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後場に注目すべき3つのポイント~「21000円到達」で帰ってくる海外投資家の反応は?

2020/5/26 12:50 FISCO
*12:50JST 後場に注目すべき3つのポイント~「21000円到達」で帰ってくる海外投資家の反応は? 25日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は大幅続伸、「21000円到達」で帰ってくる海外投資家の反応は? ・ドル・円はしっかり、日本株の強含みで円売り ・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位がソフトバンクグループ<9984> ■日経平均は大幅続伸、「21000円到達」で帰ってくる海外投資家の反応は? 日経平均は大幅続伸。455.39円高の21197.04円(出来高概算6億7000万株)で前場の取引を終えている。 25日の米株式市場はメモリアルデーの祝日で休場だった。ただ、ドイツの5月Ifo企業景況感指数が3カ月ぶりに上昇し、独仏株は2%超の上昇。国内では前日に緊急事態宣言が全面解除されたこともあり、本日の日経平均は186円高からスタートすると上げ幅を広げる展開となった。取引時間中としては3月6日以来、およそ2カ月半ぶりに21000円台を回復し、この日の高値で前場を折り返した。 個別では、日経平均への寄与が大きいファーストリテ<9983>が4%超上昇し、旅客回復への期待からJAL<9201>やANA<9202>が連日の大幅高。H.I.S.<9603>などの旅行関連株やJR西<9021>などの陸運株も賑わった。その他売買代金上位ではソフトバンクG<9984>やトヨタ自<7203>が堅調。決算発表銘柄ではTHK<6481>が急伸した。また、中国・騰訊控股(テンセント)からの出資受け入れを発表したマーベラス<7844>はストップ高水準での買い気配が続いた。一方、ソニー<6758>、任天堂<7974>、富士フイルム<4901>は小安い。新型コロナウイルス治療薬として期待される富士フイルムの「アビガン」について、政府が月内承認を断念したと報じられている。ベネッセHD<9783>は決算を受けて急落し、東証1部下落率上位に顔を出した。 セクターでは、空運業、不動産業、陸運業が上昇率上位で、その他も全般堅調。電気・ガス業のみ小幅に下落した。東証1部の値上がり銘柄は全体の72%、対して値下がり銘柄は24%となっている。 前日の米株式市場は休場だったが、独景況感の改善を受けた欧州株高を手掛かりに、本日の日経平均は節目の21000円をおよそ2カ月半ぶりに回復した。朝方に21000円水準でもみ合ったのち上げ幅を広げたが、日経レバETF<1570>の活況ぶりや東証株価指数(TOPIX)対比での上げ幅の大きさ(前引けでTOPIX+1.57%に対し日経平均+2.20%)を見ると、大台回復が個人投資家の買い戻しや追随買いを誘ったとみられる。 売買代金上位は全般堅調だが、やはりファーストリテの上昇が目立つ。JALも出遅れ感が強かっただけに、前日から急ピッチで戻りを試す展開となっている。反面、巣ごもり消費の恩恵が期待されたソニーや任天堂はやや売りが優勢だ。業種別騰落率を見ると、新型コロナの影響が強かったセクターを中心に上げが目立ち、コロナ禍でもディフェンシブ性を発揮していたセクターは相対的に劣位している。ここまでの東証1部売買代金は1兆1000億円ほどとさほど膨らんでいないが、前日がメモリアルデーの祝日だったため英米投資家が不在という事情もあるだろう。大型株に関心が向かいがちではあるが、アンジェス<4563>が賑わっていることでマザーズ指数も続伸している。 アジア株式市場も香港ハンセン指数が本稿執筆時点で2%近く上昇するなど総じて堅調。時間外取引のNYダウ先物は米バイオ企業が新型コロナワクチンのヒト治験を始めたと発表したことでやはり上昇しており、後場の日経平均も堅調推移が見込まれる。 ただ、21000円回復後の一段の戻り余地はといえば、市場では慎重な意見が少なくない。週間の投資主体別売買動向を見ると、外国人投資家は現物株・株価指数先物を合わせた総合で2月から一貫して売り越しを続けている。直近の5月第2週(11~15日)では3838億円の売り越しだ。ここまでの日経平均の戻りを主導してきたのは日銀の上場投資信託(ETF)買いや公的年金の買いとみられている。「世界の景気敏感株」とされる日本株の売りは、海外投資家が世界経済の回復に今ひとつ自信が持てないことを表していると言えるだろう。今回の21000円回復はこうした海外投資家が不在のなかで実現したものとも捉えられる。 また、緊急事態宣言の全面解除と日経平均の大台回復が重なり、今後は経済活動の再開が順調に進むか、新型コロナの感染第2派を阻止できるか、ワクチン開発が進むかといった実態面を見極める局面に入る可能性もある。かねて指摘しているとおり、日経平均は株価純資産倍率(PBR)1倍を上回り、指標面では経済回復を見越した水準となっている。 ひとまず日経平均21000円回復を目の当たりにし、祝日明けの海外投資家がどのように反応するか見極めたいところだ。 ■ドル・円はしっかり、日本株の強含みで円売り 26日午前の東京市場でドル・円はしっかり。日本の緊急事態宣言の全面解除を背景に日経平均株価が節目の21000台を回復。また、上海総合指数も堅調地合いとなり、株高を好感した円売りが主要通貨を押し上げた。ドルは前日同様、108円を目指す展開となっている。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は107円68銭から107円92銭、ユーロ・円は117円16銭から117円75銭、ユーロ・ドルは1.0893ドルから1.0914ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・日本ケミコン<6997>、インタートレードク<3747>など、15銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位がソフトバンクグループ<9984> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・NZ・4月貿易収支:+12.67億NZドル(予想:+12.35億NZドル、3月:+7.22億NZドル←+6.72億NZドル) 【要人発言】 ・黒田日銀総裁 「新型コロナ終息後も物価目標の2%が実現しない限りは金融緩和を継続」 <国内> ・13:30 3月全産業活動指数(前月比予想:-3.9%、2月:-0.6%) <海外> 特になし 《HH》
関連銘柄 16件
3747 東証スタンダード
405
11/26 15:30
-50(%)
時価総額 3,015百万円
証券会社やFX事業者向けの取引システム等を手掛ける金融ソリューション事業が主力。ITサポート等のビジネスソリューション事業、健康食品等のヘルスケア事業も。金融ソリューション事業では受注積み上げに注力。 記:2024/10/21
4563 東証グロース
61
11/26 15:30
+3(%)
時価総額 15,669百万円
大阪大学発の研究開発型バイオベンチャー。遺伝子医薬、DNAワクチンの研究開発などを行う。開発パイプラインにHGF遺伝子治療用製品「コラテジェン」など。早老症治療薬「ゾキンヴィ」を24年5月に発売。 記:2024/08/06
3,308
11/26 15:30
-24(%)
時価総額 4,114,745百万円
富士フイルムを中核とする持株会社。メディカルシステムや電子材料、オフィスソリューション、デジカメを手掛ける。医用画像情報システムで世界トップシェア。配当性向30%目安。27.3期営業利益3600億円目標。 記:2024/07/08
6481 東証プライム
3,698
11/26 15:30
+14(%)
時価総額 480,211百万円
機械要素部品メーカー。直動案内部品「LMガイド」、ボールスプライン、ボールねじ等を手掛ける。LMガイドは世界トップシェア。免震装置等も。配当性向は30%基本。グローバル展開等で製品市場の拡大を図る。 記:2024/08/10
6758 東証プライム
2,983
11/26 15:30
+5.5(%)
時価総額 18,623,161百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6997 東証プライム
1,121
11/26 15:30
-18(%)
時価総額 24,595百万円
1931年創業の電子部品メーカー。アルミ電解コンデンサで世界トップシェア。電気二重層キャパシタにも強み。ホンダなどが主要取引先。ICT市場、産業機器市場を最重要戦略市場に位置付け。高付加価値品の拡販図る。 記:2024/06/29
7203 東証プライム
2,667.5
11/26 15:30
-27(%)
時価総額 42,133,128百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7844 東証プライム
578
11/26 15:30
+3(%)
時価総額 35,961百万円
家庭用ゲームソフトやオンラインゲームの開発、販売等を行う。ポケモンアミューズメントマシン等のアミューズメント事業も。新コンセプトのクレーンゲーム機「トライキャッチ」は24年11月から順次稼働開始へ。 記:2024/06/04
7974 東証プライム
8,309
11/26 15:30
+110(%)
時価総額 10,790,815百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
9021 東証プライム
2,809
11/26 15:30
+7(%)
時価総額 1,370,800百万円
大手鉄道会社。近畿、北陸、中国、九州北部が鉄道営業エリア。山陽新幹線、北陸新幹線などを運行。流通業、不動産業、旅行・地域ソリューション業も展開。高付加価値の不動産アセット拡充など不動産事業の拡大図る。 記:2024/08/01
9201 東証プライム
2,445.5
11/26 15:30
+48(%)
時価総額 1,069,036百万円
大手航空会社。航空旅客事業や貨物郵便事業、マイル/金融・コマース事業などを展開。LCCのZIPAIR Tokyo、スプリング・ジャパンなどを傘下に持つ。スマホ決済「JAL Pay」のサービス拡充図る。 記:2024/08/30
9202 東証プライム
2,850
11/26 15:30
+20.5(%)
時価総額 1,380,238百万円
国内最大手の航空会社。全日本空輸(ANA)が中核。ピーチ、エアージャパンなども傘下に持つ。航空事業のほか、旅行事業、商社事業等も手掛ける。国際線、国内線ともに旅客需要増。貨物事業の拡大等に取り組む。 記:2024/08/02
9603 東証プライム
1,757
11/26 15:30
-114(%)
時価総額 140,316百万円
旅行会社大手。海外旅行に強み。「変なホテル」等の運営を行うホテル事業も。九州産業交通HDなどを傘下に収める。ハウステンボスは22年に譲渡。26.10期売上4300億円目標。グローバルマーケットの強化図る。 記:2024/06/09
2,592
5/16 15:00
+1(%)
時価総額 265,952百万円
通信教育講座で国内首位。老人ホームでも国内首位級。学習塾なども。昨年11月に欧州の投資ファンドと組んでMBOを行うと発表。3月にMBOの一貫として実施したTOBが成立し、同社株は5月17日付で上場廃止に。 記:2024/04/11
9983 東証プライム
51,450
11/26 15:30
+720(%)
時価総額 16,372,470百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,844
11/26 15:30
-30(%)
時価総額 13,000,636百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17