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前場に注目すべき3つのポイント~新型肺炎拡大がリスクオフムードに向かわせる

2020/1/27 8:57 FISCO
*08:57JST 前場に注目すべき3つのポイント~新型肺炎拡大がリスクオフムードに向かわせる 24日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ■株式見通し:新型肺炎拡大がリスクオフムードに向かわせる ■前場の注目材料:日ペイントH、19/12期下方修正 純利益355億円←390億円 ■日本精工、19~21年度の設備投資2割減、米中摩擦が長期化 ■新型肺炎拡大がリスクオフムードに向かわせる 27日の日本株市場は、リスクオフムードが強まりそうである。24日の米国市場は、主要企業の決算が好感され買いが先行したが、中国で春節(旧正月)の大型連休中の旅行を取りやめる動きに加えて、各国で中国への渡航禁止勧告が発令されるなど新型コロナウイルスを巡る懸念から下げに転じている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比165円安の23635円となり、これにサヤ寄せする格好から、売りが先行することになりそうだ。 新型肺炎を巡る警戒感から、積極的な売買は手控えられそうである。中国メディアによると、患者数は累計で2000人を超えてきており、団体客の渡航中止なども伝えられる中、中国経済のみならず、世界経済への影響等も警戒されてくることになりそうだ。日経平均はあっさり25日線を割り込んでくるとみられ、決算発表が本格化する中で出来高が膨らみづらい需給状況であるため、更なる感染拡大等の報道次第では、75日線レベルが再び意識されてくることになりそうだ。先物主導による売り仕掛け的な動きにも注視する必要があるだろう。 また、イラクの首都バグダッドにある米大使館がロケット弾攻撃を受けたと、一部通信社が報じている。これによると米国の大使館がある「グリーンゾーン」と呼ばれる地区に5発のロケット弾が撃ち込まれたと伝えており、地政学リスクへの警戒も再燃する可能性もありそうだ。 なお、本格化する決算については、米国ではアップルなど主力処の決算が予定されているほか、国内では今週だけでも700社程度予定されていることもあり、決算を手掛かりとした個別物色が中心になりやすいだろう。もっとも、東証1部の出来高が10億株前後と低水準の状況が続いている中では、全体としての方向感は出難い。今後、米国が強い動きをみせたとしても、寄り付き段階で反応を見せた後は、こう着感の強い相場展開が続くことになりそうだ。目先的には決算を評価した個別銘柄での日替わり的な物色が中心になりそうである。 新型肺炎についてはマスクなど関連銘柄では直近の急伸の反動から選別色が強まりやすいほか、臨床検査、医薬品など、一段と関連銘柄への物色に広がりが見られそうだ。その他、決算については好業績と言え、内需系にシフトしやすいところであろう。なお、米国では前年に納めた所得税を、年明けの確定申告で取り戻すことが一般的であり、1月末ごろからは税還付による需給が押し上げ要因となるだろう。昨年は日本円換算で30兆円規模の還付金が米国個人に給付されたようであり、米国の底堅い動きが安心感につながる可能性はありそうだ。 ■日ペイントH、19/12期下方修正 純利益355億円←390億円 日ペイントH<4612>は19/12期の業績予想を修正。営業利益は従来の770億円から880億円に上方修正。純利益予想を390億円から355億円に下方修正した。買収した豪州およびトルコ塗料メーカー2社の通期業績見通しが概ね確定したほか、中国の建築用塗料事業が好調。一方で、欧州自動車事業会社グループおよびインドの自動車事業会社において、減損損失を計上した。 ■前場の注目材料 ・日経平均は上昇(23827.18、+31.74) ・米長期金利は低下 ・日銀のETF購入 ・株安局面での自社株買い ・来期の業績回復期待 ・日本精工<6471>19~21年度の設備投資2割減、米中摩擦が長期化 ・三菱ケミHD<4188>営業特化新組織、4月「東日本支社」新設、顧客の技術革新後押し ・三菱自<7211>排ガス不正疑惑、国交省が国内調査指示 ・ソフトバンク<9434>ソフトバンク元社員逮捕、ロシアに機密情報 ・三菱地所<8802>再開発7000億円、大手町・丸の内・有楽町 ・ミクニ<7247>五輪期間にテレワーク試行、働き方改革視野 ・日野自<7205>中南米事務所を経済特区に移転 ・ミスミG<9962>板金部品0.05mm厚から、調達支援サイトの素材・種類拡充 ・コニカミノルタ<4902>東南アで営業攻勢、過去の成約情報活用 ・NEC<6701>基地局アンテナを分散、5G周波数帯品質向上 ・神鋼商事<8075>フレックスタイム制導入、全従業員対象に4月開始 ・DIC<4631>フォトマスク開発、静電気の放電破壊防止 ・東レ<3402>未来創造研究センター公開、革新的な技術創出 ・デンカ<4061>アクリル系特殊エラストマー、車向けに高耐熱性 ☆前場のイベントスケジュール <国内> ・特になし <海外> ・特になし 《ST》
関連銘柄 15件
3402 東証プライム
1,023.5
1/16 15:30
+5.5(%)
時価総額 1,669,821百万円
総合素材メーカー。1926年創業。繊維事業や機能化成品事業、炭素繊維複合材料事業、水処理事業、医薬事業等を展開。炭素繊維で世界トップシェア。事業構造改革図る。炭素繊維複合材料事業は航空宇宙用途の回復続く。 記:2024/11/27
4061 東証プライム
2,095
1/16 15:30
-44(%)
時価総額 185,525百万円
1915年設立の総合化学メーカー。クロロプレンゴム、球状シリカと世界トップシェア。電子回路基板や半導体工程用材料、ワクチン、肥料、ABS樹脂等も手掛ける。アセチレンブラックの生産・販売体制の強化に注力。 記:2024/10/08
4188 東証プライム
764
1/16 15:30
-3.9(%)
時価総額 1,150,804百万円
総合化学国内最大手の三菱ケミカル、田辺三菱製薬、日本酸素ホールディングスを傘下に収める持株会社。MMAモノマーで世界トップシェア。スペシャリティマテリアルズ、石化製品等の需要回復。事業再編費用等こなす。 記:2024/11/14
965.7
1/16 15:30
-9.3(%)
時価総額 2,289,203百万円
1881年創業の塗料世界大手。日本ペイントを中核とする持株会社。シンガポール塗料大手のウットラムグループ傘下。ブランド力などが強み。日本では製品値上げの浸透が進む。塗料周辺事業の強化などに取り組む。 記:2024/10/24
4631 東証プライム
3,413
1/16 15:30
-35(%)
時価総額 324,771百万円
1908年創業の化学メーカー。印刷インキや有機顔料、PPSコンパウンドで世界トップシェア。包装用接着剤、エポキシ樹脂、界面活性剤等の製造・販売も。スマートリビング領域に注力。欧米顔料事業の構造改革推進。 記:2024/09/02
4902 東証プライム
616.7
1/16 15:30
-13.3(%)
時価総額 309,993百万円
カラー複合機、ITサービス等を手掛けるデジタルワークプレイス事業が主力。デジタルカラー印刷機、X線関連機器に強みを持つヘルスケア事業等も。産業印刷ユニットではラベル印刷機、加飾印刷機等が販売台数増。 記:2024/12/15
6471 東証プライム
654.5
1/16 15:30
-6.4(%)
時価総額 327,250百万円
独立系ベアリングメーカー。1916年設立。ベアリングで国内トップシェア、世界シェアは3位。産業機械事業、自動車事業などを手掛ける。産業機械事業は円安効果等で順調。生産拠点再編など事業構造改革を図る。 記:2024/12/22
6701 東証プライム
12,790
1/16 15:30
-95(%)
時価総額 3,489,752百万円
大手ITサービス会社。1899年設立。システム構築等のITサービス事業、ネットワークインフラ等の社会インフラ事業が柱。顔・虹彩などの生体認証に強み。クラウド、モダナイゼーション、生成AIなどの強化図る。 記:2024/08/10
7205 東証プライム
558.6
1/16 15:30
+48.4(%)
時価総額 320,961百万円
トヨタグループの商用車メーカー。1910年創業。トラック及びバスの製造・販売、TOYOTAブランド車の受託生産等を行う。大・中型トラックに強み。国内は大型トラックの売上台数が順調。固定費のスリム化図る。 記:2024/12/21
7211 東証プライム
471.3
1/16 15:30
-6.7(%)
時価総額 702,370百万円
SUV・4WD技術に強みを持つ自動車メーカー。仏ルノー及び日産自動車と提携。海外売上高比率は7割超。アセアンの販売台数比率が高い。26.3期営業利益率7%目標。オセアニアは販売シェアの維持・拡大に注力。 記:2024/11/26
7247 東証スタンダード
311
1/16 15:30
-6(%)
時価総額 10,589百万円
四輪車・二輪車向け燃料噴射システム等の製造・販売を行うモビリティ事業が主力。ガス機器用制御機器、航空機部品等も手掛ける。1923年創業。27年度EBITDAマージン10%目標。競争力の強化などに取り組む。 記:2024/10/21
8075 東証プライム
5,880
1/16 15:30
-80(%)
時価総額 52,103百万円
神戸製鋼グループの中核商社。特殊鋼・鋼板製品、銅製品、アルミ製品等を取り扱う金属部門が主力。一般産業機械、溶接材料等の機械・溶接部門も。特殊鋼線材ビジネスに強み。27.3期経常利益145億円目指す。 記:2024/10/08
8802 東証プライム
2,131
1/16 15:30
+7.5(%)
時価総額 2,709,089百万円
総合不動産大手。三菱グループ。新丸の内ビルディングなど東京・丸の内エリアでオフィスビルを多数保有。住宅事業や投資マネジメント事業等も。インカムゲインの増加などにより、コマーシャル不動産事業は順調。 記:2024/12/20
9434 東証プライム
192.1
1/16 15:30
-0.9(%)
時価総額 9,159,208百万円
通信キャリア大手。個人向けモバイルサービス、ブロードバンドサービスの提供等を行うコンシューマ事業が主力。メディア・EC事業等も手掛ける。コンシューマ事業では付加価値サービスの拡充等で収益拡大を図る。 記:2024/08/05
9962 東証プライム
2,286
1/16 15:30
+11.5(%)
時価総額 651,478百万円
FA・金型部品等を扱う商社「ミスミ」を中核とする持株会社。メーカー機能も持つ。顧客数は世界で32万社超。ECサイトの取り扱いメーカーは3000社超。流通事業では他社ブランドを含む商品領域の拡大を図る。 記:2024/11/09