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後場に注目すべき3つのポイント~「反転上昇を見過ごせない」ムードが原動力

2020/4/14 12:45 FISCO
*12:45JST 後場に注目すべき3つのポイント~「反転上昇を見過ごせない」ムードが原動力 14日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は大幅反発、「反転上昇を見過ごせない」ムードが原動力 ・ドル・円は下げ渋り、国内勢の買戻しで ・値下がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位がソフトバンクG<9984> ■日経平均は大幅反発、「反転上昇を見過ごせない」ムードが原動力 日経平均は大幅反発。358.92円高の19402.32円(出来高概5算6000万株)で前場の取引を終えている。 連休明けとなった13日の米株式市場でNYダウは3日ぶりに反落し、328ドル安となった。今週から1-3月期決算発表が本格化するのを前に、新型コロナウイルスが経済や企業業績に多大な悪影響を与えるとの警戒感が広がった。産油国が合意した減産は原油需要の減少予測に見合った規模ではないとの見方もあった。ただ、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は3日続伸し、フィラデルフィア半導体株指数も1%超の上昇。東京市場では前日にNYダウの下落を先取りしていたこともあり、本日の日経平均は米ハイテク株高を支援材料に106円高からスタートした。その後、トランプ米大統領が早期の経済活動再開に意欲を示し、米株価指数先物が上昇したことに伴い、日経平均も19490.12円(446.72円高)まで上昇する場面があった。 個別では、日経平均寄与度の大きいソフトバンクG<9984>とファーストリテ<9983>が揃って3%超の上昇。ソフトバンクGは前期、1兆円超の営業赤字になったと発表したが、朝安後に切り返した。米市場の流れを引き継いでSUMCO<3436>やアドバンテス<6857>といった半導体関連株は大きく上昇。決算発表銘柄ではコスモス薬品<3349>やファミリーマート<8028>が急伸した。その他、任天堂<7974>、トヨタ自<7203>、東エレク<8035>が堅調で、ハイパー<3054>などが東証1部上昇率上位に顔を出した。一方、前日賑わっていた島津製<7701>は利益確定売りに押され大幅続落し、神戸物産<3038>もさえない。また、サインポスト<3996>などが東証1部下落率上位に顔を出した。 セクターでは、小売業、サービス業、電気機器などが上昇率上位で、その他も全般堅調。半面、空運業、建設業、その他金融業など4業種が下落した。東証1部の値上がり銘柄は全体の60%、対して値下がり銘柄は36%となっている。 本日の日経平均は米ハイテク株高を手掛かりに反発してスタートすると、上げ幅を大きく広げる展開となっている。トランプ氏が「我々は国の活動を再開する計画の策定完了に非常に近づいている」と述べたと伝わり、米株価指数先物が上昇。東京市場でも海外投資家による株価指数先物の買いが広がったようだ。売買代金上位の動向を見ると総じて堅調で、特に日経平均への寄与が大きい値がさ株や半導体関連株に加え、これまで株価軟調だった人材サービスなどの上げが目立つ。反面、前日に堅調だったディフェンシブ株や新型コロナ対策に絡んだ銘柄は売り優勢で、日替わり物色の感はある。ここまでの東証1部売買代金は1兆円弱とさほど回復していない。新興市場ではマザーズ指数が4%超の上昇となっている。 聖金曜日の祝日を挟み休止していた「海外株高に伴う海外勢の株価指数先物買い」が相場のけん引役と言えるだろう。米国では国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のファウチ所長がニューヨーク州などの感染地で状況が改善し始めているとの認識を示し、経済活動再開を巡る議論が活発化しつつある。今週から発表が本格化する1-3月期決算への警戒感は残るものの、先行きが明るくなれば「過去のデータ」と割り切って受け止められる可能性が出てくる。 また、新型コロナの影響下で利用拡大が続くアマゾン・ドット・コム、ネットフリックスといったインターネットサービスの株価が大きく上昇。これらハイテク株は低金利環境の長期化観測も追い風として働く。東京市場ではネットサービスの拡大に伴い需要増が期待される半導体関連株に買いが入っており、日経平均の押し上げ要因の1つとなっている。前引け時点で日経平均の上昇率は1.88%と、東証株価指数(TOPIX)の0.96%を大きく上回っており、日経平均型のグロース(成長)株優位が鮮明だ。なお、半導体需要の好調さは前日に株価急伸したローツェ<6323>などの期ずれ決算を見ても窺える。東京市場では今月下旬から1-3月期決算発表が本格化するが、半導体関連株は期待が先行する可能性がある。 世界保健機関(WHO)が新型コロナを巡る規制の早期解除に警鐘を鳴らすなか、主要中銀による空前の金融緩和を背景に、株式市場が先走っている印象は拭えない。また、東京市場の売買代金低迷を見ると、国内の新型コロナ感染拡大への警戒感も依然として強いと考えられる。それでも、世界的な株価の反転上昇を見過ごせないムードがこうした相場の原動力になっていると受け止めておく必要があるだろう。 ■ドル・円は下げ渋り、国内勢の買戻しで 14日午前の東京市場でドル・円は下げ渋り。ドル需要の縮小を背景にドル売りに振れやすく、一時107円半ばに値を下げた。ただ、日経平均株価の大幅高を受けた円売りがドルの下落を抑制。また、値ごろ感から国内勢が買い戻す動きも観測される。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は107円54銭から107円78銭、ユーロ・円は117円49銭から117円65銭、ユーロ・ドルは1.0904ドルから1.0928ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・メドレックス<4586>、旭化学工業<7928>など、19銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値下がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位がソフトバンクG<9984> ■経済指標・要人発言 【要人発言】 ・トランプ米大統領 「経済再開計画を間もなく取りまとめる見通し」 ・ロバートソンNZ財務相 「経済活動の再開について産業界と協議中」 「すべての業界が次のステップに進めるわけではない」 <国内> 特になし <海外> ・時間未定 中・3月輸出(前年比予想:-13.9%) ・時間未定 中・3月輸入(前年比予想:-9.8%) ・IMF・世銀春期会合 《HH》
関連銘柄 16件
3038 東証プライム
3,773
11/29 15:30
+82(%)
時価総額 1,032,293百万円
冷凍・加工食品など食品中心の「業務スーパー」を展開。デザート、菓子類に大ヒット商品多数。独自の輸入ルートに強み。業務スーパーの総店舗数は1070店舗超。中計では26.10期売上高5430億円目標。 記:2024/10/24
3054 東証スタンダード
286
11/29 15:30
+1(%)
時価総額 2,820百万円
法人向けPC、周辺機器、ソフトウエア等の販売を行うITサービス事業が主力。即納体制が強み。アスクルの代理店業務、就労移行支援事業も手掛ける。ソリューション営業、ストックビジネスの強化などに取り組む。 記:2024/10/11
3349 東証プライム
7,385
11/29 15:30
+50(%)
時価総額 590,815百万円
九州地盤のドラッグストア大手。小商圏型メガドラッグストアを展開。ローコスト経営で実現の価格競争力に強み。店舗数は1450店舗超。新規出店は自社競合を厭わず。新商勢圏の関東や中部、関西への出店拡大を図る。 記:2024/06/03
3436 東証プライム
1,203
11/29 15:30
-41(%)
時価総額 421,261百万円
半導体用シリコンウェーハの製造・販売を行う。TSMCなど半導体メーカーが主要取引先。日本、米国、台湾などに製造拠点。海外売上高比率が高い。AI活用による生産性改善などコスト競争力の強化に取り組む。 記:2024/08/30
3996 東証スタンダード
446
11/29 15:30
-12(%)
時価総額 5,705百万円
金融機関等の基幹システム構築・更改のPMO支援などを行うコンサルティング事業が主力。コンパクトPOSセルフレジ「EZレジ」等のイノベーション事業も。コンサル事業は受注順調。DX伴走支援サービスを開始。 記:2024/06/09
4586 東証グロース
92
11/29 15:30
-1(%)
時価総額 4,356百万円
経皮吸収型製剤技術に強みを持つ創薬ベンチャー。香川県東かがわ市に本社。帯状疱疹後神経疼痛治療薬「MRX-5LBT」などが主要パイプライン。貼付剤パイプラインのほか、マイクロニードルの研究開発等も行う。 記:2024/08/19
6323 東証プライム
1,664
11/29 15:30
-83(%)
時価総額 293,530百万円
世界シェアトップクラスの半導体ウエハ搬送装置メーカー。広島県福山市に本社。サムスングループなどが主要取引先。細胞培養装置等の製造・販売も。半導体・FPD関連装置事業では生産システムの強化等に取り組む。 記:2024/08/09
6857 東証プライム
8,240
11/29 15:30
+30(%)
時価総額 6,313,002百万円
SoC半導体用試験装置など半導体・部品テストシステム事業が主力。半導体検査装置で世界トップシェア。メカトロニクス関連製品の製造・販売等も。海外売上高比率は9割超。グローバル及びサポート力の増強図る。 記:2024/10/12
7203 東証プライム
2,551.5
11/29 15:30
-55.5(%)
時価総額 40,300,909百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7701 東証プライム
4,213
11/29 15:30
-56(%)
時価総額 1,247,343百万円
クロマト分析システムなどの計測機器事業が主力。1875年創業。医用機器、産業機器、航空機器等も。産業用ターボ分子ポンプで世界シェアトップクラス。京都府京都市に本社。リカーリングビジネスの拡大等に注力。 記:2024/10/08
7928 東証スタンダード
573
11/29 15:30
+3(%)
時価総額 2,232百万円
工業用プラスチックメーカー。自動車部品や電動工具部品、建築資材、産業用ロボット部品等を手掛ける。金型設計から成形、品質管理まで行う自社一貫体制が強み。配当性向30%以上目安。植物工場を本社内に建設。 記:2024/10/24
7974 東証プライム
8,810
11/29 15:30
+25(%)
時価総額 11,441,459百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
2,287
11/11 15:00
+2(%)
時価総額 1,159,164百万円
コンビニで国内2位。総合スーパーのユニーを業務提携先のPPIHに譲渡し、コンビニ専業に。21.2期上期はコロナ禍に伴う来店客減少が響き足踏み。親会社の伊藤忠によるTOBが成立。11月12日付で上場廃止に。 記:2020/10/07
8035 東証プライム
23,310
11/29 15:30
-430(%)
時価総額 10,993,765百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
9983 東証プライム
51,110
11/29 15:30
+10(%)
時価総額 16,264,275百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,936
11/29 15:30
-112(%)
時価総額 13,135,875百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17