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後場に注目すべき3つのポイント~米CPI前に様子見、相場復調へのハードルは高い

2021/10/13 12:18 FISCO
*12:18JST 後場に注目すべき3つのポイント~米CPI前に様子見、相場復調へのハードルは高い 13日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は続落、米CPI前に様子見、相場復調へのハードルは高い ・ドル・円は弱含み、ドル買いの後退で ・値下がり寄与トップは東京エレクトロン<8035>、同2位がソフトバンクG<9984> ■日経平均は続落、米CPI前に様子見、相場復調へのハードルは高い 日経平均は続落。61.62円安の28168.99円(出来高概算5億8421万株)で前場の取引を終えている。 12日の米株式市場でのNYダウは117.72ドル安(-0.34%)と3日続落。8月JOLT求人件数が年初来初めて減少したことで雇用回復への懸念が強まった。また、インフレ指標発表を前に様子見ムードが広がるなか、連邦準備制度理事会(FRB)のクラリダ副議長やボスティック米アトランタ連銀総裁がインフレリスクに言及したことが嫌気された。さらに、国際通貨基金(IMF)が経済成長率見通しを引き下げたことも景気敏感株の売りを誘った。金利先高観がくすぶる中、ナスダック総合指数も0.13%安と3日続落した。 米株安の流れを引き継いだ日経平均は145.17円安の28085.44円でスタートすると、そのまま27993.46円まで下げた。ただ、1ドル=113円台後半まで進んだ円安が輸出株の下支え役となったほか、全体も押し目買いから下げ渋ると、下値の堅さが買い戻しを誘い、日経平均は間もなくして上昇に転じた。上げ幅は一時134.38円高(28364.99円)までに拡大。しかし、伸び悩んで再びマイナスに転じると、その後は前日終値近辺でこう着感を強めた。 個別では、日本郵船<9101>などの大手海運3社が大幅に下落。金利先高観に加え、来年のDRAM価格の下落観測などを受けて大幅下落となったフィラデルフィア半導体指数(SOX指数)の影響もあり、東エレク<8035>やアドバンテス<6857>が大幅安。公募増資による新株発行に係る価格が決まったSUMCO<3436>は商いを伴いながらやや下落となっている。米アップルが、半導体不足を理由にiPhoneの生産計画を下方修正したことが嫌気され、村田製<6981>、太陽誘電<6976>、イビデン<4062>なども大きく売られている。 また、ソフトバンクG<9984>、ソニーG<6758>、リクルートHD<6098>、三菱UFJ<8306>、三井住友<8316>などが軟調。そのほか、業績下方修正を発表した日ペHD<4612>、第1四半期減益決算が嫌気された三光合成<7888>、第1四半期大幅増益も出尽くし感が先行したタマホーム<1419>などが急落し、東証1部値下がり率上位に並んでいる。 一方、上期事業利益が会社計画を上回ったJフロント<3086>、前期上振れ着地に加え今期も大幅増益見通しとしたSHIFT<3697>がそれぞれ急伸、第3四半期営業利益が通期計画を上回ったフィルカンパニー<3267>、監理銘柄からの指定解除を発表したOKK<6205>などと共に東証1部値上がり率上位に並んだ。1部売買代金上位では、レーザーテック<6920>、ファーストリテ<9983>、ソフトバンク<9434>、JT<2914>などが堅調で、円安を好感した三菱自<7211>が大幅高、そのほか、ヒューリック<3003>、富士フイルム<4901>、レノバ<9519>などが買われている。 セクターでは海運業、銀行業、鉄鋼などが下落率上位となっている一方、不動産業、金属製品、建設業などが上昇率上位に並んでいる。東証1部の値下がり銘柄は全体の62%、対して値上がり銘柄は32%となっている。 日経平均は方向感に欠ける展開ながらも、心理的な節目の28000円を意識した底堅い動きとなっている。インフレや長期金利の動向が気懸かりななか、今晩には9月米消費者物価指数(CPI)や9月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が公表される。様子見ムードのなか仕掛け的な売りなども警戒されるところではあるが、28000円を割ったところではすかさず押し目買いが入るなど、想定以上にしっかりとした動きとなっている。ただ、明日の米株市場の動き次第では、風向きが変わりやすいため、依然として相場は流動的だ。 また、IMFの最新の世界経済見通しは残念な内容となった。世界的な供給網混乱やインフレ懸念による消費鈍化などを背景に、2021年度は全般の経済成長率が下方修正された。世界経済全体については5.9%と前回7月時点から0.1ptの引き下げにとどまったものの、世界経済の中心にある米国経済については6.0%と、前回から1.0ptも引き下げられた。また、日本も2.4%と0.4ptも引き下げられ、前回に続く下方修正となった。日本については、新型コロナウイルスワクチンの接種率上昇を背景に見通しが引き上げられる可能性も指摘されていただけに、この引き下げ幅はネガティブだ。また、米国も日本も共に2022年度については上方修正されているが、先行き不透明感が強いなか、こちらは積極的にポジティブに捉えることが難しい。 国内外の経済見通しが大きく引き下げられたことで、世界の景気敏感株とも呼ばれる日本株にとっては改めて厳しい状況となった。これでは、各国の経済動向を踏まえて投資戦略を決めるグローバルマクロ系のヘッジファンドなどによる投資などはますます見込みにくくなったといえる。 今年2月半ばまでの上昇相場の際には、「インフレ加速・長期金利上昇」を見込んだリフレトレードの動きが活発化し、世界の景気敏感株である日本株にとっては追い風の環境だった。今再び、インフレや長期金利上昇が話題に上っているが、状況は異なる。前回は、コロナ禍からの回復局面前半で景気回復のモメンタムが加速していた時だった。世界の企業業績も1-3月から4-6月にむけて増益率が大幅に拡大する局面だった。しかし、今は違う。米サプライマネジメント協会(ISM)が発表する景況指数などは依然高い数字を記録しているものの、中国を中心に世界全体ではモメンタムは完全に鈍化している。企業業績も4-6月期をピークに、増益率は7-9月期からは大幅に鈍化する見込みだ。景気減速が想定されるなかでのインフレ・長期金利上昇は日本株にとっても望ましくないことは明白だ。 7-9月期決算の先駆けとなる、前週に発表された安川電機<6506>の6-8月期決算は決して悪くはなかった。第1四半期に続き通期計画も上方修正された。しかし、市場予想の範囲内に収まったこともあり、その後の株価推移は軟調だ。インフレ懸念、金利先高観、景気・業績モメンタム鈍化、など、先行き不透明感を払しょくするような企業業績が今後相次ぐことが望まれるが、そのハードルはかなり高そうだ。 ■ドル・円は弱含み、ドル買いの後退で 13日午前の東京市場でドル・円は弱含み、113円半ばから前半にやや値を下げた。米10年債利回りの低下を受け、欧州通貨に対しドル買いはいったん後退したようだ。一方、日経平均株価や上海総合指数などアジアの主要指数は軟調となり、やや円買いに振れやすい。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は113円39銭から113円62銭、ユーロ・円は130円89銭から131円03銭、ユーロ・ドルは1.1528ドルから1.1552ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・倉庫精練<3578>、川崎地質<4673>など、6銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値下がり寄与トップは東京エレクトロン<8035>、同2位がソフトバンクG<9984> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・日・8月機械受注(船舶・電力を除く民需):前月比-2.4%(予想:+1.4%、7月:+0.9%) ・日・9月マネーストックM3:前年比+3.8%(予想:+3.9%、8月:+4.2%) 【要人発言】 ・米下院 「債務上限の一時引き上げ法案を賛成多数で可決。大統領に送付」(報道) <国内> 特になし <海外> ・時間未定 中・9月輸出(前年比予想:+21.5%、8月:+25.6%) ・時間未定 中・9月輸入(前年比予想:+20.9%、8月:+33.1%) ・15:00 英・8月鉱工業生産(前月比予想:+0.2%、7月:+1.2%) ・15:00 英・8月貿易収支(予想:-119.85億ポンド、7月:-127.06億ポンド) ・15:00 独・9月消費者物価指数改定値(前年比予想:+4.1%、速報値:+4.1% 《CS》
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1419 東証プライム
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時価総額 110,018百万円
注文住宅の建築請負が主力。木造ローコスト住宅に強み。リフォームや戸建分譲、マンション販売、オフィス区分所有権販売、エネルギー事業等も。注文住宅のシェア拡大が成長戦略の軸。既存営業エリアの深耕を図る。 記:2024/08/09
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不動産賃貸事業を中核とする不動産会社。東京23区中心に200件超の賃貸物件を保有。多数保有する好立地物件が強み。開発・建替事業、ホテル・旅館事業等も。物件の入れ替え、優良アセットの積み上げ等に取り組む。 記:2024/08/09
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+4(%)
時価総額 5,119百万円
駐車場の上部空きスペースの活用を提案する空中店舗フィル・パーク、ガレージ付賃貸住宅「プレミアムガレージハウス」等を手掛ける。企画力などが強み。26.11期売上150億円目標。事業プロセス、組織改革を推進。 記:2024/10/29
3436 東証プライム
1,253
11/22 15:30
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時価総額 438,769百万円
半導体用シリコンウェーハの製造・販売を行う。TSMCなど半導体メーカーが主要取引先。日本、米国、台湾などに製造拠点。海外売上高比率が高い。AI活用による生産性改善などコスト競争力の強化に取り組む。 記:2024/08/30
3578 東証スタンダード
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12/20 15:00
±0(%)
時価総額 1,095百万円
織物・編物の染色仕上加工が主力。高次加工技術に強み。機械製造・販売も。23.3期上期は新規デジタルプリント事業が貢献も原燃料高が利益の重石に。親会社の丸井織物によるTOB成立。12月21日付で上場廃止に。 記:2022/12/14
3697 東証プライム
15,620
11/22 15:30
+185(%)
時価総額 278,551百万円
ソフトウェアテスト関連サービス、ソフトウェア開発関連サービスが柱。Web企画制作、マーケティング等も。連結エンジニア数は1.1万人超。エンジニア採用、事業開発投資進める。27.8期売上2000億円目指す。 記:2024/10/25
4062 東証プライム
4,888
11/22 15:30
+125(%)
時価総額 688,529百万円
ICパッケージ基板で世界トップシェア。1912年に揖斐川電力として創業。岐阜県大垣市に本社。自動車排気系部品等のセラミック事業も。電子事業は生成AI用サーバー向けが順調。28.3期売上6500億円目標。 記:2024/06/15
998.7
11/22 15:30
+4.7(%)
時価総額 2,367,430百万円
1881年創業の塗料世界大手。日本ペイントを中核とする持株会社。シンガポール塗料大手のウットラムグループ傘下。ブランド力などが強み。日本では製品値上げの浸透が進む。塗料周辺事業の強化などに取り組む。 記:2024/10/24
4673 東証スタンダード
2,464
11/22 12:30
-20(%)
時価総額 2,607百万円
地質調査会社。1943年創業。海洋調査や地中レーダ探査に強み。アジア中心に海外でも事業展開。官公庁等との取引率が高く、収益は2Qと4Qに集中する傾向。国土強靭化推進業務など自然災害・防災関連業務に注力。 記:2024/06/07
3,265
11/22 15:30
+43(%)
時価総額 4,061,258百万円
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9,824
11/22 15:30
+288(%)
時価総額 16,208,048百万円
米国発の求人情報サイト「Indeed」等のHRテクノロジー事業、リクナビNEXTやSUUMO等のマッチング&ソリューション事業、人材派遣事業を展開。人材派遣事業は需要増により、日本の稼働人数が順調。 記:2024/06/28
6205 東証スタンダード
885
2/24 15:00
+29(%)
時価総額 21,240百万円
マシニングセンタ製造が主力の工作機械メーカー。日本電産グループ。汎用フライス盤や鋼材加工機、水道メーターも展開。立形マシニングセンタ「VM43RII」等の拡販図る。特別利益計上。23.3期2Qは黒字転換。 記:2022/11/30
6506 東証プライム
4,157
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-70(%)
時価総額 1,108,630百万円
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6758 東証プライム
2,948
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9,447
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+62(%)
時価総額 7,237,734百万円
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6920 東証プライム
17,280
11/22 15:30
±0(%)
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6976 東証プライム
2,149
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6981 東証プライム
2,562
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7211 東証プライム
439.3
11/22 15:30
+2(%)
時価総額 654,681百万円
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7888 東証プライム
614
11/22 15:30
+3(%)
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8035 東証プライム
22,250
11/22 15:30
+470(%)
時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
1,825
11/22 15:30
+19(%)
時価総額 24,239,641百万円
三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJニコスなどを傘下に収める総合金融グループ。世界最大の金融機関の一つ。アジアプラットフォームの強靭化などに取り組む。 記:2024/07/29
3,663
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+64(%)
時価総額 14,375,561百万円
三井住友銀行、SMBC信託銀行、三井住友ファイナンス&リース、SMBC日興証券、三井住友カードなどを傘下に収める持株会社。総資産は300兆円超。決済ビジネスを強化。政策保有株式の削減交渉は進捗順調。 記:2024/08/22
9101 東証プライム
4,975
11/22 15:30
-62(%)
時価総額 2,293,475百万円
海運の国内最大手。1885年創業。三菱グループ。不定期専用船事業、物流事業が柱。定期船事業、航空運送事業等も展開。世界最大規模の自動車専用船を保有。配当性向30%目安。25.3期は最終増益見通し。 記:2024/07/04
9434 東証プライム
193.7
11/22 15:30
+0.8(%)
時価総額 9,235,495百万円
通信キャリア大手。個人向けモバイルサービス、ブロードバンドサービスの提供等を行うコンシューマ事業が主力。メディア・EC事業等も手掛ける。コンシューマ事業では付加価値サービスの拡充等で収益拡大を図る。 記:2024/08/05
9519 東証プライム
800
11/22 15:30
-10(%)
時価総額 72,950百万円
再エネ発電所を開発・運営。太陽光を軸にバイオマス、洋上風力発電事業も。小規模分散型の太陽光発電所も順次運転を開始したことで、発電量は順調に増加。東京ガとの間で資本業務提携、第三者割当増資で資本増強。 記:2024/08/26
9983 東証プライム
49,020
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+550(%)
時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17