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後場に注目すべき3つのポイント~売買やや低調だが底堅く推移

2019/11/19 12:42 FISCO
*12:42JST 後場に注目すべき3つのポイント~売買やや低調だが底堅く推移 19日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は3日ぶり反落、売買やや低調だが底堅く推移 ・ドル・円は下げ渋り、日本株の下げ幅縮小で ・値下がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位はソフトバンクG<9984> ■日経平均は3日ぶり反落、売買やや低調だが底堅く推移 日経平均は3日ぶり反落。32.62円安の23384.14円(出来高概算6億2000万株)で前場の取引を終えている。 18日の米株式市場でNYダウは31ドル高と小幅ながら続伸し、前週末に続き過去最高値を更新した。米中貿易協議を巡る報道で売り買いが交錯し、もみ合う展開となったが、動画配信サービスを開始したウォルト・ディズニーなどが押し上げに寄与した。一方、米中協議の先行き不透明感に加え、トランプ米大統領が「パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長とマイナス金利やドル高について協議した」と明らかにしたことなどから、円相場は1ドル=108円台半ばまで上昇。本日の日経平均は円高を受けた利益確定売り優勢で50円安からスタートすると、朝方には23244.93円(171.83円安)まで下落する場面があった。しかし、円高一服とともに下げ渋り、寄り付きの水準を上回って前場を折り返した。東証1部の値下がり銘柄は全体の5割弱、対して値上がり銘柄は4割強となっている。 個別では、ソフトバンクG<9984>、ソニー<6758>、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、トヨタ自<7203>などがさえない。一部証券会社のレーティング引き下げが観測された太陽誘電<6976>は4%近い下落。前日にLINE<3938>との経営統合で記者会見したZHD<4689>は東証1部下落率トップ。経営統合に伴う株式価値の希薄化や、AI(人工知能)分野への投資負担増への懸念が指摘されている。外資系証券の売り推奨が観測された四国電力<9507>なども下落率上位に顔を出した。一方、任天堂<7974>、リクルートHD<6098>、武田薬<4502>は小じっかり。三菱ケミHD<4188>が株式公開買付け(TOB)で完全子会社化すると発表した田辺三菱<4508>はストップ高水準での買い気配が続き、小野薬<4528>やエーザイ<4523>といった医薬品株も上げが目立つ。中小型株では日本通信<9424>が活況となっている。セクターでは、非鉄金属、ゴム製品、鉱業などが下落率上位。反面、医薬品、不動産業、サービス業などが上昇率上位だった。 米メディアが米中協議を巡り「中国側は悲観的なムード」と伝え、為替相場が円高方向に振れたことも弱材料となって、本日の東京市場では景気敏感株を中心に売りが先行。しかし、米国株の連日の高値更新や香港株の続伸を支えに底堅い展開となった。11月中の実現を目指す米中協議の合意「第1弾」署名や、12月に予定される米国の対中制裁関税「第4弾」見送りの確度が高まるまで上値を追いづらいとの声は多い。一方で米中が何らかの合意に至るとの期待や、半導体を中心とした業績回復期待を背景に買いも根強く入っているようだ。従前に当欄で予想したとおり、日経平均は23000円台での日柄調整となっている。ただ、東証1部売買代金は前日、3週間ぶりに2兆円を下回り、本日も前引け時点で9200億円程度にとどまるなどやや低調。薄商いのなか、前週のように先物主導で荒い値動きとなる場面が出てくる可能性はある。 新興市場ではマザーズ指数が3日続伸。企業決算の発表が一巡し、個人投資家の物色が中小型株に向いているとみられ、マザーズ指数は前日から強い動きを見せている。年初来高値圏の日経平均や日経ジャスダック平均と比べ出遅れが目立ち、水準訂正に期待したいところだ。ただ、12月の新規株式公開(IPO)におけるブックビルディング(需要申告)が今月下旬から本格化する。12月のIPOは件数、吸収金額とも多く、ブックビルディングに伴う個人投資家の資金余力低下がマザーズ市場にとって重しとなる可能性もあるだろう。 ■ドル・円は下げ渋り、日本株の下げ幅縮小で 19日午前の東京市場でドル・円は下げ渋り。今晩の米株安観測で下げる場面もあったが、日本株の下げ幅縮小でドルは値を戻した。 米中貿易協議の合意への期待感が続くなか、時間外取引の米株式先物がマイナスとなり今晩の株安を警戒した動きでドル・円は一時108円40銭台に下落。ただ、国内勢の押し目買いでドルはその後値を戻した。 ランチタイムの日経平均先物は下げ幅を縮小しており、目先の日本株反転への期待感から円買いは縮小する見通し。一方で、米10年債利回りは前日海外市場での大幅低下から戻りが鈍く、ドルの戻りを抑える可能性もあろう。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は108円46銭から108円71銭、ユーロ・円は120円00銭から120円43銭、ユーロ・ドルは1.1063ドルから1.1074ドルで推移した。 ■後場のチェック銘柄 ・澤藤電機<6901>、トレードワークス<3997>など、7銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値下がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位はソフトバンクG<9984> ■経済指標・要人発言 【要人発言】 ・豪準備銀行定例会合・議事要旨 「必要なら金融政策を一段と緩和する用意がある」 「11月の会合で利下げも検討」 「低金利の長期化、目標達成に必要との認識で一致」 ・黒田日銀総裁 「金融政策手段は様々な余地がある」 「マイナス金利の深掘り余地は十分にある」 「2021年に物価2%を達成する可能性は極めて薄い」 <国内> 特になし <海外> 特になし 《HH》
関連銘柄 19件
3938 東証1部
5,350
12/28 15:00
±0(%)
時価総額 1,304,330百万円
国内最大のメッセンジャーアプリ「LINE」を運営。広告収入に次ぐ収益の柱として金融サービスに力注ぐ。来年3月にヤフーとの統合を予定。20.12期3Q累計は子会社の売却と増資に伴う一時利益計上で営業黒字に。 記:2020/11/24
3997 東証スタンダード
1,276
11/22 15:30
+77(%)
時価総額 4,396百万円
独立系システム開発会社。証券会社、FX会社等が主要顧客。ネット証券取引システム「TradeAgent」、証券取引所売買端末「MarsWeb」等が主力製品。米国株ネット取引システム、積立NISAは受注順調。 記:2024/10/07
4188 東証プライム
830.8
11/22 15:30
+0.5(%)
時価総額 1,251,424百万円
総合化学国内最大手の三菱ケミカル、田辺三菱製薬、日本酸素ホールディングスを傘下に収める持株会社。MMAモノマーで世界トップシェア。25.3期はスペシャリティマテリアルズ、石化製品等の需要回復を見込む。 記:2024/06/24
4502 東証プライム
4,113
11/22 15:30
-8(%)
時価総額 6,543,528百万円
国内製薬最大手。1781年創業。潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤など消化器系疾患領域が柱。アイルランドの製薬大手「シャイアー」等を傘下に持つ。25.3期はENTYVIO、免疫グロブリン製剤などの拡大見込む。 記:2024/06/15
4508 東証1部
2,006
2/26 15:00
-3(%)
時価総額 1,126,205百万円
三菱ケミカル系の製薬会社。主力は抗リウマチ薬「レミケード」。自己免疫疾患、糖尿病・腎疾患等が重点疾患領域。三菱ケミカルHDがTOB実施。成立なら上場廃止へ。医薬品事業は伸び悩む。20.3期2Qは業績低調。 記:2019/11/26
4523 東証プライム
4,650
11/22 15:30
+31(%)
時価総額 1,379,037百万円
国内製薬大手。神経領域、がん領域が重点領域。抗がん剤「レンビマ」、不眠症治療剤「デエビゴ」などが主力製品。一般用医薬品でチョコラBBなど。アルツハイマー病治療剤「レケンビ」に積極的な成長投資実施。 記:2024/10/20
4528 東証プライム
1,747.5
11/22 15:30
+1(%)
時価総額 871,466百万円
1717年創業の医薬品メーカー。抗悪性腫瘍剤「オプジーボ点滴静注」、慢性腎臓病治療剤「フォシーガ錠」などが主要製品。新薬開発に特化。配当性向40%目途。がん・免疫疾患、中枢神経疾患などが重点研究領域。 記:2024/08/26
4689 東証プライム
415
11/22 15:30
-3.4(%)
時価総額 2,967,084百万円
ヤフー、LINEなどの再編で2023年に誕生。グループ会社にアスクル、出前館、PayPay、ZOZOなど。LYPプレミアムは有料会員の拡大図る。「LINE Pay」は25年4月末に国内サービスを終了予定。 記:2024/06/28
9,824
11/22 15:30
+288(%)
時価総額 16,208,048百万円
米国発の求人情報サイト「Indeed」等のHRテクノロジー事業、リクナビNEXTやSUUMO等のマッチング&ソリューション事業、人材派遣事業を展開。人材派遣事業は需要増により、日本の稼働人数が順調。 記:2024/06/28
6758 東証プライム
2,948
11/22 15:30
-3.5(%)
時価総額 18,404,653百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6901 東証スタンダード
959
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 4,145百万円
トラック・バス用電装品を手掛ける電装品事業が主力。可搬式発動発電機、車輌用・船舶用電気冷蔵庫等も。1919年設立。群馬県太田市に本社。日野自動車の持分法適用会社。電装品事業は商用電動車への部品供給進める。 記:2024/10/10
6976 東証プライム
2,149
11/22 15:30
-60.5(%)
時価総額 279,838百万円
電子部品メーカー。積層セラミックコンデンサ等のコンデンサが主力。インダクタや通信用デバイス、アルミニウム電解コンデンサ等も。自動車、情報インフラ・産業機器が注力市場。インダクタや複合デバイスは売上順調。 記:2024/06/11
7203 東証プライム
2,664.5
11/22 15:30
-10(%)
時価総額 42,085,743百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7974 東証プライム
8,166
11/22 15:30
-37(%)
時価総額 10,605,103百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
8035 東証プライム
22,250
11/22 15:30
+470(%)
時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
9424 東証プライム
140
11/22 15:30
-2(%)
時価総額 23,229百万円
MVNO事業者。2001年に世界で初めてデータ通信MVNO事業を開始。SIM事業、FPoS事業、ローカル4G/5G事業を手掛ける。日本通信SIMの契約回線数は順調増。FPoSの評価定着、事例拡大図る。 記:2024/07/05
9507 東証プライム
1,233.5
11/22 15:30
-9.5(%)
時価総額 255,986百万円
四国地盤の電力会社。原子力発電、火力発電が軸。情報通信事業、建設・エンジニアリング事業、アグリ事業等も展開。香川県高松市に本社。26.3期経常利益400億円以上目標。電源の低炭素化・脱炭素化の推進図る。 記:2024/10/29
9983 東証プライム
49,020
11/22 15:30
+550(%)
時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17