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鉄人化 Research Memo(5):「カラオケ事業」への注力により足元業績は回復傾向

2020/1/9 15:15 FISCO
*15:15JST 鉄人化 Research Memo(5):「カラオケ事業」への注力により足元業績は回復傾向 ■鉄人化計画<2404>の決算概要 1. これまでの業績推移 過去の業績を振り返ると、売上高は2014年8月期をピークとして減収傾向をたどってきた。2014年8月期までの売上成長は、主力の「カラオケルーム運営事業(カラオケ・飲食事業)」における店舗数の拡大によるところが大きい。ただ、2015年8月期以降については、厳しい業界環境(競争激化など)の下、新規出店を抑制する一方、過去のカラオケメーカー事業への参入及び偏重により主力事業が頭打ちで推移。また、2016年8月期の減収幅が大きいのは、資本効率の向上(選択と集中)及び有利子負債の削減等を目的として、収益性の低かった「フルサービス型珈琲ショップ運営事業」のほか、まんが喫茶(複合カフェ)やビリヤード・ダーツ運営事業からの撤退が理由である。「CP事業(メディア・コンテンツ企画事業)」についてもスマートフォンへの移行に伴いフィーチャーフォン向けサービスの縮小傾向が続いている。もっとも、2019年8月期は新業態を含めて3店舗の新規出店を実施。2020年8月期からは主力事業の差別化推進やM&A等により再び成長路線を目指す考えである。 利益面では、過去においては5%を超える営業利益率を誇っていたが、その後は厳しい業界環境の影響を受けて弱含みで推移。特に2016年8月期以降は、既存店の落ち込みや減損損失の計上が利益を圧迫した。加えて2017年8月期はカラオケメーカー事業からの撤退(多額の損失計上)により大幅な最終損失に陥っている。ただ、2018年8月期以降は、「カラオケ事業」への注力による収益性の改善により、利益率の水準も徐々に回復してきた。 財政状態については、過去におけるM&Aやカラオケメーカー事業への参入、店舗数の拡大などにより有利子負債への依存度が高まり、自己資本比率は2016年8月期まで20%前後の水準で推移。2017年8月期は、多額の減損損失の計上に伴い自己資本比率は大きく落ち込んだ。ただ、その後は、第三者割当増資の実施(556百万円)や内部留保の積み増し等により自己資本比率も回復途上にある。また、有利子負債についても、資産売却や営業キャッシュフローにより返済を進めており、財務課題の解決にも一定の目途が立ってきた。 2. 2019年8月期決算の概要 2019年8月期の業績は、売上高が前期比2.6%減の7,165百万円、営業利益が同65.8%増の203百万円、経常利益が160百万円(前期は13百万円の利益)、親会社株主に帰属する当期純利益が168百万円(前期は193百万円の損失)と減収ながら大幅な損益改善を実現。計画に対しても、売上高、各利益ともに上回る着地となっている。 前期に実施した不採算店舗の閉店やメディア・コンテンツ企画事業の縮小、米国(グアム)からの撤退(2018年10月付け)が減収要因となった。ただ、売上高が計画を上回ったのは、既存店売上高が前年比101.4%と好調に推移したことが理由である。新業態を含めた3店舗の新規出店により期末店舗数は合計58店舗となっている。 利益面については、既存店売上高の伸びや不採算店舗の閉店などにより売上原価率が81.0%(前期は82.9%)と大きく改善。一方、販管費は新規出店費用のほか、体制強化に向けた人員関連費用やM&A費用などにより増加したものの、増収効果や原価低減等により大幅な営業増益を実現した。営業利益率も2.8%(前期は1.6%)と先行費用を賄いながら着実に改善に向かっている。 財政状態については、設備投資関連資産が増加した一方、現金及び預金が長期借入金の返済などにより減少したことから総資産は前期末比1.3%減の5,471百万円に若干縮小。一方、自己資本は内部留保の積み増しにより同45.3%増の547百万円に拡大したことから、自己資本比率は10.0%(前期末は6.8%)に改善している。 各事業の業績については以下のとおりである。 (1) カラオケ・飲食事業 売上高は前期比1.0%減の6,987百万円、セグメント利益は同15.0%増の758百万円と減収ながら大幅な増益を実現した。減収となったのは、前期に実施した不採算店舗の閉店(10店舗)によるものである。一方、既存店売上高は前期比101.4%と好調に推移。「カラオケの鉄人」のリブランディングを実施するとともに、新しいブランドコンセプトに基づいた店舗リニューアル(6店舗)やサービス見直しを実施したほか、選曲リモコン「カラ鉄ナビ」の全面リニューアル、各種知的財産とのコラボレーション企画などが奏功したものと評価できる。一方、利益面では、既存店売上高の伸びや不採算店舗の閉店などにより、新規出店費用や人件費増などの先行費用を賄いながら大幅な増益を実現した。新規出店は3店舗。2018年12月に「五反田西口店」をオープンすると、2019年3月には「松戸アネックス店」を事業譲受によってオープン。同店はフロア内に飲食専門店「赤から松戸店」を併設する同社初のコラボレーション業態となっている。また、6月にはブライダルレストラン「8G HORIE River Terrace Wedding」(大阪市)を事業譲受。既存事業とのシナジー創出のほか、人材や事業の開発拠点を関西圏に獲得するところに狙いがあるようだ。 (2) メディア・コンテンツ企画事業 売上高は前期比12.6%減の145百万円、セグメント利益は同0.0%減の110百万円となった。スマートフォンへの切り替えが進んだことにより減収となったが、利益面ではほぼ横ばいを確保した。 (3) その他 売上高は前期比75.1%減の33百万円、セグメント利益は7百万円(前期は9百万円の損失)となった。 不動産賃貸事業は計画どおりに推移。一方、海外子会社が米国(グアム)で運営するエンターテインメントレストラン1店舗の営業閉鎖により減収となったものの、利益面では損益改善(黒字化)が図られている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫) 《YM》
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時価総額 5,336百万円
東京・神奈川でカラオケ店を展開。飲食店や美容サロン店も。24.8期1Qは飲食が回復。サロンも堅調。ただカラオケの二次会需要が低調で黒字化に至らず。通期では年末需要捉えて黒字化を目論む。継続前提に重要事象。 記:2024/02/05