マーケット
5/2 13:05
38,256.52
-17.53
37,903.29
+87.37
暗号資産
FISCO BTC Index
5/2 13:25:18
8,999,182
フィスコポイント
保有フィスコポイント数
  
今月フィスコポイント数
  

日経平均は3日ぶり反落、やはり「堅調な米経済」と「先行き不安」で綱引き

2022/4/15 12:17 FISCO
*12:17JST 日経平均は3日ぶり反落、やはり「堅調な米経済」と「先行き不安」で綱引き  日経平均は3日ぶり反落。176.14円安の26995.86円(出来高概算4億8000万株)で前場の取引を終えている。  14日の米株式市場でNYダウは反落し、113ドル安となった。朝方300ドル超上昇する場面もあったが、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が5月の0.5pt利上げについて「妥当な選択肢だ」と述べるなど、利上げペースの加速を示唆。金利が幅広い年限で上昇するとともに、ハイテク株を中心に売りが出た。ナスダック総合指数は-2.14%、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は-2.92%だった。本日の日経平均はこうした流れを引き継いで239円安からスタート。朝方に一時26784.92円(387.08円安)まで下落したが、その後ファーストリテ<9983>の大幅上昇や為替相場の円安進行を支えにプラスへ転じる場面もあった。しかし、一段の上値を追う動きは限られ、前引けにかけて再び軟化した。  個別では、レーザーテック<6920>と東エレク<8035>が揃って4%超の下落。台湾積体電路製造(TSMC)が好決算や高水準の設備投資計画の維持を示したが、米金利上昇による半導体株安の流れを引き継いだ。その他売買代金上位ではソフトバンクG<9984>、郵船<9101>、ソニーG<6758>が軟調。ベイカレント<6532>は決算発表による材料出尽くし感もあって9%超の下落。また、サーバーワークス<4434>などが東証プライム市場の下落率上位に顔を出している。一方、前述のファーストリテは7%超の上昇。上期決算を好感した買いが入っている。トヨタ自<7203>は円安進行を受けてしっかり。決算発表銘柄ではディップ<2379>やクリレスHD<3387>も急伸し、Gunosy<6047>がストップ高を付けている。  セクターでは、精密機器、電気機器、金属製品などが下落率上位で、その他も全般軟調。一方、電気・ガス業、輸送用機器、銀行業など4業種が上昇した。東証プライム市場の値下がり銘柄は全体の80%、対して値上がり銘柄は16%となっている。  本日の日経平均は米株安の流れを引き継ぎ、朝方に一時400円近い下落。その後下げ渋るも、一時プラスに転じたところで戻り一服となった。日足チャートを見ると、27000円割れ局面での底堅さも感じるが、27200円台に位置する75日移動平均線が上値を抑える格好。個別・業種別では、米金利上昇やそれに伴う円安進行を受けて関連銘柄に買いが入っているが、半導体関連などのグロース(成長)株の軟調ぶりが目立つ。東証プライム市場の下落率上位には中小型グロース株が多く顔を出している。前引けの日経平均が-0.65%なのに対し、東証株価指数(TOPIX)は-0.87%。ここまでの東証プライム市場の売買代金は1兆1000億円あまりで、今晩の米市場が聖金曜日で休場とあって、前日以上に低調だ。  新興株ではマザーズ指数が-2.86%と大幅続落。前日は日経平均の堅調ぶりとは対照的にさえない展開だったが、本日は米金利上昇・ハイテク株安を受けて一段と軟調だ。日足チャートでは、750pt台に位置する25日移動平均線水準で煮詰まり感も。メルカリ<4385>などの主力IT株は全般軟調で、ウォンテッドリー<3991>などの好決算銘柄に買いが向かっている。  さて、14日の米10年物国債利回りは2.82%(+0.12pt)、金融政策の影響を受けやすい2年物も2.45%(+0.10pt)に上昇した。米原油先物相場(ウエスト・テキサス・インターミディエート、WTI5月物)は1バレル=106.95ドル(+2.70ドル)と3日続伸。一時107.64ドルと2週間ぶりの高値を付けたという。戦略備蓄の放出を受けて調整していたが、足元で需給ひっ迫の長期化を見越して反騰してきている。期待インフレ率の指標とされる米10年物ブレークイーブン・インフレ率(BEI)も2.89%(+0.09pt)と3日ぶりに大きく上昇した。  この日発表された米経済指標では、3月小売売上高が前月比0.5%増と市場予想(0.6%増)を下回る一方、2月分が上方修正された。また、4月のミシガン大学消費者態度指数(速報値)が市場予想に反し上昇するなど、全般に米経済の底堅さを感じさせる内容だった。3月の消費者物価指数(CPI)を受けてインフレのピークアウトに期待する声も出ていただけに、先行きへの強気な見方を後押しするだろう。  しかし、米著名投資家のジェフリー・ガンドラック氏や米ペンシルベニア大ウォートン校のジェレミー・シーゲル教授らはインフレの高止まりを予想。ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が積極利上げ姿勢を示した。供給制約によるインフレ長期化と急速な金融引き締めが米経済のリセッション(景気後退)をもたらすとの声もなお多く聞かれる。  実際、米消費者心理の改善はガソリン小売価格が下落に転じた影響が大きいとみられているが、原油先物相場の反騰の兆しを見ると先行き警戒せざるを得ないだろう。また、米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)が発表した4月8~14日週の30年固定の住宅ローン金利は、10年以上ぶりに5%に達した。ローン支払額の急増も消費に冷や水を浴びせかねない。  結局のところ米連邦準備理事会(FRB)が景気をソフトランディング(軟着陸)に導けるかどうか、株式相場が通例のサイクルどおり「業績相場」に移行できるかどうかといった議論に早々に決着はつきそうになく、「『先行きの見方』は分かれたまま(前日の当欄タイトル)」である。株式相場はイベント睨みの投資家による売買で短期的に上下に振れつつも、大方の投資家は先行きを見定めるまで様子見と思われ、方向感は出にくいだろう。これを裏付けるように、4月第1週(4日~8日)の投資主体別売買動向で外国人投資家は日経平均先物を2219億円買い越す(順張り的な短期筋による散発的な買いが入ったとの観測がある)一方、TOPIX先物については742億円の売り越しにとどまった。これらを念頭に置いたうえで相場に取り組んでいきたい。(小林大純) 《AK》
関連銘柄 14件
2379 東証プライム
2,691
5/2 12:59
+36(%)
時価総額 161,837百万円
アルバイト求人情報サイト「バイトル」が柱。DXサービスを育成中。24.2期3Q累計は人材関連が堅調。DXも販管費増をこなす。通期増収増益・増配を計画。中計では27.2期に営業益200億~250億円目指す。 記:2024/02/05
1,083
5/2 12:59
-7(%)
時価総額 230,478百万円
レストランチェーン。レストランや居酒屋、ベーカリー等に加え、レストランの受託運営も行う。連結店舗数は1128店舗。JA全農と包括業務提携契約を締結。海外はシンガポール等が好調。24.2期3Qは2桁増収。 記:2024/02/02
3991 東証グロース
1,208
5/2 12:33
-10(%)
時価総額 11,349百万円
ビジネスSNSプラットフォーム「ウォンテッドリー」を運営。企業向けサブスク型採用サービスの利用料収入が収益源。登録企業ユーザー数は4万社。ストック収益は横ばい。営業費用は減少。24.8期1Qは増益。 記:2024/01/28
4385 東証プライム
1,796
5/2 12:59
-10.5(%)
時価総額 288,924百万円
国内で断トツのフリマアプリ「メルカリ」を運営。スマホ決済や米国開拓に注力。連結子会社に鹿島アントラーズ。メルカードの発行枚数は250万枚を突破。定額払い、メルカードが成長。24.6期2Qは大幅増益。 記:2024/02/13
4434 東証スタンダード
2,727
5/2 12:59
-6(%)
時価総額 21,115百万円
米アマゾン社が提供するクラウド基盤「AWS」の課金代行サービスが柱。AWS構築・移行支援も。24.2期3Q累計は課金代行が順調増。構築・移行支援も好伸して大幅増収増益に。4Qに来期に向けた戦略投資を予定。 記:2024/02/06
6047 東証プライム
755
5/2 12:55
-6(%)
時価総額 18,300百万円
スマホ向けニュースアプリ「グノシー」を運営。他社メディア向け広告配信や女性向け「ルクラ」等も展開。生成AIサービス「ウデキキ」の本格展開進める。営業外費用の減少等により、24.5期2Qは経常損益改善。 記:2024/02/02
3,377
5/2 12:59
-46(%)
時価総額 524,823百万円
大手経営コンサルティング会社。全体戦略や事業戦略の立案など経営課題を解決するサービスを提供。採用活動を積極化。稼働率は平均80%台後半。コンサルタントの増加等により、24.2期3Q累計は2桁増収増益。 記:2024/02/03
6758 東証プライム
13,020
5/2 12:59
-80(%)
時価総額 16,419,288百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や半導体画像センサに強み。モバイル機器向けイメージセンサーは販売数量が伸びる。映画分野は劇場興行収入などが増加。金融ビジネス収入は大幅増。24.3期3Q累計は2桁増収。 記:2024/02/22
6920 東証プライム
40,570
5/2 12:59
+820(%)
時価総額 3,825,183百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。24.6期上期は半導体市況軟化の影響で受注足踏み。だが受注残の消化を進めて大幅増収増益に。最高業績を見込む通期計画を上方修正。増配予定。 記:2024/02/08
7203 東証プライム
3,603
5/2 12:59
-2(%)
時価総額 58,782,898百万円
自動車メーカー最大手。自動車生産台数で世界トップ。コンパクトカーやセダン、SUV、ワゴン、商用車、トラックを製造、販売する。ダイハツや日野を傘下に持つ。今期3Q累計はHEVを中心に販売台数が増加した。 記:2024/02/29
8035 東証プライム
35,080
5/2 12:59
+140(%)
時価総額 16,544,886百万円
世界的半導体製造装置メーカー。半導体の成膜や洗浄の前工程からテストまでの製造装置を展開。リソグラフィーでトップシェア。24.3期3Q累計はウェーハボンディング/デボンディング装置の量産受注が拡大。 記:2024/02/24
9101 東証プライム
4,281
5/2 12:59
-43(%)
時価総額 2,184,016百万円
海運最大手。コンテナ船等の定期船に加え、ドライバルクやエネルギー等の不定期専用船を展開。海洋資源開発等も。物流事業は足踏み。ターミナル関連部門は国内で取扱量が増加。24.3期3Qは不動産業が増益確保。 記:2024/02/23
9983 東証プライム
40,950
5/2 12:59
-240(%)
時価総額 13,031,150百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。24.8期1Qは2桁増収増益。海外ユニクロ事業は堅調。マーケティング強化等が奏功し、中国大陸は販売好調。 記:2024/01/27
9984 東証プライム
7,785
5/2 12:59
-4(%)
時価総額 13,413,197百万円
大手投資会社。傘下にビジョンファンドや通信会社、LINEヤフー等を持ち、AIやインターネット等の分野の企業に投資。今期3Q累計は増収、利益は改善傾向となった。デリバティブ関連や公開投資先の株価上昇が寄与。 記:2024/02/10