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為替コラム:3カ月後の金融市場を予測できますか?
2016/3/19 16:32
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*16:32JST 為替コラム:3カ月後の金融市場を予測できますか? 2016年の最初の四半期を見る限り、日本株や中国株の軟調地合いやドルの弱含み、原油の歴史的安値など、予測を超えた動きが目立ちます。今年はやはり「波乱」の年なのかもしれません。1年や半年はもちろん、四半期のスパンでも予測は難しいと感じます。4-6月期のうち、特に6月は石油輸出国機構(OPEC)総会(2日)、欧州中銀(ECB)理事会(2日)、米連邦公開市場委員会(FOMC)(14-15日)、日銀金融政策決定会合(15-16日)、英国の欧州連合(EU)離脱を問う国民投票(23日)と、重要イベントが目白押しです。 このうち、ECBは3月10日に大幅な金融緩和に踏み切ったものの、その後ドラギ総裁が今後の緩和方針に否定的な見解を示しており、金融政策の変更はしないでしょう。日銀も、MRFの適用除外のようなマイナス金利を維持するための補完的な措置を導入する可能性はあっても、7月の参院選に向けて選挙モードに突入しているころなので、政権に対する配慮から金融政策の変更は控えるのではないでしょうか。 焦点となるのはFOMCと英国の国民投票です。連邦準備制度理事会(FRB)は3月15-16日開催のFOMCで追加利上げを見送るとともに、市場コンセンサスだった年4回の利上げを2回にする方向性を示しました。しかし、世界的に経済情勢が回復に向かうような材料は見当たらず、年2回というのもあまり信ぴょう性はありません。また、11月8日の米大統領選に先立って7月には各党が党大会を開催し指名候補を選出します。政策論戦でのドル高政策批判で、やはり6月の利上げも難しいとみられます。そうなると、ドル・円は100円を目指してじりじり下げる展開も想定しなければなりません。 英国の国民投票について、英国の有力メディアは直近の世論調査でEU離脱支持が残留支持をわずかにリードしていると伝えました。キャメロン政権は残留に向けた必死のキャンペーンを展開するでしょうから選挙が近づくにつれ有権者は慎重になるかもしれませんが、現時点で離脱支持の優勢はややショッキングです。しかも、公正な選挙なので先行きは誰にも予測できません。選挙直前まで繰り返し実施される世論調査で接戦となれば、リスクを回避しようとポンドは大きく売られるでしょう。選挙結果が判明し残留ならポンドは急反発、離脱なら一段安と予想できますが、上昇・下落の程度はまったく読み切れないことが不安を増幅させています。 この他にも、北朝鮮のミサイル発射や核実験を繰り返すなど、いつも以上に不穏な動きが周辺国に懸念をもたらしています。「いろいろイベントはあるけれど、結局今の為替水準に戻る」とは外為市場関係者からよく聞かれるコメントですが、向こう3カ月間に関しては波乱は避けられないのではないでしょうか。
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