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カドカワ Research Memo(2):出版、映像、ゲーム、Webサービスの4事業を主軸に展開
2021/6/7 15:52
FISCO
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*15:52JST カドカワ Research Memo(2):出版、映像、ゲーム、Webサービスの4事業を主軸に展開 ■事業概要 KADOKAWA<
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>は、出版事業、映像事業、ゲーム事業、Webサービス事業の4つの事業を主軸に国内外で展開する総合エンターテインメント企業グループである。2021年3月期のセグメント別売上高構成比を見ると、出版事業が59.7%と過半を占めており、次いで映像事業が14.4%、Webサービス事業が10.1%、ゲーム事業が7.7%、その他事業(教育事業、CDやグッズ類等のMD事業、イベント事業ほか)が8.0%となっている。また、営業利益はその他事業の損失分を、出版事業を中心とした4つの事業でカバーする構造となっている。現在は出版事業が売上高・利益ともに主力事業となっているが、今後は自社IPによるメディアミックス戦略により映像事業やゲーム事業のトップラインを伸ばし収益性向上を図っていくほか、2020年3月期より黒字に転換したWebサービス事業についても、ファンコミュニティの構築と新サービスの開発・提供により再成長を目指している。 1. 出版事業 同社の主力事業で、紙媒体の単行本、文庫、ライトノベル、コミックスなどの書籍や、電子書籍・電子雑誌の出版・販売等を行う。今まで創出してきた作品数は紙書籍で11万点、電子書籍で6万点に上り、これら作品アーカイブが同社グループの成長の原動力となっている。加えて、「ザ テレビジョン」「ファミ通」「レタスクラブ」などの雑誌やムック誌のほか、カスタムメディア及びWeb広告の販売などを手掛けている。 紙媒体の書籍販売はメディアミックスによる作品展開を強みとしており、年間5千点規模の新刊を継続的に発行している。長年にわたるマーケティング実績とデジタル技術の活用により製作・物流の適正化に取り組んでおり、2021年3月期の書籍返品率は業界平均よりも低い27%台の水準となっている。 一方、電子書籍では、直営の電子書籍配信プラットフォーム「BOOK☆WALKER」にて自社及び他社の作品を販売しているほか、アマゾン・ドット・コム<AMZN>や楽天グループ<
4755
>など他社の電子書籍ストアでも販売している。また、電子雑誌では(株)NTTドコモと協業し、雑誌読み放題サービス「dマガジン」を展開している。市場全体の拡大もあって電子書籍・雑誌の売上高は年率2ケタ成長が続いており、書籍・雑誌全体の売上高に占める電子書籍・電子雑誌の比率も2021年3月期で5割弱の水準まで上昇している。 2. 映像事業 映像事業は、映画の企画・製作・配給、パッケージソフトの販売、アニメの海外版権販売、映像配信などを手掛けているほか、(株)角川大映スタジオ、グロービジョン(株)でスタジオ事業を、(株)ムービーウォーカーでデジタル映画鑑賞券サービス「ムビチケ」の運営等を展開している。出版事業やゲーム事業から生み出されるグループIPを映像化し、アニメ制作や実写映画化するなどメディアミックス展開に注力している。 3. ゲーム事業 ゲーム事業は、同社、フロム・ソフトウェア、スパイク・チュンソフト、(株)角川ゲームスがパッケージゲームソフト及びネットワークゲーム、アプリゲームの企画・開発・販売を行っている。ヒットタイトルには「DARK SOULS」「Bloodborne」「SEKIRO:SHADOWS DIE TWICE」(フロム・ソフトウェア)、「GOD WARS」(角川ゲームス)、「喧嘩番長」「ダンガンロンパ」「ARK:Survival Evolved」(スパイク・チュンソフト)などがある。 4. Webサービス事業 Webサービス事業はドワンゴで展開しており、主力はポータル事業(動画配信サービス「ニコニコ」の運営等)となる。また「ニコニコ」の広告宣伝的な位置付けとして、各種イベントの企画・運営等を行うライブ事業を展開しているほか、モバイル事業(携帯電話向け音楽配信サービス)を行っている。 主力のポータル事業では、「ニコニコ動画」「ニコニコ生放送」「ニコニコチャンネル」などの様々なサービスを提供している。売上は「ニコニコ動画」及び「ニコニコ生放送」を快適に視聴できるプレミアム会員から得られる月額課金収入(550円/月)や、Webサイト上のバナー広告及び動画広告収入、有料動画などの視聴の際に利用するポイント収入などから構成されている。2021年3月末時点における有効会員数※1は8,549万人で、このうちプレミアム会員数は153万人(前年同期末比10万人減)と2017年以降減少傾向が続いている。2021年1月~3月における利用状況は、非ログイン視聴UU(ユニークユーザー)※2も含めたベースで見るとMAU(月間アクティブユーザー)で1,926万人(前年同期末比59万人減)となっている。 ※1 ID発行数から退会者数・不正ID数を除いた会員数。 ※2 2018年2月末より、非ログイン視聴を可能とした。 一方、企業・団体・ユーザーが動画や生放送を配信できるプラットフォーム「ニコニコチャンネル」に関しては、全チャンネル数が2021年3月末時点で9,825(前年同期末比609チャンネル増)、月額有料チャンネル数1,873(同248チャンネル増)、月額有料会員数119万人(同2万人増)といずれも増加傾向が続いている。SNS動画を使ってビジネスに取り組む企業や個人が増加していることや、2018年のバージョンアップにより通信ネットワーク品質が大きく改善し、スマートフォンでもストレスなく高品質な動画を視聴できるようになったことが背景にあると考えられる。 ライブ事業では、「ニコニコ超会議」※1、「闘会議」※2、「Animelo Summer Live」※3などのライブイベントの企画・運営を手掛けている。また、2019年11月にオープンした「ハレスタ」(池袋)において、“リアルとバーチャルの融合”をコンセプトにバーチャルキャラクターによるライブパフォーマンスや、アニメ・ゲーム関連のステージイベントなど幅広いコンテンツを発信している。 ※1 「ニコニコのすべてを地上で再現する」をコンセプトに幕張メッセで行われる「ニコニコ」最大のイベント。参加するユーザーが「全員主役」となり、ネットとリアルが融合した様々な企画を展開する。コロナ禍の影響により2020年に続いて2021年も「ニコニコネット超会議2021」(2021年4月24日~5月1日)としてオンラインのみでの開催となった。ネット総来場者数は約1,796万人となり、2020年8月に開催した「ニコニコネット超会議2020夏」のネット総来場者数(約1,773万人)を上回った。2022年は3年ぶりに幕張メッセでの開催を予定している。 ※2 デジタルからアナログまで古今東西のゲームが集まる、日本最大級の“ユーザー参加型”ゲームイベント。2020年に続き「ネット闘会議 2021」もオンラインで「ニコニコネット超会議 2021」と合同開催した。日本のゲーム市場並びにeスポーツ市場の拡大に貢献している。 ※3 毎年8月から9月にかけて開催される世界最大のアニソンライブ。2020年は中止となり、代わりに「Animelo Summer Night in Billboard Live」をオンラインで配信した。2021年は8月27~29日にリアルでの開催を予定している。 モバイル事業では、シングル楽曲や「着うた®」などの配信を行う「ドワンゴジェイピー」やデジタルコンテンツ配信サイト「animelo mix」の運営を行っている。音楽配信市場の環境変化による会員数の減少傾向が続いているものの、依然として一定水準以上の利益率を確保している。 5. その他事業 その他事業は、教育事業やMD事業のほか、2020年11月にグランドオープンした日本最大級のポップカルチャー発信拠点となる「ところざわサクラタウン」※内でのミュージアムやアニメホテル、飲食店、イベント等の企画・運営事業等が含まれる。教育事業は、クリエイティブ分野に特化したスクールを複数運営する(株)バンタン、インターネット通信制高校である「N高等学校」(角川ドワンゴ学園)等に、ネットとリアルを融合させた双方向性を特長とする教育システムの提供を行うドワンゴの事業が中心となる。また、MD事業ではキャラクターグッズ及びイベント参加権付きCDの企画・販売等を(株)キャラアニで展開している。 ※緑豊かな地から最先端の文化と産業を生み出し、世界に向けて発信する「COOL JAPAN FOREST構想」(埼玉県所沢市と同社の共同プロジェクト)の中核拠点。同社が運営する書籍製造・物流工場や新オフィス、イベントスペース、アニメホテル、ショップ、レストラン、商業施設と、(公財)角川文化振興財団が管理・運営する文化複合施設「角川武蔵野ミュージアム」を開設した。総工費は395億円。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《EY》
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国内最大のネットショッピングモール「楽天市場」、旅行予約サービス「楽天トラベル」を運営。楽天モバイル、楽天カード、楽天銀行などを傘下に持つ。クレジットカード関連サービスなどフィンテック部門は順調。 記:2024/07/08
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時価総額 608,395百万円
旧KADOKAWAとドワンゴが経営統合。出版・IP創出事業が主力。アニメ・実写映像事業、ゲーム事業、通信制高校の運営等も。中計では28.3期売上高3400億円目標。出版IP数の拡大などに取り組む。 記:2024/06/13
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