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後場に注目すべき3つのポイント~個人の更なるセンチメント悪化に不安

2022/2/3 12:30 FISCO
*12:30JST 後場に注目すべき3つのポイント~個人の更なるセンチメント悪化に不安 3日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は5日ぶり反落、個人の更なるセンチメント悪化に不安 ・ドル・円はもみ合い、金利や株価を注視 ・値下がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位が東エレク<8035> ■日経平均は5日ぶり反落、個人の更なるセンチメント悪化に不安 日経平均は5日ぶり反落。305.66円安の27227.94円(出来高概算6億5000万株)で前場の取引を終えている。 2日の米株式市場でNYダウは4日続伸し、224ドル高となった。1月のADP雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想に反して減少したが、金利低下やアルファベットの好決算が支えとなり、ハイテク株を中心に買いが入った。しかし、取引終了後に発表されたメタ(旧グーグル)の決算が失望され、同社を含むSNS(交流サイト)関連銘柄が時間外取引で揃って急落。本日の東京市場でもナスダック100先物の下落を受けて値がさグロース(成長)株を中心に売りが先行し、日経平均は202円安からスタートした。寄り付き後は軟調もみ合いの展開となり、前場中ごろを過ぎると27165.93円(367.67円安)まで下落する場面があった。 個別では、売買代金トップのレーザーテック<6920>が7%超の下落。ほかに東エレク<8035>、キーエンス<6861>、任天堂<7974>といった値がさ株や、郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎船<9107>といった海運株の軟調ぶりが目立つ。今期業績予想を上方修正したソニーG<6758>だが6%超下落しており、同じく決算発表のエムスリー<2413>やパナソニック<6752>、1月の国内「ユニクロ」既存店売上を発表したファーストリテ<9983>も大きく下落。また、IT・インターネット系の中小型グロース株に売りが出て、メドピア<6095>などが東証1部下落率上位に顔を出している。一方、塩野義<4507>やデンソー<6902>は3%超上昇し、トヨタ自<7203>もしっかり。豊田通商<8015>などは決算を受けて大きく買われ、新日科学<2395>が東証1部上昇率トップとなっている。 セクターでは、電気機器、海運業、機械などが下落率上位。一方、ゴム製品、パルプ・紙、輸送用機器などが上昇率上位だった。東証1部の値下がり銘柄は全体の63%、対して値上がり銘柄は31%となっている。 メタを中心とした米ハイテク株の時間外取引での急落に加え、国内でもソニーGやエムスリーなどの値がさ株に決算を受けた売りが出たことで、本日の日経平均は300円あまりの下落で前場を折り返した。もっとも売り一辺倒ということでもなく、日足チャートを見ると27100円近辺に位置する5日移動平均線水準で下げ渋っている。値動き良化への期待は何とか保てている状況だろう。日経平均への寄与が大きいところでは、ファーストリテが約94円、東エレクが約59円、エムスリーが約36円の押し下げ要因となっている。これら値がさ株に加え海運株なども軟調ぶりが目立つが、一方で自動車関連に見直しの動きがある。前引けの日経平均が-1.11%なのに対し、東証株価指数(TOPIX)は-0.67%。ここまでの東証1部売買代金は1兆6000億円あまりとなっている。 新興市場ではマザーズ指数が-4.74%と5日ぶりに大幅反落。東証1部市場でもIT・ネット系の中小型グロース株が下落率上位に多く顔を出しているが、マザーズ市場はそうした傾向が色濃く出ている。引け後に決算発表を控えたメルカリ<4385>は7%近い下落。度々指摘しているとおり、昨年11月からの下落局面で信用買い残が増えており、決算発表前に手仕舞いしようという個人投資家が多いことが窺える。また、本日はリカバリー<9214>がマザーズ市場に新規上場した。2022年最初のIPO(新規株式公開)だったが、初値は公開価格比-13.7%となった。ここまで新興株が大幅下落してきた経緯から、IPO時の価格設定も難しくなってきた。また、さほど大型でない案件でも上場中止となるものが出てきており、IPOを巡る環境の悪化が懸念される。 さて、注目を集めているメタの決算は昨年10-12月期の1株利益やユーザー数の伸び、それに1-3月期の売上高見通しなどが市場予想に届かず、時間外取引で約20%も急落したという。同社は経済環境の悪化による広告主の予算制約の影響などと説明しているもようで、他のSNS関連銘柄にも売りが波及した。一方で、20%も急落するような決算内容なのかと疑問を呈する声も少なからずある。 コール(買う権利)オプションの買い観測などが聞かれた電気自動車(EV)のテスラのように、仮想空間「メタバース」への期待が高かったメタもハイテク株の戻りに乗じて買い持ちを増やす動きがあった可能性がある。今回の「メタ・ショック」が強気の買いを入れていた投資家のセンチメントに冷や水を浴びせてしまったのは明らかだろう。本日の東京市場を見ても、個人投資家に人気のレーザーテック、海運株、マザーズ銘柄の下落が大きい。逆張り志向が強く、下落局面で買い支え役となる個人投資家の一段のセンチメント悪化は今後の不安材料となりそうだ。 ■ドル・円はもみ合い、金利や株価を注視 3日午前の東京市場でドル・円はもみ合い、114円前半から半ばの狭いレンジ内で推移した。米10年債利回りの低下を受け、ドル買いは入りづらい。一方、日経平均株価は前日比300円超安の軟調地合いとなり、日本株安を嫌気した円買いも観測される。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は114円33銭から114円47銭、ユーロ・円は129円19銭から129円40銭、ユーロ・ドルは1.1293ドルから1.1306ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・sMedio<3913>、ペルセウスプロテオミクス<4882>の、2銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値下がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位が東エレク<8035> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・豪・12月貿易収支:+83.56億豪ドル(予想:+98.50億豪ドル、11月:+97.56億豪ドル←+94.23億豪ドル) 【要人発言】 ・若田部日銀副総裁 「短期的にCPIが2%に到達すれば目標が達成されるわけではない」 「インフレ予想の上昇を期待、金融緩和の継続が適切な政策対応」 <国内> 特になし <海外> 特になし 《CS》
関連銘柄 21件
2395 東証プライム
1,497
11/22 15:30
-5(%)
時価総額 62,323百万円
医薬品開発受託会社。医薬品開発の全ステージを受託できる国内唯一の企業グループ。前臨床試験受託で国内トップ。イナリサーチなどを傘下に収める。実験施設の拡充など戦略的な大型投資継続。SBIHDと業務提携。 記:2024/10/20
2413 東証プライム
1,425
11/22 15:30
-12.5(%)
時価総額 967,675百万円
医療従事者専門サイト「m3.com」を運営。製薬企業の薬剤プロモーション・マーケティング支援、薬剤師向け求人情報サイト「薬キャリ」の運営等も。メディカルプラットフォームでは医療現場のDX化支援が順調。 記:2024/07/29
3913 東証グロース
553
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 1,299百万円
組込みブラウザ「Tourbillon」などのテクノロジーライセンス事業が主力。旧社名はsMedio。DXサービス事業、GXサービス事業も展開。テクノロジーライセンス事業は利益率の高いライセンス製品に注力。 記:2024/07/01
4385 東証プライム
2,097.5
11/22 15:30
+29.5(%)
時価総額 344,051百万円
国内で断トツのフリマアプリ「メルカリ」を運営。スマホ決済「メルペイ」や米国開拓に注力。連結子会社に鹿島アントラーズ。メルカードの発行枚数は300万枚を突破。定額払い、メルカードが成長。米国事業も赤字縮小へ。 記:2024/06/09
4507 東証プライム
2,094.5
11/22 15:30
+35.5(%)
時価総額 1,863,334百万円
製薬会社大手。1878年創業。抗HIV薬、抗インフル薬など感染症分野に強み。自社創薬比率が高い。HIVフランチャイズなどロイヤリティー収入が収益源。国内における急性呼吸器感染症薬の販売拡大などを図る。 記:2024/08/06
723
11/22 15:30
+60(%)
時価総額 10,658百万円
東京大学発のバイオベンチャー。抗体医薬品の創薬・開発、抗体研究支援、抗体・試薬販売を行う。パイプラインに抗トランスフェリン受容体1抗体「PPMX-T003」など。既存パイプラインの開発、拡充を図る。 記:2024/10/13
6095 東証プライム
491
11/22 15:30
-5(%)
時価総額 10,795百万円
医師専用コミュニティサイト「MedPeer」の運営等を行う集合知プラットフォーム事業が主力。かかりつけ薬局化支援サービス、薬局予約サービス「やくばと」等も。「やくばと」は医療機関における導入が順調。 記:2024/08/29
1,551
11/22 15:30
+31(%)
時価総額 3,806,846百万円
電機大手のパナソニックを中核とする持株会社。1918年創業。家電や住宅設備、AV機器、デジカメ、電子部品、産業電池・車載用電池等を手掛ける。配当性向30%目安。車載電池、空質空調等を投資領域に位置付け。 記:2024/09/02
6758 東証プライム
2,948
11/22 15:30
-3.5(%)
時価総額 18,404,653百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6861 東証プライム
65,660
11/22 15:30
-20(%)
時価総額 15,969,037百万円
センサや測定器、画像処理システム、制御・計測機器等を手掛けるFAの総合メーカー。製造は国内外の協力会社に委託。取引先は全世界に35万社超。グローバル直販体制が強み。販売力の強化などで海外事業の拡大図る。 記:2024/10/12
6902 東証プライム
2,267.5
11/22 15:30
-19(%)
時価総額 7,146,661百万円
トヨタ系自動車部品メーカー。1949年にトヨタから分離独立。サーマルシステム、パワトレインシステム等を手掛ける。インバータで世界トップシェア。FA関連等の非車載事業も。電動化製品、安心・安全製品を拡販。 記:2024/10/07
6920 東証プライム
17,280
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 1,629,262百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
7203 東証プライム
2,664.5
11/22 15:30
-10(%)
時価総額 42,085,743百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7974 東証プライム
8,166
11/22 15:30
-37(%)
時価総額 10,605,103百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
8015 東証プライム
2,654
11/22 15:30
-20(%)
時価総額 2,818,999百万円
トヨタグループの総合商社。2006年にトーメンと合併。自動車関連、アフリカビジネスに強み。ラオス首都空港国際線ターミナルの運営等にも携わる。モビリティ部門は順調。27.3期ROE13%以上維持が目標。 記:2024/06/13
8035 東証プライム
22,250
11/22 15:30
+470(%)
時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
9101 東証プライム
4,975
11/22 15:30
-62(%)
時価総額 2,293,475百万円
海運の国内最大手。1885年創業。三菱グループ。不定期専用船事業、物流事業が柱。定期船事業、航空運送事業等も展開。世界最大規模の自動車専用船を保有。配当性向30%目安。25.3期は最終増益見通し。 記:2024/07/04
9104 東証プライム
5,430
11/22 15:30
-9(%)
時価総額 1,968,668百万円
海運国内2位。1884年創業。三井グループ。ドライバルク事業、エネルギー事業、製品輸送事業が柱。LNG船の所有・管理・運航で世界シェアトップクラス。配当性向30%目安。非海運事業のアセット積み増し図る。 記:2024/07/29
9107 東証プライム
2,155
11/22 15:30
-34(%)
時価総額 1,454,996百万円
海運国内3位。1919年設立。自動車船事業などの製品物流部門が主力。ドライバルク事業等も。持分法適用関連会社にコンテナ船事業を行うONE社。LNG船等は順調推移見込む。27.3期経常利益1600億円目標。 記:2024/06/17
1,372
11/22 15:30
-2(%)
時価総額 1,940百万円
訪問看護サービス事業を展開。訪問看護、訪問看護におけるリハビリテーションを手掛ける。利用者獲得力などが強み。利用者数は2200名超と増加傾向。新規事業所の開設準備に加え、看護師等の積極採用を進める。 記:2024/07/29
9983 東証プライム
49,020
11/22 15:30
+550(%)
時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25