マーケット
10/9 15:15
39,277.96
+340.42
42,080.37
+126.13
暗号資産
FISCO BTC Index
10/9 17:26:29
9,238,225
フィスコポイント
保有フィスコポイント数
  
今月フィスコポイント数
  

日経平均は反発、インフレ・金利動向への警戒感くすぶりハイテク株売り・資源株買い

2021/3/8 12:19 FISCO
*12:19JST 日経平均は反発、インフレ・金利動向への警戒感くすぶりハイテク株売り・資源株買い  日経平均は反発。61.71円高の28926.03円(出来高概算8億0767万株)で前場の取引を終えている。  前週末の米国株式市場では、2月の雇用統計が予想を上回る改善を示したことを受けて米長期金利が一時1.62%と直近高値を更新するなかハイテク株の売りが嵩んだ。ただ、1.9兆ドルの大規模経済対策のほか、一部の週での経済活動の再開を期待した買いが下支えしたほか、行き過ぎ感から長期金利も低下に転じると、主要株式指数は再び上昇し引けにかけて上げ幅を拡大した。この流れを好感して、日経平均も300円超と反発してスタートし、上げ幅は一時400円近くまでとなった。しかし、朝方買い戻された半導体などのハイテク株が伸び悩むのに合わせて日経平均も上げ幅を縮めると、前引け間際には一段と縮小する動きとなった。  個別では、通期業績・配当予想を上方修正したアイル<3854>が急伸したほか、2025年度までの5年間の経営計画を発表した日本製鉄<5401>、米バイオ製薬モデルナの新型コロナウイルスワクチンの製造販売承認を厚生労働省に申請した武田薬<4502>などが大きく上昇。そのほか、売買代金上位では、米長期金利の高止まりを好感した三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>などの大手金融株、原油相場の上昇を背景に国際石油開発帝石<1605>、ENEOS<5020>などの資源関連株が買われた。  一方、通期予想据え置きが失望感を誘ったファーマフーズ<2929>が大きく下落。未定としていた今期業績見通しを公表するもあく抜け感が強まる動きとはならなかった鳥貴族HD<3193>も売られた。そのほか、売買代金上位では、金利動向への警戒感がくすぶるなか東京エレクトロン<8035>やレーザーテック<6920>といった半導体関連株、ソニー<6758>、キーエンス<6861>、村田製作所<6981>などのハイテク株、また、日本電産<6594>、ファーストリテ<9983>、任天堂<7974>、エムスリー<2413>などの値がさグロース(成長)株も総じて軟調となった。  セクターでは、鉱業、鉄鋼、石油・石炭製品、証券・商品先物取引業、保険業などが上昇率上位に並んだ。一方、その他製品、ゴム製品、電気機器、海運業、機械などが下落率上位となった。東証1部の値上がり銘柄は全体の61%、対して値下がり銘柄は33%となっている。  朝方一時400円近い上昇を見せた日経平均は、伸び悩んだハイテク株が重しなる形で上げ幅を縮小し、テクニカル的にも25日移動平均線上には復帰できず同線に頭を抑えられる形となった。前週末の米長期金利の一服とハイテク株高を好感して、朝方は東京エレクトロンなどの半導体関連のハイテク株に買い戻しが見られたが、間もなく失速し下落に転じたものが多かったところを見るとまだまだ警戒感はくすぶっているのだろう。  それもそのはず。来週には米連邦公開市場委員会(FOMC)および日銀金融政策決定会合という中央銀行イベントが控えている。金利動向に敏感になっているなか、ここで改めて足元のインフレや金利動向に対してどのようなスタンスが示されるのか、これを確認するまでは、本格的にハイテク・グロース株を買っていくのは難しいだろう。  ハイテク株の調整要因になった米金利の上昇は歴史的に最低な結果となった7年債入札がきっかけであったが、今週は米財務省が実施する3年債、10年債、30年債入札もあるため、債券市場での需給を確認するためにも、これらの結果が注目されよう。  また、今週末にはメジャーSQ(特別清算指数)がある。週末にかけて含み益のあるハイテク株を売るといったポジション調整の動きが一段と出る可能性も否定できない。11日には欧州中央銀行(ECB)定例理事会もあり、ここでラガルド総裁から金利上昇をけん制するような発言がでれば、多少は相場にポジティブであろうが、上述した背景から買い上がる材料にはなりにくいだろう。  そのほか、今週は米連邦準備制度理事会(FRB)が注視している消費者物価指数(CPI)が10日に発表予定だ。食品・エネルギーを除くコアCPIの市場予想は前年比で1.4%増、市場予想程度であれば、過度なインフレ懸念が後退する可能性もあるが、反対に強い数値が出ると、マーケットが神経質に反応する可能性もあり、これも注目されよう。  さて、後場の日経平均は今週後半から来週にかけて控える経済指標やイベントを前にこう着感を強めそうだ。ただ、そのような中でも、先日のOPECプラス会合でこれまでの協調減産を同様に継続することが好感された原油相場は、サウジアラビアが前日に、国内の石油施設がミサイルやドローンの攻撃を受けたと声明を出したこともあり、一段高となっている。  これを受けて、国際石油開発帝石などは前週に続き急伸している。また、構造改革を発表した日本製鉄など個別材料の背景もあるが、景気回復の高まりを受けて鉄鋼セクターも大きく上昇している。前週の当欄でも指摘したが、景気回復期待の恩恵を受けるだけでなく、警戒されている金利上昇の背景にあるインフレ懸念をリスクヘッジできるという観点からも、資源関連株にはメリットがある。これら関連株は今後も堅調な動きが期待できるのではないかと予想している。 《AK》
関連銘柄 18件
1605 東証プライム
2,107
10/9 15:00
-66(%)
時価総額 2,921,707百万円
国内最大の石油・天然ガス開発会社。旧社名は国際石油開発帝石。石油元売り大手などが主要取引先。イクシスLNGプロジェクトなど世界約20カ国でプロジェクト展開。再生可能エネルギーの安定収益化などに取り組む。 記:2024/07/29
2413 東証プライム
1,724.5
10/9 15:00
+45(%)
時価総額 1,170,818百万円
医療従事者専門サイト「m3.com」を運営。製薬企業の薬剤プロモーション・マーケティング支援、薬剤師向け求人情報サイト「薬キャリ」の運営等も。メディカルプラットフォームでは医療現場のDX化支援が順調。 記:2024/07/29
2929 東証プライム
858
10/9 15:00
-5(%)
時価総額 24,946百万円
卵黄由来の機能性素材や化粧品、医薬品、抗体試薬の開発、製造等を行う。販売は通信販売と卸売。子会社にフューチャーラボ、明治薬品など。機能性素材では「ファーマギャバ」の販売が順調。医薬品製造受託は受注安定。 記:2024/05/06
4,050
10/9 15:00
+155(%)
時価総額 47,069百万円
料金均一の居酒屋チェーン「鳥貴族」を運営。国産チキンバーガー専門店「TORIKIBURGER」、やきとり大吉なども。グループ店舗数は1138店舗。24.7期2Qは大幅増収増益。通期業績予想を上方修正。 記:2024/04/13
3854 東証プライム
3,275
10/9 15:00
+65(%)
時価総額 82,016百万円
基幹業務管理システム「アラジンオフィス」、複数ネットショップ一元管理クラウドサービス「CROSS MALL」等を手掛ける。「CROSS MALL」の後継サービスに先行投資。26.7期営業利益54億円目標。 記:2024/05/10
4502 東証プライム
4,228
10/9 15:00
+18(%)
時価総額 6,689,859百万円
国内製薬最大手。1781年創業。潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤など消化器系疾患領域が柱。アイルランドの製薬大手「シャイアー」等を傘下に持つ。25.3期はENTYVIO、免疫グロブリン製剤などの拡大見込む。 記:2024/06/15
5020 東証プライム
845
10/9 15:00
+7.4(%)
時価総額 2,729,589百万円
大手エネルギーグループ会社。石油元売りトップ。サービスステーションの運営や石油・ガス開発、金属資源開発、製錬を行う。今期3Q累計は原油価格や金属価格の下落が影響も、在庫影響を除き営業増益となった。 記:2024/04/16
5401 東証プライム
3,137
10/9 15:00
-59(%)
時価総額 2,981,157百万円
国内最大、世界有数の製鉄会社。自動車用鋼板、電磁鋼板、高級シームレス鋼管で実績。日鉄エンジニアリングなどを傘下に収める。米鉄鋼大手USスチール買収へ。中国減速で需要や市況は伸び悩み。原材料高も響く。 記:2024/06/24
6594 東証プライム
3,044
10/9 15:00
-4(%)
時価総額 3,630,180百万円
世界最大の総合モーターメーカー。HDDや車載、家電・産業向けモーターに加え、機器装置や電子・光学部品を展開。精密小型モータは売価改善等で増益。24.3期3Qは2桁増益。水冷モジュールの生産能力を拡大。 記:2024/04/16
6758 東証プライム
2,820
10/9 15:00
+9.5(%)
時価総額 17,605,536百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6861 東証プライム
69,080
10/9 15:00
+1,450(%)
時価総額 16,800,809百万円
業用計測制御機器大手。FA用センサで高シェア。開発・販売に専念し、生産は外部に委託。直販体制に強み。24.3期3Q累計は欧米堅調。円安や部材調達改善で粗利率も改善。だが日本や中国が足踏み。人件費増も重石。 記:2024/04/15
6920 東証プライム
24,670
10/9 15:00
+1,045(%)
時価総額 2,326,036百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
6981 東証プライム
2,869.5
10/9 15:00
+77(%)
時価総額 5,817,748百万円
大手電子部品メーカー。コンデンサやインダクタ、EMI除去フィルタ等を手掛ける。チップ積層セラミックコンデンサ等で世界トップシェア。海外売上高比率が高い。コンデンサはモビリティ向けなどで販売増を見込む。 記:2024/06/04
7974 東証プライム
7,877
10/9 15:00
-161(%)
時価総額 10,229,781百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
8035 東証プライム
25,770
10/9 15:00
+310(%)
時価総額 12,153,982百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
1,501.5
10/9 15:00
-2.5(%)
時価総額 19,942,915百万円
三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJニコスなどを傘下に収める総合金融グループ。世界最大の金融機関の一つ。アジアプラットフォームの強靭化などに取り組む。 記:2024/07/29
3,081
10/9 15:00
-12(%)
時価総額 12,091,483百万円
三井住友銀行、SMBC信託銀行、三井住友ファイナンス&リース、SMBC日興証券、三井住友カードなどを傘下に収める持株会社。総資産は300兆円超。決済ビジネスを強化。政策保有株式の削減交渉は進捗順調。 記:2024/08/22
9983 東証プライム
50,710
10/9 15:00
+570(%)
時価総額 16,136,987百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業を成長の柱として位置付け。LifeWearの浸透や出店加速で北米、欧州は顧客層が拡大。 記:2024/05/10