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日経平均は3日ぶり大幅反発、インフレピークアウトで買い転換への好機?

2022/4/13 12:05 FISCO
*12:05JST 日経平均は3日ぶり大幅反発、インフレピークアウトで買い転換への好機?  日経平均は3日ぶり大幅反発。420.07円高の26755.05円(出来高概算5億5956万株)で前場の取引を終えている。  12日の米株式市場でNYダウは87.72ドル安と続落。3月の消費者物価指数(CPI)が40年ぶり最大の伸びを記録したが、変動の激しい食品・エネルギーを除いたコア指数の伸びが予想を下回ったため、インフレはピークに達したとの見方も浮上し、金利低下を受けて寄り付き後上昇。一方、物価が当面高止まりするとの懸念も根強く、生産者物価指数(PPI)の発表を控えるなか、物価高への警戒感が再燃して下落に転じた。また、決算を控えている銀行株が売られたことも相場の重しとなり、引けにかけて売りが加速した。ただ、前日の日経平均は東京時間の米金利上昇を背景に500円近く下げるなど、事前に大幅な調整を経ていただけに、本日は買い戻しが先行し、101.08円高からスタート。時間外取引のナスダック100先物が堅調ななか、その後も上値を伸ばす展開となった。  個別では、レーザーテック<6920>や東エレク<8035>の半導体関連、SHIFT<3697>、ベイカレント<6532>、ファーストリテ<9983>などの値がさグロース(成長)株が高い。中国での都市封鎖(ロックダウン)措置を一部緩和する動きを好感し、郵船<9101>、INPEX<1605>、三菱商事<8058>などの市況関連も大幅高。東証プライム値上がり率上位には業績・配当予想を上方修正した日置電機<6866>のほか、ラクス<3923>、マネーフォワード<3994>などの中小型グロース株が並んだ。一方、米金利低下を受けて三菱UFJ<8306>や第一生命HD<8750>などが下落。NTT<9432>やKDDI<9433>、ヤクルト本社<2267>も軟調。今期見通しが失望を誘った竹内製作所<6432>、Jフロント<3086>、イズミ<8273>は大幅安。新株発行を発表したパーク24<4666>、新型コロナ飲み薬に関してネガティブな報道があった塩野義<4507>は急落。  セクターでは鉱業、海運業、精密機器などが上昇率上位に並んだ一方、証券・商品先物取引、銀行、空運などが下落率上位に並んだ。東証プライムの値上がり銘柄は全体の71%、対して値下がり銘柄は25%となっている。  日経平均は前日の米株安に反して大幅反発。前日まで相対的に弱かった半導体関連株や高バリュエーション株の総じて強い動きを見る限り、米CPI前に持ち高調整で売っていたハイテク・グロ−ス株をイベント通過で買い戻しているといったところか。  しかし、日経平均は本日の大幅反発でも、26900円台に位置する25日移動平均線にはまだ遠く及ばない水準であり、短期的なリバウンドの域を出ていない。また、米CPIを通過したことで一時的にあく抜け感が台頭しているのかもしれないが、今晩には米3月PPIの発表が控えている。川下分野の動向を反映するCPIよりも、川上分野の動きを映すPPIの方が先行性は高いと考えられ、CPIの結果だけを受けてインフレピークアウトを判断するのは気が早いだろう。  12日、FRBのブレイナード理事は利上げとバランスシート縮小の「複合的な効果により、年内には速やかに政策スタンスがより中立的なものになる」と発言。また、リッチモンド連銀のバーキン総裁も、政策金利を、経済を刺激も減速させもしない中立レンジにできるだけ迅速に引き上げるべきだと述べ、さらに、物価圧力が持続する場合にはそれ以上の行動を取る可能性があるとの認識を示したという。  コアCPIの伸びは予想を下回ったとはいえ、前年同月比で+6.5%だ。連邦準備制度理事会(FRB)の目標とする+2%を3倍も超えており、仮にピークアウトしたとしても、高い物価水準はしばらく長く続く可能性が高い。コア指数の前月比の伸びも+0.3%と予想(+0.5%)を下回ったとはいえ、前月比で伸びていることに変わりはない。また、CPIの構成項目の中で、下方硬直性を有し、インフレ動向を見定めるうえでより重要な、家賃などから成る住居費は前年同月比で+5.0%と2月の+4.7%から伸びが加速し、前月比では2カ月連続で+0.5%と伸びが鈍化していない。  こうしたCPIの結果内容と高官らの発言を踏まえると、FRBの金融引き締め懸念という今年最大のリスク要因を巡っては、何も状況が改善していないとも言える。日々相場を見ていれば、一日の動きを巡っていちいち様々な憶測や予想が飛び交うのは致し方ないが、本質的なことは今日と昨日とで何も変わっていないということを認識しておくべきだろう。  バンク・オブ・アメリカ(BofA)が実施した4月のファンドマネジャー調査によると、景気悪化を見込む投資家の割合は過去最高となり、スタグフレーション(物価高と景気後退の併存)の予想は2008年8月以来の高水準になったという。興味深いのは、投資家の姿勢が極端に悲観に傾くなか、同社の逆張り指標である買いシグナルが点灯したにも関わらず、同社のストラテジストは、この買いシグナルに乗ずるべきではなく、戻り待ちの売りを推奨しているという。また、今年に入ってからの株価下落は「2022年の前菜」にすぎず、メインコースとも言うべき本格的な下げはこれからやって来るとも指摘したという。  前回、同指標が同じくらいに弱気に至ったのは新型コロナパンデミックが発生した直後の2020年3月だった。この時は、それ以降に実施された世界的な超大規模金融緩和策の影響で、実際、株価は記録的な上昇を見せ、結果として、BofAの逆張り指標は有効に機能した。しかし、今はFRBが超大規模緩和策を急速に巻き戻そうとしており、状況が正反対だ。同社ストラテジストの「買いシグナルに乗ずるべきでない」との指摘は的を射ていると考えるのが合理的か。  後場の日経平均は戻り一服か。今晩の米3月PPIを控えて改めて警戒感が強まる可能性もあり、次第に上値が重くなりそうだ。堅調推移が続いたとしても、25日移動平均線に近づく場面では戻り待ちの売りが上値を抑えよう。(仲村幸浩) 《AK》
関連銘柄 21件
1605 東証プライム
2,337
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原油・ガス開発生産で国内最大手。世界20カ国以上で約70の石油・天然ガスプロジェクトを展開。水素・アンモニアなどネットゼロ分野を育成。アブダビでe-メタン製造事業の共同調査に参画。23.12期は足踏み。 記:2024/02/29
2267 東証プライム
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5/2 15:00
±0(%)
時価総額 1,053,640百万円
乳酸菌飲料が主力の乳製品メーカー。訪問販売網に強み。医薬品、化粧品の製造販売等も手掛ける。米州地域は売上好調。販売支援の強化等で米国は販売実績が順調。営業外収益は増加。24.3期3Qは増収、経常増益。 記:2024/03/04
1,422.5
5/2 15:00
+50.5(%)
時価総額 384,880百万円
大手百貨店。傘下に大丸松坂屋百貨店やファッションビル大手のパルコ、博多大丸、ギンザシックスなど。百貨店事業は収益伸長。大丸心斎橋店、大丸京都店はインバウンド売上が堅調。24.2期3Q累計は2桁増収増益。 記:2024/01/27
3697 東証プライム
14,125
5/2 15:00
-350(%)
時価総額 251,580百万円
ソフトウェアの品質保証・テスト専門会社。企業向け基幹システムのソフトウェアテストやセキュリティなどを展開。エンタープライズ向けテストに強み。ロイヤルカスタマーの顧客単価が拡大し、1Qは増収・営業増益。 記:2024/01/28
3923 東証プライム
1,605
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-32.5(%)
時価総額 290,852百万円
経費精算クラウド「楽楽清算」や明細発行のソフトウェアを手掛けるBtoB・SaaS企業。中堅中小企業向けのバックオフィス業務効率化クラウドを展開。IT人材派遣も事業領域。業容好調で3Q累計は増収・利益急伸。 記:2024/03/28
3994 東証プライム
5,471
5/2 15:00
-171(%)
時価総額 294,241百万円
法人向け経理・人事労務クラウドが柱。個人向け資産管理アプリ、SaaSマーケティング支援等も。法人顧客獲得は順調。法人向けストック売上は好調。23.11期通期は2桁増収。24.11期も2桁増収見通し。 記:2024/02/02
4507 東証プライム
7,344
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-45(%)
時価総額 2,288,288百万円
製薬メーカー。抗HIV薬や抗インフル薬など感染症分野に強み。24.3期3Q累計は海外子会社及び輸出の売上が増加。セフィデロコルが欧米で伸びる。ロイヤリティー収入ではHIVフランチャイズ販売が堅調。 記:2024/03/05
4666 東証プライム
1,647.5
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時価総額 281,802百万円
時間貸し駐車場「タイムズ」を運営。英国や豪州などにも進出。カーシェアが成長。レンタカーも。23.10期1Qは交通量回復により駐車場の稼働率改善。外出機会増でカーシェアも好調続く。通期最高業績・復配を計画。 記:2024/04/12
6432 東証プライム
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時価総額 285,174百万円
小型建設機械メーカー。世界で初めて油圧式ミニショベルやクローラローダを開発。ミニショベル「TB320」などを市場投入。日本は収益伸長。販売台数の増加や円安効果などが寄与。24.2期3Qは大幅増益。 記:2024/02/02
3,388
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6866 東証プライム
7,120
5/2 15:00
+460(%)
時価総額 99,851百万円
電気計測器メーカー。バッテリーテスタなどに強み。海外売上高比率は6割超。自動試験装置は売上伸び悩むが、電子測定器や現場測定器などは堅調。23.12期通期は2桁増収増益。24.12期は増収増益見通し。 記:2024/03/05
6920 東証プライム
40,670
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時価総額 3,834,612百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。24.6期上期は半導体市況軟化の影響で受注足踏み。だが受注残の消化を進めて大幅増収増益に。最高業績を見込む通期計画を上方修正。増配予定。 記:2024/02/08
8035 東証プライム
35,010
5/2 15:00
+70(%)
時価総額 16,511,871百万円
世界的半導体製造装置メーカー。半導体の成膜や洗浄の前工程からテストまでの製造装置を展開。リソグラフィーでトップシェア。24.3期3Q累計はウェーハボンディング/デボンディング装置の量産受注が拡大。 記:2024/02/24
8058 東証プライム
3,544
5/2 15:00
-90(%)
時価総額 15,283,436百万円
大手総合商社。原料炭や銅、液化天然ガスなど資源分野で世界有数の優良権益を有す。非資源分野は食品卸売に強み。24.3期3Q累計は天然ガス部門が増益。LNG販売事業が牽引。産業インフラ部門なども収益増。 記:2024/02/24
8273 東証プライム
3,559
5/2 15:00
-42(%)
時価総額 255,056百万円
山陽地方地盤の総合スーパー。中国、四国、九州地方で大型SC「ゆめタウン」、食品スーパー「ゆめマート」を運営。アダストリアと業務提携。人流回復等により、小売事業は売上堅調。24.2期3Q累計は増収。 記:2024/01/28
1,554
5/2 15:00
-9.5(%)
時価総額 20,640,220百万円
国内最大の金融グループ。傘下に三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJニコス、三菱UFJモルガンスタンレー証券。アセットマネジメント事業を強化。金利上昇や国内外の預貸金収益増加で3Q累計は利益急伸。 記:2024/02/28
3,666
5/2 15:00
+19(%)
時価総額 3,780,925百万円
大手生命保険会社。個人生命保険や団体保険、年金保険、海外生命保険、損害保険、がん保険等の引受業務を行う。金融商品販売や資産運用も行う。今期3Q累計はドル建てと円建て商品が堅調だった。海外は想定通りに進捗。 記:2024/04/01
9101 東証プライム
4,285
5/2 15:00
-39(%)
時価総額 2,186,057百万円
海運最大手。コンテナ船等の定期船に加え、ドライバルクやエネルギー等の不定期専用船を展開。海洋資源開発等も。物流事業は足踏み。ターミナル関連部門は国内で取扱量が増加。24.3期3Qは不動産業が増益確保。 記:2024/02/23
9432 東証プライム
170.4
5/2 15:00
-0.1(%)
時価総額 15,429,774百万円
国内最大の通信会社。傘下にNTT東西、NTTドコモ、NTTデータなど。グローバル事業を強化。総合ICT事業は増収。通信端末機器販売収入、システムインテグレーションサービス収入が増加。24.3期3Qは増収。 記:2024/04/14
9433 東証プライム
4,422
5/2 15:00
+19(%)
時価総額 10,189,084百万円
国内シェア2位の大手通信キャリア。auブランドの携帯電話が主力。子会社に沖縄セルラーやJCOMなど。1409次元の次世代暗号を世界で初めて解読し、耐量子暗号実用化に向け前進。業容好調で3Q累計は増収増益。 記:2024/02/04
9983 東証プライム
40,820
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時価総額 12,989,781百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。24.8期1Qは2桁増収増益。海外ユニクロ事業は堅調。マーケティング強化等が奏功し、中国大陸は販売好調。 記:2024/01/27