マーケット
10/1 15:15
38,651.97
+732.42
42,156.97
-173.18
暗号資産
FISCO BTC Index
10/2 7:33:33
8,755,260
フィスコポイント
保有フィスコポイント数
  
今月フィスコポイント数
  

平山 Research Memo(3):製造業向けを中心としたインソーシング・派遣事業が売上高の約8割を占める主力事業

2021/3/25 16:23 FISCO
*16:23JST 平山 Research Memo(3):製造業向けを中心としたインソーシング・派遣事業が売上高の約8割を占める主力事業 ■事業概要 1. 事業内容 平山ホールディングス<7781>の事業は、製造業を主力顧客としたインソーシング・派遣事業、開発設計技術者等の派遣を行う技術者派遣事業、タイにおける製造派遣を主とした海外事業、その他事業の4つの事業セグメントで開示している。2021年6月期第2四半期累計のセグメント別構成比を見ると、インソーシング・派遣事業が売上高の83.5%、セグメント利益の105.1%を占める主力事業となっている。 (1) インソーシング・派遣事業 インソーシング・派遣事業は、従来製造業向けを中心に事業を拡大してきたが、2018年にFUN to FUNを子会社化したことで、小売業やサービス業(外食・宿泊・物流等)向けに事業領域を拡大している。請負比率は平山が5割強、FUN to FUNが約4割(小売業向け)となっている。製造請負では、平山に所属する現場改善コンサルタント※と連携して生産性向上やコスト削減の取り組みを進めるなど、他社にはないサービスを提供することで差別化を図り顧客開拓を進めている。 ※大手製造企業等の製造現場で改善活動に長年従事してきた経験者等で構成されており、顧客視点で問題点を改善し、技術・品質・コスト面で競争力の向上を図り、生産性の高い製造現場構築に努めている。現在常駐コンサルタントとして7~8名、提携先も含めると10数名のコンサルタントが従事している。 製造請負のビジネスモデルは、成果物に対して発注者から報酬が支払われる契約であるため、売上高は成果物単価×生産個数(製造設備は取引先(メーカー)から賃貸)で決まる仕組みとなっている。このため、製造請負については、生産性向上を図り製造コストを引き下げることができれば利益率が上昇し、逆に生産性が想定を下回れば利益率も低下することになる。また、元請企業の事業環境の変化によって発生する生産動向の変化(増産・減産)も変動要因となる。一方、派遣サービスの売上高は派遣人数×時給×労働時間で決まるため、利益率がほぼ一定水準となるが、競合他社との差別化は難しくなる。2020年6月期における平山の請負と派遣の粗利益率で見れば、請負のほうが若干高くなっている。 直近5期間の顧客業種別売上構成比を見ると、2019年6月期よりFUN to FUNをグループ化したことにより、食品の売上構成比が上昇し、2020年6月期には26%と最も高くなったほか、小売・サービスが新たに加わり6%を占めている。従来、最も高かった医療機器・医薬品については2016年6月期の49%から2020年6月期には25%まで低下している。そのほか、自動車部品が15%、オフィス用品が7%、住宅設備が4%、物流が1%となっている。2020年6月期のインソーシング・派遣事業の売上高184億円のうち、FUN to FUNの売上高は52億円(業種別では食品34億円、小売10億円、物流1億円、その他5億円)を占めている。 業種別の主要顧客を見ると、医療機器・医薬品はテルモ、食品はコンビニエンスストア向け中食ベンダーであるフジフーズ(株)、自動車部品はトヨタ自動車<7203>グループやSUBARU<7270>グループ、オフィス用品はリコー<7752>グループ、小売はイオン<8267>グループで都市型小型食品スーパーマーケット「まいばすけっと」を運営するまいばすけっと(株)、住宅設備はLIXIL<5938>グループ、TOTO<5332>グループ等が挙げられ、2020年6月期における国内取引社数は536社となっている。 (2) 技術者派遣事業 トップエンジニアリングが主に展開する技術者派遣事業では、宇宙航空・自動車・鉄道・家電・精密機器などの幅広い分野のメーカーに対して、設計・開発、評価・解析等の部門に1社当たり平均数名単位で派遣を行っている。コロナ禍でも2020年6月期は稼働率90.5%を維持しており、同業のメイテック<9744>の稼働率90.4%を上回っている。取引先企業数は2020年6月期で85社と前期比8社増となり、年々顧客数も拡大している。 (3) 海外事業 海外事業の売上の大半は、タイの現地法人平山タイとその子会社であるJSHRによる現地日系企業を対象とした製造派遣事業で占められている。国内と同様、現場改善コンサルタントと連携したサービスを提供し、現場改善を行うことができる製造派遣会社として顧客の開拓を進めている。浙江健平連合企業管理コンサルティングでは、経営改善指導及び研修サービス等を行っている。また、2020年1月にはミャンマーに平山ミャンマーを設立している。ミャンマーの大学からエンジニアの採用・教育を進めており、その受け皿となっている。 (4) その他事業 その他事業は、コンサルティング事業、有料職業紹介事業、障がい者福祉サービス事業、ファクトリーIoTソリューション事業、外国人等就労支援事業に加えて、2018年12月に子会社化した平和鉄工所による機械・機具の製作・修理事業や、2019年6月に子会社化した大松サービシーズの自動車整備、介護事業などが含まれている。コンサルティング事業では、製造現場における生産性向上を目的としたコンサルティングサービスのほか、海外メーカーの管理職に対して日本国内の製造現場見学と研修サービスを合わせた「スタディツアー」等のサービスを企画、提供している。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《EY》
関連銘柄 8件
5332 東証プライム
5,346
10/1 15:00
+9(%)
時価総額 946,140百万円
衛生陶器大手。国内首位のトイレに強み。バス・キッチンや洗面商品も。24.3期3Qは日本住設事業が堅調。パブリック用途は足踏みだが、住宅用途のリモデルが売上増。米州事業ではネオレスト、ウォシュレットが堅調。 記:2024/04/13
5938 東証プライム
1,728
10/1 15:00
+14.5(%)
時価総額 496,126百万円
住宅設備機器メーカー大手。トステム、INAX、新日軽等が統合して誕生。水廻り設備や金属製建材に強み。住宅窓サッシで国内トップシェア。リフォーム関連製品は売上順調。循環型素材「レビア」の拡販等に取り組む。 記:2024/06/11
7203 東証プライム
2,596
10/1 15:00
+53.5(%)
時価総額 42,353,706百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7270 東証プライム
2,519.5
10/1 15:00
+37.5(%)
時価総額 1,937,939百万円
自動車中堅。販売台数の7割超が北米向け。トヨタと資本業務提携。運転支援システム「アイサイト」等が特徴。自動車事業部門は好調。売上台数は2桁増。国内は足踏みだが、海外が伸びる。24.3期3Qは大幅増益。 記:2024/04/14
7752 東証プライム
1,601.5
10/1 15:00
+59(%)
時価総額 1,020,905百万円
大手複合機メーカー。1936年創業。プリンターやオフィス機器消耗品、電子黒板、ITインフラ、ヘルスケア関連システム等も。海外売上高比率は6割超。25.3期はオフィスサービス事業の堅実な成長などを見込む。 記:2024/06/18
7781 東証スタンダード
1,014
10/1 15:00
+19(%)
時価総額 7,849百万円
製造業の現場改善コンサルを中心に製造請負・技術者派遣を行う。人材紹介も。24.6期上期は旺盛な需要を背景に既存取引先からの追加発注が好調。新規取引先の開拓も進んで二桁増収増益に。通期最高業績・増配を計画。 記:2024/04/12
8267 東証プライム
3,914
10/1 15:00
+15(%)
時価総額 3,412,714百万円
流通大手。総合スーパーを軸に食品スーパーやドラッグストア、金融、不動産などを展開。アセアンなどアジアでも事業展開。連結配当性向は30%目標。ヘルス&ウエルネスの進化、アジアシフトの加速等に取り組む。 記:2024/05/06
3,182
10/1 15:00
+11(%)
時価総額 268,243百万円
エンジニアリングソリューション事業を手掛けるメイテックが中核の持株会社。エンジニア派遣事業が主力。デンソーなどが主要取引先。エンジニア紹介事業等も。エンゲージメントの強化、運用費用の縮減等を図る。 記:2024/07/05