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後場に注目すべき3つのポイント~米株高と円安で上昇も懸念はくすぶる

2023/7/19 12:23 FISCO
*12:23JST 後場に注目すべき3つのポイント~米株高と円安で上昇も懸念はくすぶる 19日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は続伸、米株高と円安で上昇も懸念はくすぶる ・ドル・円は小じっかり、日銀緩和継続の観測で ・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位はソフトバンクG<9984> ■日経平均は続伸、米株高と円安で上昇も懸念はくすぶる 日経平均は続伸。316.41円高の32810.30円(出来高概算6億2272万株)で前場の取引を終えている。 18日の米株式市場でダウ平均は366.58ドル高(+1.05%)と7日続伸、ナスダック総合指数は+0.76%と続伸。6月の小売売上高や鉱工業生産が予想を下回り、景気減速懸念から売りが先行。一方、コア小売売上高の上振れや良好な決算を受けた金融セクターの上昇が好感され、相場はプラス圏に回復。さらに、金利の低下でハイテクも買われ、終盤にかけて上げ幅を拡大した。米株高を受けて日経平均は318.47円高からスタート。寄り付き直後に一時失速したが、為替の円高一服や米景気減速懸念の緩和を背景に景気敏感株を中心に買いが入り、前場中ごろには32873.15円(379.26円高)まで上昇。その後もこの日の高値圏で堅調な推移が続いた。 個別では、川崎汽船<9107>の急伸を筆頭に郵船<9101>、商船三井<9104>の海運が大きく上昇。為替の円高一服を受けてトヨタ自<7203>、三菱自<7211>、マツダ<7261>が買われ、日産自<7201>は株主還元に関する経営陣のインタビュー報道を手掛かりに大幅高。三菱重工業<7011>、INPEX<1605>、コマツ<6301>、JFE<5411>など景気敏感株が堅調。レーザーテック<6920>、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、SHIFT<3697>、メルカリ<4385>、ベイカレント<6532>などハイテク・グロース(成長)株の一角も高い。マネーフォワード<3994>は業績上方修正が好感され一時急伸した。 一方、アドバンテスト<6857>、ソシオネクスト<6526>、ディスコ<6146>の半導体のほか、ソニーG<6758>、村田製<6981>、イビデン<4062>のハイテクの一角が軟調。ローム<6963>は東芝<6502>への資金拠出に対する懐疑的な見方から売り優勢。ファーマフーズ<2929>、日置電機<6866>は好決算ながらも出尽くし感から大きく売られている。 セクターで海運、証券・商品先物取引、鉱業を筆頭に全面高となっている。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の85%、対して値下がり銘柄は13%となっている。 前日、朝方の上昇後に急失速して冴えない展開だった日経平均は、本日は再び32500円を大きく超え、前日の高値を上回っている。一方、25日移動平均線手前で上昇一服となっており、同線が上値抵抗線として意識される格好となっている。本日の株高の要因は米国株高と為替の円高一服が挙げられる。 米6月小売売上高は前月比+0.2%と市場予想(+0.5%)を下回り、自動車・同部品を除いた売上高も+0.2%と市場予想(+0.3%)を下振れた。また、米6月鉱工業生産も前月比-0.5%と市場予想(横ばい)を下回った。 一方、米6月小売売上高については飲食店と自動車ディーラー、建材店、ガソリンスタンドを除いたコア売上高が前月比+0.6%と5月(+0.3%)から加速し、市場予想(0.3%)も大きく上回った。 さらに、先週末に発表されたJPモルガン・チェースやシティ・グループに続き、モルガン・スタンレー、バンク・オブ・アメリカの金融大手の決算も良好だったことで、景気後退懸念が緩和、ソフトランディング(軟着陸)期待が高まり、景気敏感株を中心に買われた。また、米長期金利が低下したことやマイクロソフトの新サービスの発表を受けて、生成AI(人工知能)関連株の買いが復活し、ハイテク株も上昇した。 良いとこ取りの相場展開だった米株高の流れに加え、日本銀行の植田和男総裁が前日、「(物価目標達成には)まだ距離がある」などと発言し、粘り強く金融緩和を続ける姿勢を再表明した。これを受けて、先週末まで日本株の大きな重石になっていた為替の円高の一服が一段と鮮明になり、本日の日本株高に寄与している。 ただ、植田日銀総裁はかねてからイールドカーブ・コントロール(長短金利操作、YCC)の修正は「サプライズを伴わざるを得ない」としている。また、為替の円高への反転のきっかけになった内田日銀副総裁の発言も踏まえれば、依然として来週27-28日に開催される日銀金融政策決定会合での政策修正観測はくすぶる。今後は秋ごろから政府の物価抑制策の効果も切れていくため、政治的な観点からも為替の円安は許容しにくい背景もある。 米商品先物取引委員会(CFTC)によると、投機筋の円売りポジションは7月11日時点で11万7182枚だった。2018年以降で最大を記録した7月3日からほぼ横ばいで、巨大な円の買い戻し圧力はまだ大幅に残されているようだ。日経平均とTOPIX(東証株価指数)はともにまだ25日線を明確に上回ることができておらず、短期調整局面を抜け出せたとまでは言いにくい。景気・為替との連動性の大きい輸出系大型株への上値追いには依然慎重に臨むべきと思われ、引き続き米金利の低下が支援材料となりやすい内需系グロース(成長)株を選好すべきと考える。 ■ドル・円は小じっかり、日銀緩和継続の観測で 19日午前の東京市場でドル・円は小じっかりの値動きとなり、138円76銭から139円32銭まで値を上げた。米長期金利の上昇は限定的で、ドル買いの入りづらい地合いに。一方、植田日銀総裁が緩和政策の修正に否定的な見解を示し、円売りがドルを押し上げた。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は138円76銭から139円32銭、ユーロ・円は155円85銭から156円33銭、ユーロ・ドルは1.1216ドルから1.1232ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・丸千代山岡家<3399>、ネオマーケティング<4196>など、5銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位はソフトバンクG<9984> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・NZ・4-6月期消費者物価指数:前年比+6.0%(予想:+5.9%、1-3月期:+6.7%) 【要人発言】 ・植田日銀総裁 「持続的なインフレ2%目標達成には依然、距離がある」 「我々の持続的な2%目標達成に必要を巡る前提が変わらない限り、金融政策を巡るストーリーは変わらず」 <国内> 特になし <海外> ・15:00 英・6月消費者物価指数(前年比予想:+8.2%、5月:+8.7%) ・15:00 英・6月生産者物価指数・産出(前年比予想:+0.5%、5月:+2.9%) 《CS》
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1605 東証プライム
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国内最大の石油・天然ガス開発会社。旧社名は国際石油開発帝石。石油元売り大手などが主要取引先。イクシスLNGプロジェクトなど世界約20カ国でプロジェクト展開。再生可能エネルギーの安定収益化などに取り組む。 記:2024/07/29
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時価総額 41,682百万円
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3697 東証プライム
16,290
11/27 15:30
+1,240(%)
時価総額 290,500百万円
ソフトウェアテスト関連サービス、ソフトウェア開発関連サービスが柱。Web企画制作、マーケティング等も。連結エンジニア数は1.1万人超。エンジニア採用、事業開発投資進める。27.8期売上2000億円目指す。 記:2024/10/25
3994 東証プライム
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時価総額 246,366百万円
経理・確定申告、人事労務等の「マネーフォワード クラウド」が主力。家計簿アプリや事業用プリペイドカード、企業間請求・決済代行サービスなども。課金顧客数は35万超。企業間請求・決済代行サービスは好調。 記:2024/10/28
4062 東証プライム
4,478
11/27 15:30
-25(%)
時価総額 630,776百万円
ICパッケージ基板で世界トップシェア。1912年に揖斐川電力として創業。岐阜県大垣市に本社。自動車排気系部品等のセラミック事業も。電子事業は生成AI用サーバー向けが順調。28.3期売上6500億円目標。 記:2024/06/15
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時価総額 2,629百万円
独自の生活者パネル調査を活用したマーケティング支援に強み。企業のECサイトの構築、Web広告やSNS活用の支援、PR支援などのサポートサービスを提供。マーケ支援は単価も上がり伸長。人件費増などは重し。 記:2024/08/11
4385 東証プライム
1,920
11/27 15:30
+8.5(%)
時価総額 314,936百万円
国内で断トツのフリマアプリ「メルカリ」を運営。スマホ決済「メルペイ」や米国開拓に注力。連結子会社に鹿島アントラーズ。メルカードの発行枚数は300万枚を突破。定額払い、メルカードが成長。米国事業も赤字縮小へ。 記:2024/06/09
5411 東証プライム
1,700.5
11/27 15:30
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時価総額 1,087,364百万円
国内2位の鉄鋼メーカー。日本鋼管と川崎製鉄の経営統合により発足。鋼板を中心に多数の高付加価値製品を抱え、自動車用高級鋼板に強み。価格転嫁進める。高付加価値製品比率高まる。構造改革と海外拡大も進める。 記:2024/06/25
6146 東証プライム
41,880
11/27 15:30
+490(%)
時価総額 4,536,316百万円
半導体の精密加工装置、精密加工ツールの製造・販売を行う。1937年に広島県呉市で創業。ダイシングソーなどで世界トップシェア。パワー半導体向け中心に精密加工装置は出荷順調。生産能力の強化、効率化推進。 記:2024/06/28
6301 東証プライム
4,083
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-99(%)
時価総額 3,976,070百万円
世界2位の総合建設機械メーカー。1921年設立。自動車産業向け大型プレスなど産業機械も。エンジンなどは国内で自社開発。海外売上比率は8割超。配当性向40%以上目安。坑内掘りハードロック事業の拡大図る。 記:2024/10/07
6502 東証プライム
4,590
12/19 15:00
-5(%)
時価総額 1,988,103百万円
総合電機大手。持分法会社にキオクシアHD。不正会計や原発巨額損失で陥った経営危機から再建中。JIP連合がTOB発表。TOB価格は1株4620円。TOB成立ならば上場廃止に。24.3期1Qは営業黒字に復帰。 記:2023/09/15
6526 東証プライム
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時価総額 420,332百万円
半導体ファブレスメーカー。富士通、パナソニックのシステムLSI事業の統合により誕生。SoCの設計・開発、販売を行う。オートモーティブ、データセンターなどが注力分野。注力分野中心に多くの大型商談を獲得。 記:2024/07/28
6532 東証プライム
5,396
11/27 15:30
+49(%)
時価総額 838,598百万円
大手経営コンサルティング会社。全体戦略や事業戦略の立案など経営課題を解決するサービスを提供。24年9月に持株会社に移行、M&A推進。採用活動を積極化。コンサルタントの増加により人件費増も案件拡大で堅調。 記:2024/10/31
6758 東証プライム
3,018
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時価総額 18,841,670百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6857 東証プライム
8,506
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時価総額 6,516,795百万円
SoC半導体用試験装置など半導体・部品テストシステム事業が主力。半導体検査装置で世界トップシェア。メカトロニクス関連製品の製造・販売等も。海外売上高比率は9割超。グローバル及びサポート力の増強図る。 記:2024/10/12
6866 東証プライム
7,600
11/27 15:30
+10(%)
時価総額 106,582百万円
電気計測器メーカー。1935年創業。長野県上田市に本社。電子測定器の売上比率が高い。現場測定器、記録装置、自動試験装置等も手掛ける。海外売上比率は6割超。製品価格の見直しなどで収益性の改善を図る。 記:2024/08/06
6920 東証プライム
16,925
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時価総額 1,595,791百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
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時価総額 574,550百万円
半導体・電子部品メーカー。LSI事業、半導体素子事業が柱。パワーダイオードや小信号ダイオードは世界シェア上位。SiCなどパワーデバイスは生産能力増強進める。LSIの新商品開発で新規需要の獲得図る。 記:2024/10/20
6981 東証プライム
2,508.5
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時価総額 4,993,453百万円
大手電子部品メーカー。コンデンサやインダクタ、EMI除去フィルタ等を手掛ける。チップ積層セラミックコンデンサ等で世界トップシェア。海外売上高比率が高い。コンデンサはモビリティ向けなどで販売増を見込む。 記:2024/06/04
7011 東証プライム
2,215
11/27 15:30
-44(%)
時価総額 7,472,630百万円
総合重機国内最大手。1884年創立。各種発電システムや航空機用エンジン、物流機器、製鉄機械、特殊車両等を手掛ける。ガスタービンで世界トップシェア。中期経営計画では27.3期売上高5.7兆円以上目標。 記:2024/09/03
7201 東証プライム
373.5
11/27 15:30
-18.6(%)
時価総額 1,576,437百万円
大手自動車メーカー。1933年設立。仏ルノー、三菱自動車とアライアンス形成。プロパイロットなど自動運転化技術等に強み。日本は電動車のモデルミックス向上、中国では日産ブランド車のラインナップ刷新図る。 記:2024/10/07
7203 東証プライム
2,571
11/27 15:30
-96.5(%)
時価総額 40,608,912百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7211 東証プライム
403.9
11/27 15:30
-20.2(%)
時価総額 601,925百万円
SUV・4WD技術に強みを持つ自動車メーカー。仏ルノー及び日産自動車と提携。海外売上高比率は7割超。アセアンの販売台数比率が高い。26.3期営業利益2200億円目標。アセアンで新商品の連続投入計画。 記:2024/06/17
7261 東証プライム
944.8
11/27 15:30
-55.1(%)
時価総額 596,928百万円
1920年創業の自動車メーカー。広島県安芸郡府中町に本社。トヨタと資本業務提携。人気車種にクロスオーバーSUV「CX-5」など。高効率エンジン等に強み。北米市場は販売順調。25.3期は販売台数増を見込む。 記:2024/08/30
9101 東証プライム
4,800
11/27 15:30
-72(%)
時価総額 2,212,800百万円
海運の国内最大手。1885年創業。三菱グループ。不定期専用船事業、物流事業が柱。定期船事業、航空運送事業等も展開。世界最大規模の自動車専用船を保有。配当性向30%目安。25.3期は最終増益見通し。 記:2024/07/04
9104 東証プライム
5,170
11/27 15:30
-172(%)
時価総額 1,874,404百万円
海運国内2位。1884年創業。三井グループ。ドライバルク事業、エネルギー事業、製品輸送事業が柱。LNG船の所有・管理・運航で世界シェアトップクラス。配当性向30%目安。非海運事業のアセット積み増し図る。 記:2024/07/29
9107 東証プライム
1,990
11/27 15:30
-65.5(%)
時価総額 1,343,592百万円
海運国内3位。1919年設立。自動車船事業などの製品物流部門が主力。ドライバルク事業等も。持分法適用関連会社にコンテナ船事業を行うONE社。LNG船等は順調推移見込む。27.3期経常利益1600億円目標。 記:2024/06/17
9983 東証プライム
51,190
11/27 15:30
-260(%)
時価総額 16,289,733百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,981
11/27 15:30
+137(%)
時価総額 13,202,025百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17