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日経平均は5日続伸、「リフレトレード」本格再開は期待できるか?

2021/8/12 12:17 FISCO
*12:17JST 日経平均は5日続伸、「リフレトレード」本格再開は期待できるか?  日経平均は5日続伸。57.31円高の28127.82円(出来高概算5億3000万株)で前場の取引を終えている。  11日の米株式市場でNYダウは続伸し、220ドル高となった。S&P500指数とともに連日で過去最高値を更新。7月の消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回り、インフレ過熱や連邦準備理事会(FRB)による金融緩和の早期縮小への懸念が後退した。本日の日経平均もこうした流れを引き継いで106円高からスタートすると、朝方には一時28279.80円(209.29円高)まで上昇。ただ、引き続き戻り待ちの売りが出やすいほか、中国・上海株や香港株の伸び悩みもあって、買いが一巡すると上値の重い展開となった。  個別では、郵船<9101>や商船三井<9104>といった海運株の上昇が目立ち、川崎船<9107>は9%上昇している。レーザーテック<6920>も堅調で、ソフトバンクG<9984>やファーストリテ<9983>は小高い。決算発表銘柄ではSMC<6273>や電通グループ<4324>が買われ、ネクソン<3659>は急伸。また、国際紙パルプ商事<9274>が東証1部上昇率トップとなり、玉井商船<9127>はストップ高水準での買い気配が続いている。一方、SUMCO<3436>と楽天グループ<4755>が2~3%の下落。楽天グループは上期の赤字拡大をネガティブ視した売りが優勢となっている。任天堂<7974>や東エレク<8035>も軟調で、トヨタ自<7203>は小安い。また、グレイス<6541>などが東証1部下落率上位に顔を出している。  セクターでは、海運業、鉱業、非鉄金属などが上昇率。一方、空運業、精密機器、陸運業などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の53%、対して値下がり銘柄は40%となっている。  本日の日経平均は米株高の流れを引き継いで朝方に200円超上昇する場面もあったが、その後伸び悩んで前場を折り返した。一昨日をほうふつとさせるような動きだ。個別・業種別では海運業を筆頭に景気敏感系バリュー(割安)株が買われる一方、半導体関連などの値がさグロース(成長)株や空運業などの経済再開関連は軟調。ここまでの東証1部売買代金は1兆2000億円あまりで、ここ数日と同じ1日通じて2兆4000~6000億円水準となりそうなペースだ。新興市場ではマザーズ指数が-0.86%と4日ぶり反落。人気銘柄の相次ぐ急落による追い証(追加担保の差し入れ義務)発生などへの懸念は和らいだようだが、マクアケ<4479>が急反落するなど一段の戻りを試す動きは限られている。  さて、慎重派と目されているだろう筆者(昨年などは上げ相場を主張していたが)も、米10年物国債利回りが戻りの節目とみられていた1.3%水準を上回ってきたことで、日経平均は目先28500円前後まで戻す場面が出てくるとみている。昨年来、日経平均や東証株価指数(TOPIX)の動きは米長期金利と連動し、日本株全体として「景気敏感系バリュー株」に位置付けられていることは明白だ。海外投資家が夏季休暇から復帰し始め、米7月雇用統計の強い数字を受けて、低下基調が続いていた米長期金利は足元で水準訂正の動きを見せている。これに伴い、前日の先物手口を見てもTOPIX先物に海外勢のものとみられる(外資系証券の)買い戻しが入っていた。  もっとも、一昨日の当欄で示唆したとおり、これが「リフレトレード」の本格的な再開につながるとまでは現時点で考えておらず、なお強気の見方が多い株式サイドに対し、債券サイドでもこうした慎重論が散見される。  米10年物国債利回りは売り持ちに傾いていたヘッジファンド等の買い戻しに伴って下方にオーバーシュートし、水準訂正余地があるとの見方が大勢である一方、年末予想を従来の1.7~2.0%程度から1.5~1.6%程度に引き下げる動きが足元で相次いでいる。3月に一時1.7%台まで上昇した米長期金利だが、今回は目線がこれより下に切り下がっているとみた方がいいだろう。従前述べたとおり、そもそもバイデン政権初期ほど大規模な財政支出策が期待しにくいこと、経済活動の再開が一定程度進んだことなどから、もはや「衆目一致でリフレトレードに走る」状況は再現されづらくなった。  これは余談だが、従来は「景気・インフレ高進で買い」、現在は「長期金利抑制で買い」とする米株式関係者のスタンスは、景気の先行き期待などでなく、潤沢な緩和マネーと市場の貪欲な投資意欲が株高を支えていることを如実に物語っているだろう。  また、かねて株式投資家の買い持ちの積み上がりが需給面での重しになると説明してきたが、現物株の取引時間中での指数伸び悩みはこうした筆者の想定以上に戻り売り圧力が強いことを窺わせる。市場全体での信用買い残(東京・名古屋2市場、制度・一般信用合計)は6日申し込み時点3兆4381億円だった。2週連続で減少したとはいえ、ヒストリカルで見ればなお高水準だ。日経レバETF<1570>の純資産総額も4000億円を超える状態が続いているが、ここ数日のネット証券売買代金ランキングでは売り超となっている。個人投資家の戻り売りラインの低下を感じさせる。  最後に国内政治情勢を巡る投資論点についても触れておきたい。東京五輪閉幕後の各社世論調査でも内閣支持率の低下が続き、五輪開催が政権浮揚につながるとの見方はやはり楽観的だったことが明らかになった。これに伴い大規模な経済対策に期待する向きも増えているが、「GoTo」事業に見られるように菅義偉首相は競争主義的な志向が強い印象。麻生太郎副総理・財務相は財政規律に配慮するような発言が多い。一律給付などの広範な経済対策が実現するかどうか慎重に見極める必要があるし、仮に党主導でそれが実現するようなら政権の求心力低下を示しているのかもしれない。  さて、アジア市場では中国・上海株や香港株が足元もみ合い。週末にかけて国内企業の決算発表が続き、今晩発表の米7月生産者物価指数(PPI)も注目されているようだ。後場の日経平均は小高い水準でもみ合う展開になるとみておきたい。(小林大純) 《AK》
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3659 東証プライム
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PCオンラインゲームやモバイルゲームを世界展開。NXC保有IPを活用したPCゲームの開発に強み。中国や韓国で人気タイトルを複数保有。運営型アクションゲーム投入で欧米開拓。韓国好調で、3Q累計は営業増益。 記:2024/02/09
4324 東証プライム
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4479 東証グロース
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応援購入型クラウドファンディングサイトを運営。ユーザーデータを用いた大企業向け新商品開発コンサルティングも展開。応援購入総額は増加。プロジェクト単価は引き続き上昇。24.9期1Qは2桁増収、損益改善。 記:2024/02/10
4755 東証プライム
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時価総額 1,639,740百万円
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6273 東証プライム
81,860
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時価総額 5,514,826百万円
空気圧制御システムメーカー。空圧機器、自動制御機器、各種濾過装置を製造。エア漏れ可視化技術に定評。国内外で製品供給体制の強化図る。半導体業界向け販売は足踏み。販管費は増加。24.3期3Qは業績伸び悩む。 記:2024/04/09
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産業機械メーカーやソフトウェアメーカーに取扱説明書やマニュアルを作成・管理・運用するシステムを提供。企画、翻訳、コンサルも。22.3期1Qは売上堅調。MOS事業が売上牽引。HOTARUの連結効果等が寄与。 記:2022/01/15
6920 東証プライム
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時価総額 4,070,327百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。24.6期上期は半導体市況軟化の影響で受注足踏み。だが受注残の消化を進めて大幅増収増益に。最高業績を見込む通期計画を上方修正。増配予定。 記:2024/02/08
7203 東証プライム
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時価総額 56,058,295百万円
自動車メーカー最大手。自動車生産台数で世界トップ。コンパクトカーやセダン、SUV、ワゴン、商用車、トラックを製造、販売する。ダイハツや日野を傘下に持つ。今期3Q累計はHEVを中心に販売台数が増加した。 記:2024/02/29
7974 東証プライム
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時価総額 11,042,761百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。当期ミリオンセラータイトル数は自社17、他社7の計24本。新作タイトル好調や円安で3Q累計は増収増益。 記:2024/02/27
8035 東証プライム
36,090
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時価総額 17,021,235百万円
世界的半導体製造装置メーカー。半導体の成膜や洗浄の前工程からテストまでの製造装置を展開。リソグラフィーでトップシェア。24.3期3Q累計はウェーハボンディング/デボンディング装置の量産受注が拡大。 記:2024/02/24
9101 東証プライム
4,933
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+111(%)
時価総額 2,516,644百万円
海運最大手。コンテナ船等の定期船に加え、ドライバルクやエネルギー等の不定期専用船を展開。海洋資源開発等も。物流事業は足踏み。ターミナル関連部門は国内で取扱量が増加。24.3期3Qは不動産業が増益確保。 記:2024/02/23
9104 東証プライム
5,064
5/17 15:00
+33(%)
時価総額 1,833,224百万円
海運国内2位。船隊数世界2位。コンテナ船・各種専用船・油送船・フェリー内航船を手掛け、タンカーやLNG船、自動車船、ドライバルク船に強み。コンテナ船の短期運賃・期間契約運賃下落で、3Q累計は利益足踏み。 記:2024/02/28
9107 東証プライム
2,309
5/17 15:00
+1(%)
時価総額 1,650,307百万円
海運国内3位。持分法会社にコンテナ船のONE社。ドライバルク船や自動車船・内航海運に実績。倉庫管理や陸上輸送等も。LNG船や電力炭船、大型原油船等は順調に稼働。24.3期3Qはエネルギー資源部門が増収。 記:2024/02/10
9127 東証スタンダード
1,684
5/17 15:00
+27(%)
時価総額 3,253百万円
日本軽金属向け水酸化アルミ輸送や全農向け穀物輸送が柱の海運会社。外航海運を中心に内航海運も。24.3期3Q累計はパナマ運河渇水による滞船影響で外部用船が必要に。燃料費増も利益の重石。営業外に燃料油売却益。 記:2024/03/06
803
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±0(%)
時価総額 58,815百万円
紙・パルプの専門商社。海外での積極的なM&Aにより、世界大手の規模に。不動産賃貸等も手掛ける。24.3期2Qは北東アジア部門が増収。国内は紙器用板紙の販売数量が増加。アジアパシフィック部門も売上増。 記:2024/02/03
9983 東証プライム
41,010
5/17 15:00
-370(%)
時価総額 13,050,243百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。24.8期1Qは2桁増収増益。海外ユニクロ事業は堅調。マーケティング強化等が奏功し、中国大陸は販売好調。 記:2024/01/27
9984 東証プライム
8,550
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+11(%)
時価総額 14,731,257百万円
大手投資会社。傘下にビジョンファンドや通信会社、LINEヤフー等を持ち、AIやインターネット等の分野の企業に投資。今期3Q累計は増収、利益は改善傾向となった。デリバティブ関連や公開投資先の株価上昇が寄与。 記:2024/02/10