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日経平均は4日続伸、米金利低下は好材料も背景は良くない

2023/8/24 12:14 FISCO
*12:14JST 日経平均は4日続伸、米金利低下は好材料も背景は良くない  日経平均は4日続伸。136.07円高の32146.33円(出来高概算5億3875万株)で前場の取引を終えている。  23日の米株式市場でダウ平均は184.15ドル高(+0.53%)と3日ぶり反発、ナスダック総合指数は+1.59%と3日続伸。8月総合購買担当者景気指数(PMI)が予想を下回ったため、連邦準備制度理事会(FRB)の年内の追加利上げ観測が後退し、買いが先行。長期金利が大きく低下したことでハイテクが相場全体をけん引した。米株高を引き継いで日経平均は120.26円高からスタート。米市場の引け後に発表された半導体メーカーのエヌビディアの好決算を材料にハイテク・グロース(成長)株が買われるなか、日経平均は32199.12(188.86円高)まで上値を伸ばした。ただ、為替の円高進行が重しになったほか、ジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の講演を明日に控えるなか持ち高を傾ける動きは限られ、その後は一進一退が続いた。  個別では、ディスコ<6146>、アドバンテスト<6857>、東エレク<8035>の半導体のほか、イビデン<4062>、新光電工<6967>、芝浦<6590>、デクセリアルズ<4980>などのハイテク・電子部品材料が大きく上昇。生成AI(人工知能)関連も米エヌビディアの決算を材料に賑わい、さくらインターネット<3778>、Appier<4180>、ブレインパッド<3655>などが大幅高。ほか、INPEX<1605>、コスモエネHD<5021>などの資源関連が上昇。今期2度目の自社株買いが評価された船井総研<9757>は大きく上昇し、月次売上動向が好感されたしまむら<8227>は年初来高値を更新している。  一方、為替の円高を背景にホンダ<7267>、三菱自<7211>、SUBARU<7270>の自動車が全般軟調。村田製<6981>、ソニーG<6758>などハイテクの一角が冴えない。中国景気の先行き不透明感からか、ファナック<6954>、安川電機<6506>のロボット関連や、住友鉱<5713>、三菱マテリアル<5711>の非鉄金属、日本製鉄<5401>、JFE<5411>の鉄鋼なども軟調。また、ギフティ<4449>、メドレー<4480>など生成AIとの関連性が薄いグロース株の一角で大きく下落している銘柄が見られる。  セクターでは鉱業、石油・石炭、倉庫・運輸が上昇率上位に並んでいる一方、ゴム製品、その他製品、輸送用機器が下落率上位に並んでいる。東証プライム市場の値上がり銘柄が全体の59%、対して値下がり銘柄は36%となっている。  日経平均は前日に終値で32000円を回復し、本日も4日続伸と堅調に推移している。目先は32000円台を再び定着させることができるかどうかが注目される。ただ、日経平均は本稿執筆時点(24日午前11時頃)で75日移動平均線水準まで回復したが、同線での攻防が続いており、まだ明確には上抜いていない。また、その上には25日線が次なる上値抵抗線として待ち構えており、トレンドが転換したと判断するには時期尚早だろう。東証株価指数(TOPIX)は辛うじて25日線、50日線を上回りつつあるが、こちらも8月1日以降の上値切り下げ傾向をまだ明確に脱しきれていない。  本日の相場上昇をけん引しているのは半導体を中心としたハイテク株や生成AI(人工知能)サービス関連を中心としたグロース(成長)株であるが、この状況を生み出した主因はやはり半導体メーカーの米エヌビディアの決算だろう。  同社は23日の取引終了後に決算を発表。独占的に供給しているAI向け半導体の需要急増を追い風に、5-7月期の売上高は135億ドルと前年同期比2倍に拡大し、市場予想の約111億ドルを超過、調整後一株当たり利益も2.70ドルと市場予想の2.08ドルを上回った。8-10月期の売上高見通しも160億ドルと市場予想の約125億ドルを大幅に上回り、株価は時間外取引で一時9%超上昇した。  今晩の通常取引においてエヌビディアの株価がどのような動きを見せかまでを見極める必要があるが、決算前に先回り買いが入り株価が上場来高値圏にあるなかでも予想を大きく上回る決算を発表し、時間外取引で株価が大幅高で反応している点は評価できる。  一方、エヌビディアが高いハードルを越える決算を発表し、東京市場でもハイテク・グロース株が買われているにもかかわらず、日経平均やTOPIXの上昇率は小幅にとどまっている。為替が円高・ドル安に傾いていることが上値抑制要因になっていると思われるが、これを差し引いても物足りない印象を拭えない。また、マザーズ指数にいたっては朝高後に下落に転じている。同指数を成す銘柄の構成を踏まえれば、半導体株高の恩恵がないことは差し引いて考えるべきだが、生成AI関連の銘柄は含まれているし、前日の米長期金利が大幅に低下している点を考慮すると物足りないというより弱いと言わざるを得ない。  為替の円高・ドル安の背景は米長期金利の低下だが、これは前日に発表された米経済指標の悪化が背景にある。S&Pグローバルが発表した米8月の総合購買担当者景気指数(PMI)は50.4と、景況感の拡大・縮小の境界値である50を辛うじて上回ったが、7月(52.0)から悪化し、市場予想(51.5)も下回った。特に製造業PMIは47.0と予想(49.0)を大幅に下回り、50割れが続いた。堅調とされてきたサービス業のPMIも51.0と50は上回ったが、7月(52.3)および予想(52.2)を大きく下回っている。  また、ユーロ圏のPMIも悪化が目立っており、8月製造業PMIは43.7と7月および市場予想(42.7)は上回ったが、依然として大幅な50割れの状態が継続。一方、サービス業PMIは48.3と市場予想(50.5)を大幅に下回って50も大きく割り込み、景況感の悪化を強く示す結果となった。  株価バリュエーションへの下押し圧力を通じて相場の上値抑制要因となってきた米長期金利が大幅に低下したことは目先の安心感を誘う。ただ、低下の背景が欧米の景気減速を強く示す経済指標の悪化とあれば、中長期的に業績に収れんしていくとされる株価にとっても喜ばしい話ではない。企業業績は決算発表が終わったばかりの4-6月期をボトムに今後は改善に向かうとの期待があり、株式市場は企業業績の回復を先取りして上昇する局面もあった。しかし、果たして前四半期が本当に底だったのかは覚束ない。欧米の中央銀行による「higher for longer(より高く、より長く)」を意識した金融政策が続く可能性や、金融引き締めの累積効果が時間差を伴って発現することなども考えると、今後の実体経済、企業業績の行方を楽観視するのは危ういだろう。  一方、経済指標の悪化を受けて、米金利の先高観が和らいでいることは事実。25日の国際経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」でのパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を通過するまでは予断を許さないが、世界経済の需要動向といった外部環境に左右されにくい内需系グロース株については投資機会が近づいてきていると考えられる。(仲村幸浩) 《AK》
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データ活用支援を行うプロフェッショナルサービス事業が主力。自社製・他社製プロダクトの提供等も手掛ける。伊藤忠商事、りそなHDと資本業務提携。プロフェッショナルサービス事業は順調。有償稼働率が回復。 記:2024/06/18
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時価総額 652,046百万円
ICパッケージ基板で世界トップシェア。1912年に揖斐川電力として創業。岐阜県大垣市に本社。自動車排気系部品等のセラミック事業も。電子事業は生成AI用サーバー向けが順調。28.3期売上6500億円目標。 記:2024/06/15
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時価総額 29,118百万円
eギフトプラットフォーム事業が主力。カジュアルギフトサービス「giftee」、eGift Systemなどを手掛ける。地域通貨サービス等も。gifteeサービスの会員数は219万人超。会員数は順調増。 記:2024/07/08
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4980 東証プライム
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時価総額 422,413百万円
機能性材料メーカー。前身はソニーケミカル。ディスプレイ向け中心に、接合材料、光学材料、電子材料など製造、販売。ディスプレイ向け異方性誘導膜、光学弾性樹脂で世界トップシェア。異方性導電膜等が伸長。円安追い風。 記:2024/06/12
8,356
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コスモ石油、コスモエネルギー開発、コスモ石油マーケティングなどを傘下に収める持株会社。岩谷産業の持分法適用関連会社。再生可能エネルギー事業等も。半導体レジスト用樹脂など機能化学品の収益拡大に注力。 記:2024/08/10
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国内最大、世界有数の製鉄会社。自動車用鋼板、電磁鋼板、高級シームレス鋼管で実績。日鉄エンジニアリングなどを傘下に収める。米鉄鋼大手USスチール買収へ。中国減速で需要や市況は伸び悩み。原材料高も響く。 記:2024/06/24
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非鉄大手。銅精錬から銅加工品、電材、超硬工具まで幅広い。リサイクル技術による廃棄物の再資源化も。半導体関連製品などが販売回復。精錬所の生産トラブルも解消。資源循環事業の強化に向け、欧州統括会社設立へ。 記:2024/07/23
5713 東証プライム
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半導体の精密加工装置、精密加工ツールの製造・販売を行う。1937年に広島県呉市で創業。ダイシングソーなどで世界トップシェア。パワー半導体向け中心に精密加工装置は出荷順調。生産能力の強化、効率化推進。 記:2024/06/28
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半導体検査装置大手。メモリ用に強い。非メモリ用も強化中。電子ビーム露光装置も。24.3期3Q累計はメモリ向けが1Qを底に上向く。だが非メモリ向けの回復に遅れ。償却費増も利益の重石。総還元性向5割以上目安。 記:2024/04/15
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CNCシステムなどのFA事業、ロボット事業、ロボマシン事業を展開。富士通のNC部門が分離・独立して1972年に誕生。CNCで世界シェアトップクラス。海外売上高比率は8割超。配当性向は60%が基本方針。 記:2024/09/02
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5,521
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時価総額 746,285百万円
半導体パッケージメーカー。フリップチップタイプパッケージが主力。長野県長野市に本社。海外売上比率が高い。セラミック静電チャック等も。プラスチックBGA基板は生産能力増強図る。光電融合デバイスの開発に注力。 記:2024/09/02
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時価総額 5,784,295百万円
大手電子部品メーカー。コンデンサやインダクタ、EMI除去フィルタ等を手掛ける。チップ積層セラミックコンデンサ等で世界トップシェア。海外売上高比率が高い。コンデンサはモビリティ向けなどで販売増を見込む。 記:2024/06/04
7211 東証プライム
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7270 東証プライム
2,586
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時価総額 1,989,089百万円
自動車中堅。販売台数の7割超が北米向け。トヨタと資本業務提携。運転支援システム「アイサイト」等が特徴。自動車事業部門は好調。売上台数は2桁増。国内は足踏みだが、海外が伸びる。24.3期3Qは大幅増益。 記:2024/04/14
8035 東証プライム
25,620
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時価総額 12,083,237百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
8227 東証プライム
8,498
10/11 15:00
-62(%)
時価総額 627,382百万円
総合衣料品店「ファッションセンターしまむら」を運営。低価格の衣料に強み。若者向け業態「アベイル」やベビー業態「バースデイ」等も。27.2期売上高7190億円目標。高価格帯商品の拡充などブランド力向上図る。 記:2024/05/06
2,500
10/11 15:00
-18(%)
時価総額 131,250百万円
独立系の経営コンサル。物流コンサルも。不動産、医薬業界向けに強み。24.12期はコンサル契約社数が順調増。コンサルタント積極採用に伴う人件費増こなして増収増益・連続増配を見込む。総還元性向は6割以上目安。 記:2024/04/11