マーケット
11/29 15:15
38,208.03
-141.03
44,910.65
+188.59
暗号資産
FISCO BTC Index
11/30 14:30:09
14,524,798
フィスコポイント
保有フィスコポイント数
  
今月フィスコポイント数
  

後場に注目すべき3つのポイント~やはり「FRBは市場にフレンドリーでなかった」

2022/4/22 12:20 FISCO
*12:20JST 後場に注目すべき3つのポイント~やはり「FRBは市場にフレンドリーでなかった」 22日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は4日ぶり大幅反落、やはり「FRBは市場にフレンドリーでなかった」 ・ドル・円は小じっかり、米金利高で ・値下がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位がファーストリテ<9983> ■日経平均は4日ぶり大幅反落、やはり「FRBは市場にフレンドリーでなかった」 日経平均は4日ぶり大幅反落。519.73円安の27033.33円(出来高概算4億9000万株)で前場の取引を終えている。 21日の米株式市場でNYダウは3日ぶりに反落し、368ドル安となった。良好な経済指標や企業決算を受けて朝方300ドル超上昇する場面もあったが、金融当局の要人から利上げに積極的な発言が相次ぎ出て、幅広い年限で金利が上昇。パウエル連邦準備理事会(FRB)議長も国際通貨基金(IMF)主催の討論会で5月の0.5pt利上げなど金融引き締め加速を示唆し、ハイテク株を中心に幅広い銘柄で売りが広がった。ナスダック総合指数は-2.06%と続落し、終値で3月15日以来の安値を付けた。本日の東京市場もこうした流れを引き継ぎ、日経平均は355円安からスタートすると、朝方には一時26904.38円(648.68円安)まで下落。その後は27000円を挟んで軟調もみ合いとなった。 個別では、売買代金トップのレーザーテック<6920>が5%超の下落。米金利上昇がグロース(成長)株の重しとなり、前日の米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は-2.66%と大きく下落した。その他売買代金上位でも郵船<9101>、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>、川崎船<9107>など全般に軟調ぶりが目立つ。また、テスHD<5074>が東証プライム市場の下落率トップで、中小型グロース株が上位に多く顔を出している。一方、決算が注目された日本電産<6594>は2%超の上昇。市場予想下振れを嫌気した売りが出る場面もあったが、あく抜け感が意識されているようだ。同じく決算発表のディスコ<6146>、再編提案の募集を発表した東芝<6502>は3~4%の上昇。また、米ファンドKKRによる買収が報じられた日立物流<9086>はストップ高水準での買い気配となっている。 セクターでは、非鉄金属、鉱業、サービス業などが下落率上位で、その他も全般軟調。保険業と空運業の2業種のみ上昇した。東証プライム市場の値下がり銘柄は全体の88%、対して値上がり銘柄は10%となっている。 前日の米株がパウエルFRB議長ら金融当局の要人によるタカ派的な発言で下落した流れを引き継ぎ、本日の日経平均は朝方に600円超下落する場面があった。その後は27000円水準で踏みとどまろうとする動きも見られるが、戻りの鈍い印象は拭えない。日足チャートを見ると、ここ数日は上昇する5日移動平均線に沿って水準を切り上げていただけに強気の向きがやや増えていた。しかし、本日の下落で同線を割り込んできており、トレンド好転への期待も好転せざるを得ないか。前引けの日経平均が-1.89%なのに対し、東証株価指数(TOPIX)は-1.32%。ここまでの東証プライム市場の売買代金は1兆2000億円あまりで、値幅の割に膨らんでいる印象はない。 業種別騰落率を見ると、非鉄金属や鉱業といった市況関連株が下落率上位で、これは米株と同様の動きだ。原油先物相場が上昇するなど商品市況は大きく下落したわけではないが、ファンドの清算などに伴い関連銘柄に売りが出たのではないかといった見方があった。一方、空運株が逆行高となっているが、米市場ではユナイテッド航空ホールディングスが決算を受けて大きく買われた。直近では米運用大手PIMCOのファンドマネージャー、エリン・ブラウン氏がこれから有望な投資分野の1つとして「娯楽・ホスピタリティ」を挙げているとも伝わっている。 新興株ではマザーズ指数が-2.59%、大幅に7日続落している。こちらも一時700ptを割り込むと同水準で踏みとどまろうとする動きを見せているが、トレンドの悪さが意識されざるを得ないだろう。売買代金上位ではメルカリ<4385>やBASE<4477>の軟調ぶりが目立つ。メルカリは下落基調が続き、2020年4月以来の安値水準だ。前日の当欄でも触れたが、日米でハイグロース(高成長)銘柄の苦境が続いている。 さて、前日の当欄「パウエル氏発言や企業決算を注視」で示唆したとおり、パウエル氏ら米金融当局の要人の発言を受けて株式・債券相場は大きく振れる格好となった。パウエル氏の発言として「5月の0.5pt利上げを検討」などといったものが伝わったが、米債券市場が今後数会合での0.5pt利上げを明確に織り込んでいるだけに、「特段の目新しさはない」といった声も聞かれた。 しかし、このところ当欄で述べていたように、目先の利上げペース以上に焦点となっているのは「インフレの持続性」や「目先の利上げ後の金融政策」だろう。この点について、パウエル氏は「インフレは3月にピークに達した可能性もあるがわからない」と述べたうえで、経済のソフトランディング(軟着陸)に向けて善処しつつも物価の安定回復を優先させるような印象を与えた。 討論会前の20日は米長期金利が低下し、21日の東京市場ではハイテク株や景気敏感色の強い銘柄の上昇が目立ったが、これらはパウエル氏が「経済データに目配りして柔軟に対応する姿勢を示すのでは」といった思惑による持ち高調整の動きだったのかもしれない。前日の当欄で述べたとおり、パウエル氏発言の注目点として「目先の利上げ後について『データ次第』との姿勢が示されるか」などといったことが市場関係者から挙げられていた。結果的にあくまでインフレ対応を重視する姿勢が示されたことで、一部にあった再緩和への期待もさらに後退せざるを得なくなったのだろう。「FRBは市場にフレンドリーでなくなった」ことを再確認したとも言える。 もっとも「インフレは一時的」との見方も根強く残り、引き続き相場が一方向に振れるとまでは言えないだろう。ただ、FRBの積極的な金融引き締め姿勢を受けてリセッション(景気後退)を懸念する声も聞かれ、日米の空運株の上昇などには難しい環境下で買える銘柄を模索する投資家の姿が透けて見える。 ■ドル・円は小じっかり、米金利高で 22日午前の東京市場でドル・円は小じっかりとなり、128円前半から半ばに上値を伸ばした。米連邦準備制度理事会(FRB)の引き締め加速への思惑で10年債利回りが上昇し、ドル買いに振れた。ただ、対円では129円台の売りが警戒され、上値の重さも目立つ。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は128円26銭から128円66銭、ユーロ・円は138円99銭から139円47銭、ユーロ・ドルは1.0832ドルから1.0849ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・サイバーステップ<3810>、メディア工房<3815>など、4銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値下がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位がファーストリテ<9983> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・日・3月全国消費者物価指数(生鮮品除く):前年比+0.8%(予想:+0.8%、2月:+0.6%) 【要人発言】 ・鈴木財務相 「イエレン米財務長官と会談、市場動向と円相場について議論した」 「(米財務長官に)直近の円安が急激と数字で示した」 ・易鋼・中国人民銀行総裁 「中国の金融市場は外的ショックに対する免疫がない」 「新型コロナウイルスの状況は中国経済に一段の圧力」 「緩和的な政策は実体経済への支援を強化」 ・マックレム・カナダ銀行総裁 「利上げを排除するものは何もない」 <国内> 特になし <海外> ・15:00 英・3月小売売上高(自動車燃料含む)(前月比予想:-0.3%、2月:-0.3%) ・16:30 独・4月製造業PMI速報値(予想:54.5、3月:56.9) ・16:30 独・4月サービス業PMI速報値(予想:55.3、3月:56.1) 《CS》
関連銘柄 15件
3810 東証スタンダード
224
11/29 15:30
+13(%)
時価総額 3,034百万円
「オンラインクレーンゲーム・トレバ」などのオンラインゲーム事業が主力。音響制作、声優プロダクションのエンターテインメント事業も。トレバは海外展開、新規コンテンツの拡充に注力。コスト削減を継続的に実施。 記:2024/10/25
3815 東証グロース
437
11/29 15:30
+2(%)
時価総額 4,938百万円
デジタルコンテンツ配信会社。占いがメインのコンテンツを配信。国内最大級の無料占い及びコラムサイト「カナウ」を運営。通話アプリ「きゃらデン」等も。事業の選択と集中実施。26.8期売上高28億円目標。 記:2024/10/20
4385 東証プライム
1,947.5
11/29 15:30
-23(%)
時価総額 319,446百万円
国内で断トツのフリマアプリ「メルカリ」を運営。スマホ決済「メルペイ」や米国開拓に注力。連結子会社に鹿島アントラーズ。メルカードの発行枚数は300万枚を突破。定額払い、メルカードが成長。米国事業も赤字縮小へ。 記:2024/06/09
4477 東証グロース
341
11/29 15:30
+5(%)
時価総額 39,494百万円
ネットショップ作成サービス「BASE」や購入者向けショッピングサービス「Pay ID」を提供するBASE事業が主力。オンライン決済サービス、資金調達サービス等も。PAY.JP事業ではプロダクトの強化図る。 記:2024/07/08
5074 東証プライム
274
11/29 15:30
-3(%)
時価総額 19,356百万円
エネルギープラント等の設計・調達・施工を行うエンジニアリング事業、再生可能エネルギー発電所の運営等を行うエネルギーサプライ事業を展開。蓄電システム関連事業などが注力領域。27.6期営業利益64億円目標。 記:2024/08/19
6146 東証プライム
40,600
11/29 15:30
-1,170(%)
時価総額 4,397,670百万円
半導体の精密加工装置、精密加工ツールの製造・販売を行う。1937年に広島県呉市で創業。ダイシングソーなどで世界トップシェア。パワー半導体向け中心に精密加工装置は出荷順調。生産能力の強化、効率化推進。 記:2024/06/28
6502 東証プライム
4,590
12/19 15:00
-5(%)
時価総額 1,988,103百万円
総合電機大手。持分法会社にキオクシアHD。不正会計や原発巨額損失で陥った経営危機から再建中。JIP連合がTOB発表。TOB価格は1株4620円。TOB成立ならば上場廃止に。24.3期1Qは営業黒字に復帰。 記:2023/09/15
6594 東証プライム
2,755
11/29 15:30
-63(%)
時価総額 3,285,528百万円
総合モーターメーカー最大手。旧社名は日本電産。京都府京都市に本社。精密小型モーター、車載・産業用モーター、商業・産業用ロボットなどを手掛ける。電動パワステ用モーターなどに強み。車載向けは収益性最優先。 記:2024/10/14
6920 東証プライム
16,440
11/29 15:30
-145(%)
時価総額 1,550,062百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
8035 東証プライム
23,310
11/29 15:30
-430(%)
時価総額 10,993,765百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
9086 東証プライム
8,900
2/22 15:00
±0(%)
時価総額 748,508百万円
大手物流企業。3PL事業、重量品の輸送移設等に強み。23.3期3Qは2桁増収増益。国際物流部門は好調。新規案件の稼働等が寄与。米投資ファンドによるTOBは成立。同社株は23年2月24日付けで上場廃止予定。 記:2023/02/08
9101 東証プライム
4,796
11/29 15:30
-28(%)
時価総額 2,210,956百万円
海運の国内最大手。1885年創業。三菱グループ。不定期専用船事業、物流事業が柱。定期船事業、航空運送事業等も展開。世界最大規模の自動車専用船を保有。配当性向30%目安。25.3期は最終増益見通し。 記:2024/07/04
9107 東証プライム
1,992.5
11/29 15:30
-10.5(%)
時価総額 1,345,280百万円
海運国内3位。1919年設立。自動車船事業などの製品物流部門が主力。ドライバルク事業等も。持分法適用関連会社にコンテナ船事業を行うONE社。LNG船等は順調推移見込む。27.3期経常利益1600億円目標。 記:2024/06/17
9983 東証プライム
51,110
11/29 15:30
+10(%)
時価総額 16,264,275百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,936
11/29 15:30
-112(%)
時価総額 13,135,875百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17