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カドカワ Research Memo(5):収益拡大と第三者割当増資により財務基盤が大幅に強化

2021/6/7 15:55 FISCO
*15:55JST カドカワ Research Memo(5):収益拡大と第三者割当増資により財務基盤が大幅に強化 ■KADOKAWA<9468>の業績動向 3. 財務状況と経営指標 2021年3月期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比26,652百万円増加の269,648百万円となった。内訳は、流動資産で9,985百万円、固定資産で16,668百万円増加している。主な変動要因を見ると、流動資産では現金及び預金が収益増と第三者割当増資で資金調達を行ったことにより4,162百万円増加したほか、受取手形及び売掛金が3,541百万円、たな卸資産が1,783百万円増加した。固定資産では有形固定資産が「ところざわサクラタウン」のグランドオープン等により11,763百万円増加したほか、ソフトウェアを中心に無形固定資産が949百万円増加した。また、保有株式の時価総額増加により投資有価証券が6,800百万円増加した一方で、繰延税金資産が2,066百万円減少した。 負債合計は前期末比4,503百万円増加の140,123百万円となった。流動負債で14,171百万円増加した一方で、固定負債は9,668百万円減少した。長期借入金10,000百万円を流動負債に振り替えたことが要因となった。流動負債ではそのほか、支払手形及び買掛金が689百万円、前受金が1,750百万円、賞与引当金が954百万円それぞれ増加した。有利子負債合計は前期末比65百万円減少の65,459百万円となっている。 純資産合計は前期末比22,149百万円増加の129,524百万円となった。利益剰余金が7,696百万円増加したことに加えて、第三者割当増資や自己株式の消却を実施したことにより、資本金及び資本剰余金が6,021百万円増加し、自己株式が4,102百万円減少(増加要因)した。また、保有株式の時価総額増加により、その他有価証券評価差額金も4,738百万円増加した。 経営指標を見ると、自己資本比率は前期末比3.9ポイント上昇の47.2%、D/Eレシオ(有利子負債/自己資本)は同0.11ポイント低下の0.51倍となり、ネットキャッシュ(現金及び預金-有利子負債)も前期末の9,356百万円から13,583百万円に拡大し、財務基盤の強化が進んだと言える。大型投資もピークアウトしたことから、2022年3月期以降も財務の健全性は向上していくものと予想される。 設備投資額(キャッシュベース)については、「ところざわサクラタウン」が完成したことで2021年3月期の20,290百万円をピークに2022年3月期は8,300百万円まで減少する見通しだ。投資の内容も、ソフトウェア開発等の無形固定資産への投資が6,400百万円(前期実績3,259百万円)と大半を占めることになる。一方、減価償却費については「ところざわサクラタウン」の償却負担が通年で掛かることから、2022年3月期は5,300百万円と前期比683百万円増加する見込みとなっている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《EY》
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旧KADOKAWAとドワンゴが経営統合。出版・IP創出事業が主力。アニメ・実写映像事業、ゲーム事業、通信制高校の運営等も。中計では28.3期売上高3400億円目標。出版IP数の拡大などに取り組む。 記:2024/06/13