マーケット
5/7 15:15
38,835.10
+599.03
38,884.26
+31.99
暗号資産
FISCO BTC Index
5/8 8:02:10
9,741,464
フィスコポイント
保有フィスコポイント数
  
今月フィスコポイント数
  

日経平均は大幅続落、世界的な物価高が相次ぎ伝わり米CPI発表へ

2022/4/12 12:18 FISCO
*12:18JST 日経平均は大幅続落、世界的な物価高が相次ぎ伝わり米CPI発表へ  日経平均は大幅続落。365.55円安の26455.97円(出来高概算5億9000万株)で前場の取引を終えている。  週明け11日の米株式市場でNYダウは3日ぶりに大幅反落し、413ドル安となった。インフレ・金融引き締め観測を背景に金利上昇が続き、ハイテク株を中心に売りが出た。中国で新型コロナウイルス感染拡大による都市封鎖(ロックダウン)が継続していることも景気悪化懸念につながった。ナスダック総合指数は-2.18%と大幅続落。本日の日経平均はこうした流れを引き継いで214円安からスタートすると、寄り付き後も下げ幅を拡大する展開となった。今晩の米3月消費者物価指数(CPI)発表を前に警戒感から売りが広がり、前場中ごろを過ぎると26407.84円(413.68円安)まで下落する場面があった。  個別では、郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎船<9107>といった海運株が大幅に下落。前日急伸した東京電力HD<9501>は買いが一巡すると反落し、レーザーテック<6920>、ソフトバンクG<9984>、ソニーG<6758>もさえない。第3四半期決算が市場予想を下回ったコスモス薬品<3349>は急落。また、公募による自己株式の処分を発表したブックオフGHD<9278>などが東証プライム市場の下落率上位に顔を出している。一方、NTT<9432>やOLC<4661>はしっかり。今期大幅増益見通しのローツェ<6323>は商いを伴って急伸し、東証プライム市場の上昇率トップとなっている。その他の決算発表銘柄でも高島屋<8233>などが買われ、アークランド<9842>やSansan<4443>が急伸している。  セクターでは、海運業、精密機器、医薬品などが下落率上位。一方、空運業、パルプ・紙、その他金融業などが上昇率上位だった。東証プライム市場の値下がり銘柄は全体の79%、対して値上がり銘柄は17%となっている。  本日の日経平均も前日と同様、米国の金利上昇によるハイテク株を中心とした相場下落を受けて、売りが先行する展開となっている。日足チャートを見ると、26800円台に位置する25日移動平均線水準を下抜け。ここ3日ほど25日線水準で踏ん張りを見せていたため「値固め」との解説も散見されたが、一段の下落により短期トレンドの悪化が意識されやすいだろう。前引けの日経平均が-1.36%なのに対し、東証株価指数(TOPIX)は-1.14%。ここまでの東証プライム市場の売買代金は1兆3000億円弱で、前日並みといったところか。  個別・業種別では海運株に加え、値がさグロース(成長)株やこのところ逃避資金が流入していた(景気の影響を受けにくい)ディフェンシブ株の一角で軟調ぶりが目立つ。ただ、ローツェやSansanの好決算が他の関連銘柄の期待を支え、買い戻しを誘っている印象も受ける。  新興株ではマザーズ指数が-0.76%と続落。前日に-4.01%という大幅下落を強いられた反動から朝方プラスに転じる場面もあったが、買いは続かず失速する格好となっている。時価総額トップのメルカリ<4385>は小安いが、ソニーネットワークコミュニケーションズとNFT(非代替性トークン)事業で共同出資会社を設立したサンアスタリスク<4053>が商いを伴って急伸。材料株物色が手控えられているわけではないようだ。本日、東証グロース市場に新規上場したサークレイス<5029>はここまで買い気配が続いている。  さて、8日の当欄「やはり米金利水準の上昇には懸念」で述べたとおり、その後の日米株式市場では米金利の更なる上昇を受けてグロース株を中心に軟調な展開を強いられている。11日の米市場では10年物国債利回りが2.78%(+0.08pt)に上昇。一時2.79%と2019年1月以来の高水準を付けたという。インフレ・金融引き締め観測に加え、アマゾン・ドット・コムの大型起債という需給要因もあったようだ。金融政策の影響を受けやすい2年物は2.49%(-0.03pt)に低下し、利回り曲線(イールドカーブ)は傾斜化(スティープニング)したが、やはり長期の年限を中心とした金利上昇は将来収益に基づき株価形成されるグロース株に逆風となっている。  また、期待インフレ率の指標とされる10年物ブレークイーブン・インフレ率(BEI)も2.91%(+0.04pt)と足元上昇しているが、金利の上昇ピッチがより速いため、結果的に名目金利から期待インフレ率を差し引いた実質金利のマイナス幅は縮小傾向にある。  今晩発表される米3月CPIは市場予想のコンセンサスで前年同月比8.4%上昇と、2月(同7.9%上昇)から伸びが加速するとみられている。これに先立ち、世界的な物価高を示すニュースも相次ぐ。国連食糧農業機関(FAO)が8日発表した3月の世界の食料価格指数は159.3と2カ月連続で過去最高値を更新。『前月比』で12.6%の大幅上昇である。また、中国国家統計局が11日発表した3月の卸売物価指数(PPI)は資源高の影響で前年同月比8.3%、前月比1.1%上昇した。これらのニュースに加え、米ホワイトハウスがCPIについて「非常に大きく上昇する」との見方を示しており、発表を前に警戒感が先行するのもやむを得ないだろう。  発表後は短期的に悪材料出尽くし感が意識される可能性もあるが、引き続き各種経済指標や金融当局者を中心とした要人発言を睨み神経質とならざるを得ず、戻りは限定的とみておきたい。  東京市場の動向にも少々触れておくと、3月第5週(3月28日~4月1日)の投資主体別売買動向で外国人投資家はTOPIX先物を8566億円、日経平均先物を2590億円売り越した。それまでの買い越しは配当再投資等を睨んだ一過性のものだったと受け止めざるを得ない。また、1日申込み時点の市場全体の信用買い残高の合計(東名2市場、制度・一般合計)は2兆9569億円(+66億円)と4週ぶりに増加したが、昨年11月に3.7兆円規模まで膨らんだのをピークに減少傾向が続く。金融引き締め局面でのレバレッジ縮小は当然の動きだろう。  従前に当欄で予想したとおり、日経平均の直近の戻りは昨年9月からの戻り高値を結んだライン上にある28000円台で一服した。戻り売り目線の投資家が減らない限り、中長期的には上値切り下げトレンドにならざるを得ないだろう。(小林大純) 《AK》
関連銘柄 18件
3349 東証プライム
15,060
5/7 15:00
+360(%)
時価総額 602,415百万円
ドラッグストア大手。ローコスト経営で実現の価格競争力に強み。地盤の九州から四国、本州に進出。新商勢圏への店舗網拡大図る。1426店舗展開。72店舗を新規出店。医薬品は売上増。24.5期2Qは増収増益。 記:2024/02/04
920
5/7 15:00
+19(%)
時価総額 34,733百万円
スタートアップの新規事業やDX化支援を展開。ビジネス、テクノロジー、クリエイティブの一貫提供体制を構築。IT人材の育成・紹介も事業領域。クリエイティブ&エンジニアリングの好調で、23.12期は利益急伸。 記:2024/02/29
4385 東証プライム
1,803
5/7 15:00
+36.5(%)
時価総額 290,050百万円
国内で断トツのフリマアプリ「メルカリ」を運営。スマホ決済や米国開拓に注力。連結子会社に鹿島アントラーズ。メルカードの発行枚数は250万枚を突破。定額払い、メルカードが成長。24.6期2Qは大幅増益。 記:2024/02/13
4443 東証プライム
1,563
5/7 15:00
+79(%)
時価総額 195,406百万円
柱の法人向け名刺管理サービスは営業DXサービスに進化中。インボイス管理サービスなども。24.5期上期はインボイス管理の有料契約件数が倍増。営業DXの契約件数や名刺アプリの利用者数も順調に増えて収益急改善。 記:2024/02/06
4661 東証プライム
4,278
5/7 15:00
-52(%)
時価総額 7,779,333百万円
ディズニーリゾート運営会社。アジアで最大規模。東京ディズニーランドやディズニーシー、ホテル、複合商業施設を展開する。今期3Q累計はテーマパークとホテルが堅調に推移した。入園者数や商品、飲食の販売が増加。 記:2024/02/23
5029 東証グロース
475
5/7 15:00
+5(%)
時価総額 2,005百万円
米セールスフォースの導入や運用、研修等のコンサルティングが主力。業務改善やSaaS製品の開発、販売、クラウドサービスを提供する。今期3Q累計は主力のコンサルティング等が堅調も、人件費や採用費等が増加した。 記:2024/02/14
6323 東証プライム
29,740
5/7 15:00
+770(%)
時価総額 524,614百万円
半導体ウエハ搬送装置メーカー。大気用ウエハ搬送ロボットや真空用ウエハ搬送ロボットに加え、ウエハ搬送装置やガラス基板搬送機等のシステムを提供する。今期3Q累計は米国や中国向けの半導体関連装置がけん引した。 記:2024/03/07
6758 東証プライム
12,680
5/7 15:00
-380(%)
時価総額 15,990,520百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や半導体画像センサに強み。モバイル機器向けイメージセンサーは販売数量が伸びる。映画分野は劇場興行収入などが増加。金融ビジネス収入は大幅増。24.3期3Q累計は2桁増収。 記:2024/02/22
6920 東証プライム
42,390
5/7 15:00
+1,720(%)
時価総額 3,996,784百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。24.6期上期は半導体市況軟化の影響で受注足踏み。だが受注残の消化を進めて大幅増収増益に。最高業績を見込む通期計画を上方修正。増配予定。 記:2024/02/08
8233 東証プライム
2,332
5/7 15:00
+40.5(%)
時価総額 414,534百万円
大手百貨店。日本橋、新宿、新宿、大阪、京都などに大型店を有し、海外ではシンガポール、ベトナム、タイなどで店舗展開。子会社の東神開発と「まちづくり」を推進。国内顧客とインバウンド好調で、3Q累計は増収増益。 記:2024/01/26
9101 東証プライム
4,305
5/7 15:00
+20(%)
時価総額 2,196,260百万円
海運最大手。コンテナ船等の定期船に加え、ドライバルクやエネルギー等の不定期専用船を展開。海洋資源開発等も。物流事業は足踏み。ターミナル関連部門は国内で取扱量が増加。24.3期3Qは不動産業が増益確保。 記:2024/02/23
9104 東証プライム
4,764
5/7 15:00
+104(%)
時価総額 1,724,620百万円
海運国内2位。船隊数世界2位。コンテナ船・各種専用船・油送船・フェリー内航船を手掛け、タンカーやLNG船、自動車船、ドライバルク船に強み。コンテナ船の短期運賃・期間契約運賃下落で、3Q累計は利益足踏み。 記:2024/02/28
9107 東証プライム
2,165
5/7 15:00
+22.5(%)
時価総額 1,547,386百万円
海運国内3位。持分法会社にコンテナ船のONE社。ドライバルク船や自動車船・内航海運に実績。倉庫管理や陸上輸送等も。LNG船や電力炭船、大型原油船等は順調に稼働。24.3期3Qはエネルギー資源部門が増収。 記:2024/02/10
1,790
5/7 15:00
+75(%)
時価総額 36,779百万円
リユースチェーン大手。主力の「ブックオフ」に加え、百貨店内の買取専門店「ハグオール」などを展開。国内ブックオフ事業は堅調。直営既存店ではトレーディングカード・ホビー等が売上増。24.5期2Qは増収。 記:2024/02/03
9432 東証プライム
169.8
5/7 15:00
-0.6(%)
時価総額 15,375,444百万円
国内最大の通信会社。傘下にNTT東西、NTTドコモ、NTTデータなど。グローバル事業を強化。総合ICT事業は増収。通信端末機器販売収入、システムインテグレーションサービス収入が増加。24.3期3Qは増収。 記:2024/04/14
982.9
5/7 15:00
+10.1(%)
時価総額 1,579,538百万円
電力事業を行う東京電力グループの事業持株会社。福島第一原発の廃炉作業や賠償・除染事業に重点。フュエル&パワー部門は黒字転換。燃料費調整制度の期ずれの影響が好転。営業費用減少。24.3期3Qは黒字転換。 記:2024/02/25
9842 東証プライム
1,918
5/7 15:00
+13(%)
時価総額 130,712百万円
新潟地盤のホームセンター。「ムサシ」や「ビバホーム」に加え、スポーツジム、とんかつ専門店「かつや」等の運営も。ホームセンター部門はDIY関連や家庭用品が伸び悩む。24.2期3Q累計は外食事業が堅調。 記:2024/01/28
9984 東証プライム
8,078
5/7 15:00
+285(%)
時価総額 13,918,022百万円
大手投資会社。傘下にビジョンファンドや通信会社、LINEヤフー等を持ち、AIやインターネット等の分野の企業に投資。今期3Q累計は増収、利益は改善傾向となった。デリバティブ関連や公開投資先の株価上昇が寄与。 記:2024/02/10