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日経平均は3日ぶり大幅反落、決算シーズンへの警戒感高まる、TSMC決算に注目

2023/7/20 12:10 FISCO
*12:10JST 日経平均は3日ぶり大幅反落、決算シーズンへの警戒感高まる、TSMC決算に注目  日経平均は3日ぶり大幅反落。374.15円安の32521.88円(出来高概算5億8276万株)で前場の取引を終えている。  19日の米株式市場でダウ平均は109.28ドル高(+0.31%)と8日続伸、ナスダック総合指数は+0.03%と小幅ながら3日続伸。金融の好決算が続き、買いが先行。また長期金利の低下がハイテク株を支えた。さらに、良好な経済指標を受けて景気後退懸念が緩和しつつあり投資家心理が改善したほか、今後予定されている主要企業の好決算を期待した買いから終日堅調に推移した。一方、前日引け間際に大きく上昇していた日経平均は92.68円安から反落してスタート。米国市場の引け後に発表された決算を受けて電気自動車のテスラと動画配信サービスのネットフリックスが揃って時間外取引で大きく下落していることも嫌気され、下げ幅を広げる展開となり、前引けにかけては32500円割れを窺う場面もあった。  個別では、蘭ASML の決算後の株価下落を嫌気した流れからレーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>、ディスコ<6146>など半導体株が大きく下落。ローム<6963>、キーエンス<6861>、信越化<4063>、イビデン<4062>、村田製<6981>のほか、メルカリ<4385>、エムスリー<2413>、ANYCOLOR<5032>、ベイカレント<6532>など、ハイテク・グロース(成長)株が全般下落。SUMCO<3436>は国内証券のレーティング格上げが観測されているが、半導体株安の地合いに押されて軟調。  一方、川崎汽船<9107>、日本製鉄<5401>、JFE<5411>、川崎重<7012>、INPEX<1605>など景気敏感株・バリュー(割安)が上昇。クリレスHD<3387>は国内証券のレーティング格上げを受けて急伸。オープンハウスグループ<3288>は外資証券の新規買い推奨を受けて上昇。神戸物産<3038>は月次動向が好感されて買い優勢となっている。東証スタンダード市場ではプラネット<2391>が急伸。日用品メーカーらが年内に共同の物流システム基盤の運用を開始し、同社開発の物流基盤システムが採用されると日本経済新聞社が報じており、これが材料視されている。プラズマ<6668>は国内証券の目標株価引き上げで急伸。ほか、業績・配当予想を大幅に上方修正したクロスプラス<3320>はストップ高買い気配のまま終えている。  セクターで精密機器、電気機器、保険が下落率上位に並んでいる一方、鉄鋼、鉱業、不動産が上昇率上位に並んでいる。東証プライム市場の値下がり銘柄は全体の66%、対して値上がり銘柄は29%となっている。  前日、日経平均は引けにかけて大きく上げ幅を拡大し、日経225先物は20日の夜間取引において一時33000円を回復した。しかし、本日の日経平均は朝方から売りが先行し、寄り付きから前日比マイナス圏での推移が続いている。下げ幅を徐々に広げる形で前日とは打って変わって弱い印象を受ける。  そもそも前日の引けにかけた強さも需給要因に過ぎないと思われる。前日の東証プライム市場の売買代金は3兆2000円弱と18日の3兆1000億円弱に続き、商いは5月以降でみると低調だった。前日の日経225先物およびTOPIX(東証株価指数)先物の日中売買高もそれぞれ3万枚台前半と値幅の割に商いは低調だった。今後、本格化していく企業決算や来週に控える日米の金融政策決定会合を前に全体的に様子見ムードが強まっており、薄商いのなか引け間際の買いが値幅を伴った上昇につながったと推察される。  前日の米国市場ではダウ平均、S&P500種株価指数、ナスダック総合指数らが揃って2022年4月以来の高値を付けた。ただ、米国市場の引け後に発表された決算を受けて、電気自動車のテスラと動画配信サービスのネットフリックスは揃って時間外取引で大きく下落している。テスラは4%超、ネットフリックスは8%超の下落率となっている。  ネットフリックスは会員数が市場予想を大幅に上回ったものの、売上高実績と翌四半期の売上高見通しが市場予想を下回り、素直に売りが先行。一方、テスラは値下げによって粗利益率が市場予想を下回ったものの、売上高と一株利益は揃って予想を上回った。株価も時間外取引で買いが先行したが、すぐに下落に転じ、その後下げ幅を広げる形となった。  東京市場でも安川電機<6506>やファーストリテイリング<9983>の決算後の反応を見る限り、株価が高値圏にある銘柄については、決算後は出尽くし感が先行しやすいもよう。今後の企業決算シーズンに対する警戒感は高まったといえそうだ。  本日は半導体受託製造の世界最大手であり米エヌビディアを大口顧客にもつ台湾積体電路製造(TSMC)の決算が予定されている。生成AI(人工知能)ブームを背景に日米ともに半導体株の上昇が相場をけん引してきたが、足元では期待だけで買う局面は終わりを迎えつつあり、今後は決算で実績を確かめていく局面に入ってきたとみられる。  ただ、TSMCの会長は6月上旬に、2023年の設備投資計画について、レンジで示していた下限に近くなるとの見通しを示し、実質的な下方修正を発表した。生成AI需要が本格的に業績に寄与するのは2024年以降とも言われており、半導体株は期待が先行しすぎた印象が否めない。TSMCの決算で期待が剥落しないかに注意が必要だろう。  また、前日は最先端の半導体露光装置メーカーとして世界トップの蘭ASMLホールディングが4-6月期決算を発表した。売上高と一株当たり利益はともに市場予想を上回った。一方、受注高の伸びは1-3月期に続き前年同期比46%超の減少となったが、こちらも市場予想は上回ったもよう。ただ、決算を受けて同社株価は下落、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)指数も前日は1%を超える下落となった。  ASMLの受注動向からも生成AI需要の業績への本格的な寄与は当面先であることが示唆されており、また高値圏にある銘柄は出尽くし感が先行しやすいことが確認された。本日のTSMC、そして来週以降の日米の半導体企業の決算には注意すべきだろう。  景気や為替の先行きが依然として不透明ななか、引き続き景気敏感株や期待先行ですでに大きく上昇しているハイテク株は避けた方がよいと考える。景況感との連動性の小さい情報・通信セクターなどから、出遅れ感の強いグロース株を選好することが望ましいと考える。ほか、富裕層や訪日外国人観光客からの旺盛な需要が続く一方、コスト構造改革の進展などが確認されている大手百貨店銘柄などが注目できそうだ。(仲村幸浩) 《AK》
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2391 東証スタンダード
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2413 東証プライム
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時価総額 967,675百万円
医療従事者専門サイト「m3.com」を運営。製薬企業の薬剤プロモーション・マーケティング支援、薬剤師向け求人情報サイト「薬キャリ」の運営等も。メディカルプラットフォームでは医療現場のDX化支援が順調。 記:2024/07/29
3038 東証プライム
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時価総額 979,488百万円
冷凍・加工食品など食品中心の「業務スーパー」を展開。デザート、菓子類に大ヒット商品多数。独自の輸入ルートに強み。業務スーパーの総店舗数は1070店舗超。中計では26.10期売上高5430億円目標。 記:2024/10/24
3288 東証プライム
5,710
11/22 15:30
+34(%)
時価総額 688,980百万円
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3320 東証スタンダード
1,060
11/22 15:30
-5(%)
時価総額 8,182百万円
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1,153
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時価総額 245,375百万円
ショッピングセンター内のレストラン、フードコートの運営が主力。しゃぶしゃぶ食べ放題「しゃぶ菜」、海鮮居酒屋「磯丸水産」などのブランドを保有。連結店舗数は1100店舗超。業務受託店舗などを積極出店。 記:2024/10/28
3436 東証プライム
1,253
11/22 15:30
+4.5(%)
時価総額 438,769百万円
半導体用シリコンウェーハの製造・販売を行う。TSMCなど半導体メーカーが主要取引先。日本、米国、台湾などに製造拠点。海外売上高比率が高い。AI活用による生産性改善などコスト競争力の強化に取り組む。 記:2024/08/30
4062 東証プライム
4,888
11/22 15:30
+125(%)
時価総額 688,529百万円
ICパッケージ基板で世界トップシェア。1912年に揖斐川電力として創業。岐阜県大垣市に本社。自動車排気系部品等のセラミック事業も。電子事業は生成AI用サーバー向けが順調。28.3期売上6500億円目標。 記:2024/06/15
4063 東証プライム
5,649
11/22 15:30
+53(%)
時価総額 11,307,558百万円
時価総額世界上位の化学メーカー。1926年設立。塩化ビニル樹脂、シリコンウエハー、合成石英などで世界トップシェア。海外売上比率が高い。先端露光材料の新拠点建設推進。機能材料事業は高機能性製品の販売に注力。 記:2024/10/28
4385 東証プライム
2,097.5
11/22 15:30
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時価総額 344,051百万円
国内で断トツのフリマアプリ「メルカリ」を運営。スマホ決済「メルペイ」や米国開拓に注力。連結子会社に鹿島アントラーズ。メルカードの発行枚数は300万枚を突破。定額払い、メルカードが成長。米国事業も赤字縮小へ。 記:2024/06/09
5032 東証プライム
2,146
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5401 東証プライム
3,125
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+12(%)
時価総額 2,969,753百万円
国内最大、世界有数の製鉄会社。自動車用鋼板、電磁鋼板、高級シームレス鋼管で実績。日鉄エンジニアリングなどを傘下に収める。米鉄鋼大手USスチール買収へ。中国減速で需要や市況は伸び悩み。原材料高も響く。 記:2024/06/24
5411 東証プライム
1,757
11/22 15:30
+7.5(%)
時価総額 1,123,493百万円
国内2位の鉄鋼メーカー。日本鋼管と川崎製鉄の経営統合により発足。鋼板を中心に多数の高付加価値製品を抱え、自動車用高級鋼板に強み。価格転嫁進める。高付加価値製品比率高まる。構造改革と海外拡大も進める。 記:2024/06/25
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42,590
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時価総額 4,613,221百万円
半導体の精密加工装置、精密加工ツールの製造・販売を行う。1937年に広島県呉市で創業。ダイシングソーなどで世界トップシェア。パワー半導体向け中心に精密加工装置は出荷順調。生産能力の強化、効率化推進。 記:2024/06/28
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時価総額 1,108,630百万円
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時価総額 849,943百万円
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1,276
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時価総額 10,956百万円
プラズマ用高周波電源、自動インピーダンス整合装置等の開発、製造、販売等を手掛ける。半導体・液晶製造装置向けが主力。プラズマ技術の応用力等が強み。研究機関・大学関連事業では一般産業用向け製品の拡大図る。 記:2024/10/26
6857 東証プライム
9,447
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時価総額 7,237,734百万円
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65,660
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時価総額 15,969,037百万円
センサや測定器、画像処理システム、制御・計測機器等を手掛けるFAの総合メーカー。製造は国内外の協力会社に委託。取引先は全世界に35万社超。グローバル直販体制が強み。販売力の強化などで海外事業の拡大図る。 記:2024/10/12
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17,280
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時価総額 1,629,262百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
6963 東証プライム
1,414
11/22 15:30
-32.5(%)
時価総額 570,917百万円
半導体・電子部品メーカー。LSI事業、半導体素子事業が柱。パワーダイオードや小信号ダイオードは世界シェア上位。SiCなどパワーデバイスは生産能力増強進める。LSIの新商品開発で新規需要の獲得図る。 記:2024/10/20
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2,562
11/22 15:30
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時価総額 5,099,951百万円
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7012 東証プライム
6,282
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+53(%)
時価総額 1,054,886百万円
総合重機大手。二輪車や航空機、鉄道車両、造船、各種発電設備プラント、油圧機器・油圧装置等を手掛ける。ウェハ搬送ロボットで世界トップシェア。1878年創業。エネルギー・環境ソリューション分野などに注力。 記:2024/10/20
9107 東証プライム
2,155
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時価総額 1,454,996百万円
海運国内3位。1919年設立。自動車船事業などの製品物流部門が主力。ドライバルク事業等も。持分法適用関連会社にコンテナ船事業を行うONE社。LNG船等は順調推移見込む。27.3期経常利益1600億円目標。 記:2024/06/17
9983 東証プライム
49,020
11/22 15:30
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時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25