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日経平均は続伸、「FRBに逆らうな」に従うならば・・・

2022/12/14 12:08 FISCO
*12:08JST 日経平均は続伸、「FRBに逆らうな」に従うならば・・・  日経平均は続伸。186.56円高の28141.41円(出来高概算5億687万株)で前場の取引を終えている。  13日の米株式市場でダウ平均は103.60ドル高(+0.30%)と続伸。米11月消費者物価指数(CPI)が予想以上に鈍化したため、インフレピークアウト期待が強まり、買い先行で始まった。ただ、根強い景気後退懸念からダウ平均は一時下落に転じる場面もあった。一方、ドル安や金利低下が企業収益の改善につながるとの期待などもあり、押し目買いから終盤にかけてはプラス圏を回復した。ナスダック総合指数は+1.01%と続伸。米国株高を引き継いで日経平均は50.18円高の28005.03円からスタート。日本時間15日午前4時頃に結果公表を控える米連邦公開市場委員会(FOMC)を直前に序盤は一進一退となったが、午前中ごろからは本日のレンジを上抜ける形で上値を伸ばす展開。終盤に28175.44円(220.59円高)まで上昇した後は騰勢一服となったが、底堅い動きが続いた。  個別では、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)の上昇を支援要因にレーザーテック<6920>、東エレク<8035>、ルネサス<6723>、ソシオネクスト<6526>など関連株が大幅高。信越化<4063>、ダイキン<6367>、ソニーG<6758>の値がさ株も高い。中国の経済再開期待が続いているようで、住友鉱<5713>、DOWA<5714>の非鉄金属やJFE<5411>、ナブテスコ<6268>、INPEX<1605>などが上昇。  米航空会社のユナイテッドが航空機メーカー・ボーイングの787ドリームライナー航空機について、過去最高となる100機の購入を発表したことで、ボーイングを大口顧客にもつ東レ<3402>が急伸。米電気自動車メーカー・ルーシッドにリチウムイオン電池供給を開始すると伝わっているパナHD<6752>は買い優勢。経済産業省の水素普及支援策を材料に岩谷産業<8088>も大きく上昇。ヤーマン<6630>、ネオジャパン<3921>は決算を受けて大幅高となっている。  一方、為替の円高・ドル安進行を受けて三菱自<7211>、SUBARU<7270>の自動車の一角や、現在為替レートよりも円安水準に想定為替レートを設定しているオリンパス<7733>などが下落。米長期金利の低下を受けて第一生命HD<8750>、りそなHD<8308>の金融は全般冴えない。正栄食<8079>は減益見通し決算が嫌気されて急落している。  セクターでは繊維製品、鉱業、非鉄金属が上昇率上位となった一方、空運、倉庫・運輸、陸運が下落率上位となった。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の62%、対して値下がり銘柄は32%となっている。  日経平均は徐々に上値を伸ばす展開で、心理的な節目の28000円を優に回復。12月2日に割り込んだ25日移動平均線上への復帰も果たしている。一時75日線割れとなった8日に長い下ヒゲを伸ばしてからは、チャートの形状が大きく改善してきている。  前日に発表された米11月消費者物価指数(CPI)は食品・エネルギーを除いたコア指数で前年同月比+6.0%と市場予想(+6.1%)を下回り、10月(+6.3%)から減速。モメンタムを示す前月比でも+0.2%となり、市場予想(+0.3%)と10月(+0.3%)から減速した。また、エネルギー価格の下落を要因に、総合では前年同月比+7.1%と10月(+7.7%)から大きく減速、市場予想(+7.3%)も下回った。  インフレ減速期待が高まる中、米金利は全般低下しており、株式市場への影響力の大きい米10年債利回りは3.51%(−0.1pt)まで低下した。一方、日米の株式市場での好反応は控え目となっている。日本時間15日午前4時頃に結果公表を控える米連邦公開市場委員会(FOMC)を直前に、さすがに買い上がる向きは限定的のようだ。  今回のFOMCでは四半期に一度の政策金利見通しや経済成長見通しが公表される予定だが、ブルームバーグ通信などは、見通しは米CPI発表前に既にまとめられている可能性が高いとしている。これまでの各連銀総裁の一連の発言からしても、ターミナルレート(政策金利の最終到達点)は9月時点の4.6%から5%をやや超える水準にまで引き上げられる可能性が高いとみる。  一方、米CPIの2カ月連続での予想以上の減速を受けて、市場でのインフレ・金利引き上げのピークアウト観測はさらに強まっており、フェデラルファンド(FF)金利先物市場が織り込むターミナルレートは来年5月前後を目安に4.85%まで低下している。また、来年末の政策金利水準の織り込みは4.17%まで低下してきた。ここから、市場は来年後半に0.25ptの利下げが2回以上行われると予想していると解釈できる。  米CPIの明確な減速傾向は歓迎すべきことではある。しかし、改めて8月のジャクソンホール会合以降のパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の主張を振り返ると、ウィリアム・ミラー議長時代の早期利下げ転換によるインフレ再発に対する警戒感を完全には解いていないとみられる。このため、来年2−3回の利下げを織り込んでいる市場はやや先走っている印象が否めない。明日公表される政策金利見通し(ドットチャート)で高水準の金利が長く据え置かれることが示され、さらに、パウエル議長の会見で利下げ転換は時期尚早とのスタンスが再表明された場合のリスクには注意が必要だろう。  株式市場の焦点もすでにインフレや金利動向そのものよりも、高水準の金利が長く据え置かれた場合にもたらされる実体経済へのダメージに移っている。米CPIの明確な減速傾向は確かに明るい材料だが、インフレのモメンタムが減速しても水準は依然としてFRBの目標より非常に高い状況だ。市場が常に先読みして動くことは道理ではあるが、FRBが利上げ幅の縮小からさらにもう一歩踏み込んで利上げ停止の明確な時期を示唆するなどスタンスをもう一段ハト派化しない限りは、株式市場が本格的に戻り基調に復帰するには時期尚早だと考える。筆者が過度に弱気派なだけかもしれないが、今一度、市場の格言として有名な「FRBに逆らうな」の意味を再考したい。(仲村幸浩) 《AK》
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時価総額 11,307,558百万円
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5713 東証プライム
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制御装置大手。精密減速機、鉄道車両用機器、航空機器、自動ドア、商用車用機器、油圧機器、舶用機器、包装機などを展開。太陽追尾駆動装置向けにも注力。中国の景気低迷響き、設備投資需要等弱含み。原価低減を図る。 記:2024/06/14
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時価総額 423,382百万円
半導体ファブレスメーカー。富士通、パナソニックのシステムLSI事業の統合により誕生。SoCの設計・開発、販売を行う。オートモーティブ、データセンターなどが注力分野。注力分野中心に多くの大型商談を獲得。 記:2024/07/28
6630 東証プライム
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時価総額 45,454百万円
美容健康機器の製造・販売、化粧品や生活雑貨の販売等を手掛ける。美顔器で国内トップシェア。ヤーマン、ミーゼなどのブランドを展開。中計では28.4期売上700億円目標。オリジナル機能性化粧品の拡充を図る。 記:2024/10/25
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時価総額 3,763,677百万円
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時価総額 3,806,846百万円
電機大手のパナソニックを中核とする持株会社。1918年創業。家電や住宅設備、AV機器、デジカメ、電子部品、産業電池・車載用電池等を手掛ける。配当性向30%目安。車載電池、空質空調等を投資領域に位置付け。 記:2024/09/02
6758 東証プライム
2,948
11/22 15:30
-3.5(%)
時価総額 18,404,653百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6920 東証プライム
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時価総額 654,681百万円
SUV・4WD技術に強みを持つ自動車メーカー。仏ルノー及び日産自動車と提携。海外売上高比率は7割超。アセアンの販売台数比率が高い。26.3期営業利益2200億円目標。アセアンで新商品の連続投入計画。 記:2024/06/17
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1917年創業の中堅自動車メーカー。北米の販売台数比率が高い。トヨタと資本業務提携。アイサイトなどに特徴。航空機の中央翼などの製造を行う航空宇宙事業も手掛ける。28年、米国でBEV販売40万台目標。 記:2024/10/10
7733 東証プライム
2,458.5
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時価総額 2,895,375百万円
医療機器メーカー。1919年創業。消化器内視鏡で世界トップシェア。外科手術用エネルギーデバイス、人工骨補填材、整形外科用器具等も。海外売上比率が高い。消化器内視鏡システム「EVIS X1」の拡販図る。 記:2024/06/24
8035 東証プライム
22,250
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時価総額 10,493,834百万円
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8079 東証プライム
4,465
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時価総額 76,352百万円
原料乳製品や製菓原料、乾燥果実・ナッツ類などを取り扱う食品専門商社。OEM供給や自社ブランド品等も。1904年創業。取り扱い品目は1万種類以上。中国事業の黒字安定化、米国事業の強化などに取り組む。 記:2024/10/26
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8308 東証プライム
1,247.5
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時価総額 2,995,223百万円
りそな銀行を中核とする大手金融持株会社。クレジットカードや信用保証、リース事業等も。埼玉りそな銀行、関西みらい銀行なども傘下に持つ。収益・コスト構造改革の加速図る。26.3期当期純利益1700億円目標。 記:2024/10/28
3,799
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+20(%)
時価総額 3,918,095百万円
第一生命保険を中核とする持株会社。第一フロンティア生命保険、アイペット損害、ベネフィット・ワンなども傘下に持つ。既存進出国の資本効率改善などに取り組む。中期経営計画では27.3期ROE10%程度目標。 記:2024/08/30