マーケット
5/2 15:15
38,236.07
-37.98
38,675.68
+450.02
暗号資産
FISCO BTC Index
5/4 19:04:47
9,683,845
フィスコポイント
保有フィスコポイント数
  
今月フィスコポイント数
  

日経平均は続落、パウエルFRB議長の講演控え見送りムード強まる

2020/8/27 12:18 FISCO
*12:18JST 日経平均は続落、パウエルFRB議長の講演控え見送りムード強まる  日経平均は続落。104.25円安の23186.61円(出来高概算4億6129万株)で前場の取引を終えている。  前日26日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は83.48ドル高の28331.92ドル、ナスダックは198.59ポイント高の11665.06ポイントで取引を終了した。利益確定の売りでダウは下落して寄り付いたものの、全米で新型コロナウイルス感染件数が安定していることやワクチン開発でさらに前進した報道が好感され上昇に転じた。引き続きハイテクセクターに幅広く買いが広がったほか、27日予定されているパウエル議長の講演で、追加緩和が示唆されるとの期待から、引けにかけて上昇幅を拡大した。  米国株高を受けた今日の東京株式市場はやや買いが先行したが、寄り後、マイナスに転じた。日本の新型コロナウイルス感染拡大がピークを越えたとの見方もあり、警戒感がやや後退していることに加え、ワクチン開発進展の報道も好感され、寄り付き段階では買い手掛かり材料となった。ただ、今晩ジャクソンホール会議でパウエルFRB議長の講演が予定されており、期待する一方で内容を見極めたいとする向きも多く、次第に見送りムードが強くなり、下げ幅は一時100円を超えた。  個別では、上半期大幅増益見通しや株式分割実施を発表したハイマックス<4299>、パンクしても一定距離走れるタイヤ素材を開発したと発表したオーミケンシ<3111>がストップ高買い気配となり、また第1四半期大幅減益決算もあく抜け感が先行したリクルートHD<6098>、紫外線照射装置の製品化に向け東芝ライテックと業務提携すると発表したウシオ電機<6925>、カナダ子会社が新型コロナワクチン製造に関して業務提携したと発表した生化学<4548>、西濃運輸などとの業務提携を発表したトレファク<3093>が堅調。また、アナリストの高評価などで昨日の米国市場で大幅高となったセールスフォースの関連銘柄としてテラスカイ<3915>、チームスピリット<4397>、Orchestra Holdings<6533>、ヴィンクス<3784>が上げた。  一方、総務省が携帯電話の番号持ち運び制度(MNP)の利用手数料を原則無料とする方向で調整に入ったと報じられたことを受けたKDDI<9433>、公募による自己株式の処分と株式売出しを発表し需給悪化が懸念されたフルヤ金属<7826>、第1四半期連結営業損益が1.22億円の赤字となったアイフリークモバイル<3845>、海外募集による新株式発行を発表し1株価値の希薄化が嫌気されたメドレー<4480>が安くなった。  セクターでは、サービス業、ゴム製品、倉庫運輸関連、水産・農林業、精密機器などが上昇率上位。一方、鉱業、保険業、不動産業、海運業、銀行業などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の30%、対して値下がり銘柄は63%となっている。  市場では二人の要人の発言に対する関心が高まっている。一つはジャクソンホール会議で今晩10時過ぎ(日本時間)に予定されているパウエルFRB議長の講演。もう一つは明日28日の開催予定が伝えられている安倍首相の記者会見だ。簡単に見てみよう。  まず、パウエルFRB議長の講演だが、読みづらい。19日に公表された7月のFOMC議事録で追加金融緩和策に踏み込んだ議論をしなかったことが明らかになったことで、追加的な金融緩和策への言及は期待できないとする向きもあれば、フォワードガイダンス(将来の政策指針)導入を示唆するとの期待もある。また、追加的な金融緩和策は示さない形で「ハト派」を演出するとの見方もある。もしフォワードガイダンス導入への言及があれば米国株式市場は好感するだろう。しかしドル相場の下落圧力が高まり、円高による東京株式市場の上値抑制要因となる可能性もある。また、昨日の当欄にあるように、講演後に材料出尽くし的な動きが広がる可能性も頭に置いておきたい。現段階では市場が想定するシナリオはまとまっておらず、講演内容を受けて株価は上にも下にも変動する可能性がありそうだ。  次に明日の安倍首相の記者会見。実施されれば、注目されそうなのが首相の体調だろう。体調は悪くなく従来通りの政権運営が続く、または治療に専念するために麻生財務大臣を首相臨時代理とする、あるいは体調悪化で退陣する、など、様々なシナリオが取り沙汰されている。退陣となれば、次期自民党総裁を急ぎ選出しなければならない。石破氏、菅官房長官、岸田政調会長などが「ポスト安倍」として名が挙がっているが、ポスト安倍に向けた政局でのキーマンは二階幹事長となりそうだ。石破氏の強みである地方票が反映されやすい総裁選挙を行うのか、緊急の場合に行われる両院議員総会で選出するのか。そこにも幹事長である二階氏の意向が働きやすい。  いずれにしてもポスト安倍政権は、二階氏の影響力が大きくなる可能性が高そうだ。その二階氏。かつて「媚中派」と称されたほど親中国の姿勢が強い。安倍氏退陣となれば次期政権は中国寄りとなる可能性もあり、米中対立で下げる場面があった電子部品や半導体関連株、中国関連株が注目されるかもしれないが、話は簡単ではない。11月の米大統領選挙で対中強硬策を掲げるトランプ氏が当選すれば、米国は対中強硬政権、日本は二階氏が影響力を持つ親中政権、ということにもなりかねない。明日、報道どおりに安倍首相の記者会見が行われた場合、そうした視点も必要かもしれない。  さて、後場の東京株式市場で日経平均はもみ合いとなりそうだ。引き続きパウエルFRB議長の講演内容などを確認したいとのムードが強く、積極的な買いは手控えられそうだ。前場のTOPIXの下落率はちょうど0.5%と、日銀によるETF買いが期待できるか微妙な水準。ただ、ここから下を売り急ぐ理由も見当たらず、パウエルFRB議長講演というイベント前に引き続き方向感の定まらない相場展開となりそうだ。 《AK》
関連銘柄 14件
1,583
5/2 15:00
-51(%)
時価総額 37,872百万円
関東・関西を中心に総合リユース店を展開。古着、アウトドア用品の専門業態も。グループ店舗数は266店舗。リユース事業は堅調。外国人観光客向け販売の回復等で服飾雑貨は大幅増収。24.2期3Qは2桁増収増益。 記:2024/02/04
3111 東証スタンダード
338
5/2 15:00
-1(%)
時価総額 2,231百万円
繊維老舗。環境配慮型レーヨンやホームファニシング、化粧品、不動産などを展開。セルロースの開発力に定評。事業再構築策による収益改善図る。不動産部門は堅調。売上原価は減少。24.3期3Qは営業損益改善。 記:2024/04/09
3784 東証スタンダード
2,017
2/14 15:00
-1(%)
時価総額 35,737百万円
流通システム会社。流通向けの基幹システムやPOS等のプロダクトや、業務効率化やカードシステム、販促・集客等のサービスを提供する。今上期は基幹システムや自動発注システム、POSシステムが堅調に推移した。 記:2023/10/15
3845 東証スタンダード
96
5/2 15:00
+1(%)
時価総額 1,713百万円
ウェブコンテンツ制作やシステム開発受託を展開。スマホ向けコンテンツ開発なども手掛ける。コンテンツ事業は先行投資などが重し。24.3期3Qはコンテンツクリエイターサービス事業が増収。事業譲受などが寄与。 記:2024/03/31
3915 東証プライム
2,042
5/2 15:00
-45(%)
時価総額 26,107百万円
セールスフォースやAWSなどのクラウドサービス導入支援を展開。Salesforceの導入支援では国内トップクラスの実績。製品事業はサブスク売上が増加。BeeXの大型案件増もあり、24.2期3Qは2桁増収。 記:2024/01/17
4299 東証スタンダード
1,394
5/2 14:59
+13(%)
時価総額 17,304百万円
独立系SI。金融案件に強み。野村総研、IBM、富士通が主顧客。24.3期上期は大型案件延伸で想定の受注を確保できず。人件費増も利益の重石に。中計では26.3期に営業益20億円超を目指す。配当性向4割目安。 記:2024/01/17
4397 東証グロース
376
5/2 15:00
+4(%)
時価総額 6,123百万円
勤怠管理や経費精算、工数管理を一体化したクラウドサービスを展開。解約がない限り売上が積み上がる収益構造を構築。大手人材派遣会社の受注などが寄与し、契約ライセンス数は純増。24.8期1Qは2桁増収。 記:2024/01/28
4480 東証プライム
3,555
5/2 15:00
-10(%)
時価総額 116,092百万円
医療・介護領域に特化の人材紹介サービスを展開。遠隔診療システムや電子カルテも。人材プラットフォーム事業は好調。顧客事業所数は32.6万件と2桁増。営業外収益は増加。23.12期3Q累計は大幅増収増益。 記:2024/01/27
4548 東証プライム
741
5/2 15:00
-3(%)
時価総額 42,099百万円
関節機能改善剤が柱。糖質化学の知見に強み。開発・製造に特化し、販売は提携先に委託。24.3期3Q累計は日米で関節機能改善剤が伸長も販管費増が利益の重石に。4Qにヘルニア薬の承認申請に向けた費用増を見込む。 記:2024/04/10
6,834
5/2 15:00
-6(%)
時価総額 11,590,191百万円
国内最大の人材関連サービス企業。米国発祥の求人情報検索サイト「Indeed」や不動産の「SUUMO」、求人・企業情報サイト「Glassdoor」を運営。マッチング&ソリューション好調で3Q累計は営業増益。 記:2024/02/22
6533 東証プライム
972
5/2 15:00
-13(%)
時価総額 9,523百万円
DX支援サービス会社。システム開発やアプリ開発、クラウドサービス導入支援に加え、運用型広告サービスやSEOコンサルティング等のサービスを提供。23年12月期の売上高は会社予想を超過も、広告市況が影響した。 記:2024/03/08
6925 東証プライム
2,071
5/2 15:00
-20.5(%)
時価総額 222,633百万円
産業用光源メーカー。半導体製造用露光装置や映画館用映像装置も。24.3期3Q累計は映画館向け光源が堅調。だが液晶関連装置や露光装置などが足踏み。米国アプライドマテリアルズ社と次世代露光技術開発で業務提携。 記:2024/03/11
7826 東証プライム
10,880
5/2 15:00
-40(%)
時価総額 92,077百万円
素材メーカー。イリジウムやルテニウムなど加工難易度の高い希少貴金属を手掛け、プラチナグループメタルを用いた工業製品を製造。医療用シンチレーター向けイリジウムルツボを拡販。ケミカル停滞で中間期は足踏み。 記:2024/03/25
9433 東証プライム
4,422
5/2 15:00
+19(%)
時価総額 10,189,084百万円
国内シェア2位の大手通信キャリア。auブランドの携帯電話が主力。子会社に沖縄セルラーやJCOMなど。1409次元の次世代暗号を世界で初めて解読し、耐量子暗号実用化に向け前進。業容好調で3Q累計は増収増益。 記:2024/02/04