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後場に注目すべき3つのポイント~連日の米株安受けて軟調な展開続く

2022/12/19 12:20 FISCO
*12:20JST 後場に注目すべき3つのポイント~連日の米株安受けて軟調な展開続く 19日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は大幅続落、連日の米株安受けて軟調な展開続く ・ドル・円は上げ渋り、日本株安で円買い ・値下がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位は東エレク<8035> ■日経平均は大幅続落、連日の米株安受けて軟調な展開続く 日経平均は大幅続落。305.83円安の27221.29円(出来高概算5億1188万株)で前場の取引を終えている。 前週末16日の米株式市場のNYダウは281.76ドル安(-0.85%)と続落。12月製造業・サービス業PMI速報値が想定外に11月から悪化したため景気後退を懸念した売りに下落。米連邦準備制度理事会(FRB)高官がインタビューや講演で、FRBの政策金利を高水準で長期にわたり維持する姿勢を再確認したため長期金利やドルが上昇したことも更なる売り圧力となり、相場をさらに押し下げた。年末にかけたポジションの手仕舞い売りも目立った。ナスダック総合指数も続落、軟調な展開となった米株市場を受けて、日経平均は前週末比247.20円安の27279.92円と3営業日続落でスタート。その後は、マイナス圏での軟調もみ合い展開が続いている。 個別では、東エレク<8035>やレーザーテック<6920>、アドバンテ<6857>などの半導体関連株が軟調に推移、ファーストリテ<9983>やソフトバンクグループ<9984>、トヨタ自<7203>などの大型株が下落した。また、ソニーグループ<6758>やメルカリ<4385>、リクルートHD<6098>などのグロース株、三菱重工業<7011>や武田薬<4502>、オリエンタルランド<4661>なども大きく下落している。TOB総額の引き下げ検討とも伝わっている東芝<6502>、成城石井の株式上場申請取り下げを嫌気されたローソン<2651>も大幅下落。ほか、プロレド・パートナーズ<7034>、ティーガイア<3738>などが東証プライム市場の値下がり率上位に顔を出した。 一方、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>、みずほ<8411>などの金融株が堅調に推移した。NTT<9432>やKDDI<9433>などの通信株も上昇。第3四半期累計営業益は減益もあく抜け感が先行した西松屋チェ<7545>、自社株買い実施を発表したオカモト<5122>などが大幅上昇、そのほか、ジェイテックコーポレーション<3446>、アツギ<3529>、丸文<7537>などが東証プライム市場の値上がり率上位に顔を出した。 セクターでは鉱業、精密機器、医薬品が下落率上位となった一方、パルプ・紙、銀行業、情報・通信業が上昇率上位となった。東証プライムの値上がり銘柄は全体の45%、対して値下がり銘柄は49%となっている。 本日の日経平均株価は、マイナス圏での軟調もみ合い展開が続いている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比190円安の27280円。シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、本日の日経平均は売りが先行。FOMCの結果発表以降に米国株の下げが続いていることは、個人投資家心理の悪化に繋がった。本日の下落により日経平均は75日移動平均線を明確に下回ってきたため、センチメントの悪化を警戒した様子見ムードも強まりやすいとの指摘が一部市場関係者からは聞かれている。 一方、新興市場も軟調な展開が続いている。マザーズ指数やグロース市場の時価総0銘柄で構成される東証グロース市場Core指数は下落してスタート。その後は、マザーズ指数が軟調もみ合い展開に、東証グロース市場Core指数は下げ幅を縮小した。長期金利の低下自体は株式の支援要因と考えられるが、全面的なリスクオフの地合いとなっており新興株も厳しい地合いが続いている。そのほか、本日東証グロース市場に新規上場したトリドリ<9337>は買い気配が続いている。前引け時点で東証マザーズ指数が0.94%安、東証グロース市場Core指数が0.21%安。 さて、前週の当欄でも述べたが直近で多くの市場関係者が来年の株式市場の更なる下落を予想し始め、買いのチャンスをうかがっている印象を受ける。具体的には、日経平均株価は米国経済失速懸念で来年前半に調整する場面があるが、その後は好調な内需や業績の回復期待、大統領選挙の前年というところもあり上値を試すと予想している。また、CFRAのチーフ投資ストラテジスト、サム・ストーバル氏は「リセッションに向かっているが、それは来年の2つの話のうちの半分で後半は株式市場が回復する可能性が高い」と指摘している。 複数の世界最大級ファンドが年内に合わせて最大1000億ドル(約13兆6700億円)相当の株式を売る見通しとも、ブルームバーグで報じられている。株式相場は10-12月(第4四半期)ではプラス圏を維持しているため、他の資産クラスと比べた株式のバリューが高まっており、資産配分ルールに厳密に従う運用者は目標を満たすため株売りを余儀なくされる。つまり、資産配分の長期目標を満たすため、株式を売り債券保有増やす可能性があるようだ。 前述の売り材料には注視しておきたいが、相場はすでに底入れしている可能性も示唆した。ブルームバーグでは、ルーソルド・グループの最高投資ストラテジストであるジム・ポールセン氏が「底入れしており、新たな強気相場が始まりつつあると思う」と発言したことを報じている。行き過ぎた悲観論、はポジティブなサプライズの扉を開くと予想し、米金融政策や利上げの影響に投資家は集中し過ぎており景気は減速していると付け加えたようだ。現在の株式相場は弱い状況にあるが、筆者はこのような回復シナリオも想定して相場を見守っている。 ただ、筆者も多くの市場関係者と同様に、更なる下落シナリオを念頭に置いている。引き続き、雇用統計やインフレ指標、FRB高官の発言、地政学リスクの動向など、警戒する材料は多い。いまだに世界的に様々なリスクが散見されるなか、暗号資産業界に衝撃を与えた暗号資産取引所FTXの破綻のように、株式市場でもいきなり市場が動揺する材料が飛び込んでくる可能性も0ではない。さて、後場の日経平均は、軟調もみ合い展開が続くか。米株先物の動向を横目に、軟調な展開が継続するか注目しておきたい。 ■ドル・円は上げ渋り、日本株安で円買い 19日午前の東京市場でドル・円は上げ渋り。早朝の135円80銭から136円61銭まで値を切り上げたが、その後は136円前半に失速した。米10年債利回りの持ち直しでややドル買いに振れたものの、日経平均株価は大幅安となり、円買いがドルを下押しした。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は135円80銭から136円61銭、ユーロ・円は143円82銭から144円58銭、ユーロ・ドルは1.0582ドルから1.0609ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・ディー・ディー・エス<3782>、ワンダープラネット<4199>など、3銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値下がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位は東エレク<8035> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・米・12月製造業PMI速報値:46.2(予想:47.8、11月:47.7) ・米・12月サービス業PMI速報値:44.4(予想:46.5、11月:46.2) ・米・12月総合PMI速報値:44.6(予想:46.9、11月:46.4) ・ユーロ圏・11月消費者物価指数改定値:前年比+10.1%(予想:+10.0%、速報値:+10.0%) 【要人発言】 ・松野官房長官 「政府・日銀の共同声明に関する報道、方針を固めた事実はない」 「日銀には引き続き政府と連携して物価目標実現に向け努力を期待」 <国内> 特になし <海外> 特になし 《CS》
関連銘柄 29件
2651 東証プライム
10,330
7/23 15:00
±0(%)
時価総額 1,036,099百万円
コンビニ大手。ローソン、ローソンストア100などの運営を行う。成城石井、ローソン・ユナイテッドシネマ等を傘下に収める。国内総店舗数は1万4600店舗超。KDDIによるTOBは成立、同社株は上場廃止へ。 記:2024/05/06
1,415
11/22 15:30
-5(%)
時価総額 8,320百万円
高精度楕円集光ミラー等の製作・販売を行うオプティカル事業が主力。自動細胞培養装置、半導体加工装置・研磨装置等も。X線高精度ミラー「Osaka Mirror」は引き合い増。放射光施設等から大型受注獲得。 記:2024/06/24
3529 東証スタンダード
940
11/22 15:30
+22(%)
時価総額 16,281百万円
ストッキング、タイツ、靴下、下着、インナーウェアを製造・販売。太陽光発電事業や不動産賃貸、介護・福祉用品、太陽光発電売電等も。価格見直し等でストッキング類増収。不動産は物流施設賃貸で伸長。中国強化図る。 記:2024/10/25
3738 東証プライム
2,659
11/22 15:30
-4(%)
時価総額 149,101百万円
国内最大の携帯販売代理店。法人向けスマホ販売や端末・回線管理サービス等の法人事業、地方創生・クオカード事業も手掛ける。光アクセスサービス「TG光」は累計保有回線数が堅調。既存事業の強化等に取り組む。 記:2024/10/21
3782 東証グロース
8
8/3 15:00
-5(%)
時価総額 386百万円
指紋認証機器の開発・販売を展開。クラウド本人認証ソリューションや統合ID管理ソフトウェアなども手掛け、香港や中国での汗孔認証アルゴリズムに注力。クラウド認証サービスを育成。23.12期1Qは増収確保。 記:2023/05/25
4199 東証グロース
770
11/22 15:30
+4(%)
時価総額 1,997百万円
スマートデバイス向けアプリ・ゲームの企画・開発・運営などを行うエンターテインメントサービス事業を展開。ハイブリッドカジュアルゲーム市場に注力。有力IPタイトルなど3本の新規タイトルの開発が進行中。 記:2024/06/07
4385 東証プライム
2,097.5
11/22 15:30
+29.5(%)
時価総額 344,051百万円
国内で断トツのフリマアプリ「メルカリ」を運営。スマホ決済「メルペイ」や米国開拓に注力。連結子会社に鹿島アントラーズ。メルカードの発行枚数は300万枚を突破。定額払い、メルカードが成長。米国事業も赤字縮小へ。 記:2024/06/09
4502 東証プライム
4,113
11/22 15:30
-8(%)
時価総額 6,543,528百万円
国内製薬最大手。1781年創業。潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤など消化器系疾患領域が柱。アイルランドの製薬大手「シャイアー」等を傘下に持つ。25.3期はENTYVIO、免疫グロブリン製剤などの拡大見込む。 記:2024/06/15
4661 東証プライム
3,382
11/22 15:30
-21(%)
時価総額 6,150,001百万円
東京ディズニーランド、東京ディズニーシーの運営等を行うテーマパーク事業が主力。ホテル事業や商業施設「イクスピアリ」の運営等も。テーマパーク事業は海外ゲストの回復などで順調。25.3期は2桁増収計画。 記:2024/07/02
5122 東証プライム
5,440
11/22 15:30
+10(%)
時価総額 97,371百万円
プラスチックフイルムや自動車内装材等の産業用製品部門、コンドーム等の生活用品部門が柱。1934年設立。コンドームで国内トップシェア。自動車内装材は新規受注プログラムが拡大。生産効率の改善などに注力。 記:2024/10/14
9,824
11/22 15:30
+288(%)
時価総額 16,208,048百万円
米国発の求人情報サイト「Indeed」等のHRテクノロジー事業、リクナビNEXTやSUUMO等のマッチング&ソリューション事業、人材派遣事業を展開。人材派遣事業は需要増により、日本の稼働人数が順調。 記:2024/06/28
6502 東証プライム
4,590
12/19 15:00
-5(%)
時価総額 1,988,103百万円
総合電機大手。持分法会社にキオクシアHD。不正会計や原発巨額損失で陥った経営危機から再建中。JIP連合がTOB発表。TOB価格は1株4620円。TOB成立ならば上場廃止に。24.3期1Qは営業黒字に復帰。 記:2023/09/15
6758 東証プライム
2,948
11/22 15:30
-3.5(%)
時価総額 18,404,653百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6857 東証プライム
9,447
11/22 15:30
+62(%)
時価総額 7,237,734百万円
SoC半導体用試験装置など半導体・部品テストシステム事業が主力。半導体検査装置で世界トップシェア。メカトロニクス関連製品の製造・販売等も。海外売上高比率は9割超。グローバル及びサポート力の増強図る。 記:2024/10/12
6920 東証プライム
17,280
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 1,629,262百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
7011 東証プライム
2,309
11/22 15:30
-1(%)
時価総額 7,789,753百万円
総合重機国内最大手。1884年創立。各種発電システムや航空機用エンジン、物流機器、製鉄機械、特殊車両等を手掛ける。ガスタービンで世界トップシェア。中期経営計画では27.3期売上高5.7兆円以上目標。 記:2024/09/03
7034 東証プライム
498
11/22 15:30
-13(%)
時価総額 5,576百万円
コストマネジメントを中心とするコンサルティング事業を展開。新規事業開発支援、経営人材派遣によるハンズオン支援、システム導入支援等も。固定報酬型コンサルサービスではバックオフィス業務のBPR支援等が成長。 記:2024/06/09
7203 東証プライム
2,664.5
11/22 15:30
-10(%)
時価総額 42,085,743百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7537 東証プライム
1,073
11/22 15:30
+8(%)
時価総額 30,099百万円
独立系エレクトロニクス商社。1844年創業。各種半導体や電子部品のデバイス事業が主力。航空宇宙・防衛機器等のシステム事業、ICTソリューション等も。デバイス事業では高付加価値の新規商材開発などに注力。 記:2024/10/21
7545 東証プライム
2,262
11/22 15:30
+136(%)
時価総額 157,410百万円
ベビー用品や子供衣料、マタニティグッズ、育児用品等の専門店を全国展開。出店はロードサイド中心。低価格PB商品の開発に注力。1120店舗展開。オンラインストアは売上堅調。海外向け卸売も拡大。IT化で効率化。 記:2024/10/04
8035 東証プライム
22,250
11/22 15:30
+470(%)
時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
1,825
11/22 15:30
+19(%)
時価総額 24,239,641百万円
三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJニコスなどを傘下に収める総合金融グループ。世界最大の金融機関の一つ。アジアプラットフォームの強靭化などに取り組む。 記:2024/07/29
3,663
11/22 15:30
+64(%)
時価総額 14,375,561百万円
三井住友銀行、SMBC信託銀行、三井住友ファイナンス&リース、SMBC日興証券、三井住友カードなどを傘下に収める持株会社。総資産は300兆円超。決済ビジネスを強化。政策保有株式の削減交渉は進捗順調。 記:2024/08/22
3,835
11/22 15:30
-13(%)
時価総額 9,738,024百万円
みずほ銀行を中核とする銀行持株会社。みずほ信託銀行、みずほ証券、みずほリサーチ&テクノロジーズなども傘下に持つ。シンジケートローンなどに強み。配当性向は40%目安。26.3期連結ROE8%超目標。 記:2024/08/27
9337 東証グロース
2,072
11/22 15:30
-17(%)
時価総額 6,775百万円
インフルエンサー専用案件探しアプリ「toridori base」の運営を行う。インフルエンサー専門成果報酬型広告システム「toridori ad」等も。toridori baseの顧客数は6500社超。 記:2024/08/22
9432 東証プライム
156
11/22 15:30
-0.9(%)
時価総額 14,125,849百万円
国内最大の通信会社。NTT東日本、NTT西日本、NTTドコモ、NTTデータグループなどを傘下に持つ。研究開発部門を有する点が特徴。データセンターを拡張。コンシューマ通信事業では顧客基盤の強化を推進。 記:2024/10/10
9433 東証プライム
5,030
11/22 15:30
+35(%)
時価総額 11,024,985百万円
国内シェア2位の大手通信キャリア。auブランドの携帯電話が主力。沖縄セルラー電話、JCOMなどを傘下に持つ。ローソンへのTOBは成立。au PAYカードの会員数が944万人を突破するなど金融事業は順調。 記:2024/06/04
9983 東証プライム
49,020
11/22 15:30
+550(%)
時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17