マーケット
11/22 15:15
38,283.85
+257.68
43,870.35
+461.88
暗号資産
FISCO BTC Index
11/22 22:40:42
15,128,435
フィスコポイント
保有フィスコポイント数
  
今月フィスコポイント数
  

日経平均は3日続伸、「五輪で改善」といかない日本株

2021/7/27 12:10 FISCO
*12:10JST 日経平均は3日続伸、「五輪で改善」といかない日本株  日経平均は3日続伸。98.79円高の27932.08円(出来高概算4億5000万株)で前場の取引を終えている。  週明け26日の米株式市場でNYダウは5日続伸し、82ドル高となった。6月新築住宅販売件数の減少など低調な経済指標を嫌気して下落する場面もあったが、企業決算への期待が支えとなり、主要株価指数は揃って過去最高値を更新した。本日の東京市場でも米株高を好感した買いが先行し、日経平均は78円高からスタートすると、前場中ごろを過ぎ28036.23円(202.94円高)まで上昇する場面があった。ただ、前日と同様に28000円近辺では上値が重く、伸び悩む展開となった。国内での新型コロナウイルス感染状況や今後発表される企業決算、それに直近急落した中国株の動向を見極めたいなどとの思惑から、一段の上値追いの動きは限られた。  個別では、レーザーテック<6920>などが堅調で、トヨタ自<7203>や任天堂<7974>もまずまずしっかり。ニッケル相場の戻りが報じられ、住友鉱<5713>は4%を超える上昇となっている。日本製鉄<5401>などの鉄鋼株も上げ目立つ。決算発表銘柄ではコーエーテクモ<3635>などが買われ、ピーシーエー<9629>はストップ高水準での買い気配となっている。一方、ソフトバンクG<9984>や日本電産<6594>が前日に続きさえない。楽天グループ<4755>は米格付け会社が発行体格付けを投機的水準に引き下げ、7%超の下落となっている。日東電<6988>や富士通ゼ<6755>は決算評価こそ悪くないが、材料出尽くし感から軟調。また、インソース<6200>などが東証1部下落率上位に顔を出している。  セクターでは、非鉄金属、鉄鋼、鉱業などが上昇率上位で、その他も全般堅調。海運業、医薬品、精密機器の3業種が下落した。東証1部の値上がり銘柄は全体の61%、対して値下がり銘柄は33%となっている。  米国株の連日の高値更新という支援材料がありながら、日経平均は前日と同様に28000円水準で伸び悩む展開を強いられている。日足チャートでは27000円台に位置する5日移動平均線や200日移動平均線を上回っているが、従来のトレンドより上値切り下げペースが加速した印象は拭えない。業種別騰落率を見ると景気敏感色の強い市況関連セクターが堅調だが、足元調整を強いられていた反動という面もあるだろう。ここまでの東証1部売買代金は1兆円割れ。新興市場ではマザーズ指数が-0.48%と3日ぶり反落。本日、新規上場したサーキュレーション<7379>は公募・売出規模がやや大きいものの、買い気配が続いている。IPO(新規株式公開)銘柄の賑わいなどに個人投資家の物色意欲の根強さは感じられるが、センチメントが良好とまでは言いづらい。  前日は東証1部売買代金が2兆2492億円。マザーズ売買代金が1089億円にとどまった。特にマザーズの方は6月9日以来の低水準で、連休明けながら個人投資家の売買は活発化しなかった。ネット証券売買代金ランキングを見ると、日経レバETF<1570>は既に売り超に転換。連休前に懸念していたとおり、個人投資家の戻り売り水準は一段と低下してしまったようだ。また、先物取引ではBofA証券が日経平均先物を売り越していた。  東京五輪が紆余曲折を経て開催にこぎつけ、日本選手の活躍が伝わったことでムードは改善しつつあるとの見方もあるが、少なくとも東京市場での個人・海外投資家の取引状況にそうした兆しは見られない。「内閣支持率が上向く」と期待するのもやや早計か。東京都の新型コロナ新規感染者数は26日、月曜としては過去最多となった。五輪での選手の活躍は大いに称えるべきだが、大方の国民にとって政権を支持できるかどうかの判断材料はコロナ対策の成否だろう。  個別株を見ても、前日は中国企業の株価急落でソフトバンクGが2%安、決算発表の日本電産<6594>が3%安となり、本日も売りが継続。日本株全体の今後のリスクを示しているかのようだ。中国では7月に共産党が創立100周年を迎え、習近平指導部による体制強化が一段と加速しているのかもしれない。米国とのあつれきも含め、金融市場に大きな影響を与えそうだ。先のアルケゴス・キャピタル・マネジメントのように、中国企業の株価急落で大きな損失を出す運用機関が出てこないかも注視しておく必要があるだろう。また、安川電<6506>の伸び悩み、日本電産の下落と続いたことで、決算をきっかけとした見直しへの期待も薄れそうだ。本日は信越化<4063>などが決算発表を予定しており、明日の株価反応が気になるところである。  米国では企業業績への期待が株式投資家の買い意欲を維持させているが、物色の矛先は「リスク・リワード(リスク対比の運用収益)が高い」という理由で主力ハイテク株に向いているようだ。景気減速というリスクが意識されてきているのがわかる。これでは日本株への追い風は期待しづらいだろう。実際、前日発表された6月の新築住宅販売件数は3カ月連続のマイナスで1年2カ月ぶりの低水準。価格高騰の影響が鮮明となりつつある。また、ゴールドマン・サックスは2022年の米経済成長が急減速するとの予想を示した。こうしたなか、27~28日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。不動産担保証券(MBS)の買い入れ減額に前向きな意見が6月開催時より増えるなど、金融緩和の縮小に向けた議論が進展するようなら、「政策エラー」への懸念は一段と広がる可能性がある。  さて、アジア市場では香港ハンセン指数が本日もやや不安定な動きとなっている。後場の日経平均は引き続き上値が重く、海外株睨みの神経質な展開になるとみておきたい。(小林大純) 《AK》
関連銘柄 16件
1,641
11/22 15:30
+0.5(%)
時価総額 551,535百万円
コーエー、テクモの経営統合によって誕生した持株会社。信長の野望シリーズ、無双シリーズなどゲーム・モバイルコンテンツの開発等を行う。IP事業は三国志・戦略版が収益貢献。アミューズメント施設は売上順調。 記:2024/10/28
4063 東証プライム
5,649
11/22 15:30
+53(%)
時価総額 11,307,558百万円
時価総額世界上位の化学メーカー。1926年設立。塩化ビニル樹脂、シリコンウエハー、合成石英などで世界トップシェア。海外売上比率が高い。先端露光材料の新拠点建設推進。機能材料事業は高機能性製品の販売に注力。 記:2024/10/28
4755 東証プライム
879.4
11/22 15:30
-12.5(%)
時価総額 1,892,070百万円
国内最大のネットショッピングモール「楽天市場」、旅行予約サービス「楽天トラベル」を運営。楽天モバイル、楽天カード、楽天銀行などを傘下に持つ。クレジットカード関連サービスなどフィンテック部門は順調。 記:2024/07/08
5401 東証プライム
3,125
11/22 15:30
+12(%)
時価総額 2,969,753百万円
国内最大、世界有数の製鉄会社。自動車用鋼板、電磁鋼板、高級シームレス鋼管で実績。日鉄エンジニアリングなどを傘下に収める。米鉄鋼大手USスチール買収へ。中国減速で需要や市況は伸び悩み。原材料高も響く。 記:2024/06/24
5713 東証プライム
3,823
11/22 15:30
-41(%)
時価総額 1,111,782百万円
総合非鉄素材メーカー。1590年創業。住友グループの源流。資源開発、銅など非鉄金属の製錬、機能性材料の製造・販売等を行う。材料事業では車載用電池材料の需要が底堅い。資源部門では菱刈鉱山が順調な操業継続。 記:2024/07/02
6200 東証プライム
1,058
11/22 15:30
+27(%)
時価総額 90,187百万円
講師派遣型研修事業が主力。公開講座事業やITサービス事業、eラーニング・動画販売等も。取引先は製造業や官公庁関連など4万5000組織超。講師派遣型研修事業は中堅企業中心に民間企業の研修実施回数が順調。 記:2024/06/28
6506 東証プライム
4,157
11/22 15:30
-70(%)
時価総額 1,108,630百万円
ACサーボモータ等のモーションコントロール、産業用ロボットが柱。1915年創業。鉄鋼用大型プラント設備、環境・エネルギー機器なども手掛ける。欧州地域のロボット生産体制を強化。販売力の強化にも取り組む。 記:2024/10/25
6594 東証プライム
2,858
11/22 15:30
-50(%)
時価総額 3,408,362百万円
総合モーターメーカー最大手。旧社名は日本電産。京都府京都市に本社。精密小型モーター、車載・産業用モーター、商業・産業用ロボットなどを手掛ける。電動パワステ用モーターなどに強み。車載向けは収益性最優先。 記:2024/10/14
6755 東証プライム
2,083
11/22 15:30
+35(%)
時価総額 227,755百万円
ルームエアコン等の空調事業が主力の電機メーカー。100カ国以上に空調機を提供。消防無線システム、電子デバイス等も手掛ける。海外売上高比率が高い。空調機は国内堅調、アジア向けの販売が拡大。経営効率化進める。 記:2024/10/17
6920 東証プライム
17,280
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 1,629,262百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
6988 東証プライム
2,403.5
11/22 15:30
-1.5(%)
時価総額 1,698,700百万円
1918年創業の高機能材料メーカー。偏光板やフレキシブルプリント基板等のオプトロニクス部門、インダストリアルテープ部門が柱。核酸の受託製造、衛生材料等も。情報機能材料ではハイエンド製品向けに注力。 記:2024/09/02
7203 東証プライム
2,664.5
11/22 15:30
-10(%)
時価総額 42,085,743百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7379 東証グロース
648
11/22 15:30
+5(%)
時価総額 5,472百万円
経営課題解決支援のプロシェアリングコンサルティングサービス、プロ人材によるDX支援等のFLEXYサービスが主力。クラウドワークスと資本業務提携。クロスセルの強化によるDX領域の案件獲得などに注力。 記:2024/09/03
7974 東証プライム
8,166
11/22 15:30
-37(%)
時価総額 10,605,103百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
9629 東証プライム
2,029
11/22 15:30
+44(%)
時価総額 44,638百万円
独立系ソフト会社。PCAクラウドやPCAHubなどサブスク型基幹業務システムの開発・販売を行う。PCAクラウドシリーズの利用法人数は2.3万法人超。パッケージ版「PCAソフト」の販売は24年3月末で終了。 記:2024/10/21
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17