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日経平均は反落、引き続き米長期金利上昇を警戒

2021/2/24 12:10 FISCO
*12:10JST 日経平均は反落、引き続き米長期金利上昇を警戒  日経平均は反落。232.21円安の29923.82円(出来高概算8億1412万株)で前場の取引を終えている。  前日23日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は15.66ドル高の31537.35ドル、ナスダックは67.85ポイント安の13465.20で取引を終了した。パウエルFRB議長の議会証言を控え金融緩和縮小への警戒感に寄り付き後、大きく下落した。特にナスダックは一時4%近く急落。しかし、パウエル議長が強力な金融緩和を続ける方針を改めて強調すると、長期金利の上昇も一服し、下げ幅を縮小。ダウは引けにかけてプラスに転じ、ナスダックは下げ幅を縮小した。東京市場の休日前に比べ、ダウ平均は43.03ドル上昇、ナスダックは409.26ポイント下落となった。  米国株式相場を受けた今日の東京株式市場は売りが先行した。米長期金利の上昇が警戒されたことに加え、朝方の外為市場で1ドル=105円20銭台と一昨日22日15時頃に比べ40銭ほど円高・ドル安に振れたことなどが株価の重しとなった。一方、国内で新型コロナの新規感染が縮小傾向となり、政府が6府県で緊急事態宣言を今月末に解除する方向で調整に入ったと報じられるなど、経済活動の本格的な再開への期待が株価下支え要因となった。また、パウエルFRB議長が金融緩和を続ける姿勢を改めて強調したことも買い安心感となったが、前場は概ね売り優勢の展開だった。  個別では、2月度の既存店売上高が前年同月度比0.6%減と2カ月連続で前年割れとなった西松屋チェ<7545>、ビットコイン価格の下落が嫌気されたマネックスG<8698>、ナスダックの不安定な動きから投資事業の収益不透明感が台頭したソフトバンクG<9984>が下げた。また、米国市場でハイテク株が下げたことを受けキーエンス<6861>、村田製<6981>、日本電産<6594>などのハイテク株やレーザーテック<6920>、スクリーンHD<7735>、ルネサス<6723>など半導体関連株が総じて軟調だった。  一方、販売用不動産16物件724戸の販売を発表したグッドコムA<3475>、自社株買いを発表した東亜建<1885>、コクヨ<7984>、21年3月期純利益予想を上方修正したペガサス<6262>、脱炭素技術の実用化推進すると化学工業日報で報じられた洋エンジ<6330>が上げた。また、コロナ収束後の業績回復が期待されたJAL<9201>、ANA<9202>の空運株なども堅調だった。  セクターでは、精密機器、電気機器、情報・通信業、パルプ・紙、金属製品などが値下がり率上位。一方、空運業、不動産業、鉱業、海運業、鉄鋼などが値上がり率上位だった。東証1部の値下がり銘柄は全体の52%、対して値上がり銘柄は42%となっている。  一昨日22日の当欄で、日経平均や米国ダウ平均の銘柄入れ替えについて簡単に触れた。少し詳しく見てみる。ダウ平均30銘柄の中で、現在注目度が高いのは、30年前には構成銘柄ではなかったアップルやマイクロソフト、セールスフォース・ドットコムなどだ。米国での新興企業の成長は、市場関係者の間では「新陳代謝」といったキーワードで語られることがあるが、本質を表しているのだろうか。  目を国内に転じてみる。20年4-12月期決算発表で印象に残った企業の一つに富士フイルム<4901>がある。21年3月期純利益予想を過去最高に上方修正し、株価は上場来高値に躍り出た。同社はその社名にあるように、元々は写真フィルムのメーカーだが、その市場は今はほぼない。しかし変革を繰り返し、今の姿になった。一方、フィルムの時代に同社の目標だったコダックは時代に対応できず倒産した(現在のコダックは当時とは別法人)。  米国は次々と新しい企業が華々しく出てきて古い企業は消え去る。片や日本は、新しい企業が派手に出てくることは少ないが、既存の企業が時間を掛けながら事業構造を大きく変える。結果、株価指数を構成する「銘柄」は米国では派手に入れ替わるが、日本は指数を構成する「事業」が大きく変わる。事業の変革は、利害関係者に負荷をかけることが少ない「日本流の新陳代謝」と言えるのではないだろうか。こうした、自らを新陳代謝する企業をみつけ、資金を投じることこそ、投資家にとっての醍醐味のような気もする。  昨日のダウ平均は31537ドル。今日前場の日経平均は29923円。その差1614。久しぶりにダウの背中が見えてきた。逆転すれば、およそ5年ぶりのことだ。アフターコロナでは「日本流の新陳代謝」が進み、再び日経平均がダウ平均をリードする姿を見たいものだ。  さて、後場の東京市場で日経平均はもみ合いとなりそうだ。経済活動の本格的な再開への期待が強く、押し目買い意欲は引き続き強そうだ。一方、米長期金利上昇への警戒感は継続しており、特にナスダックをはじめ米ハイテク株の動向を見極めたいとするムードが強く、積極的な買いは限定的となりそうだ。ただ、前場のTOPIXは0.89%下落しており、日銀によるETF買い観測が強まれば、底堅く推移する可能性もある。(小山 眞一) 《AK》
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1885 東証プライム
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時価総額 90,429百万円
海洋土木に強みを持つ中堅ゼネコン。1908年創業。陸上土木や大型物流施設を得意とする建築等も。関西国際空港などで実績。シンガポールなど海外でも実績多数。25.3期は豊富な手持工事の順調な消化を見込む。 記:2024/06/13
3475 東証プライム
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時価総額 28,249百万円
東京23区を中心に投資用新築マンションを開発・販売。神奈川、埼玉、千葉に事業地域を拡大中。24.10期1Qは投資用マンションの販売が順調。賃料収入も増えて増収・大幅営業増益に。通期最高業績・増配を見込む。 記:2024/04/16
3,735
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時価総額 4,645,881百万円
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6262 東証プライム
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時価総額 12,290百万円
工業用ミシンメーカー。1914年創業。工業用環縫いミシンで世界トップシェア。シートベルト関連部品など自動車部品も手掛ける。工業用ミシン事業は新機種の生産供給体制の整備図る。27.3期売上高300億円目標。 記:2024/06/29
6330 東証プライム
757
10/4 15:00
+5(%)
時価総額 29,189百万円
三井グループのエンジニアリング会社。石油化学プラント、石油精製プラント、火力発電プラント等の設計、工事を行う。化学プラントに強み。海外売上比率は6割超。燃料アンモニアなどの案件形成に向けた取り組みを推進。 記:2024/08/09
6594 東証プライム
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時価総額 3,626,602百万円
世界最大の総合モーターメーカー。HDDや車載、家電・産業向けモーターに加え、機器装置や電子・光学部品を展開。精密小型モータは売価改善等で増益。24.3期3Qは2桁増益。水冷モジュールの生産能力を拡大。 記:2024/04/16
2,136
10/4 15:00
-31.5(%)
時価総額 4,178,930百万円
大手半導体メーカー。車載用マイコンで世界首位級。海外での大型買収により、電圧制御用や通信用の半導体を拡大。自動車向け事業は堅調。円安や自動運転支援、EV向け製品の売上が増加。米GaNパワー半導体会社買収へ。 記:2024/06/15
6861 東証プライム
69,090
10/4 15:00
+160(%)
時価総額 16,803,241百万円
業用計測制御機器大手。FA用センサで高シェア。開発・販売に専念し、生産は外部に委託。直販体制に強み。24.3期3Q累計は欧米堅調。円安や部材調達改善で粗利率も改善。だが日本や中国が足踏み。人件費増も重石。 記:2024/04/15
6920 東証プライム
23,775
10/4 15:00
+70(%)
時価総額 2,241,650百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
6981 東証プライム
2,797
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時価総額 5,670,758百万円
大手電子部品メーカー。コンデンサやインダクタ、EMI除去フィルタ等を手掛ける。チップ積層セラミックコンデンサ等で世界トップシェア。海外売上高比率が高い。コンデンサはモビリティ向けなどで販売増を見込む。 記:2024/06/04
7545 東証プライム
2,492
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時価総額 173,416百万円
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10,320
10/4 15:00
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時価総額 1,048,409百万円
半導体機器の製造、販売等を行うSCREENセミコンダクターソリューションズが中核の持株会社。バッチ式洗浄装置やスピンスクラバーなどで世界トップシェア。配当性向30%以上目安。DX推進による生産性向上図る。 記:2024/08/22
7984 東証プライム
2,581.5
10/4 15:00
+28(%)
時価総額 332,347百万円
オフィス家具等を手掛けるファニチャー事業、カウネット等のビジネスサプライ流通事業、ステーショナリー事業などを展開。1905年創業。ビジネスサプライ流通事業では大規模顧客向けソリューションシステムが好調。 記:2024/06/24
8698 東証プライム
621
10/4 15:00
+4(%)
時価総額 166,085百万円
コインチェック、米TradeStationなどを傘下に収める持株会社。しずおかFGが筆頭株主。NTTドコモと資本業務提携。アセットマネジメント事業を強化。ロボアドバイザーサービスの運用残高は順調増。 記:2024/08/01
9201 東証プライム
2,456.5
10/4 15:00
+26(%)
時価総額 1,073,844百万円
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9202 東証プライム
2,945
10/4 15:00
-2.5(%)
時価総額 1,426,246百万円
国内最大手の航空会社。全日本空輸(ANA)が中核。ピーチ、エアージャパンなども傘下に持つ。航空事業のほか、旅行事業、商社事業等も手掛ける。国際線、国内線ともに旅客需要増。貨物事業の拡大等に取り組む。 記:2024/08/02
9984 東証プライム
8,561
10/4 15:00
-119(%)
時価総額 14,750,209百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17