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シュッピン Research Memo(3):全事業で収益が順調に拡大。自転車事業は営業利益が黒字転換

2020/1/9 15:13 FISCO
*15:13JST シュッピン Research Memo(3):全事業で収益が順調に拡大。自転車事業は営業利益が黒字転換 ■シュッピン<3179>の業績の動向 2. 事業セグメント別動向 (1) カメラ事業 カメラ事業の2020年3月期第2四半期は、売上高11,776百万円(前年同期比6.0%増)、営業利益1,261百万円(同47.4%増)と増収・大幅増益で着地した。新品については、ニコン<7731>、キヤノン<7751>の2大メーカーから2018年秋以降、フルサイズミラーレスカメラの発売が続いているが、レンズのラインアップが不十分なこと等を理由に、想定よりも動きが鈍い状況となっている。両メーカーには根強い固定ファンが数多くいるが、そこの買い替え行動が盛り上がらず、同社にとっても機会損失となっているとみられる。こうした状況を踏まえて、同社は中古品の買取りと販売の回転を高めて増収を図ることに注力した。結果的に新品の鈍い動きを中古品の増販でカバーし増収を確保した。 販売チャネル別では、EC売上高が前年同期比2.3%増、店舗販売が16.5%増となった。EC販売の伸びが低かった理由は、ECモールから自社サイトへのシフトを進めた過程でECモール支店での販売が前期より低下したことや、前年同期にセールを強化して売上増を図ったことの反動などだ。いずれも同社の意図した結果であり、特段の懸念の必要はないと考えられる。 営業利益が大幅増益となった要因は、中古品の粗利益率改善による。前年同期は新品の販売不振を中古品でカバーすべくセール強化をする一方、買取面でもタマ数をそろえるべく買取額引き上げなどを行い、売上と原価の両面で利益率の圧迫を招いた。それに対し2020年3月期第2四半期は買取りも順調に進み、利益率が前年同期に比べて改善した。 (2) 時計事業 時計事業の2020年3月期第2四半期は、売上高5,537百万円(前年同期比15.7%増)、営業利益332百万円(同32.8%増)と2ケタの増収増益で着地した。売上高は、EC売上高が9月に駆け込み需要も含めて好調に推移した。時計は一品モノが多いことや商品の状態にこだわる顧客も多いため、店舗売上高の比率がカメラよりも高い。その店舗売上高は、国内顧客向けは堅調な推移が続き、前年同期比18.3%増と高い伸びとなった。 利益面では中古品比率の上昇で利益率が改善し、大幅増益となった。同社は時計事業に関し、越境ECの拡大と、2020年3月期下期からのレディース時計事業開始という2つの新展開に取り組み中だ。これらに関連した投資が営業利益を押し下げている面もあると弊社ではみており、実質ベースの時計事業の収益性はもっと高いものと考えている。 (3) 筆記具事業 筆記具事業の2020年3月期第2四半期は、売上高250百万円(前年同期比6.2%増)、営業利益13百万円(前年同期は1百万円の利益)となった。筆記具事業ついては前期に店舗リニューアルも含めた業務の効率化に取り組んだ。また、中古品の買取強化を目的に、「先取交換」を筆記具事業でも開始した。2020年3月期第2四半期はこれらの施策の奏功により、増収増益を達成した。 (4) 自転車事業 自転車事業の2020年3月期第2四半期は、売上高が288百万円(前年同期比27.6%増)と大幅増収となり、営業利益は5百万円と前年同期の5百万円の営業損失から黒字転換を果たした。スマートフォンアプリを拡充してロードバイクに関する情報を充実させ、初心者からプロユーザーまで幅広い層が楽しめるポータルサイトとしての展開を進めた。また、大手ECモールにおいて人気の高い商品や新規商材の積極的な販売施策を実施して集客増と知名度のアップに努めた。これらが奏功し、前述のような業績につながった。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之) 《ST》
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