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後場に注目すべき3つのポイント~個人の買い支え期待も次第に薄れる

2022/12/23 12:27 FISCO
*12:27JST 後場に注目すべき3つのポイント~個人の買い支え期待も次第に薄れる 23日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は大幅反落、個人の買い支え期待も次第に薄れる ・ドル・円はしっかり、米金利高で ・値上がり寄与トップはMS&ADホールディングス<8725>、同2位は資生堂<4911> ■日経平均は大幅反落、個人の買い支え期待も次第に薄れる 日経平均は大幅反落。297.18円安の26210.69円(出来高概算6億3697万株)で前場の取引を終えている。 22日の米株式市場でダウ平均は348.99ドル安(−1.04%)と3日ぶり反落。7−9月期国内総生産(GDP)確定値が改定値から上方修正され、市場予想を上回った一方、新規失業保険申請件数は小幅な増加で労働市場の堅調さを示したため、利上げ懸念が再燃。過剰な利上げが景気後退を招くとの警戒感が相場の重石となった。半導体メーカーのマイクロン・テクノロジーの低調な決算を材料にハイテク株が大きく売られたことも投資家心理を悪化させた。ナスダック総合指数は−2.17%と3日ぶり大幅反落。米国株安を引き継いで日経平均は300.1円安からスタート。序盤は売りが続き、一時26106.38円(401.49円安)まで下げ幅を拡大。一方、心理的な節目の26000円が近づいたことで、その後は押し目買いなどから下げ渋る展開となった。 個別では、レーザーテック<6920>、東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>の半導体関連が軒並み大幅安。ソニーG<6758>、キーエンス<6861>、信越化<4063>、SMC<6273>の値がさ株、イビデン<4062>、ローム<6963>、TDK<6762>のハイテクも軟調。トヨタ自<7203>、日産自<7201>、SUBARU<7270>の輸送用機器も大幅に下落。連日で買われていた川崎汽船<9107>などの海運も本日は騰勢一服で売り優勢。東証プライム市場の値下がり率上位には、SREHD<2980>、メドレー<4480>、SHIFT<3697>のグロース株が多く入っている。 一方、三菱UFJ<8306>、三井住友<8316>、りそなHD<8308>の銀行は大幅続伸。第一生命HD<8750>、T&DHD<8795>、MS&AD<8725>の保険も高い。政府がGX(グリーントランスフォーメーション)実行会議で脱炭素社会実現に向けた基本方針をまとめ、原発の建て替えなどを盛り込んだことを好感し、東京電力HD<9501>を筆頭に関西電力<9503>、東北電力<9506>、四国電力<9507>、九州電力<9508>が軒並み大幅高。エレコム<6750>は国内証券のレーティング格上げを材料に急伸した。 セクターでは、海運、非鉄金属、不動産が下落率上位となった一方、電気・ガス、保険、銀行が上昇率上位となった。東証プライム市場の値下がり銘柄は全体の70%、対して値上がり銘柄は25%となっている。 米国株の大幅下落を受けて、週末の東京市場は売り優勢。日経平均は大幅に下落し、心理的な節目の26000円が一時視野に入った。また、日本銀行のサプライズ政策修正を機に、新興株の崩れ方が悪化しており、本日もマザーズ指数は大幅安。日経平均に続き、マザーズ指数も週足だけでなく日足でも主要な移動平均線をすべて下回ってきている。新興株については、新規株式公開(IPO)ラッシュによる需給面の重荷という特殊要因があるが、それを差し引いても厳しい地合いだ。 IPO銘柄も、初値は公開価格を上回るものが多いが、その後の株価推移は苦戦を強いられているものが多い。地合いが悪化している中、IPO当選者は早々に換金売りを実行しているようだ。また、連日の日経平均の大幅下落が個人投資家の含み損益を悪化させ、新興株の下落に拍車をかけているもよう。日経レバETF<1570>の純資産や信用買い残の水準を見ると、どちらも10月下旬以来の高水準となっている。下落局面で押し目買いをしている個人投資家の多くが、連日の日経平均の下落で痛みを強いられている。 一方、海外投資家はクリスマス休暇入りしているところが多いだろうが、先物手口の動向をみると、日銀のサプライズ政策修正があった20日から連日で海外勢の売り越しが観測されている。特にゴールドマン・サックス(GS)は22日まで3日連続でTOPIX先物を大きく売り越している。 これまで、海外勢が売り越す局面では、個人投資家の買い越しや企業の自社株買いが下支えする構図が見られていた。しかし、足元では、個人投資家の買い越し余力も限られてきた様子。今後、個人投資家の手仕舞い売りが膨らんだ場合には、下落に拍車がかかる恐れもある。日経平均の26000円処での踏ん張りに期待したいところだが、目先は慎重に臨んだ方がよさそうだ。 ■ドル・円はしっかり、米金利高で 23日午前の東京市場でドル・円はしっかりの値動きとなり、132円16銭から132円81銭まで値を切り上げた。米10年債利回りの上昇を受け、ドル買いに振れやすい地合い。また、仲値にかけて国内勢によるドル買いが強まり、相場を押し上げる場面もあった。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は132円16銭から132円81銭、ユーロ・円は140円07銭から140円78銭、ユーロ・ドルは1.0587ドルから1.0612ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・サイフューズ<4892>がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップはMS&ADホールディングス<8725>、同2位は資生堂<4911> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・日・11月全国消費者物価指数(生鮮食品除く):前年比+3.7%(予想:+3.7%、10月:+3.6%) 【要人発言】 ・日銀金融政策決定会合議事要旨(10月27-28日開催分) 「CPIは来年度半ばにかけてプラス幅を縮小していくとの見方で一致」 「長期金利がレンジ上限に張り付いていることは市場機能にマイナスの影響。ただ、長期金利が低位で推移していることのマクロ経済に及ぼす便益が大きい」(1人の委員) <国内> 特になし <海外> 特になし 《FA》
関連銘柄 31件
2980 東証プライム
3,020
1/15 15:30
-20(%)
時価総額 48,978百万円
不動産売買仲介コンサルや投資用不動産の開発、売却等を行うライフ&プロパティソリューション部門が主力。不動産売買契約書類作成クラウド等も手掛ける。顧客単価の高いヘルスケア及びIT領域へリソースを優先投下。 記:2024/11/10
3697 東証プライム
21,120
1/15 15:30
+2,340(%)
時価総額 376,633百万円
ソフトウェアテスト関連サービス、ソフトウェア開発関連サービスが柱。Web企画制作、マーケティング等も。連結エンジニア数は1.1万人超。エンジニア採用、事業開発投資進める。27.8期売上2000億円目指す。 記:2024/10/25
4062 東証プライム
4,467
1/15 15:30
-71(%)
時価総額 629,226百万円
ICパッケージ基板で世界トップシェア。1912年に揖斐川電力として創業。岐阜県大垣市に本社。自動車排気系部品等のセラミック事業も。特殊炭素製品は受注順調。事業競争力の強化、新規製品の事業化などに注力。 記:2024/11/26
4063 東証プライム
5,101
1/15 15:30
+43(%)
時価総額 10,210,631百万円
時価総額世界上位の化学メーカー。1926年設立。塩化ビニル樹脂、シリコンウエハー、合成石英などで世界トップシェア。海外売上比率が高い。先端露光材料の新拠点建設推進。機能材料事業は高機能性製品の販売に注力。 記:2024/10/28
4480 東証プライム
3,680
1/15 15:30
-30(%)
時価総額 120,480百万円
人材採用システム「ジョブメドレー」など医療・介護領域に特化した人材紹介サービスを手掛ける。調剤薬局向けシステム「Pharms」等も。グッピーズを連結子会社化。ジョブメドレーは従事者会員数が順調に増加。 記:2024/10/24
4892 東証グロース
444
1/15 15:30
-5(%)
時価総額 3,611百万円
九州大学発の再生医療ベンチャー。再生医療等製品や3D細胞製品、創薬支援用3D組織の開発・販売、バイオ3Dプリンタ及び消耗品等の販売を行う。「ヒト3Dミニ肝臓」は販売体制強化により、今後の事業拡大図る。 記:2024/12/15
4911 東証プライム
2,517
1/15 15:30
-1.5(%)
時価総額 1,006,800百万円
大手化粧品メーカー。1872年創業。SHISEIDO、エリクシール、マキアージュ等のブランドを展開。レストラン事業、美容室事業も。26.12期コア営業利益率7%目標。グローバルでコスト構造改革図る。 記:2024/12/15
6273 東証プライム
56,870
1/15 15:30
-1,590(%)
時価総額 3,831,275百万円
空気圧制御機器メーカー。方向制御機器や駆動機器、空気圧補助機器、温調機器等の製造・販売を行う。空気圧機器で世界トップシェア。豊富な品揃えなどが強み。千葉県柏市の新技術センターは25年9月に完成予定。 記:2024/10/04
6750 東証プライム
1,432
1/15 15:30
+6(%)
時価総額 132,060百万円
パソコン・デジタル周辺機器メーカー。マウスやUSBハブ、カードリーダなどで国内トップシェア。商品開発力などが強み。連結子会社にDXアンテナなど。モバイルバッテリー、高速充電対応のAC充電器などは販売順調。 記:2024/12/14
6758 東証プライム
3,206
1/15 15:30
+51(%)
時価総額 20,015,372百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。ゲーム&ネットワークサービス分野は売上堅調。自社制作以外のゲームソフトウェア販売の増加などが寄与。 記:2024/12/08
6762 東証プライム
1,879.5
1/15 15:30
+29(%)
時価総額 3,653,485百万円
大手電子部品メーカー。1935年創業。二次電池などエナジー応用製品が主力。スマホ内臓バッテリーで世界トップシェア。海外売上高比率は9割超。高収益事業の強化図る。中計では27.3期売上高2.5兆円目標。 記:2024/08/29
6857 東証プライム
9,090
1/15 15:30
-334(%)
時価総額 6,964,222百万円
SoC半導体用試験装置など半導体・部品テストシステム事業が主力。半導体検査装置で世界トップシェア。メカトロニクス関連製品の製造・販売等も。海外売上高比率は9割超。グローバル及びサポート力の増強図る。 記:2024/10/12
6861 東証プライム
64,450
1/15 15:30
+2,330(%)
時価総額 15,674,756百万円
センサや測定器、画像処理システム、制御・計測機器等を手掛けるFAの総合メーカー。製造は国内外の協力会社に委託。取引先は全世界に35万社超。グローバル直販体制が強み。販売力の強化などで海外事業の拡大図る。 記:2024/10/12
6920 東証プライム
14,610
1/15 15:30
-315(%)
時価総額 1,377,518百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置、レーザー顕微鏡なども。1960年創業。24年9月に新製品「SiCウェハ欠陥検査/レビュー装置SICA108」を発表。 記:2024/11/11
6963 東証プライム
1,429
1/15 15:30
+8(%)
時価総額 576,973百万円
半導体・電子部品メーカー。LSI事業、半導体素子事業が柱。パワーダイオードや小信号ダイオードは世界シェア上位。SiCなどパワーデバイスは生産能力増強進める。LSIの新商品開発で新規需要の獲得図る。 記:2024/10/20
7201 東証プライム
439.4
1/15 15:30
-0.5(%)
時価総額 1,854,582百万円
大手自動車メーカー。1933年設立。仏ルノー、三菱自動車とアライアンス形成。プロパイロットなど自動運転化技術等に強み。日本は電動車のモデルミックス向上、中国では日産ブランド車のラインナップ刷新図る。 記:2024/10/07
7203 東証プライム
2,901
1/15 15:30
-6.5(%)
時価総額 45,821,257百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7270 東証プライム
2,649.5
1/15 15:30
-13(%)
時価総額 1,997,463百万円
1917年創業の中堅自動車メーカー。北米の販売台数比率が高い。トヨタと資本業務提携。アイサイトなどに特徴。航空機の中央翼などの製造を行う航空宇宙事業も手掛ける。28年、米国でBEV販売40万台目標。 記:2024/10/10
8035 東証プライム
25,655
1/15 15:30
-365(%)
時価総額 12,099,745百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向は50%目処。海外売上高比率が高い。積極的な設備投資を継続。 記:2024/12/20
1,892.5
1/15 15:30
+33(%)
時価総額 25,136,176百万円
三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJニコスなどを傘下に収める総合金融グループ。世界最大の金融機関の一つ。金利上昇で利ザヤ拡大。ウェルスナビを完全子会社化へ。 記:2024/12/20
8308 東証プライム
1,127.5
1/15 15:30
+20.5(%)
時価総額 2,707,105百万円
りそな銀行を中核とする大手金融持株会社。クレジットカードや信用保証、リース事業等も。埼玉りそな銀行、関西みらい銀行なども傘下に持つ。収益・コスト構造改革の加速図る。26.3期当期純利益1700億円目標。 記:2024/10/28
3,801
1/15 15:30
+89(%)
時価総額 14,917,146百万円
三井住友銀行、SMBC信託銀行、三井住友ファイナンス&リース、SMBC日興証券、三井住友カードなどを傘下に収める持株会社。総資産は300兆円超。決済ビジネスを強化。政策保有株式の削減交渉は進捗順調。 記:2024/08/22
3,182
1/15 15:30
-36(%)
時価総額 5,117,337百万円
3メガ損保の一角。三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険、三井ダイレクト損害保険などを傘下に収める。総資産は27兆円超。事業・リスクポートフォリオなどの変革で安定収益基盤の構築を図る。 記:2024/10/09
4,189
1/15 15:30
+112(%)
時価総額 4,320,321百万円
第一生命保険を中核とする持株会社。第一フロンティア生命保険、アイペット損害、ベネフィット・ワンなども傘下に持つ。既存進出国の資本効率改善などに取り組む。中期経営計画では27.3期ROE10%程度目標。 記:2024/08/30
8795 東証プライム
2,850
1/15 15:30
+77(%)
時価総額 1,678,650百万円
生保大手。太陽生命保険、大同生命保険、T&Dフィナンシャル生命保険などを傘下に収める。独自のビジネスモデルによる競争優位性が強み。総資産は17兆円超。Z世代等との接点構築などでコアビジネスの強化図る。 記:2024/10/09
9107 東証プライム
2,056.5
1/15 15:30
+7(%)
時価総額 1,388,491百万円
海運国内3位。1919年設立。自動車船事業などの製品物流部門が主力。ドライバルク事業等も。持分法適用関連会社にコンテナ船事業を行うONE社。ドライバルクセグメントでは運航コスト削減、配船効率の向上図る。 記:2024/11/27
424.3
1/15 15:30
+1.9(%)
時価総額 681,858百万円
東京電力エナジーパートナー、東京電力パワーグリッド、東京電力フュエル&パワーなどを傘下に収める持株会社。中部電力との合弁会社に国内最大の発電会社のJERA。福島第一・第二原子力発電所の廃炉作業を進める。 記:2024/12/21
9503 東証プライム
1,686
1/15 15:30
+26.5(%)
時価総額 1,582,704百万円
関西地盤の電力会社。国内電力業界2位。発電量に占める原発依存度が高い。情報通信事業、総合不動産事業等も手掛ける。持分法適用会社に日本原燃など。26.3期ROA4.4%以上目標。コスト構造改革推進。 記:2024/11/27
9506 東証プライム
1,092.5
1/15 15:30
+3.5(%)
時価総額 549,400百万円
東北地盤の電力会社。東北6県と新潟県が主な供給区域。発電・販売事業、送配電事業、建設業を手掛ける。グループ会社にユアテックなど。27.3期連結自己資本比率20%程度目標。財務基盤の早期回復等に注力。 記:2024/11/09
9507 東証プライム
1,178
1/15 15:30
+9.5(%)
時価総額 244,468百万円
四国地盤の電力会社。原子力発電、火力発電が軸。情報通信事業、建設・エンジニアリング事業、アグリ事業等も展開。香川県高松市に本社。26.3期経常利益400億円以上目標。電源の低炭素化・脱炭素化の推進図る。 記:2024/10/29
9508 東証プライム
1,322.5
1/15 15:30
+7.5(%)
時価総額 627,108百万円
九州地盤の電力会社。発電・販売事業や送配電事業、海外事業、ICTサービス事業、都市開発事業などを手掛ける。グループ会社に九電工など。持株会社体制移行に向けた準備を開始。再エネは国内外で開発を推進。 記:2024/11/09