マーケット
11/22 15:15
38,283.85
+257.68
44,296.51
+888.04
暗号資産
FISCO BTC Index
11/25 5:25:45
14,897,392
フィスコポイント
保有フィスコポイント数
  
今月フィスコポイント数
  

日経平均は4日続伸、米金利低下は好材料も背景は良くない

2023/8/24 12:14 FISCO
*12:14JST 日経平均は4日続伸、米金利低下は好材料も背景は良くない  日経平均は4日続伸。136.07円高の32146.33円(出来高概算5億3875万株)で前場の取引を終えている。  23日の米株式市場でダウ平均は184.15ドル高(+0.53%)と3日ぶり反発、ナスダック総合指数は+1.59%と3日続伸。8月総合購買担当者景気指数(PMI)が予想を下回ったため、連邦準備制度理事会(FRB)の年内の追加利上げ観測が後退し、買いが先行。長期金利が大きく低下したことでハイテクが相場全体をけん引した。米株高を引き継いで日経平均は120.26円高からスタート。米市場の引け後に発表された半導体メーカーのエヌビディアの好決算を材料にハイテク・グロース(成長)株が買われるなか、日経平均は32199.12(188.86円高)まで上値を伸ばした。ただ、為替の円高進行が重しになったほか、ジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の講演を明日に控えるなか持ち高を傾ける動きは限られ、その後は一進一退が続いた。  個別では、ディスコ<6146>、アドバンテスト<6857>、東エレク<8035>の半導体のほか、イビデン<4062>、新光電工<6967>、芝浦<6590>、デクセリアルズ<4980>などのハイテク・電子部品材料が大きく上昇。生成AI(人工知能)関連も米エヌビディアの決算を材料に賑わい、さくらインターネット<3778>、Appier<4180>、ブレインパッド<3655>などが大幅高。ほか、INPEX<1605>、コスモエネHD<5021>などの資源関連が上昇。今期2度目の自社株買いが評価された船井総研<9757>は大きく上昇し、月次売上動向が好感されたしまむら<8227>は年初来高値を更新している。  一方、為替の円高を背景にホンダ<7267>、三菱自<7211>、SUBARU<7270>の自動車が全般軟調。村田製<6981>、ソニーG<6758>などハイテクの一角が冴えない。中国景気の先行き不透明感からか、ファナック<6954>、安川電機<6506>のロボット関連や、住友鉱<5713>、三菱マテリアル<5711>の非鉄金属、日本製鉄<5401>、JFE<5411>の鉄鋼なども軟調。また、ギフティ<4449>、メドレー<4480>など生成AIとの関連性が薄いグロース株の一角で大きく下落している銘柄が見られる。  セクターでは鉱業、石油・石炭、倉庫・運輸が上昇率上位に並んでいる一方、ゴム製品、その他製品、輸送用機器が下落率上位に並んでいる。東証プライム市場の値上がり銘柄が全体の59%、対して値下がり銘柄は36%となっている。  日経平均は前日に終値で32000円を回復し、本日も4日続伸と堅調に推移している。目先は32000円台を再び定着させることができるかどうかが注目される。ただ、日経平均は本稿執筆時点(24日午前11時頃)で75日移動平均線水準まで回復したが、同線での攻防が続いており、まだ明確には上抜いていない。また、その上には25日線が次なる上値抵抗線として待ち構えており、トレンドが転換したと判断するには時期尚早だろう。東証株価指数(TOPIX)は辛うじて25日線、50日線を上回りつつあるが、こちらも8月1日以降の上値切り下げ傾向をまだ明確に脱しきれていない。  本日の相場上昇をけん引しているのは半導体を中心としたハイテク株や生成AI(人工知能)サービス関連を中心としたグロース(成長)株であるが、この状況を生み出した主因はやはり半導体メーカーの米エヌビディアの決算だろう。  同社は23日の取引終了後に決算を発表。独占的に供給しているAI向け半導体の需要急増を追い風に、5-7月期の売上高は135億ドルと前年同期比2倍に拡大し、市場予想の約111億ドルを超過、調整後一株当たり利益も2.70ドルと市場予想の2.08ドルを上回った。8-10月期の売上高見通しも160億ドルと市場予想の約125億ドルを大幅に上回り、株価は時間外取引で一時9%超上昇した。  今晩の通常取引においてエヌビディアの株価がどのような動きを見せかまでを見極める必要があるが、決算前に先回り買いが入り株価が上場来高値圏にあるなかでも予想を大きく上回る決算を発表し、時間外取引で株価が大幅高で反応している点は評価できる。  一方、エヌビディアが高いハードルを越える決算を発表し、東京市場でもハイテク・グロース株が買われているにもかかわらず、日経平均やTOPIXの上昇率は小幅にとどまっている。為替が円高・ドル安に傾いていることが上値抑制要因になっていると思われるが、これを差し引いても物足りない印象を拭えない。また、マザーズ指数にいたっては朝高後に下落に転じている。同指数を成す銘柄の構成を踏まえれば、半導体株高の恩恵がないことは差し引いて考えるべきだが、生成AI関連の銘柄は含まれているし、前日の米長期金利が大幅に低下している点を考慮すると物足りないというより弱いと言わざるを得ない。  為替の円高・ドル安の背景は米長期金利の低下だが、これは前日に発表された米経済指標の悪化が背景にある。S&Pグローバルが発表した米8月の総合購買担当者景気指数(PMI)は50.4と、景況感の拡大・縮小の境界値である50を辛うじて上回ったが、7月(52.0)から悪化し、市場予想(51.5)も下回った。特に製造業PMIは47.0と予想(49.0)を大幅に下回り、50割れが続いた。堅調とされてきたサービス業のPMIも51.0と50は上回ったが、7月(52.3)および予想(52.2)を大きく下回っている。  また、ユーロ圏のPMIも悪化が目立っており、8月製造業PMIは43.7と7月および市場予想(42.7)は上回ったが、依然として大幅な50割れの状態が継続。一方、サービス業PMIは48.3と市場予想(50.5)を大幅に下回って50も大きく割り込み、景況感の悪化を強く示す結果となった。  株価バリュエーションへの下押し圧力を通じて相場の上値抑制要因となってきた米長期金利が大幅に低下したことは目先の安心感を誘う。ただ、低下の背景が欧米の景気減速を強く示す経済指標の悪化とあれば、中長期的に業績に収れんしていくとされる株価にとっても喜ばしい話ではない。企業業績は決算発表が終わったばかりの4-6月期をボトムに今後は改善に向かうとの期待があり、株式市場は企業業績の回復を先取りして上昇する局面もあった。しかし、果たして前四半期が本当に底だったのかは覚束ない。欧米の中央銀行による「higher for longer(より高く、より長く)」を意識した金融政策が続く可能性や、金融引き締めの累積効果が時間差を伴って発現することなども考えると、今後の実体経済、企業業績の行方を楽観視するのは危ういだろう。  一方、経済指標の悪化を受けて、米金利の先高観が和らいでいることは事実。25日の国際経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」でのパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を通過するまでは予断を許さないが、世界経済の需要動向といった外部環境に左右されにくい内需系グロース株については投資機会が近づいてきていると考えられる。(仲村幸浩) 《AK》
関連銘柄 27件
1605 東証プライム
2,005
11/22 15:30
+25(%)
時価総額 2,524,568百万円
国内最大の石油・天然ガス開発会社。旧社名は国際石油開発帝石。石油元売り大手などが主要取引先。イクシスLNGプロジェクトなど世界約20カ国でプロジェクト展開。再生可能エネルギーの安定収益化などに取り組む。 記:2024/07/29
3655 東証プライム
1,006
11/22 15:30
-2(%)
時価総額 22,435百万円
データ活用支援を行うプロフェッショナルサービス事業が主力。自社製・他社製プロダクトの提供等も手掛ける。伊藤忠商事、りそなHDと資本業務提携。プロフェッショナルサービス事業は順調。有償稼働率が回復。 記:2024/06/18
3778 東証プライム
4,920
11/22 15:30
+445(%)
時価総額 206,104百万円
データーセンター運営会社。国内有数規模のデータセンターを自社所有。双日の持分法適用会社。クラウドインフラストラクチャーサービスは成長。24年1月から生成AI向けGPUクラウドサービスの提供を開始。 記:2024/06/07
4062 東証プライム
4,888
11/22 15:30
+125(%)
時価総額 688,529百万円
ICパッケージ基板で世界トップシェア。1912年に揖斐川電力として創業。岐阜県大垣市に本社。自動車排気系部品等のセラミック事業も。電子事業は生成AI用サーバー向けが順調。28.3期売上6500億円目標。 記:2024/06/15
1,417
11/22 15:30
-41(%)
時価総額 144,824百万円
予測型広告プラットフォーム「CrossX」、AI広告キャンペーン自動化クラウド「AIXPERT」などを手掛ける。AIによる顧客行動予測が強み。顧客企業数は1600社超。エンタープライズ顧客の獲得に注力。 記:2024/07/08
4449 東証プライム
1,323
11/22 15:30
+6(%)
時価総額 38,991百万円
eギフトプラットフォーム事業が主力。カジュアルギフトサービス「giftee」、eGift Systemなどを手掛ける。地域通貨サービス等も。gifteeサービスの会員数は219万人超。会員数は順調増。 記:2024/07/08
4480 東証プライム
4,340
11/22 15:30
-35(%)
時価総額 142,087百万円
人材採用システム「ジョブメドレー」など医療・介護領域に特化した人材紹介サービスを手掛ける。調剤薬局向けシステム「Pharms」等も。グッピーズを連結子会社化。ジョブメドレーは従事者会員数が順調に増加。 記:2024/10/24
4980 東証プライム
2,534
11/22 15:30
+110(%)
時価総額 457,825百万円
機能性材料メーカー。前身はソニーケミカル。ディスプレイ向け中心に、接合材料、光学材料、電子材料など製造、販売。ディスプレイ向け異方性誘導膜、光学弾性樹脂で世界トップシェア。異方性導電膜等が伸長。円安追い風。 記:2024/06/12
6,733
11/22 15:30
+154(%)
時価総額 594,887百万円
コスモ石油、コスモエネルギー開発、コスモ石油マーケティングなどを傘下に収める持株会社。岩谷産業の持分法適用関連会社。再生可能エネルギー事業等も。半導体レジスト用樹脂など機能化学品の収益拡大に注力。 記:2024/08/10
5401 東証プライム
3,125
11/22 15:30
+12(%)
時価総額 2,969,753百万円
国内最大、世界有数の製鉄会社。自動車用鋼板、電磁鋼板、高級シームレス鋼管で実績。日鉄エンジニアリングなどを傘下に収める。米鉄鋼大手USスチール買収へ。中国減速で需要や市況は伸び悩み。原材料高も響く。 記:2024/06/24
5411 東証プライム
1,757
11/22 15:30
+7.5(%)
時価総額 1,123,493百万円
国内2位の鉄鋼メーカー。日本鋼管と川崎製鉄の経営統合により発足。鋼板を中心に多数の高付加価値製品を抱え、自動車用高級鋼板に強み。価格転嫁進める。高付加価値製品比率高まる。構造改革と海外拡大も進める。 記:2024/06/25
5711 東証プライム
2,449.5
11/22 15:30
+33(%)
時価総額 322,085百万円
非鉄大手。銅精錬から銅加工品、電材、超硬工具まで幅広い。リサイクル技術による廃棄物の再資源化も。半導体関連製品などが販売回復。精錬所の生産トラブルも解消。資源循環事業の強化に向け、欧州統括会社設立へ。 記:2024/07/23
5713 東証プライム
3,823
11/22 15:30
-41(%)
時価総額 1,111,782百万円
総合非鉄素材メーカー。1590年創業。住友グループの源流。資源開発、銅など非鉄金属の製錬、機能性材料の製造・販売等を行う。材料事業では車載用電池材料の需要が底堅い。資源部門では菱刈鉱山が順調な操業継続。 記:2024/07/02
6146 東証プライム
42,590
11/22 15:30
+210(%)
時価総額 4,613,221百万円
半導体の精密加工装置、精密加工ツールの製造・販売を行う。1937年に広島県呉市で創業。ダイシングソーなどで世界トップシェア。パワー半導体向け中心に精密加工装置は出荷順調。生産能力の強化、効率化推進。 記:2024/06/28
6506 東証プライム
4,157
11/22 15:30
-70(%)
時価総額 1,108,630百万円
ACサーボモータ等のモーションコントロール、産業用ロボットが柱。1915年創業。鉄鋼用大型プラント設備、環境・エネルギー機器なども手掛ける。欧州地域のロボット生産体制を強化。販売力の強化にも取り組む。 記:2024/10/25
6590 東証プライム
8,310
11/22 15:30
-240(%)
時価総額 116,107百万円
半導体製造装置やFPD製造装置、真空応用装置等を手掛ける製造装置メーカー。研磨後洗浄装置、高温リン酸エッチング装置などで高シェア。配当性向35%目途。次世代・先端半導体対応装置の開発・販売などに注力。 記:2024/07/28
6758 東証プライム
2,948
11/22 15:30
-3.5(%)
時価総額 18,404,653百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6857 東証プライム
9,447
11/22 15:30
+62(%)
時価総額 7,237,734百万円
SoC半導体用試験装置など半導体・部品テストシステム事業が主力。半導体検査装置で世界トップシェア。メカトロニクス関連製品の製造・販売等も。海外売上高比率は9割超。グローバル及びサポート力の増強図る。 記:2024/10/12
6954 東証プライム
4,114
11/22 15:30
+13(%)
時価総額 4,095,154百万円
CNCシステムなどのFA事業、ロボット事業、ロボマシン事業を展開。富士通のNC部門が分離・独立して1972年に誕生。CNCで世界シェアトップクラス。海外売上高比率は8割超。配当性向は60%が基本方針。 記:2024/09/02
6967 東証プライム
5,255
11/22 15:30
-22(%)
時価総額 710,329百万円
半導体パッケージメーカー。フリップチップタイプパッケージが主力。長野県長野市に本社。海外売上比率が高い。セラミック静電チャック等も。プラスチックBGA基板は生産能力増強図る。光電融合デバイスの開発に注力。 記:2024/09/02
6981 東証プライム
2,562
11/22 15:30
-8(%)
時価総額 5,099,951百万円
大手電子部品メーカー。コンデンサやインダクタ、EMI除去フィルタ等を手掛ける。チップ積層セラミックコンデンサ等で世界トップシェア。海外売上高比率が高い。コンデンサはモビリティ向けなどで販売増を見込む。 記:2024/06/04
7211 東証プライム
439.3
11/22 15:30
+2(%)
時価総額 654,681百万円
SUV・4WD技術に強みを持つ自動車メーカー。仏ルノー及び日産自動車と提携。海外売上高比率は7割超。アセアンの販売台数比率が高い。26.3期営業利益2200億円目標。アセアンで新商品の連続投入計画。 記:2024/06/17
7267 東証プライム
1,362.5
11/22 15:30
+17(%)
時価総額 7,194,000百万円
自動車と二輪車の大手。二輪車は世界トップ。船外機や発電機、航空機などエンジン搭載の多商品を展開。四輪事業は伸長。主力の北米を中心に販売台数が増加。二輪はアジアが好調。中国の持ち分法適用会社が伸び悩み。 記:2024/07/03
7270 東証プライム
2,450.5
11/22 15:30
+8.5(%)
時価総額 1,847,437百万円
1917年創業の中堅自動車メーカー。北米の販売台数比率が高い。トヨタと資本業務提携。アイサイトなどに特徴。航空機の中央翼などの製造を行う航空宇宙事業も手掛ける。28年、米国でBEV販売40万台目標。 記:2024/10/10
8035 東証プライム
22,250
11/22 15:30
+470(%)
時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
8227 東証プライム
7,969
11/22 15:30
+308(%)
時価総額 588,327百万円
総合衣料品店「ファッションセンターしまむら」を運営。低価格の衣料に強み。若者向け業態「アベイル」、ベビー業態「バースデイ」等も展開。アベイルはアウター衣料の品揃えを拡充。27.2期営業利益660億円目標。 記:2024/10/24
2,370
11/22 15:30
+14(%)
時価総額 118,500百万円
国内最大級の経営コンサルティング会社の船井総合研究所を中核とする持株会社。独立系。ロジスティクス事業、デジタルソリューション事業も展開。豊富な経営者との直接接点が強み。上流コンサルの拡大などに注力。 記:2024/10/06