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新興市場見通し:下げ止まり感を示唆、プライム銘柄からの主役交代に期待

2023/7/8 14:36 FISCO
*14:36JST 新興市場見通し:下げ止まり感を示唆、プライム銘柄からの主役交代に期待   ■地合い悪化に連れ安 今週の新興市場は続落。需給悪化懸念で日経平均などが軟調に推移するなか、新興株も連れて下落する展開が続いた。また、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で政策当局者のタカ派姿勢が確認されたことや、米雇用関連指標の上振れを背景に米長期金利が上昇したことも重石になった。ほか、信用買い残が積み上がり、これまでの上昇相場の象徴的銘柄でもあったソシオネクスト<6526>が大口株主の売出決定を受けてストップ安比例配分となったことも一時的に個人投資家心理を悪化させた。なお、今週の騰落率は、日経平均が-2.41%だったのに対し、マザーズ指数は-3.52%、東証グロース市場指数は-3.27%だった。 個別では、時価総額上位銘柄を含め全般下落したものが目立ち、なかでもVTuber関連として人気が続いていたカバー<5253>が週間で-10.1%と大きく下落した。FPパートナー<7388>も-10.7%となり、比較的値持ちのよかった銘柄に利益確定売りが広がった。週間下落率ランキングでは地合いが悪化するなか足の速い資金が逃避したとみられ、W TOKYO<9159>、Arent<5254>、プロディライト<5580>、ブリッジコンサルティング<9225>、クラダシ<5884>など新規株式公開(IPO)から日の浅い銘柄が多く入った。一方、直近IPOではクオリプス<4894>が別次元の強い動きを見せたほか、免疫生物研究所<4570>、カルナバイオ<4572>などバイオ関連が週間上昇率ランキングの上位に入った。 ■米長期金利の動向には要注意 来週の新興市場は強含みか。今週末に発表された米6月雇用統計は非農業部門雇用者数が20万9000人と市場予想(23万人)を下回ったが、水準としてはコロナ前を依然として上回り、平均時給については前年比+4.4%と予想(+4.2%)を上回り、5月(+4.3%)から加速した。予想を大幅に上振れたADP雇用リポートや低水準にとどまる新規失業保険申請件数などと合わせて考えても、逼迫した米労働市場の緩和ペースは非常に遅いといえる。米10年債利回りも4%超えを維持しており、来週も米連邦準備制度理事会(FRB)高官らの発言を受けた米金利の動向には注意が必要だろう。 一方、マザーズ指数は今週末、日経平均が値幅を伴った下落となったなか、朝安後は切り返してプラス圏で引けた。75日移動平均線を前にした「陽の寄り付き坊主」の示現で、目先の下げ止まり感が見られる。 日本銀行の内田副総裁の発言を受けて米追加利上げ観測の高まりと為替の円安が連動しにくくなっており、次の金融政策決定会合を通過するまでは為替の円高基調が続きやすいと想定される。その先には4-6月期決算が控えており、スケジュール的にも東証プライムの主力銘柄はいったんお休みモードに入りそうだ。この間、幕間繋ぎ物色で新興株に物色が向かうことを期待したい。 今週末から初値が持ち越されたグリッド<5582>を除けば来週はIPOがない。今週、多くの直近IPO銘柄が売り込まれたなか、高いテーマ性と成長性、今期黒字転換という好材料を併せ持ち、比較的チャートの形状を底堅く保っているABEJA<5574>のほか、グローバルメーカーとの取引関係があってかつ好業績と注目度も高いAeroEdge<7409>などは改めて物色が向かう展開が期待される。 《FA》
関連銘柄 14件
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診断試薬サービスや検査サービス、TGカイコサービスを手掛ける抗体関連事業が主力。化粧品原料の化粧品関連事業も。診断試薬サービスは国内外の代理店との関係強化を図る。体外診断用医薬品領域の製品化進める。 記:2024/06/28
4572 東証グロース
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時価総額 5,688百万円
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5253 東証グロース
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時価総額 161,718百万円
VTuberプロダクション「ホロライブプロダクション」を運営。在籍VTuber数は80超。知名度やファンコミュニティに強み。音楽起点の商品、サービスを拡充。ロサンゼルス・ドジャースとコラボ企画を実施。 記:2024/08/13
5254 東証グロース
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時価総額 31,956百万円
建設業界中心のDXコンサルティングが主力。「Lightning BIMシリーズ」の自社プロダクトなども。3Dを核としたシステム開発力が強み。空間自動設計システム「PlantStream」の拡販図る。 記:2024/07/26
5574 東証グロース
2,012
11/28 15:30
-6(%)
時価総額 18,633百万円
AI開発を支援する「ABEJA Platform」を展開。DX推進に向けたコンサル等のトランスフォーメーション領域が主力。継続顧客向け売上比率が高い。LLM関連が注力領域。25.8期は2桁増収計画。 記:2024/10/26
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時価総額 1,644百万円
クラウド電話システム「INNOVERA」やクラウド直収型電話回線「IP-Line」、Yealink社製端末の販売等を行う。INNOVERAのアカウント数は3.8万超。エンタープライズ向け提案を加速。 記:2024/08/20
5582 東証グロース
2,590
11/28 15:30
-36(%)
時価総額 12,240百万円
AIを活用した計画立案システムを手掛ける。電力需給、配船、渋滞予測の自動化・最適化に強み。保守運用サポートも提供。電力・エネルギー等の開発案件堅調。物流・サプライチェーンはストック型売上が伸長。海外展開も。 記:2024/06/25
5884 東証グロース
303
11/28 15:30
+1(%)
時価総額 3,275百万円
フードロスに特化したプラットフォーム「Kuradashi」を運営。廃棄予定の商品を仕入れ、ECで販売。パートナー企業数は1700社超。累計会員数は53万人超。新規事業による成長加速などに取り組む。 記:2024/07/26
6526 東証プライム
2,450
11/28 15:30
+107(%)
時価総額 439,528百万円
半導体ファブレスメーカー。富士通、パナソニックのシステムLSI事業の統合により誕生。SoCの設計・開発、販売を行う。オートモーティブ、データセンターなどが注力分野。注力分野中心に多くの大型商談を獲得。 記:2024/07/28
7388 東証プライム
2,895
11/28 15:30
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時価総額 66,362百万円
無料FP相談サイト「マネードクター」、来店型店舗「マネードクタープレミア」を運営。30~40代の顧客に生命保険や損害保険を販売。保有契約件数は伸長も営業費用増が重し。26.11期売上高480億円目標。 記:2024/10/19
7409 東証グロース
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時価総額 6,437百万円
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9159 東証グロース
2,004
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時価総額 5,427百万円
東京ガールズコレクションの開催、地方創生プロジェクト等を行うTGCプロデュース領域が主力。コンテンツプロデュース・ブランディング領域等でも事業展開。TGCの地域開拓など地方創生プロジェクトの多層化図る。 記:2024/08/02
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経営管理支援サービスを手掛けるコンサルティング会社。IPO支援や内部監査支援、決算開示支援等を行う。プロフェッショナル人材紹介等も。会計士.jobの登録者数は4500名超。アライアンス先との関係強化図る。 記:2024/08/01