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後場に注目すべき3つのポイント~米増税不安後退もイベント多く様子見ムードに変化なし

2021/4/26 12:27 FISCO
*12:27JST 後場に注目すべき3つのポイント~米増税不安後退もイベント多く様子見ムードに変化なし 26日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は反発、米増税不安後退もイベント多く様子見ムードに変化なし ・ドル・円はじり安、リスクオンのドル売り継続 ・値上がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位がアドバンテスト<6857> ■日経平均は反発、米増税不安後退もイベント多く様子見ムードに変化なし 日経平均は反発。74.73円高の29095.36円(出来高概算4億7837万株)で前場の取引を終えている。 前週末の米国株式市場でNYダウは反発。バイデン政権のキャピタルゲイン増税が回復を妨げるとの懸念に下落スタートとなった。ただ、4月PMIや3月新築住宅販売件数などが予想を上回ったことに加え、増税についても、対象者数が非常に少数であることや、実施もまだ先になるとの見方が強まり、引けにかけて上げ幅を拡大した。この米株高を背景に日経平均は74円高と反発してスタートしたが、直後に124円安とマイナスに転じる場面もあった。その後は切り返して再びにプラスに転じたが、前引けにかけて上げ幅を縮小するなど方向感に欠ける動きとなった。 個別では、業績関連のリリースを背景に東京製鐵<5423>が急伸したほか、ザッパラス<3770>がストップ高、キヤノンMJ<8060>とANA<9202>も大きく上昇している。そのほか、4月の既存店は前年同月比45.2%増と大幅拡大した、しまむら<8227>も買われた。新興市場では、コンデンサ用絶縁紙メーカーのニッポン高度紙<3891>が好業績を背景に急伸した。一方、前期好業績も今期見通しを非開示としたエムスリー<2413>は大きく売られた。 売買代金上位では、ソフトバンクグループ<9984>、マネックスG<8698>、レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>、キーエンス<6861>、ANA、JAL<9201>、JR東海<9022>、楽天グループ<4755>、キヤノン<7751>などが上昇。一方、エムスリー、任天堂<7974>、日本電産<6594>、ソニーグループ<6758>などが軟調となっている。 セクターでは、空運業、陸運業、鉄鋼、パルプ・紙、証券・商品先物取引業などが上昇率上位となった。一方、医薬品、その他製品、倉庫・運輸関連業、水産・農林業、化学などが下落率上位となっている。東証1部の値上がり銘柄は全体の47%、値下がり銘柄は46%となっている。 日経平均は朝高後に100円以上下げるなど方向感に欠ける動きが続いている。米国での増税に対する不安が後退したとはいえ、日本独自の株高材料に欠くことに加え、週末に行われた菅政権発足後初めてとなる国政選挙において、与党自民党が3選挙全敗したことで、政権の求心力低下などへの思惑も重しなっているようだ。 米国のキャピタルゲイン増税については、上述したように、詳細はまだ不明だが、富裕層の中でも限られた範囲に留まると予想されることに加え、共和党との交渉などを踏まえれば、増税幅も当初案よりは非常に限定的とならざるを得ないといった見通しが、過度な不安を後退させているもようだ。また、増税を実施するとしても、経済が新型コロナウイルスのパンデミック前の水準を完全に回復する前に、即座に実施されるとは考えにくく、そうした楽観的な見方も相場を下支えしているようだ。 さらに、一部調査によると、米国で増税が行われた年でも米国のS&P500種株価指数のパフォーマンスはプラスであることが多く、増税自体は株価パフォーマンスに影響をほとんど及ぼさないことが実証済みとのこと。重要なのはやはりその時々の経済状態と先行きということなのだろう。 ただ、それでも相場の動きが冴えないのは、様子見ムードとならざるを得ない状況があるからだろう。今週からいよいよ3月期決算シーズンが本格化することに加え、イベントが盛り沢山だ。週前半から半ばには、日銀の金融政策決定会合、米連邦公開市場委員会(FOMC)などが予定されているほか、28日にはパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見に加えて、バイデン米大統領の議会演説が控えている。米大統領議会演説は、増税報道が前週にあったばかりだけに、増税自体のインパクトが限定的と予想されているとはいえ、内容を見極めたいとする向きが多いのも自然といえる。また、今週末から国内ではゴールデンウイーク入りとなる。連休中の空白リスクを避けたいとの思惑が、逃げ足の速い短期物色主体の相場展開に繋がっているようだ。 そのほか、今週は米国で電気自動車メーカーのテスラのほか、アマゾン、アルファベットなどのいわゆるGAFAMと呼ばれる注目ハイテク企業の決算が控えている。マーケットインパクトが大きいだけに、これらの決算と株価反応を見極めるまでは積極的な売買も手掛けづらそうだ。 一方、国内では東京、大阪、兵庫、京都の4都府県を対象に、3度目の緊急事態宣言が前日25日から、来月11日までの2週間余り実施されることになった。しかし、目先の悪材料は出尽くしといった形で、旅行、飲食、サービス、鉄道などの銘柄では本日株価が大きく上昇しているものが多い。相場全体の物色動向を見る限り、ムードは悪いばかりではないこと窺える。 こうした中、日米ともに、これまでに決算発表済みの銘柄については、グロース(成長)・バリュー(割安)など問わず、株価反応に統一した動きは見られていない。これまでの繰り返しにはなるが、今後は選別物色がより強まりそうだ。 ■ドル・円はじり安、リスクオンのドル売り継続 26日午前の東京市場でドル・円はじり安となり、107円後半で小幅に値を下げた。前週末からリスクオンのムードが広がるなか、週明けの日経平均株価や上海総合指数はプラスで推移しドル売りが先行。ゴールデンウィークを控え、国内勢の売りも観測される。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は107円71銭から107円95銭、ユーロ・円は130円37銭から130円59銭、ユーロ・ドルは1.2089ドルから1.2112ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・安江工務店<1439>、省電舎ホールディングス<1711>など、10銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位がアドバンテスト<6857> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・米・4月製造業PMI速報値:60.6(予想:61.0、3月:59.1) ・米・4月サービス業PMI速報値:63.1(予想:61.5、3月:60.4) ・米・4月総合PMI速報値:62.2(3月:59.7) ・米・3月新築住宅販売件数:102.1万戸(予想:88.5万戸、2月:84.6万戸←77.5万戸) ・英・4月製造業PMI速報値:60.7(予想:59.0、3月:58.9) ・英・4月サービス業PMI速報値:60.1(予想:58.9、3月:56.3) ・英・4月総合PMI速報値:60.0(予想:58.1、3月:56.4) 【要人発言】 ・米ホワイトハウス 「バイデン大統領、6月に英国、ベルギー訪問、米ユーロサミットやNATO参加」 <国内> ・日銀金融政策決定会合(27日まで) <海外> 特になし 《CS》
関連銘柄 22件
1439 東証スタンダード
2,144
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 2,899百万円
住宅リフォーム事業が主力。愛知県地盤。オリジナル建材「無添加厚塗りしっくい」に強み。注文住宅の設計・施工等を行う新築住宅事業、不動産流通事業も。オリジナルキッチン「kostad」の積極提案等で差別化図る。 記:2024/08/05
1711 東証スタンダード
271
11/22 15:30
-1(%)
時価総額 2,665百万円
省エネルギーソリューションの提供等を行う省電舎、リノベーションによる住宅販売等を行うイエローキャピタルオーケストラなどを傘下に収める持株会社。売電収入の獲得図る。中計では26.3期売上高46億円目標。 記:2024/08/26
2413 東証プライム
1,425
11/22 15:30
-12.5(%)
時価総額 967,675百万円
医療従事者専門サイト「m3.com」を運営。製薬企業の薬剤プロモーション・マーケティング支援、薬剤師向け求人情報サイト「薬キャリ」の運営等も。メディカルプラットフォームでは医療現場のDX化支援が順調。 記:2024/07/29
3770 東証スタンダード
393
11/22 15:30
+3(%)
時価総額 5,365百万円
月額占いサイトや占いプラットフォーム「cocoloni占い館」の運営、電話占い・チャット占い等を手掛ける。米国子会社が英語圏向け占いサイトを運営。コスト削減で販管費抑制。占い顧客基盤の拡大などに注力。 記:2024/10/24
3891 東証スタンダード
2,188
11/22 15:30
+127(%)
時価総額 23,641百万円
アルミ電解コンデンサ用セパレータで世界トップシェア。リチウムイオン二次電池用セパレータ、電気二重層キャパシタ用セパレータ等も手掛ける。高知県高知市に本社。車載、通信など成長市場での競争力強化を推進。 記:2024/10/06
4755 東証プライム
879.4
11/22 15:30
-12.5(%)
時価総額 1,892,070百万円
国内最大のネットショッピングモール「楽天市場」、旅行予約サービス「楽天トラベル」を運営。楽天モバイル、楽天カード、楽天銀行などを傘下に持つ。クレジットカード関連サービスなどフィンテック部門は順調。 記:2024/07/08
5423 東証プライム
1,470
11/22 15:30
+11(%)
時価総額 161,794百万円
国内最大手の電炉メーカー。1934年設立。主力製品のH形鋼は国内生産量トップ。電炉でコイル・厚板を生産できるのは同社のみ。無借金経営。引き続きコスト低減に取り組む。グリーン鋼材「ほぼゼロ」は好評。 記:2024/08/05
6594 東証プライム
2,858
11/22 15:30
-50(%)
時価総額 3,408,362百万円
総合モーターメーカー最大手。旧社名は日本電産。京都府京都市に本社。精密小型モーター、車載・産業用モーター、商業・産業用ロボットなどを手掛ける。電動パワステ用モーターなどに強み。車載向けは収益性最優先。 記:2024/10/14
6758 東証プライム
2,948
11/22 15:30
-3.5(%)
時価総額 18,404,653百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6857 東証プライム
9,447
11/22 15:30
+62(%)
時価総額 7,237,734百万円
SoC半導体用試験装置など半導体・部品テストシステム事業が主力。半導体検査装置で世界トップシェア。メカトロニクス関連製品の製造・販売等も。海外売上高比率は9割超。グローバル及びサポート力の増強図る。 記:2024/10/12
6861 東証プライム
65,660
11/22 15:30
-20(%)
時価総額 15,969,037百万円
センサや測定器、画像処理システム、制御・計測機器等を手掛けるFAの総合メーカー。製造は国内外の協力会社に委託。取引先は全世界に35万社超。グローバル直販体制が強み。販売力の強化などで海外事業の拡大図る。 記:2024/10/12
6920 東証プライム
17,280
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 1,629,262百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
7751 東証プライム
5,054
11/22 15:30
+61(%)
時価総額 6,740,838百万円
精密機器大手。1937年設立。オフィス複合機やレンズ交換式カメラ、FPD露光装置などで世界トップシェア。バランスの取れた事業構造が強み。海外売上比率は7割超。商業印刷、産業印刷分野はラインアップ強化図る。 記:2024/10/21
7974 東証プライム
8,166
11/22 15:30
-37(%)
時価総額 10,605,103百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
8035 東証プライム
22,250
11/22 15:30
+470(%)
時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
4,720
11/22 15:30
-28(%)
時価総額 524,298百万円
デジタルカメラ、デジタル複合機などキヤノン製品の国内販売を行う。業務支援ソリューション、ITセキュリティソリューション等も手掛ける。ITソリューション事業を成長事業に位置付け。注力領域の拡大を進める。 記:2024/08/12
8227 東証プライム
7,969
11/22 15:30
+308(%)
時価総額 588,327百万円
総合衣料品店「ファッションセンターしまむら」を運営。低価格の衣料に強み。若者向け業態「アベイル」、ベビー業態「バースデイ」等も展開。アベイルはアウター衣料の品揃えを拡充。27.2期営業利益660億円目標。 記:2024/10/24
8698 東証プライム
1,052
11/22 15:30
+28(%)
時価総額 271,360百万円
コインチェック、米TradeStationなどを傘下に収める持株会社。しずおかFGが筆頭株主。NTTドコモと資本業務提携。アセットマネジメント事業を強化。ロボアドバイザーサービスの運用残高は順調増。 記:2024/08/01
9022 東証プライム
3,104
11/22 15:30
+10(%)
時価総額 3,197,120百万円
国鉄民営化で誕生した東海地盤の鉄道会社。東海道新幹線が収益の柱。ジェイアール名古屋タカシマヤ等の流通業、不動産業、ホテル業等も。東海道新幹線は個室を導入予定。台湾高鐵から技術コンサルティングを受託。 記:2024/06/04
9201 東証プライム
2,413
11/22 15:30
+23(%)
時価総額 1,054,828百万円
大手航空会社。航空旅客事業や貨物郵便事業、マイル/金融・コマース事業などを展開。LCCのZIPAIR Tokyo、スプリング・ジャパンなどを傘下に持つ。スマホ決済「JAL Pay」のサービス拡充図る。 記:2024/08/30
9202 東証プライム
2,838
11/22 15:30
+0.5(%)
時価総額 1,374,426百万円
国内最大手の航空会社。全日本空輸(ANA)が中核。ピーチ、エアージャパンなども傘下に持つ。航空事業のほか、旅行事業、商社事業等も手掛ける。国際線、国内線ともに旅客需要増。貨物事業の拡大等に取り組む。 記:2024/08/02
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17