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新興市場見通し:マザーズ指数軟調だがIPO活況、今週はフリーなど12社上場

2019/12/14 15:24 FISCO
*15:24JST 新興市場見通し:マザーズ指数軟調だがIPO活況、今週はフリーなど12社上場 先週の新興市場では、日経平均がおよそ1年2カ月ぶりに24000円台を回復したのとは対照的に、マザーズ指数が大きく下落した。12月のIPOラッシュが始まり、個人投資家の物色がマザーズ指数に直接的な影響のない新規上場銘柄に向かった。主力銘柄には海外投資家の売りが観測され、マザーズ指数を押し下げた。一方、日経ジャスダック平均は外部環境の不透明感後退を追い風に引き続き年初来高値を更新した。なお、週間の騰落率は、日経平均が+2.9%であったのに対して、マザーズ指数は-2.8%、日経ジャスダック平均は+0.7%だった。 個別では、マザーズ時価総額上位のメルカリ<4385>が週間で10.3%安、ラクス<3923>が同11.7%安、Sansan<4443>が同13.9%安と大きく下落。バイオ株もサンバイオ<4592>が同2.9%安、そーせいグループ<4565>が同4.8%安と軟調だった。また、主力ゲームの海外配信開始が後ずれしたバンク・オブ・イノベーション<4393>などが週間のマザーズ下落率上位に顔を出した。反面、アクセルマーク<3624>やジーエヌアイグループ<2160>は買いを集め、通期決算を発表したシャノン<3976>が上昇率トップとなった。ジャスダック主力ではワークマン<7564>が同3.1%高、ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>が同8.6%高と堅調。日本マクドナルドHD<2702>は同2.0%安、セリア<2782>は同4.7%安と軟調だった。売買代金上位ではニューフレアテクノロジー<6256>がHOYA<7741>による株式公開買付け(TOB)発表を受けて急伸。また、大塚家具<8186>はヤマダ電機<9831>による子会社化が伝わって大幅高となり、大谷工業<5939>などとともに週間のジャスダック上昇率上位に顔を出した。反面、OSGコーポレーション<6757>は決算発表による材料出尽くし感から下落率トップとなった。IPOでは4社が新規上場し、ALiNKインターネット<7077>やマクアケ<4479>が人気化した。 今週の新興市場では、マザーズ指数が引き続き軟調に推移しそうだ。海外投資家の売り観測で目先調整色を強めており、IPOラッシュがピークを迎えることから、個人投資家の物色はマザーズ指数に影響のない新規上場銘柄へと向かうだろう。但し、マクアケが上場初日に全市場売買代金5位にランクインしたように、IPO銘柄物色は極めて活発。個人投資家の中小型株への物色意欲は衰えていないようだ。ジャスダックではハーモニックなどの景気敏感株が外部環境改善の恩恵を受けている。 今週は、12月16日にシステム ディ<3804>、プロレド・パートナーズ<7034>などが決算発表を予定している。システム ディは前期業績を上方修正済みで、先週末に大きく値上がり。プロレドも業績期待が高い。20日には映画「スター・ウォーズ」最新作が日米同時公開されるが、関連銘柄としてフィギュアの壽屋<7809>などが挙げられる。 IPO関連では、12社が新規上場を予定している。連日2~3社が上場し、投資家の関心や資金は分散しがちとなるが、直近IPO銘柄の活況を受けて積極的な初値買いが向かいそうだ。注目度が高いのは12月17日上場でクラウド会計ソフトを手掛けるフリー<4478>。大型のマザーズIPOとなるが、ブックビルディングでは海外投資家の強い需要が観測されている。小型のウィルズ<4482>やユナイトアンドグロウ<4486>は順当に初値を飛ばしそうだ。 《FA》
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9831 東証プライム
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時価総額 446,691百万円
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