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後場に注目すべき3つのポイント~経済対策巡り売り買い交錯、火種なおくすぶる

2020/3/11 12:41 FISCO
*12:41JST 後場に注目すべき3つのポイント~経済対策巡り売り買い交錯、火種なおくすぶる 11日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は反落、経済対策巡り売り買い交錯、火種なおくすぶる ・ドル・円は弱含み、日本株安で円買い ・値下がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位はKDDI<9433> ■日経平均は反落、経済対策巡り売り買い交錯、火種なおくすぶる 日経平均は反落。159.49円安の19707.63円(出来高概算9億8000万株)で前場の取引を終えている。 10日の米株式市場でNYダウは4日ぶりに大幅反発し、1167ドル高となった。トランプ大統領が共和党議員に対し年内の給与税免除を打診したことなどが伝わり、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた景気対策への期待が高まった。ただ、東京市場の取引開始前にトランプ氏が経済対策に関連した会見に出席しなかったことが伝わり、市場の期待は後退。本日の日経平均108円安からスタートすると、朝方には押し目買いが入りプラスへ転じる場面も見られたが、前場中ごろを過ぎ円相場の下げ一服や米株価指数先物の下落を受けて一時19552.62円(314.50円安)まで下落した。 個別では、ソニー<6758>が2%下落したほか、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、任天堂<7974>などがさえない。KDDI<9433>が4%超下落しており、東エレク<8035>などの半導体関連株も前工程装置投資額見通しが下方修正されたことを受けて下げが目立つ。また、第1四半期の大幅減益決算が嫌気されたグッドコムA<3475>はアイル<3854>などとともに東証1部下落率上位に顔を出した。一方、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>といったメガバンク株が揃って2%前後上昇し、トヨタ自<7203>もしっかり。資生堂<4911>は3%超上昇した。2月工作機械受注の底堅さが買い材料となった菱洋エレク<8068>や、業績修正を発表したマイネット<3928>は急伸し、ジンズメイト<7448>などとともに東証1部上昇率上位に顔を出した。 セクターでは、不動産業、サービス業、医薬品などが下落率上位。半面、水産・農林業、電気・ガス業、海運業などが上昇率上位だった。東証1部の値下がり銘柄は全体の51%、対して値上がり銘柄は46%となっている。 本日の日経平均は3ケタの下落で前場を折り返した。ここまでの上下の値幅は422円と、前日(1078円)ほどではないが荒い値動きとなっている。日米の経済対策を巡る思惑から売り買いが交錯しているようだ。米政権が経済対策に給与税免除を盛り込むと伝わり、米長期金利が急騰。注目される原油先物相場もひとまず反発し、一定の安心感につながったとみられる。国内でも政府・与党が新型コロナの状況を見て追加の経済対策を検討する方向を示している。6日、9日の2営業日で日経平均が1600円超下落したあとだけに、こうした経済対策への期待から目先的な買い戻しや押し目買いが入りやすいところだろう。 しかし、日経平均がプラス圏で推移していた時間はごくわずか。米国の給与税免除を巡っては、当初こそサプライズとして受け止められたものの、次第にその実現に懐疑的な見方が広がっているようだ。そもそも株価急落の主因である新型コロナの世界的な感染拡大はなお終息が見通せず、原油相場についても需給改善の兆しが見えてきたわけでない。減産協議でロシアと対立したサウジアラビアはシェア争いに傾く姿勢を崩していないもよう。サウジとしても原油相場急落の悪影響は大きく、交渉の席に戻るとの期待は根強いが、現在のところ希望的観測に過ぎないと言わざるを得ない。 原油安は産油国の財政や米シェール企業等の業績の悪化を通じ、金融市場にも混乱を与える可能性がある。新型コロナで実体経済が落ち込むなか、金融不安の火種がくすぶる点には注意が必要だろう。当面は不安定な相場展開が続くとみて、耐性が高い銘柄を選別するなど慎重な対応を心掛けたい。 ■ドル・円は弱含み、日本株安で円買い 11日午前の東京市場でドル・円は弱含み。朝方は105円半ばで取引されていたが、日経平均株価の軟調地合いを受け、ややリスク回避的な円買いに。また、時間外取引の米株式先物が大きく下げ、今晩の株価反落を警戒したドル売りも観測される。米長期金利の先安観もドル売りを支援する可能性があろう。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は104円66銭から105円66銭、ユーロ・円は118円61銭から119円21銭、ユーロ・ドルは1.1279ドルから1.1323ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・ビザスク<4490>、中国工業<5974>など、10銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値下がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位はKDDI<9433> ■経済指標・要人発言 【要人発言】 ・トランプ米大統領 「新型肺炎蔓延で、クルーズ運航会社、航空会社支援へ」 「新型肺炎をめぐる刺激策に関し、議会と協議へ」 「刺激策に関し、上院議員と素晴らしい会合が持てた」 ・リンゼー・グラム共和党上院議員 「減税に関しての意見は分かれた」 「シェールガス産業の救済案も浮上」 「観光産業などへの救済策も協議」 【経済指標】 ユーロ圏・10-12月期GDP確定値:前年比+1.0% (予想:+0.9%、改定値:+0.9%) <国内> ・東日本大震災から9年 <海外> 特になし 《HH》
関連銘柄 17件
3475 東証プライム
843
11/22 15:30
-4(%)
時価総額 25,690百万円
自社ブランド「GENOVIA」シリーズの投資用新築マンションの企画・開発・販売を行う。東京23区中心に事業展開。建物管理、賃貸管理等も。リテールセールスは30~40代向け提案を強化。広告宣伝の強化も図る。 記:2024/10/13
3854 東証プライム
3,180
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 79,637百万円
基幹業務管理システム「アラジンオフィス」、複数ネットショップ一元管理クラウドサービス「CROSS MALL」等を手掛ける。Web商材の製品力強化などに取り組む。中計では27.7期売上高235億円目標。 記:2024/10/25
3928 東証スタンダード
347
11/22 15:30
+5(%)
時価総額 2,933百万円
ゲームのタイトル買取・長期運営を中心に事業展開。運営タイトルに「龍が如く ONLINE」、「モバプロ2レジェンド」など。累計運営タイトル数は80本超。新規事業では「ファンタジースポーツ」の拡大に注力。 記:2024/08/05
4490 東証グロース
1,200
11/22 15:30
-18(%)
時価総額 11,083百万円
知見プラットフォーム事業を手掛ける。登録エキスパートに1時間単位のインタビューが行える「ビザスクinterview」が主要商材。登録者数は65万人超。27.2期調整後EBITDA20億円以上目指す。 記:2024/10/29
4911 東証プライム
2,729
11/22 15:30
-19(%)
時価総額 1,091,600百万円
大手化粧品メーカー。1872年創業。SHISEIDO、エリクシール、マキアージュ等のブランドを展開。レストラン事業、美容室事業も。DOE2.5%以上目安。米州・欧州・アジアパシフィック事業に経営資源投下。 記:2024/07/05
5974 東証スタンダード
538
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 1,840百万円
家庭用LPガス容器や産業用LPガス供給設備、飼料タンクなどを製造・販売。運送も。広島県を地盤に全国展開。子会社でトラック輸送も。飼料タンクの販売が低調。LPガス容器は堅調。物流の24年問題対策で船便等活用。 記:2024/07/23
6758 東証プライム
2,948
11/22 15:30
-3.5(%)
時価総額 18,404,653百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
7203 東証プライム
2,664.5
11/22 15:30
-10(%)
時価総額 42,085,743百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7448 東証1部
243
3/29 15:00
-26(%)
時価総額 3,913百万円
RIZAP傘下で再建中のカジュアル衣料量販店。21.3期上期はEC伸長。だがコロナ禍で店舗販売が苦戦。販管費を抑制するも利益水面下に。通期計画は未定。21年4月にRIZAPグループの小売2社と経営統合へ。 記:2020/12/24
7974 東証プライム
8,166
11/22 15:30
-37(%)
時価総額 10,605,103百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
8035 東証プライム
22,250
11/22 15:30
+470(%)
時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
8068 東証プライム
3,965
3/27 15:00
-20(%)
時価総額 106,262百万円
三菱電機系列の半導体商社。米インテル製半導体なども扱う。リョーサンと経営統合に伴い3月28日付で当社株は上場廃止に。代わって4月1日付で持株会社のリョーサン菱洋HDが上場へ。24.3期は14カ月変則決算。 記:2024/03/10
1,825
11/22 15:30
+19(%)
時価総額 24,239,641百万円
三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJニコスなどを傘下に収める総合金融グループ。世界最大の金融機関の一つ。アジアプラットフォームの強靭化などに取り組む。 記:2024/07/29
3,663
11/22 15:30
+64(%)
時価総額 14,375,561百万円
三井住友銀行、SMBC信託銀行、三井住友ファイナンス&リース、SMBC日興証券、三井住友カードなどを傘下に収める持株会社。総資産は300兆円超。決済ビジネスを強化。政策保有株式の削減交渉は進捗順調。 記:2024/08/22
9433 東証プライム
5,030
11/22 15:30
+35(%)
時価総額 11,024,985百万円
国内シェア2位の大手通信キャリア。auブランドの携帯電話が主力。沖縄セルラー電話、JCOMなどを傘下に持つ。ローソンへのTOBは成立。au PAYカードの会員数が944万人を突破するなど金融事業は順調。 記:2024/06/04
9983 東証プライム
49,020
11/22 15:30
+550(%)
時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17