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新興市場見通し:売買代金も減少し厳しい地合いが続くか

2024/4/20 15:00 FISCO
*15:00JST 新興市場見通し:売買代金も減少し厳しい地合いが続くか   ■昨年の安値圏にせまる 今週の新興市場は大幅下落。同時期の騰落率は、日経平均が-6.21%だったのに対して、グロース市場指数は-6.55%、グロース市場250指数は-7.07%と日経平均を上回る下落となった。プライム市場同様、半導体株下落に伴う米株安や中東情勢の緊迫化などが影響して投資家のモメンタムは急速に悪化。グロース市場Core指数構成銘柄など主力株が総じて売り優勢となった。下落時にも売買代金が膨らまず、押し目を狙う投資家が不在となったことで、グロース市場指数、グロース250指数ともに年初来安値を連日で更新する弱い相場展開に。週末のグロース250指数は昨年の安値圏(昨年安値は618.70)に迫る629.46まで一時売られた。 個別銘柄では、コンヴァノ<6574>が、筆頭株主の青木剛志氏が保有する同社株の全てを青木氏が社長を務める資産管理会社のNTに譲渡したと発表し買われた。また、エコモット<3987>は連結子会社のGRIFFY社(東京都)が大林組<1802>と共同で現場作業員の体調管理ソリューション「GenVital」を開発したと発表し買われた。決算関連銘柄ではギックス<9219>、GRCS<9250>が買われた一方、ジェイドグループ<3558>、バリュエンスホールディングス<9270>が売られた。そのほか、エフ・コード<9211>は、公募・売出による株式価値の希薄化などが嫌気され売りに押された。 ■引き続き手掛かり材料難か、IPOは2社 来週の新興市場は、引き続き手掛かり材料難の地合いとなり厳しい展開となりそうだ。来週はシーユーシー<9158>が4月24日に決算発表を控えているものの、グロース市場Core指数構成銘柄など主力処の決算発表は5月中旬に集中している。なお、シーユーシーは難病患者向けホスピスや訪問看護などを手掛けており、テーマ性を考慮すると物色の核とはなりにくいとみられる。 米ハイテク株中心に調整局面を迎えており、プライム市場の主役でもあった半導体株は売り優勢の地合いとなっている。プライム市場の調整入りでグロース市場に資金流入といった展開を期待したいところだが、今週18日のグロース市場の売買代金は955億円と昨年12月11日の937億円以来の低水準となった。投資家のマインド悪化に伴い、下落している主力株への押し目買いは手控えられ、足元急落していたアンジェス<4563>やキャンバス<4575>への自律反発狙いの短期的な売買に留まっている。核となる銘柄が存在しないことから物色は広がらず。来週も、足元の急落銘柄の自律反発か、データセクション<3905>やLaboro.AI<5586>など値動きの大きい銘柄への短期資金流出入といった消去法的な売買が中心となりそうだ。グロース市場指数、グロース市場250指数の年初来安値圏での推移はしばらく続くと考える。 なお、24日に電力供給エネルギー事業者へのBPOなどを通じたDX支援を手掛けるレジル<176A>、25日に細胞加工物の製造受託などを手掛けるコージンバイオ<177A>がグロース市場にそれぞれ上場する。初値形成後のパフォーマンスが厳しい直近IPOが多いことからセカンダリー投資には注意が必要だ。 《FA》
関連銘柄 15件
176A 東証グロース
1,945
11/22 15:30
+87(%)
時価総額 36,300百万円
マンション一括受電サービス等の分散型エネルギー事業、再エネ中心の電力小売サービスを展開するグリーンエネルギー事業が柱。エネルギーDX事業も。マンション防災サービスを拡販。三菱地所コミュニティと業務提携。 記:2024/10/27
177A 東証グロース
1,763
11/22 15:30
+18(%)
時価総額 9,012百万円
細菌検査用培地、体外診断用医薬品、細胞培養用培地の製造・販売を行う。細胞加工の受託なども手掛ける。埼玉県坂戸市に本社。特注製品、豊富な実績が強み。組織培養事業、微生物事業では主力製品の受注が拡大。 記:2024/10/27
1802 東証プライム
2,120
11/22 15:30
+86.5(%)
時価総額 1,529,601百万円
1892年創業の大手ゼネコン。国内建設事業を中心に、海外建設事業、エンジニアリング事業等を展開。東京スカイツリーなどで施工実績。グループ社数は140社超。建設バリューチェーンの強化などに取り組む。 記:2024/08/09
3558 東証グロース
1,830
11/22 15:30
-2(%)
時価総額 21,021百万円
靴・衣料品通販サイト「ロコンド」を運営。靴の品揃えに強み。ECサイト支援サービス、リーボック事業等も手掛ける。ECモールのマガシーク社買収で取扱高拡大。リーボックはコラボ増やす。物流とIT統合を進める。 記:2024/10/25
3905 東証グロース
1,031
11/22 15:30
+46(%)
時価総額 18,252百万円
テキスト解析技術及びAI開発技術を軸にビッグデータから得られる情報の分析サービスを行う。AI・システム開発事業、ソーシャルメディア分析事業が基盤。バルクHDとのAI・サイバーセキュリティ分野で協業を開始。 記:2024/07/05
3987 東証グロース
372
11/22 15:30
-4(%)
時価総額 1,964百万円
融雪システム遠隔監視ソリューション「ゆりもっと」、建設現場向けDXサービス「現場ロイド」等のIoTインテグレーション事業を展開。遠隔臨場ソリューション「Gリポート」などは順調。EV充電スタンドの拡販図る。 記:2024/06/09
4563 東証グロース
55
11/22 15:30
+2(%)
時価総額 14,128百万円
大阪大学発の研究開発型バイオベンチャー。遺伝子医薬、DNAワクチンの研究開発などを行う。開発パイプラインにHGF遺伝子治療用製品「コラテジェン」など。早老症治療薬「ゾキンヴィ」を24年5月に発売。 記:2024/08/06
4575 東証グロース
887
11/22 15:30
+37(%)
時価総額 16,954百万円
抗がん剤の研究開発に特化した創薬バイオベンチャー。静岡県沼津市に本社。免疫着火剤「CBP501」が先行パイプライン。基礎研究、臨床開発の連携サイクルが強み。CBP501は次相臨床試験の準備を進める。 記:2024/08/13
5586 東証グロース
972
11/22 15:30
-3(%)
時価総額 15,443百万円
オーダーメイド型AIソリューション「カスタムAI」の開発・提供を行う。特定産業に依存しないポートフォリオが強み。SCREENなどが主要取引先。既存顧客向け売上比率が高い。体制強化で既存コア事業の成長図る。 記:2024/10/03
6574 東証グロース
2,096
11/22 15:24
-20(%)
時価総額 9,086百万円
ネイルサロン「ファストネイル」を関東中心に展開。高効率オペレーションなどが強み。ネイルサロンメディア「femedia」のメディア事業も。顧客単価の向上図る。ファストネイル大宮西口駅前店がグランドオープン。 記:2024/07/02
9158 東証グロース
1,688
11/22 15:30
-40(%)
時価総額 50,623百万円
医療機関向け経営支援事業、ホスピス型住宅の運営等を行うホスピス事業、指定訪問看護ステーションの展開等を行う居宅訪問看護事業を手掛ける。医療機関向け経営支援事業は新規獲得で支援先主要拠点数が順調に増加。 記:2024/08/27
9211 東証グロース
1,351
11/22 15:30
-38(%)
時価総額 16,362百万円
SaaS型Web接客ツール「CODE Marketing Cloud」が主力。チャットボット型Web接客ツール「sinclo」等も。顧客数は2000社超。各種プロフェッショナルサービスなどは受注順調。 記:2024/10/09
9219 東証グロース
893
11/22 15:30
-6(%)
時価総額 4,985百万円
データインフォームド推進企業。顧客データを活用した戦略コンサルティング等を手掛ける。JR西日本と合弁会社設立。AI整備見積りシステムの提供開始。三井不動産などと業務提携。26.6期売上高40億円目指す。 記:2024/06/17
9250 東証グロース
1,411
11/22 15:19
±0(%)
時価総額 1,947百万円
全社的リスクマネジメントERMなどのGRCセキュリティ事業が主力。GRCツールで国内トップ。フィナンシャルテクノロジー事業も。金融関連企業が主要顧客。ソリューション及びプロダクトの連携強化を図る。 記:2024/10/25
740
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 10,014百万円
ブランド品、骨董・美術品のリユース事業を手掛ける。一般消費者から仕入れ、オークション等で同業他社に販売するCtoBtoB形態に特徴。WEBマーケティングなどによる仕入強化、自動車事業の強化等に取り組む。 記:2024/06/03