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後場に注目すべき3つのポイント~9月末の権利取りや配当金再投資の先物買いなど意識

2020/9/28 12:43 FISCO
*12:43JST 後場に注目すべき3つのポイント~9月末の権利取りや配当金再投資の先物買いなど意識 28日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は続伸、9月末の権利取りや配当金再投資の先物買いなど意識 ・ドル・円は弱含み、リスクオフのドル買い後退 ・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位がソフトバンクG<9984> ■日経平均は続伸、9月末の権利取りや配当金再投資の先物買いなど意識 日経平均は続伸。167.08円高の23371.70円(出来高概算5億8836万株)で前場の取引を終えている。先週末25日の米国株式相場は続伸。ダウ平均は358.52ドル高の27173.96ドル、ナスダックは241.30ポイント高の10913.56ポイントで取引を終了した。欧米の一部で新型コロナウイルスが再び拡大していることに加えて、予想を下回った8月耐久財受注速報値を嫌気し寄り付き後に下落した。その後、追加経済救済策の早期成立への期待が再燃し上昇に転じ、引けにかけてはハイテクの上昇も後押しし上げ幅を拡大した。 米国株高を受けた今日の東京株式市場は買いが先行した。今日は9月末の配当や株主優待の権利付き最終売買日に当たり、配当や優待の権利取りの買いや、指数連動型ファンドによる配当金再投資の先物買いも指摘され、株価の下支え要因となった。一方、キオクシアHDの上場延期や、米商務省による半導体受託生産の中国SMICへの輸出規制報道など、米中対立激化のニュースが株価の重しとなったが、前場を通して概ね買いが優勢となった。なお、今日はrakumo<4060>がマザーズに上場した。前場は買い気配で終えており商いは成立していない。 個別では、21年2月期業績予想を上方修正したキャリアリンク<6070>がストップ高買い気配となり、同じく業績予想を上方修正したジュンテンドー<9835>、ハイマックス<4299>、日本精化<4362>が上げたほか、コンサルティング事業を手掛けるPdC社と業務提携し自治体でのデジタル化を支援すると発表したスカラ<4845>が16%を超す大幅高となった。また、未定としていた21年3月期連結営業利益が前年同期比3.2%増予想と発表したビジ太昭<9658>が上げた。 一方、6月末に100億円超の債務超過と報じられたレオパレス21<8848>、第1四半期連結営業利益が前年同期比97.4%減となったミタチ産業<3321>が10%を超す大幅安となり、公募増資検討報道受けて希薄化懸念など強まったANA<9202>、キオクシアHDの上場延期で株式売出し中止を発表した東芝<6502>が下げた。 セクターでは、パルプ・紙、その他製品、精密機器、鉄鋼、機械などが値上がり率上位。一方、空運業、海運業、石油石炭製品、鉱業が値下がりした。東証1部の値上がり銘柄は全体の70%、対して値下がり銘柄は25%となっている。 上述のように、先週末から今朝にかけて、米中のハイテク摩擦に絡むニュースがいくつか伝わった。少し見ておこう。まず、今朝正式に発表されたキオクシアHD(旧東芝メモリHD)の上場延期。中国ファーウェイ向け事業の先行き不透明感が理由と報じられている。また、今朝の日本経済新聞では、米商務省による半導体受託生産の中国SMICに対する輸出規制の動きも伝えられた。 ファーウェイグループの19年売上高は約13.3兆円。このうち5Gなど通信ネットワーク事業は約4.6兆円。これは日本の代表的な通信機器メーカーであるNEC<6701>の20年3月期連結売上収益(売上高)3.0兆円を凌駕する。スマートフォンの出荷台数は2.4億台で個人向け端末事業の売上高は7.2兆円に上り、ソニー<6758>の20年3月期売上高及び営業収入8.2兆円に迫る。また、SMICは半導体受託生産の中国最大手企業で売上高は約3300億円だ。 米国による規制などで、ファーウェイ向けや中国半導体企業向けの売上げや、ファーウェイや中国半導体企業自身の売上げが万一減少しても、これらの売上げが世界から消失するわけではない。巨大なファーウェイ事業や中国の半導体生産を、どこかの企業が代替することになる。日曜日の日本経済新聞1面トップでは、米連邦議会が半導体の国内生産を促すため新たに250億ドル(約2兆6000億円)規模の補助金を投じる検討に入ったとも報じられている。 一連のニュースからは、ファーウェイや半導体企業など中国ハイテク事業の規模縮小と、その代替需要の取り込みという米国の意図が浮かび上がる。近い将来、米中ハイテク摩擦の産物として目の前に中国企業を代替するための巨大な市場が現れるのかもしれない。陣取り合戦はすでに始まっている可能性もあり、対応には一刻の猶予も許されない。日本企業のみならず、菅政権を含めこの事態にどう立ち向かうのかが問われよう。 さて、後場の東京株式市場で日経平均は底堅く推移しそうだ。引き続き9月末の権利取りの買いが株価を下支えしそうなことに加え、大引けにかけては指数連動型ファンドによる配当金再投資に絡む先物買いも予想される。ただ、上述のように米中対立激化懸念が強くなっていることに加え、9月末権利落ちとなる明日以降の需給の緩みを警戒する向きもあり、上値は限定的となりそうだ。 ■ドル・円は弱含み、リスクオフのドル買い後退 28日午前の東京市場でドル・円は弱含み。早朝の取引で105円69銭を付けた後は下落基調となり、105円30銭台に沈んだ。前週末の米株高や週明けのアジア株高でリスクオフのドル買いは後退。一方、日経平均株価の堅調地合いで日本株高を好感した円売りが観測され、クロス円は底堅い。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は105円36銭から105円69銭、ユーロ・ドルは1.1622ドルから1.1638ドル、ユーロ・円は122円39銭から122円89銭。 ■後場のチェック銘柄 ・カワセコンピュータサプライ<7851>、まぐまぐ<4059>など、7銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位がソフトバンクG<9984> ■経済指標・要人発言 【要人発言】 ・ラガルドECB総裁 「財政策の早過ぎる削減を警告」 ・ジョージ米カンザスシティー地区連銀総裁 「経済回復は達成から程遠い」 「大手銀の資本基準の緩和に反対」 【経済指標】 米・8月耐久財受注速報値:前月比+0.4% (予想:+1.5%、7月:+11.7%←+11.4%) 米・8月耐久財受注(輸送用機除く)速報値:前月比+0.4% (予想:+1.0%、7月:+3.2%←+2.6%) 米・8月製造業出荷・資本財(航空機を除く非国防)速報値:前月比+1.5% (予想:+0.8%、7月:+2.8%←+2.4%) <国内> ・14:00 7月景気動向指数・先行改定値(速報値:86.9) <海外> 特になし 《HH》
関連銘柄 17件
3321 東証スタンダード
1,122
11/19 15:30
-1(%)
時価総額 8,937百万円
電子デバイス専門のエレクトロニクス商社。取り扱いメーカーは700社超。自動車分野が主要取引先。自社ブランド開発なども。愛知県名古屋市に本社。モビリティ分野の取り組みを強化。27.5期売上1000億円目標。 記:2024/10/24
4059 東証スタンダード
584
11/19 15:30
±0(%)
時価総額 1,644百万円
メルマガ配信プラットフォーム「まぐまぐ!」、記事販売プラットフォーム「mine」のプラットフォーム事業が主力。メディア広告事業等も。エアトリ傘下。メディア広告事業では既存メディアのコンテンツ拡充等を図る。 記:2024/10/08
4060 東証グロース
875
11/19 15:30
+9(%)
時価総額 5,061百万円
SaaSサービスが主力。グーグル・ワークスペース、セールスフォースとシームレスに連携するクラウド拡張ツール等を手掛ける。ソリューションサービス等も。企業向けグループウェア製品「rakumo」等の拡販図る。 記:2024/08/13
4299 東証スタンダード
1,366
11/19 15:30
-1(%)
時価総額 16,956百万円
独立系システムインテグレータ。銀行、証券など金融案件に強みを持つ。野村総合研究所、日本IBM、富士通などが主要取引先。無借金経営。受託開発事業の拡大などに注力。中計では26.3期営業利益20億円目標。 記:2024/10/21
4362 東証プライム
2,450
11/19 15:30
+45(%)
時価総額 62,161百万円
化粧品原料や医薬品素材、エレクトロニクス関連素材等を手掛ける化学メーカー。1918年設立。無借金経営。製品数は約500製品。DOE3.5%目安。化粧品用リン脂質素材、生理活性物質は国内需要が堅調。 記:2024/06/15
4845 東証プライム
461
11/19 15:30
+3(%)
時価総額 8,187百万円
サイト内検索エンジン「i-search」、自動音声応答システム等を手掛けるDX事業が主力。リユースECサイト「遊々亭」の運営等を行うEC事業等も。事業の選択と集中、コスト削減による事業構造改革を推進。 記:2024/10/12
6070 東証プライム
2,553
11/19 15:30
+13(%)
時価総額 32,170百万円
BPO関連事業、CRM関連事業などの事務系人材サービスが主力。製造系人材サービス事業、自動車管理事業も手掛ける。25.3期は事務系人材サービス事業の増収などを見込む。BPOは業務領域の拡大、新規開拓図る。 記:2024/06/28
6502 東証プライム
4,590
12/19 15:00
-5(%)
時価総額 1,988,103百万円
総合電機大手。持分法会社にキオクシアHD。不正会計や原発巨額損失で陥った経営危機から再建中。JIP連合がTOB発表。TOB価格は1株4620円。TOB成立ならば上場廃止に。24.3期1Qは営業黒字に復帰。 記:2023/09/15
6701 東証プライム
12,355
11/19 15:30
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時価総額 3,371,062百万円
大手ITサービス会社。1899年設立。システム構築等のITサービス事業、ネットワークインフラ等の社会インフラ事業が柱。顔・虹彩などの生体認証に強み。クラウド、モダナイゼーション、生成AIなどの強化図る。 記:2024/08/10
6758 東証プライム
2,936
11/19 15:30
+18.5(%)
時価総額 18,329,736百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
7851 東証スタンダード
226
11/19 15:30
+3(%)
時価総額 1,166百万円
事務用帳票の製造・販売等を行うビジネスフォーム事業、高速データプリントやオンデマンド印刷などの情報処理事業を展開。中期経営計画では27.3期売上高28億円目標。情報処理事業では自治体案件のシェア拡大図る。 記:2024/08/22
8848 東証プライム
516
11/19 15:30
+14(%)
時価総額 169,965百万円
単身者向けアパートの開発・賃貸等を行う賃貸事業が主力。管理戸数は55万戸超。介護施設「あずみ苑」の運営等を行うシルバー事業も展開。物件メンテナンスなどに積極投資。入居率、稼働家賃単価の向上を図る。 記:2024/07/07
9202 東証プライム
2,876
11/19 15:30
-13.5(%)
時価総額 1,392,830百万円
国内最大手の航空会社。全日本空輸(ANA)が中核。ピーチ、エアージャパンなども傘下に持つ。航空事業のほか、旅行事業、商社事業等も手掛ける。国際線、国内線ともに旅客需要増。貨物事業の拡大等に取り組む。 記:2024/08/02
2,027
11/19 15:30
+13(%)
時価総額 25,794百万円
会計システムコンサル、金融業界向けシステム開発等を行うコンサルティング・システム開発事業が主力。人事給与関連アウトソーシング等も。27.3期売上高580億円目標。支店開設で福岡、広島でのビジネス拡大図る。 記:2024/06/04
9835 東証スタンダード
514
11/19 15:30
-1(%)
時価総額 4,282百万円
中国地方地盤にホームセンター「ジュンテンドー」をチェーン展開。1894年創業。島根県益田市に本社。ブックセンター「ジャスト」の運営等も。24年2月末時点で128店舗展開。島根県農業協同組合と業務提携。 記:2024/06/13
9983 東証プライム
49,620
11/19 15:30
+160(%)
時価総額 15,790,126百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,683
11/19 15:30
-51(%)
時価総額 12,763,967百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17