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日経平均は続伸、OPECプラスの協調減産発表で原油市況の上昇

2023/4/3 12:17 FISCO
*12:17JST 日経平均は続伸、OPECプラスの協調減産発表で原油市況の上昇  日経平均は続伸。108.41円高の28149.89円(出来高概算5億9546万株)で前場の取引を終えている。  前週末3月31日の米国株式市場のダウ平均は415.12ドル高(+1.26%)と大幅続伸。連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として注視しているコアPCE価格指数が予想外に前月から伸びが鈍化したため、早期の利上げ停止を見込んだ買いが先行。その後も長期金利の低下がハイテク株を支援し、相場全体を押し上げた。ナスダック総合指数も大幅続伸、主要株価指数が終日堅調に推移して終了した米株市場を受けて、4月3日の日経平均は前週末比161.87円高の28203.35円と続伸でスタート、その後は堅調もみ合い展開となっている。  個別では、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>など金融株は上昇、JR東<9020>やJR西<9021>などの鉄道株も堅調に推移、ソフトバンクG<9984>、日立<6501>、ファーストリテ<9983>、メルカリ<4385>なども上昇した。ほか、協調減産発表に伴う原油市況の上昇でINPEX<1605>やENEOS<5020>などの石油関連株が大幅上昇、米インフレ指標の下振れで中小型グロースに買いが広がりマネーフォワード<3994>が急騰、リブセンス<6054>、システムサポート<4396>、オロ<3983>などが東証プライム市場の値上がり率上位に顔を出した。  一方、対中輸出規制で半導体製造装置各社に売りが広がり東エレク<8035>やレーザーテック<6920>、アドバンテ<6857>などが軟調に推移、郵船<9101>や川崎汽船<9107>などの海運株なども下落した。日本製鉄<5401>、キーエンス<6861>、オリエンタルランド<4661>、信越化<4063>、三井物産<8031>なども下落。そのほか、第1四半期2ケタ減益決算をマイナス視されたスター・マイカ・ホールディングス<2975>が大幅下落、タツモ<6266>、理研計器<7734>、北陸電気工業<6989>などが東証プライム市場の値下り率上位に顔を出した。  セクターでは鉱業、石油・石炭業、その他金融が上昇率上位となった一方、海運業、ゴム製品、卸売が下落した。東証プライムの値上がり銘柄は全体の79%、対して値下がり銘柄は18%となっている。  本日の日経平均は、米株高の流れを受けて買いが先行。米国での早期利上げ停止を期待して投資家心理が改善している。米ハイテク株同様に、日本市場でも精密機器株などに買いが入っている。ただ、買い一巡後は上値の重い展開が続いており、上海総合指数や香港ハンセン株価指数も上値は重い。ナスダック100先物は軟調に推移している。  一方、新興市場は堅調な展開が続いている。マザーズ指数やグロース市場の時価総額上位20銘柄で構成される東証グロース市場Core指数は上昇してスタートした後、上げ幅を広げる展開が続いている。個人投資家心理が改善するなか米長期金利は低下しており、バリュエーション面での割高感が意識されやすい新興株を手掛けやすい地合いが継続している。また、前週の新興株は全体相場に比して出遅れ感が強かったため、遅れを取り戻す形で買いが集まっている。新年度相場入りで新たな資金が流入することへの期待も高まり、前引け時点での東証マザーズ指数は1.85%高、東証グロース市場Core指数は3.28%高となった。  さて、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」は2日に想定外の協調減産を発表した。5月から日量100万バレルを上回る減産を実施するようで、サウジアラビアでは5月から生産を日量50万バレル減らすなど、各国でも減産に動くもよう。市場では今年後半には供給が逼迫すると見込まれていたが、先行きの更なる需給逼迫が想定される状況になっている。  本日の東京市場では、原油高メリット銘柄に買いが向かっているが、原油高により世界中でインフレ圧力が再度強まると、中央銀行が高い政策金利を長期にわたって維持することを強いられることになる。ただ、前週末の米2月個人消費支出(PCE)の結果でサービス価格にピークアウトの兆しが見えており、協調減産に伴う原油高がそのままインフレ加速につながる可能性は低いかもしれないと想定している市場関係者もいるようだ。  パウエルFRB議長は3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で銀行の経営不安に対して問題がこれ以上大きくならないのであれば、インフレ抑制を最優先に利上げを行う方針を維持していた。ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は、銀行不安が信用状況にどの程度影響するのかまだ明確になっていないと述べており、将来の政策を決定する上ではデータの導きに依存するだろうと話していた。FRBのクック理事も、さらなる利上げは今後のデータの強さ次第との認識を示していた。  同発言を受けて、市場の関心も再び米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策を左右する経済指標へと移ってきている。銀行の信用不安が後退しつつある中、週末に雇用統計が発表されるほか、供給管理協会(ISM)の景況指数が製造業・非製造業それぞれ発表される。これらが強い数字となれば、再び市場の織り込む政策金利水準が引き上がり、金融引き締め懸念が強まる可能性はあるだろう。来週の米消費者物価指数の発表も注目が集まっている。さらに、今回のOPECプラスの協調減産によって長期的に物価高が再度意識される展開となると、直近で底堅く推移してきた株式市場にはややネガティブな影響が広がりそうだ。  そのほか、日本銀行が本日発表した3月の企業短期経済観測調査では、景況感を示す業況判断指数(DI)が大企業の製造業でプラス1と前回調査のプラス7から悪化。製造業の悪化は5期連続となる一方、同非製造業はプラス20と前回のプラス19から改善したようだ。さて、前週同様筆者は、目先は底堅い動きを想定し、長期的には欧州不動産市場の動向や金融不安などの再燃、更なるネガティブ材料の浮上によって株価が下落するシナリオを想定して相場を見守っている。暗号資産ビットコインは年初来高値を更新して以降高値圏でもみ合っており、ビットコインの動向にも注目している。後場の日経平均は、プラス圏でのもみ合い推移が続くか。個別材料株への物色が継続するか注目しておきたい。(山本泰三) 《AK》
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3983 東証プライム
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4385 東証プライム
2,097.5
11/22 15:30
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4396 東証プライム
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5020 東証プライム
812.9
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5401 東証プライム
3,125
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時価総額 2,969,753百万円
国内最大、世界有数の製鉄会社。自動車用鋼板、電磁鋼板、高級シームレス鋼管で実績。日鉄エンジニアリングなどを傘下に収める。米鉄鋼大手USスチール買収へ。中国減速で需要や市況は伸び悩み。原材料高も響く。 記:2024/06/24
6054 東証スタンダード
161
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アルバイト求人サイト「マッハバイト」が主力。転職口コミサービス「転職会議」、ITエンジニア限定の転職サイト「転職ドラフト」等も展開。マッハバイトは投資強化で成長加速図る。大手顧客との取引拡大は順調。 記:2024/06/28
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6501 東証プライム
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総合電機大手。金融ソリューションや社会インフラITシステム、原子力関連ビジネス、鉄道システム、ビルシステム等を手掛ける。日立エナジーは受注残が増加。デジタルシステム&サービスはLumada事業が拡大。 記:2024/06/15
6857 東証プライム
9,447
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時価総額 7,237,734百万円
SoC半導体用試験装置など半導体・部品テストシステム事業が主力。半導体検査装置で世界トップシェア。メカトロニクス関連製品の製造・販売等も。海外売上高比率は9割超。グローバル及びサポート力の増強図る。 記:2024/10/12
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3,715
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+15(%)
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8031 東証プライム
3,305
11/22 15:30
+35(%)
時価総額 10,005,514百万円
大手総合商社。鉄鉱石や原油・LNGなど資源分野に強み。機械・インフラ、化学品、生活産業などの事業を多角的に展開。インドネシアのパイトン発電事業の持分売却は完了。中計では26.3期当期利益9200億円目標。 記:2024/06/04
8035 東証プライム
22,250
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+470(%)
時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
1,825
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時価総額 24,239,641百万円
三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJニコスなどを傘下に収める総合金融グループ。世界最大の金融機関の一つ。アジアプラットフォームの強靭化などに取り組む。 記:2024/07/29
3,663
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+64(%)
時価総額 14,375,561百万円
三井住友銀行、SMBC信託銀行、三井住友ファイナンス&リース、SMBC日興証券、三井住友カードなどを傘下に収める持株会社。総資産は300兆円超。決済ビジネスを強化。政策保有株式の削減交渉は進捗順調。 記:2024/08/22
9020 東証プライム
2,780
11/22 15:30
+1(%)
時価総額 3,153,665百万円
国内最大、世界でも最大級の鉄道会社。関東、甲信越、東北までの1都16県が営業エリア。流通・サービス事業、不動産・ホテル事業等も。ホテル、ショッピングセンターは売上順調。28.3期営業利益4100億円目標。 記:2024/06/04
9021 東証プライム
2,795.5
11/22 15:30
+29(%)
時価総額 1,364,212百万円
大手鉄道会社。近畿、北陸、中国、九州北部が鉄道営業エリア。山陽新幹線、北陸新幹線などを運行。流通業、不動産業、旅行・地域ソリューション業も展開。高付加価値の不動産アセット拡充など不動産事業の拡大図る。 記:2024/08/01
9101 東証プライム
4,975
11/22 15:30
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時価総額 2,293,475百万円
海運の国内最大手。1885年創業。三菱グループ。不定期専用船事業、物流事業が柱。定期船事業、航空運送事業等も展開。世界最大規模の自動車専用船を保有。配当性向30%目安。25.3期は最終増益見通し。 記:2024/07/04
9107 東証プライム
2,155
11/22 15:30
-34(%)
時価総額 1,454,996百万円
海運国内3位。1919年設立。自動車船事業などの製品物流部門が主力。ドライバルク事業等も。持分法適用関連会社にコンテナ船事業を行うONE社。LNG船等は順調推移見込む。27.3期経常利益1600億円目標。 記:2024/06/17
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49,020
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+550(%)
時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17