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後場に注目すべき3つのポイント~指数こう着による中小型株の賑わいに警戒も

2020/6/26 12:59 FISCO
*12:59JST 後場に注目すべき3つのポイント~指数こう着による中小型株の賑わいに警戒も 26日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は3日ぶり反発、指数こう着による中小型株の賑わいに警戒も ・ドル・円はもみ合い、方向感の乏しい展開 ・値上がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位が東エレク<8035> ■日経平均は3日ぶり反発、指数こう着による中小型株の賑わいに警戒も 日経平均は3日ぶり反発。214.86円高の22474.65円(出来高概算5億3000万株)で前場の取引を終えている。 25日の米株式市場でNYダウは反発し、299ドル高となった。連日で新型コロナウイルス感染者の急増が報告されていることを嫌気し、下落して始まった。しかし、当局が金融規制「ボルカー・ルール」の緩和を承認し、スワップ取引の証拠金要件撤廃を発表すると、金融関連株を中心に上昇に転じた。本日の日経平均も米株高が好感されたほか、自己株式の追加取得を発表したソフトバンクG<9984>などが押し上げ役となって164円高からスタート。前場中ごろを過ぎると22520.29円(260.50円高)まで上昇する場面もあったが、おおむね堅調もみ合いといった展開だった。 個別では、前述のソフトバンクGが3%超の上昇。3月発表の方針に基づき、5000億円、1億1500万株(発行済株式総数の5.75%)を上限に自社株買いを実施すると発表している。富士通<6702>は一部証券会社の投資判断引き上げが観測され、5%超上昇となった。その他売買代金上位では東エレク<8035>やトヨタ自<7203>が堅調。GMO<9449>グループ各社は新規ファンドを巡る思惑などから前日に続き買われ、日本オラクル<4716>は決算が好感された。また、エアーテック<6291>などが東証1部上昇率上位に顔を出した。一方、OLC<4661>が軟調で、ソニー<6758>やキーエンス<6861>は小安い。スカパーJ<9412>が決算を受けて売られ、H.I.S.<9603>など旅行関連株も下げが目立つ。また、カナミックN<3939>などが東証1部下落率上位に顔を出した。 セクターでは、証券、倉庫・運輸関連業、保険業などが上昇率上位。半面、鉱業、精密機器、食料品などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の60%、対して値下がり銘柄は35%となっている。 前日の米国株が上昇した流れを引き継ぎ、本日の東京市場でも買いが先行した。しかし、ここまでの東証1部売買代金は1兆円に届かず、引き続き上値追いの動きは乏しい。売買代金上位を見ると、ボルカー・ルール緩和に伴い金融株が堅調。ソフトバンクGなど好材料を手掛かりに買われる銘柄も散見されるため、市場のムードはさほど悪くない。とはいえ、業種別騰落率を見ても主力大型株はやや物色の方向感に乏しいと言えるだろう。 日経平均の日足チャートを見ると、22300円近辺まで上昇してきた25日移動平均線が 下値をサポートする形となっているものの、22000円で一段とこう着感を強めてきた。 国内外で新型コロナ感染者数が再び増加し、ニュースフローに連動してシステム取引 による散発的な売りが出ているのだろう。また、株価指数オプションでも株価下落を ヘッジ(回避)する目的でのプット(売る権利)の取引が増えているといい、先行き への警戒感が拭えないことが窺える。 一方、このところの先物手口を見ると、引き続き目立って売りに傾いている印象はない。新型コロナの再拡大は確かに脅威だが、現在は経済・金融政策のサポートもあり、金融市場が感染初期のようなパニックに陥るとみる向きはさほど多くないようだ。経済活動の再開に伴い、主要国の経済指標が上向いていることもある。何よりかねて当欄で指摘しているとおり、海外投資家は5月下旬ごろまで売り持ち高を抱えて踏み上げ相場に負けており、主要中央銀行が積極的な金融緩和姿勢を示しているうちは再び売りに傾きにくいだろう。 こうして株価指数は上にも下にも動きにくくなり、主力大型株の売買も低調となりつつあるのだと考えられる。一昨日の当欄でも述べたが、証券各社も当面もち合い相場が続くとの見通しに傾いてきている。 いきおい、個人投資家による中小型株物色が目立つこととなる。とりわけ2カ月以上ぶりに再会されたIPO(新規株式公開)が関心を集めており、24日に新規上場したフィーチャ<4052>は上場3日目の本日、公開価格の約9.1倍となる初値を付けた。上昇率は2018年4月に10倍高を達成して話題となったHEROZ<4382>以来の高さだ。個人投資家は資金回転が利き、物色意欲が旺盛であることが窺える。 ただ、株価過熱への警戒ムードが薄れてきている点は気掛かりでもある。信用買い残の積み上がりなども指摘されており、人気銘柄の株価急落などをきっかけに損益悪化すれば急速な巻き戻しが発生する可能性もある。賑わっている中小型株にはこれまでより慎重に取り組んでいく必要があるだろう。 ■ドル・円はもみ合い、方向感の乏しい展開 26日午前の東京市場でドル・円はもみ合い。国内勢による売りでやや値を下げる場面もあったが、日経平均株価の堅調地合いでリスク選好的な円売りは継続し、ドルは107円前半で底堅く推移。一方、米株式先物は軟調で、安全通貨のドルに買いが入りやすい。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は107円11銭から107円25銭、ユーロ・円は120円07銭から120円32銭、ユーロ・ドルは1.1208ドルから1.1224ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・クリエアナブキ<4336>、ネットイヤーグループ<3622>など、10銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位が東エレク<8035> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・日・6月東京都区部消費者物価指数(生鮮品除く) :前年比+0.2%(予想:+0.2%、5月:+0.2%) <国内> 特になし <海外> ・中国休場(端午節) 《HH》
関連銘柄 17件
3622 東証グロース
530
11/14 13:00
+9(%)
時価総額 3,709百万円
顧客企業の価値向上を支援するデジタルマーケティング施策の立案、システム開発・運用保守などを手掛ける。NTTデータグループ傘下。取引実績は累計950社超。内部稼働率の向上、重点顧客の拡充などに取り組む。 記:2024/07/26
3939 東証プライム
519
11/14 15:30
-8(%)
時価総額 24,981百万円
医療介護連携支援システム等の医療・介護クラウドプラットフォーム事業が主力。24時間フィットネスジム「URBAN FIT24」の運営等も。クラウドサービスの有料ユーザーID数は16万名超と順調に増加。 記:2024/08/05
4052 東証グロース
475
11/14 15:30
-13(%)
時価総額 2,634百万円
画像認識ソフトウェアの開発・販売を行う。モビリティ事業が主力。スマートインフラ事業、DX事業までサービス分野拡大。ボッシュと資本業務提携。ボッシュとの提携効果などで受託開発収入は伸びる。先行投資実施。 記:2024/07/01
4336 JQスタンダード
907
2/22 12:30
±0(%)
時価総額 2,122百万円
中四国地盤の人材サービス会社。物流関連アウトソーシングなども。親会社の穴吹興産が完全子会社化に向けてTOBを実施へ。TOB価格は910円。TOB成立ならば上場廃止に。22.3期3Q累計は販管費増が重石に。 記:2021/12/14
4382 東証スタンダード
1,026
11/14 15:30
-29(%)
時価総額 15,417百万円
AI関連ソリューションの提供、SaaS導入支援、将棋ウォーズ等のAI/DX事業、AI Security事業を手掛ける。リカーリング売上比率は6割超。「HEROZ ASK」など新規プロダクトに先行投資。 記:2024/10/25
4661 東証プライム
3,645
11/14 15:30
-83(%)
時価総額 6,628,254百万円
東京ディズニーランド、東京ディズニーシーの運営等を行うテーマパーク事業が主力。ホテル事業や商業施設「イクスピアリ」の運営等も。テーマパーク事業は海外ゲストの回復などで順調。25.3期は2桁増収計画。 記:2024/07/02
4716 東証スタンダード
15,105
11/14 15:30
-70(%)
時価総額 1,937,413百万円
米オラクル社の日本法人。クラウドサービス、ライセンスサポートが柱。ハードウェアの販売、導入支援等も手掛ける。データベース管理システムに強み。アライアンス強化推進。東京・大阪データセンターの利用量は順調増。 記:2024/10/29
6291 東証スタンダード
1,238
11/14 15:30
-2(%)
時価総額 13,046百万円
クリーンエアーシステムの専門メーカー。クリーンルームやエアーシャワー、クリーンブース等の製造・販売を行う。SMCなどが主要取引先。省エネルギー化の推進、サーマルクリーンチャンバーの開発などに注力。 記:2024/07/26
6702 東証プライム
2,853.5
11/14 15:30
+110.5(%)
時価総額 5,909,907百万円
国内最大のITサービス企業。1935年設立。通信インフラやストレージ、サーバー、電子デバイスを展開。官公庁、金融向けに強み。成長領域のサービスソリューションに注力。欧州の構造改革は25年度に完了予定。 記:2024/10/20
6758 東証プライム
2,878
11/14 15:30
-12.5(%)
時価総額 17,967,636百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6861 東証プライム
64,580
11/14 15:30
-100(%)
時価総額 15,706,373百万円
センサや測定器、画像処理システム、制御・計測機器等を手掛けるFAの総合メーカー。製造は国内外の協力会社に委託。取引先は全世界に35万社超。グローバル直販体制が強み。販売力の強化などで海外事業の拡大図る。 記:2024/10/12
7203 東証プライム
2,666
11/14 15:30
+4(%)
時価総額 42,109,435百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
8035 東証プライム
22,010
11/14 15:30
-795(%)
時価総額 10,380,642百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
838
11/14 15:30
+2(%)
時価総額 249,457百万円
スカパーJSATを中核とする持株会社。衛星通信事業や宇宙関連事業、放送・配信事業、FTTH事業を手掛ける。静止衛星を保有・運用する世界有数の衛星通信事業者。衛星画像販売サービスの強化等で収益拡大図る。 記:2024/07/05
2,625.5
11/14 15:30
-109(%)
時価総額 286,644百万円
クラウド・ホスティング、決済関連サービス等のインターネットインフラ事業が主力。インターネット金融事業、インターネット広告・メディア事業等も。総還元性向50%目標。電子印鑑の契約社数は増加傾向続く。 記:2024/09/01
9603 東証プライム
1,781
11/14 15:30
-31(%)
時価総額 142,232百万円
旅行会社大手。海外旅行に強み。「変なホテル」等の運営を行うホテル事業も。九州産業交通HDなどを傘下に収める。ハウステンボスは22年に譲渡。26.10期売上4300億円目標。グローバルマーケットの強化図る。 記:2024/06/09
9984 東証プライム
8,843
11/14 15:30
-294(%)
時価総額 12,999,166百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17