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欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、米緊急利下げもドル選好地合いは継続

2020/3/16 17:25 FISCO
*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、米緊急利下げもドル選好地合いは継続 16日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想したい。米連邦準備制度理事会(FRB)の実質ゼロ金利政策でドル売り先行の見通し。ただ、世界的な大幅株安で市場の混乱は収束せず、有事の際のドル選好地合いが継続しそうだ。 FRBは15日、連邦公開市場委員会(FOMC)の前倒しによる緊急会合で、政策金利を1.00%引き下げ0.00-0.25%とし、2008年の金融危機以来のゼロ金利政策に踏み切った。新型コロナウイルスの市場への影響を抑える狙い。パウエル議長はマイナス金利の導入に否定的ながら、一段の資産買入れの方針を示している。それを受け、時間外取引の米株式先物と米長期金利は大幅に下げ、本日アジア市場でドル・円は窓を空けて寄り付いた。ただ、目先の急激な変動を避けようとドル買いが強まり、ドル・円は午前中に107円半ばに浮上する場面もあった。 この後の海外市場では、FRBの追加的な大幅利下げを消化する展開で、ドル売り先行の見通し。また、本日の緊急の日銀金融政策決定会合による一段の緩和政策は期待を下回り、円売りは限定的となろう。ただ、日本時間23時に行われる主要7カ国(G7)首脳の緊急会議で、財政支援やワクチン開発など協議するとみられ、具体的な施策が打ち出されれば危機的状況への不安をある程度和らげる効果が見込まれる。一方、ウイルス感染の先行きへの懸念はアジアから欧米に中心が移り、市場の混乱がさらに広がれば引き続き「有事のドル買い」が主体となりそうだ。 【今日の欧米市場の予定】 ・21:30 米・3月NY連銀製造業景気指数(予想:5.1、2月:12.9) ・05:00 米・1月対米証券投資収支(12月:ネット長期有価証券+856億ドル) 《FA》