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日経平均は大幅反発、500円近く上昇も自律反発の域を出ず

2021/8/2 12:12 FISCO
*12:12JST 日経平均は大幅反発、500円近く上昇も自律反発の域を出ず  日経平均は大幅反発。458.69円高の27742.28円(出来高概算5億3392万株)で前場の取引を終えている。  前週末の米株式市場では主要株価指数が揃って反落。NYダウは149.06ドル安(-0.42%)となった。中国テクノロジー株の下落への警戒感のほか、疾病対策センター(CDC)が新型コロナウイルス変異株「デルタ」に水ぼうそう並みの感染力があり、従来型よりも重症化する可能性を警告したため回復への警戒感が再燃。また、月末で利益確定の売りも目立ち、終日軟調に推移した。米長期金利は引き続き1.2%台前半での低位圏での動きが続いているが、アマゾンが決算を受けて急落したこともあり、ナスダックも0.71%安と反落した。  こうした米株安があったものの、前週末にかけて大きく下落していた日経平均は目先の反発にした買いから前週末比209.73円高の27493.32円でスタートすると、じり高基調が続き27773.30円(489.71円高)まで上値を伸ばした。買い戻し一巡後も失速することなく、27700円台での底堅い動きが続いた。  個別では、マージン拡大で業績予想を大幅に上方修正した大紀アルミ<5702>が急伸。業績予想の上方修正に加え自社株買いも発表したイーグランド<3294>、理想科学工業<6413>、ワコム<6727>なども急伸した。そのほか、不振だったゲーム事業を電子書籍・電子雑誌の伸長などでカバーし高進捗となったKADOKAWA<9468>なども値上がり率上位にランクインしている。前週末の場中に業績予想の上方修正に加えて年間配当金を150円から550円に大幅増額すると発表した商船三井<9104>は本日も急伸しており、日本郵船<9101>や川崎汽船<9107>など他の海運株も大幅に連れ高している。  一方、好決算も出尽くし感につながったマツダ<7261>、高進捗ながらも通期計画が据え置かれたアウトソーシング<2427>などが大幅に下落。コーセー<4922>は国内回復の遅延や中国ECの競争激化などで低進捗となり売られた。そのほか、第1四半期が引き続き赤字となったJR東<9020>は朝方こそ大きく下落して始まったものの、その後は下げ渋った。また、同様に第1四半期が営業赤字となり、加えて業績予想の下方修正も同時に発表したJR東海<9022>やJR西<9021>も朝安後に下げ渋っている。  セクターではほぼ全面高となっており、海運業、ガラス・土石製品、パルプ・紙などが上昇率上位に並んでいる。一方、空運業のみが下落している。東証1部の値上がり銘柄は全体の82%、対して値下がり銘柄は15%となっている。  本日の日経平均は前引け時点で500円近い上昇を見せている。前週末は月末最終営業日で株安アノマリーが意識されていたなか、緊急事態宣言の延長や対象地域の追加など悪材料が重なったことで大きく下落。日経平均は200日移動平均線(27800円近辺)を大幅に下放れていたこともあり、突っ込み警戒感から買い戻しが入りやすかったようだ。  また、当局による規制強化を受けた中国株安が前週から警戒されているが、前週7月29日に米CNBCが「中国の証券監督当局は自国企業に対し、上場基準を満たしている限り米国での新規株式公開(IPO)を引き続き認める方針と」と報じてからは、一先ず株安に歯止めがかかっている様子。週明けの今日も中国株は軟調といえども、小幅な下落にとどまっていることから、目先の安心感につながっているようだ。  しかし、足元で東京都の新型コロナウイルス新規感染者数は4000人を超えてくるなど先行き警戒感は依然強い。中国株の動向も当局の動き次第で大きく変化しうるため不透明感が引き続き重しとなる。本日の日経平均の大幅高も自律反発の域を出ず、500円近く上昇していてもいまだ200日線すら回復できていない。足元、企業の好決算なども相次いでいるが、外部環境の不透明要素がくすぶる限り、本腰の入った持続的な株高は期待しにくい。  そのほか、やや気懸かりな点も。ここ最近、米中二大経済大国の経済指標の下振れなどから景気のピークアウト懸念が強まっているが、中国国家統計局が7月31日発表した7月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.4と、前月より0.5ポイント低下した。これで悪化は4カ月連続となる。好不調の境目である50は上回ったが、コスト高などが企業収益を圧迫しているようだ。また、詳細にみると、生産は51.0と0.9ポイント低下したほか、新規受注は2カ月ぶりに悪化、とりわけ海外からの新規受注は3カ月連続で節目の50を下回った。  また、本日午前に発表された民間版の財新製造業PMIも50.3と前回の51.3および市場予想の51.0をともに下回った。グローバル経済、貿易の中心地であり、日本企業の依存度が高い中国の経済指標の下振れ傾向もやや心配だ。  今週は、今晩に米7月ISM製造業景気指数、4日は米7月ISM非製造業指数など米国でも注目度の高い経済指標が発表されるため注目したい。 《AK》
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製造業向け人材派遣・業務請負が柱。M&Aを活用して国内外で事業拡大。昨年12月に発表したMBOの一環として米投資ファンドのベインが1株1755円でTOB実施。今年3月にTOBが成立し、同社株は上場廃止へ。 記:2024/04/10
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5702 東証プライム
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6413 東証プライム
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6727 東証プライム
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時価総額 98,563百万円
描画用ペンタブレットで世界首位。韓国サムスン社など向け電子ペンOEMも。24.3期3Q累計は自社ブランド品の需要が戻らず。だがOEMが回復。経費削減や円安なども寄与して増収増益に。営業外に為替差益を計上。 記:2024/04/11
7261 東証プライム
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時価総額 1,091,441百万円
自動車メーカー。世界初の圧縮着火ガソリンエンジン「スカイアクティブx」など独自技術を保有。デザイン力にも定評。車載用円筒形リチウムイオン電池の供給でパナソニックエナジーと連携強化。3Q累計は利益急伸。 記:2024/03/31
9020 東証プライム
2,922
4/24 15:00
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時価総額 3,314,752百万円
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9021 東証プライム
3,016
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時価総額 1,471,817百万円
大手鉄道会社。近畿や北陸、中国、九州北部を営業エリアに、山陽新幹線や北陸新幹線、東海道本線等の路線を運営する。今期3Q累計はインバウンド需要の増加や利用の回復、構造改革の進展により、3期連続で増収、増益。 記:2024/03/03
9022 東証プライム
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時価総額 3,764,650百万円
国鉄民営化で誕生した東海地盤の鉄道会社。東海道新幹線が収益の柱。流通、不動産も。輸送実績では東海道新幹線が2桁増。在来線も増加。流通業は堅調。営業費の増加などをこなし、24.3期3Q累計は大幅増益。 記:2024/02/04
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9104 東証プライム
4,706
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+19(%)
時価総額 1,703,624百万円
海運国内2位。船隊数世界2位。コンテナ船・各種専用船・油送船・フェリー内航船を手掛け、タンカーやLNG船、自動車船、ドライバルク船に強み。コンテナ船の短期運賃・期間契約運賃下落で、3Q累計は利益足踏み。 記:2024/02/28
9107 東証プライム
2,055
4/24 15:00
-2(%)
時価総額 1,468,766百万円
海運国内3位。持分法会社にコンテナ船のONE社。ドライバルク船や自動車船・内航海運に実績。倉庫管理や陸上輸送等も。LNG船や電力炭船、大型原油船等は順調に稼働。24.3期3Qはエネルギー資源部門が増収。 記:2024/02/10
9468 東証プライム
2,813.5
4/24 15:00
+29(%)
時価総額 398,909百万円
出版大手。旧KADOKAWAとドワンゴが経営統合して発足。映像制作やゲーム開発、グッズ販売なども手掛け、コアファンを抱えるIPを多数保有。出版セグメントで国内市場縮小の影響もあり、3Q累計は利益足踏み。 記:2024/02/09