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日経平均は大幅続伸、偶発的な好材料重複で急伸も持続性に疑問符

2022/10/4 12:13 FISCO
*12:13JST 日経平均は大幅続伸、偶発的な好材料重複で急伸も持続性に疑問符  日経平均は大幅続伸。624.96円高の26840.75円(出来高概算6億6429万株)で前場の取引を終えている。  3日の米株式市場でダウ平均は765.38ドル高(+2.66%)と大幅反発。英国のトラス政権が最高所得税率の引き下げを撤回したため金融市場混乱の不安が緩和し買い戻しが先行。9月サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況指数や8月建設支出が予想を下回ったことで連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペース加速懸念が後退すると、長期金利低下に伴う買いが強まり一段高となった。ナスダック総合指数は+2.26%と大幅反発。米株高を引き継いで日経平均は437.7円高からスタート。時間外取引のナスダック100先物が1%を超えて推移するなか、前日からの買い戻しが続き寄り付きからじりじりと上値を伸ばす展開となり、11時前には26935.95円(720.16円高)まで上値を伸ばした。その後一時騰勢を弱める場面もあったが、前引けにかけては再び上げ幅を広げた。  個別では、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>、ソニーG<6758>、キーエンス<6861>の主力ハイテク株のほか、ファーストリテ<9983>、ダイキン<6367>、SMC<6273>の値がさ株が大幅続伸。原油など資源価格の高騰を受けてINPEX<1605>のほか、三井物産<8031>、丸紅<8002>の商社株が軒並み高。伊藤忠<8001>は取引開始直前に業績・配当予想の増額修正及び自社株買いを発表しており急伸。日本製鉄<5401>、IHI<7013>、コマツ<6301>の市況関連株も高い。トヨタ自<7203>、SUBARU<7270>など自動車関連も上昇。メルカリ<4385>、ラクス<3923>などのグロ−ス株も強い。材料どころでは、第1四半期が好スタートとなったクスリのアオキ<3549>、国内証券による新規買い推奨が確認された円谷フィールズ<2767>が急伸。  一方、東証プライム市場の売買代金上位では川崎汽船<9107>とエーザイ<4523>が下落。第3四半期好決算も材料出尽くしに繋がったネクステージ<3186>は急落し、同業のIDOM<7599>も連れて大幅安。ダイセキS<1712>は第1四半期に続く業績下方修正が嫌気されて大幅安。しまむら<8227>は上期好決算で一時上昇も伸び悩む展開となった。  セクターでは卸売、鉱業、石油・石炭製品を筆頭に全面高。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の96%、対して値下がり銘柄は3%となっている。  本日の日経平均は大幅続伸で一気に節目の27000円を窺うかのような展開となっている。5日移動平均線が上向きに転じ、短期的には直近の急落の反動が継続する公算が大きい。一方、25日、75日、200日線が集中する27400円前後にはまだ距離があるほか、下向きの25日線が75日線を上から下抜くデッドクロスが目前となっている。まだ下落トレンド延長の構図は続いており、短期リバウンド後には再び戻り待ちの売りが待ち構えていそうだ。  10月に入ってからの株高についても、月替わりで9月末にかけての資金フローが反転したに過ぎないとの指摘が聞かれ、本格的な反発よりは自律反発と捉えている投資家の方が多い様子。それでも、日経平均が前日、6月20日安値25520.23円よりも上の位置からリバウンドした点は下値を切り上げている点からポジティブに捉えられる。  前日は、英国政府が最高所得税率引き下げを撤回したことで欧州の財政不安が和らぎ、グローバルに金利が低下。さらに、前日に発表された米9月サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況指数が50.9と、8月(52.8)及び市場予想(52.0)を下回り、好不況の境界値である50割れを窺う水準にまで低下。なかでも新規受注の項目が大幅に低下し、47.1と50を下回り景気後退懸念が強まったこともあり、9月下旬に一時4.0%を超えた米10年債利回りは3.63%にまで低下した。こうした悪い経済指標が米連邦準備制度理事会(FRB)の政策方針を転換させるのではとの俄かな期待も後押し材料になったようだ。  しかし、前日の株高は資金フローによるところが大きいとの見方が多いほか、FRBの政策転換については、先日の9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での公表結果で剥落したはず。直近も、複数のFRB高官から、時期尚早の利下げ転換を戒める発言が相次いでいる。そもそも、FRBはインフレ抑制のために景気を減速させると公言しているわけで、ISM製造業景況指数が50を下回ったところで本来政策転換への期待を高めるのはナンセンス。前日は、調査会社ヤルデニ・リサーチのエド・ヤルデニ氏やバンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジストであるマイケル・ハーネット氏らによる11月利上げ打ち止めに関する指摘が重なったこともあり、こうした利下げ転換期待が再び個人投資家を中心に高まったようであるが、これはやはり時期尚早な面を否めない。  他にも、国際連合(UN)の補助機関である国連貿易開発会議(UNCTAD)が、FRBや他国の中央銀行に利上げ停止を要請していると伝わっている。UNCTADはFRBをはじめとした各国の中央銀行が利上げを続ければ、世界経済が景気後退に陥り、その後長期停滞に追い込むリスクがあると警告しているという。こうした発言も政策転換期待を高めているのかもしれないが、実際にこれが政策転換に繋がる可能性は低いだろう。仮に、こうした事態を受けてFRBが政策スタンスの転換を臭わせるようなことがあれば、確かに株式市場は底打ちしたとの見方は強まるが、これまでの政策主張との整合性の観点から中央銀行としての信頼性に傷がつきそうで、市場が動揺する可能性もあろう。その場合、インフレ懸念が再燃する可能性もある。  月初の資金フロー変化に加えて、株価反発を誘う材料が重なっただけで、やはり本質的には株価下落トレンドの構図は変わっていないと考えられる。株高の持続性を確認するうえで今晩以降の米国市場の動きは重要であり、様子見ムードから後場は買いが一巡してこう着感の強い展開となりそうだ。(仲村幸浩) 《AK》
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1712 東証スタンダード
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3186 東証プライム
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時価総額 143,698百万円
大手中古車販売会社。総合店「ネクステージ」に加え、SUV専門店「SUV LAND」や中古輸入車大型専門店「UNIVERSE」などを展開。店舗数は320店舗超。計画出店継続による市場シェア獲得などを図る。 記:2024/07/05
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北陸最大手のドラッグストアチェーン。ドラッグストア「クスリのアオキ」を運営。グループ店舗数は900店舗超。調剤併設推進。株主優待制度を拡充。26.5期売上高5000億円目指す。調剤併設率は70%目標。 記:2024/04/29
3923 東証プライム
2,184
10/4 15:00
+4.5(%)
時価総額 395,776百万円
経費精算システム「楽楽精算」が主力。電子請求書発行システム「楽楽明細」やクラウド型販売管理システム「楽楽販売」などのほか、IT人材事業も展開。楽楽精算は累計導入社数が1.7万社超。成長投資を継続。 記:2024/08/23
4385 東証プライム
2,589.5
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時価総額 416,575百万円
国内で断トツのフリマアプリ「メルカリ」を運営。スマホ決済「メルペイ」や米国開拓に注力。連結子会社に鹿島アントラーズ。メルカードの発行枚数は300万枚を突破。定額払い、メルカードが成長。米国事業も赤字縮小へ。 記:2024/06/09
4523 東証プライム
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-49(%)
時価総額 1,630,229百万円
国内製薬大手。神経領域、がん領域が重点領域。抗がん剤「レンビマ」が主力製品。一般用医薬品でチョコラBBなど。不眠症治療剤「デエビゴ」は成長。米国でのレケンビ治療は着実に進捗。中長期的に研究開発投資を継続。 記:2024/04/29
5401 東証プライム
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時価総額 3,075,239百万円
国内最大、世界有数の製鉄会社。自動車用鋼板、電磁鋼板、高級シームレス鋼管で実績。日鉄エンジニアリングなどを傘下に収める。米鉄鋼大手USスチール買収へ。中国減速で需要や市況は伸び悩み。原材料高も響く。 記:2024/06/24
6273 東証プライム
66,210
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+1,670(%)
時価総額 4,460,501百万円
空気圧制御システムメーカー。空圧機器、自動制御機器、各種濾過装置を製造。エア漏れ可視化技術に定評。国内外で製品供給体制の強化図る。半導体業界向け販売は足踏み。販管費は増加。24.3期3Qは業績伸び悩む。 記:2024/04/09
6301 東証プライム
4,060
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時価総額 3,950,973百万円
建設機械・鉱山機械で世界2位。工作機械なども。IT活用のアフターサービスに強み。24.3期3Q累計は中国の建機需要が冴えず。だが北米や中南米で鉱山機械が堅調。円安も効いて増収増益に。配当性向4割以上目安。 記:2024/04/12
6367 東証プライム
20,040
10/4 15:00
-45(%)
時価総額 5,874,005百万円
空調・冷凍機事業が主力。エアコン世界首位。フッ素化学製品等の化学事業、酸素濃縮装置の製造・販売等も。海外売上比率が高い。差別化新商品の投入、増産投資等に取り組む。26.3期営業利益5000億円目標。 記:2024/06/07
6758 東証プライム
2,767
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時価総額 17,274,652百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6861 東証プライム
69,090
10/4 15:00
+160(%)
時価総額 16,803,241百万円
業用計測制御機器大手。FA用センサで高シェア。開発・販売に専念し、生産は外部に委託。直販体制に強み。24.3期3Q累計は欧米堅調。円安や部材調達改善で粗利率も改善。だが日本や中国が足踏み。人件費増も重石。 記:2024/04/15
7013 東証プライム
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時価総額 1,181,291百万円
総合重工メーカー大手。1853年に石川島造船所として創業。産業システム・汎用機械、資源・エネルギー・環境、航空・宇宙・防衛等の分野で事業展開。航空エンジン・ロケット分野、クリーンエネルギー分野に注力。 記:2024/09/02
7203 東証プライム
2,586
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時価総額 42,190,556百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7270 東証プライム
2,572
10/4 15:00
+4(%)
時価総額 1,978,321百万円
自動車中堅。販売台数の7割超が北米向け。トヨタと資本業務提携。運転支援システム「アイサイト」等が特徴。自動車事業部門は好調。売上台数は2桁増。国内は足踏みだが、海外が伸びる。24.3期3Qは大幅増益。 記:2024/04/14
7599 東証プライム
1,085
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+8(%)
時価総額 115,973百万円
中古車買取販売店「ガリバー」を展開。中古車の買取・小売のほか、中古車オークションでの卸売、自動車保険・車検・整備など付帯商品の販売等も。価格設定精度の向上、小売に伴う付帯収益の増加への取り組みに注力。 記:2024/08/06
8001 東証プライム
7,877
10/4 15:00
+13(%)
時価総額 12,484,179百万円
1858年創業の大手総合商社。繊維、金属、食料、機械、エネルギー・化学品、住生活分野などで事業展開。伊藤忠エネクス、伊藤忠食品などを傘下に持つ。総還元性向50%目途。川下ビジネスの開拓・進化等に取り組む。 記:2024/08/30
8002 東証プライム
2,452
10/4 15:00
+19.5(%)
時価総額 4,213,056百万円
大手総合商社。芙蓉グループ。生活産業、食料・アグリ、素材産業、エナジー・インフラソリューション、社会産業・金融分野などで事業展開。みずほリースと資本業務提携。総還元性向は30%~35%程度が目安。 記:2024/08/30
8031 東証プライム
3,375
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+26(%)
時価総額 10,217,431百万円
大手総合商社。鉄鉱石や原油・LNGなど資源分野に強み。機械・インフラ、化学品、生活産業などの事業を多角的に展開。インドネシアのパイトン発電事業の持分売却は完了。中計では26.3期当期利益9200億円目標。 記:2024/06/04
8035 東証プライム
25,355
10/4 15:00
-405(%)
時価総額 11,958,255百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
8227 東証プライム
8,340
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+67(%)
時価総額 615,717百万円
総合衣料品店「ファッションセンターしまむら」を運営。低価格の衣料に強み。若者向け業態「アベイル」やベビー業態「バースデイ」等も。27.2期売上高7190億円目標。高価格帯商品の拡充などブランド力向上図る。 記:2024/05/06
9107 東証プライム
2,067
10/4 15:00
-223(%)
時価総額 1,477,343百万円
海運国内3位。1919年設立。自動車船事業などの製品物流部門が主力。ドライバルク事業等も。持分法適用関連会社にコンテナ船事業を行うONE社。LNG船等は順調推移見込む。27.3期経常利益1600億円目標。 記:2024/06/17
9983 東証プライム
49,210
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+720(%)
時価総額 15,659,655百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業を成長の柱として位置付け。LifeWearの浸透や出店加速で北米、欧州は顧客層が拡大。 記:2024/05/10
9984 東証プライム
8,561
10/4 15:00
-119(%)
時価総額 14,750,209百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17