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日経平均は続落、ITと半導体で決算に明暗

2023/4/27 12:11 FISCO
*12:11JST 日経平均は続落、ITと半導体で決算に明暗  日経平均は続落。66.52円安の28349.95円(出来高概算4億6072万株)で前場の取引を終えている。  26日の米株式市場でダウ平均は228.96ドル安(-0.68%)と続落。予想を上回ったハイテク決算を好感して買いが先行。しかし、経営難に陥っている地銀のファースト・リパブリックの存続性が一段と危ぶまれ、金融システムの混乱を警戒した売りでダウ平均は下落に転じた。一方、マイクロソフトなどの良好な決算や利上げ観測の後退でナスダック総合指数はプラス圏を維持し、+0.46%と3日ぶり反発。本日の日経平均は75円安からスタート。序盤は売りが先行し、一時は175円程下落した。ただ、一部値がさ株の上昇が下値を支えたほか、米市場の取引終了後に発表されたメタ・プラットフォームズの決算が予想を上回ったことが投資家心理を支え、その後は緩やかながら下げ幅を縮めた。  個別では、今期の大幅減益見通しが嫌気されたアドバンテスト<6857>が急落し、レーザーテック<6920>、東エレク<8035>、ディスコ<6146>など半導体株が軒並み下落。減益決算を受けて野村<8604>、フューチャー<4722>も大幅安。ほか、決算が好感されずピー・シー・エー<9629>、トランコム<9058>、信越ポリマー<7970>なども大きく下落。一方、ファナック<6954>は今期見通しが市場予想を下回ったものの、受注の底堅さが評価されたとの指摘もあり、買い優勢。株主還元策が評価につながった小糸製作所<7276>、愛三工業<7283>のほか、今期増益見通しが好感された日東電工<6988>、日立建機<6305>は大きく上昇。今期増益・増配見通しを発表した山洋電気<6516>が急伸し、業績予想を上方修正した野村マイクロ<6254>も大幅高となった。  セクターでは証券・商品先物取引、空運、陸運が下落率上位に並んだ一方、ゴム製品、銀行、輸送用機器が上昇率上位に並んだ。東証プライム市場の値下がり銘柄は全体の39%、対して値上がり銘柄は55%となっている。  前日の米株式市場で主要株価指数はまちまちで冴えない印象。米地銀のファースト・リパブリックの株価が2日連続で急落したことが引き続き投資家心理の重しとして働いているようだ。同行は米連邦準備制度理事会(FRB)の緊急貸出制度へのアクセスを制限される可能性があると指摘されている。また、経営難に陥っている同行の救済計画の一環として、アドバイザーらが既に一度救済した米大手行に対し、同行から市場価格を上回る水準で社債を購入するよう説得を試みる見通しなどと報じられている。ただ、実現する確率は高くなく、先行き不透明と言わざるを得ない。今のところ同行のように雲行きの怪しい動きが他行では見られていないことが安心感を誘うが、市場のやや神経質な動きは同行固有の問題として割り切っていない様子。    決算を受けたマイクロソフトの大幅高でナスダック指数は一時大きく上昇したが、その後に失速し上昇率は小幅にとどまった。一方、東京市場も本日は調整モードが継続中。米株の冴えない動きもあるが、これまで株価の堅調だったアドバンテスト<6857>が市場予想を大幅に下回るガイダンスを示し、急落していることが重しになっている。製品別見通しでは先んじて調整色が強まっていたメモリ向けだけでなく、SoC(システム ・オン・チップ)向けでも堅調が見込まれていた先端プロセス向けも含めて需要減を想定しており、ネガティブな印象だ。  一昨日に決算を発表した米半導体大手テキサス・インスツルメンツの第2四半期(4-6月期)見通しも市場予想を下回り、自動車を除く最終市場の大半で需要が鈍化し、在庫調整が長期化するリスクについて会社側から言及があった。すでに決算を発表済みの蘭ASMLホールディングや台湾積体電路製造(TSMC)の決算も市場の期待に未達の内容だったといえる。パワー半導体向けなどで強みを見せるディスコ<6146>を除き、これまでの半導体企業の決算は概ね全敗だったと言ってよいだろう。今年1-3月の間に底入れ期待から株価指数をアウトパフォームしてきた半導体株の決算が総じて低調に終わっていることは印象が悪い。  一方、ファナック<6954>も同様に今期見通しは市場予想を大きく下回る内容となったものの、株価は買い優勢で反応している。受注に底入れの兆しがあるとの指摘が一部で聞かれ、こうした見方が優勢になったと考えられるが、四半期ベースの全体受注の動向を見る限り、底入れの確度が高まったとは言いにくく、この点は市場関係者の間でも見解は分かれている様子。今期の営業利益率見通しが前期第4四半期から一段と下がることもネガティブな印象だ。  他方、米国市場の取引終了後に発表されたメタ・プラットフォームズの決算では、第1四半期の売上高と一株当たり利益、また第2四半期の売上高見通しが全て市場予想を上回り、時間外取引で株価は急伸した。マイクロソフト、アルファベットに続き、これでGAFAM決算は今のところ3戦3勝だ。景気後退懸念の強まりに伴い、金利先高観が後退していることもあり、今回の決算シーズンを挟んでIT関連銘柄への選好度合いがさらに強まる可能性がありそうだ。  ただ、27日に決算を予定しているアマゾン・ドット・コムは、クラウド部門の人員削減を開始したと伝わっている。同社はクラウド部門で大半の利益を稼いでいるが、景況感悪化に伴う顧客の費用削減の動きが強まっているようだ。今晩のアマゾンの決算にはやや注意したい。なお、国内では本日、キーエンス<6861>、信越化<4063>、デンソー<6902>などの決算が予定されている。(仲村幸浩) 《AK》
関連銘柄 19件
4063 東証プライム
6,154
4/30 12:49
+248(%)
時価総額 12,456,453百万円
大手総合化学メーカー。塩化ビニル樹脂や苛性ソーダ、シリコンウエハ、機能材料を手掛ける。塩化ビニル樹脂等で世界首位。希土類磁石は車載市場等への拡販図る。24.3期3Q累計は自動車用入力デバイスが堅調維持。 記:2024/02/02
4722 東証プライム
1,588
4/30 12:48
+46(%)
時価総額 151,381百万円
ITコンサル会社。企画・立案から実装までを一貫で行う。プログラミング教室なども。24.12期はDX需要を追い風にITコンサルの伸長を想定。3月買収予定の経営支援会社も2Qから上乗せ。最高業績・増配を計画。 記:2024/02/07
6146 東証プライム
45,880
4/30 12:44
-130(%)
時価総額 4,969,584百万円
国内最大の半導体用組立装置メーカー。半導体をウェーハから切断するダイサやウェーハを薄く研削するグラインダを手掛け、ダイサーは世界シェア8割。純水リサイクル装置も展開。研究開発費増加し、3Q累計は一服。 記:2024/02/22
5,150
4/30 12:44
-120(%)
時価総額 209,131百万円
大手超純水製造装置メーカー。半導体やFPD向け装置を中心に、水処理装置を設計、施工、販売。水処理装置売上は好調。受注済み大型水処理案件の工事は進捗順調。低採算案件は一巡。24.3期3Qは大幅増収増益。 記:2024/04/09
6305 東証プライム
4,505
4/30 12:44
+140(%)
時価総額 969,093百万円
総合建設機械メーカー。油圧ショベルなどの建設機械で国内2位。世界でも上位。鉱山機械も。米州事業の拡大等に取り組む。中国は販売伸び悩むが、米州やアジア・大洋州等は販売堅調。24.3期2Qは2桁増収増益。 記:2024/01/16
6516 東証プライム
7,470
4/30 12:41
+140(%)
時価総額 96,901百万円
電子機器向け冷却ファンやFA向けサーボモータを製造・販売。無停電電源装置も。24.3期3Qはクーリングシステム事業が増収。EV用急速充電器、高性能サーバ向け需要が増加。パワーシステム事業は受注増。 記:2024/04/07
6857 東証プライム
5,055
4/30 12:44
-334(%)
時価総額 3,872,984百万円
半導体検査装置大手。メモリ用に強い。非メモリ用も強化中。電子ビーム露光装置も。24.3期3Q累計はメモリ向けが1Qを底に上向く。だが非メモリ向けの回復に遅れ。償却費増も利益の重石。総還元性向5割以上目安。 記:2024/04/15
6861 東証プライム
70,100
4/30 12:43
+490(%)
時価総額 17,048,881百万円
業用計測制御機器大手。FA用センサで高シェア。開発・販売に専念し、生産は外部に委託。直販体制に強み。24.3期3Q累計は欧米堅調。円安や部材調達改善で粗利率も改善。だが日本や中国が足踏み。人件費増も重石。 記:2024/04/15
6902 東証プライム
2,713.5
4/30 12:44
-43.5(%)
時価総額 8,552,355百万円
自動車部品で国内最大。カーエアコンや燃焼噴射装置に強み。トヨタ系列も系列外への販売も多い。24.3期3Q累計は客先の増産を受けて販売伸長。だが燃料ポンプのリコール費用が利益の重石に。政策保有株縮減の意向。 記:2024/04/12
6920 東証プライム
34,340
4/30 12:44
+260(%)
時価総額 3,237,781百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。24.6期上期は半導体市況軟化の影響で受注足踏み。だが受注残の消化を進めて大幅増収増益に。最高業績を見込む通期計画を上方修正。増配予定。 記:2024/02/08
6954 東証プライム
4,700
4/30 12:44
+172(%)
時価総額 4,744,871百万円
工作機械向けNC装置世界首位。小型工作機械や射出成形機も手掛ける。産業用ロボット、協働ロボットなどロボットでも高シェア。FA部門はCNCシステムが伸び悩む。24.3期3Q累計はサービス部門が増収。 記:2024/04/07
6988 東証プライム
13,180
4/30 12:44
-1,075(%)
時価総額 1,973,810百万円
包装材料・半導体関連材料・光学フィルム等を製造。液晶用光学フィルム、自動車用表面保護フィルム等で世界首位。24.3期3Qはインダストリアルテープの収益が堅調。ハイエンドスマホ向け組み立て用部材は需要増。 記:2024/04/07
7276 東証プライム
2,135
4/30 12:44
+61.5(%)
時価総額 686,571百万円
世界的自動車用照明メーカー。前照灯や補助灯、標識灯など自動車照明器を中心に、航空機部品、鉄道車両部品等を展開。中国は売上伸び悩むが、日本や北米は2桁増収。特別損失は減少。24.3期3Q累計は大幅増益。 記:2024/02/24
7283 東証プライム
1,475
4/30 12:44
+67(%)
時価総額 93,033百万円
トヨタグループの自動車部品メーカー。燃料系製品や吸排気系製品が主力。フューエルポンプモジュール市場で世界トップ級。自動車電動化領域に注力。アジアや欧米向けの好調で、24.3期3Q累計は増収・利益急伸。 記:2024/02/23
7970 東証プライム
1,554
4/30 12:42
-3(%)
時価総額 128,396百万円
樹脂加工メーカー。半導体ウエハ搬送用資材に強み。信越化学工業傘下。24.3期3Q累計は車載タッチスイッチや車載用シリコーン成形品が好調。だが柱の半導体関連容器の在庫調整が続く。長期的に配当性向5割目指す。 記:2024/03/10
8035 東証プライム
35,030
4/30 12:44
+800(%)
時価総額 16,521,304百万円
世界的半導体製造装置メーカー。半導体の成膜や洗浄の前工程からテストまでの製造装置を展開。リソグラフィーでトップシェア。24.3期3Q累計はウェーハボンディング/デボンディング装置の量産受注が拡大。 記:2024/02/24
8604 東証プライム
905.5
4/30 12:44
-8.7(%)
時価総額 2,927,991百万円
総合証券で国内最大。傘下に資産運用会社や信託銀行など。配当性向は40%以上目安。ホールセール部門は増収。インベストメント・バンキング等が貢献。営業部門は相場環境が追い風。24.3期3Qは2桁増収増益。 記:2024/02/10
9058 東証プライム
5,730
4/30 12:30
-10(%)
時価総額 59,157百万円
物流一括受託と求貨求車サービスが二本柱。24.3期3Q累計は物流一括受託が堅調。求貨求車は成約件数微増も支払運賃増や新拠点開設に伴う人件費増が利益を下押し。減損特損解消で通期最終増益を計画。連続増配予定。 記:2024/02/06
9629 東証プライム
1,954
4/30 12:42
+77(%)
時価総額 45,137百万円
独立系ソフト会社。会計・販売管理などの業務系パッケージソフトを展開。売り切り型からサブスク型への転換を推進。製品、クラウドサービスは売上好調。24.3期2Q累計は2桁増収増益。通期業績予想を上方修正。 記:2024/01/16