移。また、第3四半期の大幅減益決算継続をネガティブ視された日本M&Aセンター<2127>が大幅に下落した。そのほか、ベステラ<1433>、日医工<4541>、プレステージ・インターナショナル<4290>などが東証プライム市場の値下り率上位に顔を出した。  セクターでは化学、精密機器、繊維製品が上昇率上位となった一方、鉄鋼、保険、サービスが下落率上位となった。東証プライムの値上がり銘柄は全体の64%、対して値下がり銘柄は30%となっている。  シカゴ日経225先物清算値は大阪比55円高の27415円。本日の日経平均株価は、前週末終値比でほぼ変わらずから取引を開始した。その後、一時マイナスに転じるも切り返し、上げ幅を広げる展開を見せた。ただ、今週に米連邦公開市場委員会(FOMC)の開催を控えて、徐々に模様眺めムードを強めてくる展開を予想する声が市場からは多く聞かれている。  新興市場でも堅調な展開が続いている。マザーズ指数やグロース市場の時価総額上位20銘柄で構成される東証グロース市場Core指数は上昇してスタートした後、朝方に上げ幅を広げた。ただ、前場中ごろからは上値の重い展開となり上げ幅を縮小する動きを見せた。前週末の米国株が堅調に推移したことは国内の個人投資家心理にポジティブに働いている。また、米長期金利は引き続き低水準で推移しており、バリュエーション面での割高感が意識されやすい新興株を手掛けやすい地合いが継続。前引け時点で東証マザーズ指数が0.69%高、東証グロース市場Core指数が1.37%高となっており、時価総額上位銘柄中心に物色が向かっている。  さて、明日31日から2月1日にかけて米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。市場では98%の確率で0.25ptの利上げが織り込まれており、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標は4.5-4.75%となる見通し。予想通りなら利上げ幅は2会合連続で縮小する。米フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は20日の講演で「今後は25bpの利上げ幅が適切になるだろう」と述べており、これまでのFRB高官の発言から見ても利上げ幅自体は予想通りとなるだろう。  市場では、パウエル議長の記者会見に注目が集まっている。FRB高官の中で年内の利下げを示唆している者は現時点でいない。パウエル議長は政策金利を当面、高水準に維持して物価上昇圧力が抑制されたと確信するまで金融緩和に転じることはないと表明する公算が大きいとみられている。市場とFRB及びパウエル議長との間の乖離がどのように埋められるかが焦点となろう。  ただ、パウエル議長はリセッション回避とインフレ抑制両方に取り組んでいるがうまくいかない可能性も高い、とブルームバーグでは報じられている。世界2位の経済大国である中国が経済活動を再開させる中で石油価格高騰とインフレが再燃、FRBは政策金利を据え置いた後年内に再び利上げに追い込まれるかもしれないと示唆している。また、引き締めスタンスに固執することでFRBの予想以上に失業率が上昇する可能性もあるという。さらに、ブルームバーグが今月行った調査によれば、エコノミストは1年間に米経済がリセッションに陥る確率を65%とみているようだ。  FOMCの翌日には、欧州中央銀行(ECB)とイングランド銀行(英中銀)が政策金利をいずれも0.5ポイント引き上げる可能性が高い。ブラジル中銀は今週、政策金利を据え置く見通しである。3日には米1月雇用統計、米1月ISMサービス業景気指数の結果発表も控えている。こうした中、企業決算が国内外で本格化する。ハイテク企業や巨大テックGAFAMの決算には非常に注目が集まっており、低調な内容となれば投資家心理の悪化は避けられない。  とにかく、今週は注目すべき材料が多く、上下どちらかに大きく動く可能性があるため、あまりポジションを持たずに相場を見守っておくほうが無難か。他方で、政府は新型コロナウイルスの感染症法上の分類の「5類」への引き下げに合わせて海外からの入国者への水際対策を見直す方針である。引き続き、インバウンド増加に伴って旅行関連や人流増加に伴う消費が直結する関連企業には注目しておきたい。さて、後場の日経平均は、プラス圏での堅調推移が続くか。米株先物の動向を横目に、決算発表を終えた銘柄中心に物色が継続するか注目しておきたい。(山本泰三) 《AK》
関連銘柄 29件
1433 東証プライム
977
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時価総額 8,783百万円
プラント解体工事会社。工場やタンク等のプラント解体工事を手掛ける。特許工法を多数保有。人材サービス事業も展開。石油・石化、製鉄向け完成工事高比率が高い。中計では26.1期営業利益12億円以上目標。 記:2024/10/22
1928 東証プライム
3,532
11/22 15:30
+46(%)
時価総額 2,418,300百万円
ハウスメーカー大手。戸建住宅事業、賃貸・事業用建物事業、賃貸住宅管理事業、国際事業が柱。建築・土木事業、仲介・不動産事業等も展開。戸建住宅事業では大空間リビング、次世代室内環境システムなどが好評。 記:2024/10/22
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時価総額 211,629百万円
M&A仲介国内最大手の日本M&Aセンターを中核とする持株会社。M&A仲介のほか、PMI支援、上場支援、MBO支援等も手掛ける。M&A成約支援実績は7000件以上。ミッドキャップ企業向け受託体制を強化。 記:2024/08/22
3912 東証スタンダード
954
11/22 15:30
-2(%)
時価総額 8,514百万円
位置情報連動型ゲーム「駅メモ!」を主力サービスとするモバイルゲーム事業を展開。着信メロディサービスのコンテンツ事業も手掛ける。総還元性向60%目標。駅メモ!ではユーザーエンゲージメントの向上などに注力。 記:2024/08/29
4063 東証プライム
5,649
11/22 15:30
+53(%)
時価総額 11,307,558百万円
時価総額世界上位の化学メーカー。1926年設立。塩化ビニル樹脂、シリコンウエハー、合成石英などで世界トップシェア。海外売上比率が高い。先端露光材料の新拠点建設推進。機能材料事業は高機能性製品の販売に注力。 記:2024/10/28
678
11/22 15:30
+15(%)
時価総額 87,242百万円
コールセンターと現場対応を組み合わせたサービスを提供するBPO会社。損保や自動車メーカー向けロードサービス等を提供するオートモーティブ事業が主力。26年に秋田県潟上市に800席規模のBPO拠点の開設計画。 記:2024/08/01
4385 東証プライム
2,097.5
11/22 15:30
+29.5(%)
時価総額 344,051百万円
国内で断トツのフリマアプリ「メルカリ」を運営。スマホ決済「メルペイ」や米国開拓に注力。連結子会社に鹿島アントラーズ。メルカードの発行枚数は300万枚を突破。定額払い、メルカードが成長。米国事業も赤字縮小へ。 記:2024/06/09
4541 東証プライム
35
3/28 15:00
±0(%)
時価総額 24,670百万円
ジェネリック医薬品大手。自社開発のジェネリック医薬品や先行医薬品を医療機関向けに供給。製造・品質管理体制の改善図る。日医工グループは損益改善。販売数量増や在庫適正化策等が寄与。23.3期3Qは増収。 記:2023/03/03
782
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+3(%)
時価総額 29,786百万円
建設基礎の製造・施工で国内首位のジャパンパイルが中核の持株会社。設計から建設まで一貫請負体制。海外は現法を通じてベトナムを開拓。パイルの需要減退もTSMC案件寄与。ベトナムも冴えず。施工効率は改善。 記:2024/07/22
5401 東証プライム
3,125
11/22 15:30
+12(%)
時価総額 2,969,753百万円
国内最大、世界有数の製鉄会社。自動車用鋼板、電磁鋼板、高級シームレス鋼管で実績。日鉄エンジニアリングなどを傘下に収める。米鉄鋼大手USスチール買収へ。中国減速で需要や市況は伸び悩み。原材料高も響く。 記:2024/06/24
6273 東証プライム
66,580
11/22 15:30
-230(%)
時価総額 4,485,428百万円
空気圧制御機器メーカー。方向制御機器や駆動機器、空気圧補助機器、温調機器等の製造・販売を行う。空気圧機器で世界トップシェア。豊富な品揃えなどが強み。千葉県柏市の新技術センターは25年9月に完成予定。 記:2024/10/04
6594 東証プライム
2,858
11/22 15:30
-50(%)
時価総額 3,408,362百万円
総合モーターメーカー最大手。旧社名は日本電産。京都府京都市に本社。精密小型モーター、車載・産業用モーター、商業・産業用ロボットなどを手掛ける。電動パワステ用モーターなどに強み。車載向けは収益性最優先。 記:2024/10/14
6857 東証プライム
9,447
11/22 15:30
+62(%)
時価総額 7,237,734百万円
SoC半導体用試験装置など半導体・部品テストシステム事業が主力。半導体検査装置で世界トップシェア。メカトロニクス関連製品の製造・販売等も。海外売上高比率は9割超。グローバル及びサポート力の増強図る。 記:2024/10/12
6861 東証プライム
65,660
11/22 15:30
-20(%)
時価総額 15,969,037百万円
センサや測定器、画像処理システム、制御・計測機器等を手掛けるFAの総合メーカー。製造は国内外の協力会社に委託。取引先は全世界に35万社超。グローバル直販体制が強み。販売力の強化などで海外事業の拡大図る。 記:2024/10/12
6954 東証プライム
4,114
11/22 15:30
+13(%)
時価総額 4,095,154百万円
CNCシステムなどのFA事業、ロボット事業、ロボマシン事業を展開。富士通のNC部門が分離・独立して1972年に誕生。CNCで世界シェアトップクラス。海外売上高比率は8割超。配当性向は60%が基本方針。 記:2024/09/02
7191 東証スタンダード
768
11/22 15:30
-12(%)
時価総額 17,182百万円
家賃債務保証や医療費用保証、介護費用保証などの保証事業が主力。保険デスクサービスなどのソリューション事業も。家賃債務保証は新規契約増。月次更新型商品の更新保証料も順調。27.3期売上高150億円目標。 記:2024/06/17
7974 東証プライム
8,166
11/22 15:30
-37(%)
時価総額 10,605,103百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
8031 東証プライム
3,305
11/22 15:30
+35(%)
時価総額 10,005,514百万円
大手総合商社。鉄鉱石や原油・LNGなど資源分野に強み。機械・インフラ、化学品、生活産業などの事業を多角的に展開。インドネシアのパイトン発電事業の持分売却は完了。中計では26.3期当期利益9200億円目標。 記:2024/06/04
8035 東証プライム
22,250
11/22 15:30
+470(%)
時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
8058 東証プライム
2,646.5
11/22 15:30
+0.5(%)
時価総額 11,059,771百万円
大手総合商社。原料炭や銅、液化天然ガスなど資源分野で世界有数の優良権益を有す。非資源分野は食品卸売に強み。自動車・モビリティ、複合都市開発等も。総還元性向40%程度目処。LNG事業の拡張などを図る。 記:2024/07/07
8096 東証プライム
6,190
5/1 15:00
+10(%)
時価総額 177,244百万円
ICTソリューション会社。ITインフラの構築・保守・運営が主力。仮想ディスクトップ環境構築に強み。製造業向けサーバー関連事業は順調。23.3期3Qは業績堅調。兼松がTOB実施、成立なら同社株は上場廃止へ。 記:2023/02/07
1,825
11/22 15:30
+19(%)
時価総額 24,239,641百万円
三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJニコスなどを傘下に収める総合金融グループ。世界最大の金融機関の一つ。アジアプラットフォームの強靭化などに取り組む。 記:2024/07/29
3,663
11/22 15:30
+64(%)
時価総額 14,375,561百万円
三井住友銀行、SMBC信託銀行、三井住友ファイナンス&リース、SMBC日興証券、三井住友カードなどを傘下に収める持株会社。総資産は300兆円超。決済ビジネスを強化。政策保有株式の削減交渉は進捗順調。 記:2024/08/22
9101 東証プライム
4,975
11/22 15:30
-62(%)
時価総額 2,293,475百万円
海運の国内最大手。1885年創業。三菱グループ。不定期専用船事業、物流事業が柱。定期船事業、航空運送事業等も展開。世界最大規模の自動車専用船を保有。配当性向30%目安。25.3期は最終増益見通し。 記:2024/07/04
9104 東証プライム
5,430
11/22 15:30
-9(%)
時価総額 1,968,668百万円
海運国内2位。1884年創業。三井グループ。ドライバルク事業、エネルギー事業、製品輸送事業が柱。LNG船の所有・管理・運航で世界シェアトップクラス。配当性向30%目安。非海運事業のアセット積み増し図る。 記:2024/07/29
9107 東証プライム
2,155
11/22 15:30
-34(%)
時価総額 1,454,996百万円
海運国内3位。1919年設立。自動車船事業などの製品物流部門が主力。ドライバルク事業等も。持分法適用関連会社にコンテナ船事業を行うONE社。LNG船等は順調推移見込む。27.3期経常利益1600億円目標。 記:2024/06/17
9201 東証プライム
2,413
11/22 15:30
+23(%)
時価総額 1,054,828百万円
大手航空会社。航空旅客事業や貨物郵便事業、マイル/金融・コマース事業などを展開。LCCのZIPAIR Tokyo、スプリング・ジャパンなどを傘下に持つ。スマホ決済「JAL Pay」のサービス拡充図る。 記:2024/08/30
9202 東証プライム
2,838
11/22 15:30
+0.5(%)
時価総額 1,374,426百万円
国内最大手の航空会社。全日本空輸(ANA)が中核。ピーチ、エアージャパンなども傘下に持つ。航空事業のほか、旅行事業、商社事業等も手掛ける。国際線、国内線ともに旅客需要増。貨物事業の拡大等に取り組む。 記:2024/08/02
9983 東証プライム
49,020
11/22 15:30
+550(%)
時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25