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日経平均は続落、気掛かりはウクライナ情勢だけでない

2022/2/18 12:18 FISCO
*12:18JST 日経平均は続落、気掛かりはウクライナ情勢だけでない  日経平均は続落。138.71円安の27094.16円(出来高概算6億株)で前場の取引を終えている。  17日の米株式市場でNYダウは大幅続落し、622ドル安となった。政府がウクライナ国境のロシア軍が増強されていると発表したほか、バイデン大統領がロシアによるウクライナ侵攻の可能性が「非常に高い」と述べたことで、地政学リスクの高まりを嫌気した売りが出た。週間の失業保険申請件数の増加や1月の住宅着工件数の予想下振れも投資家心理を冷やした。本日の日経平均もこうした流れを引き継いで337円安からスタートすると、朝方には一時26792.54円(440.33円安)まで下落。ただ、来週末にブリンケン米国務長官がロシアのラブロフ外相と会談することが報じられると急速に下げ幅を縮めた。  個別では、レーザーテック<6920>と東エレク<8035>が揃って3%前後の下落。前日の米市場でアプライド・マテリアルズやエヌビディアといった半導体関連株が決算を受けて売られ、東京市場にも波及しているようだ。キーエンス<6861>やリクルートHD<6098>もさえない。決算発表銘柄ではトレンド<4704>が大幅に下落。また、外資系証券の投資判断引き下げが観測されたファナック<6954>は5%近い下落で、THK<6481>は東証1部下落率上位に顔を出している。一方、郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎船<9107>といった海運株が堅調で、ソフトバンクG<9984>やトヨタ自<7203>もしっかり。富士ソフト<9749>は投資判断引き上げ観測があり、朝日インテック<7747>は前日の説明会内容を受けて買われているようだ。また、イソライト<5358>などが東証1部上昇率上位に顔を出している。  セクターでは、鉱業、ゴム製品、銀行業などが下落率上位。一方、海運業、輸送用機器、鉄鋼などが上昇率上位だった。東証1部の値下がり銘柄は全体の59%、対して値上がり銘柄は36%となっている。  本日の日経平均は米株安の流れを引き継いで27000円割れからスタートしたが、米ロ外相会談による緊張緩和への期待で下げ渋って前場を折り返した。日足チャートを見ると27000円を下回る場面での底堅さが感じられる一方、上値切り下げの形状となっている。「政局相場」で盛り上がる以前の昨年2~8月に似た動きという印象を受ける。個別では半導体関連を中心とした値がさグロース(成長)株の一角が前日に続きさえない。半面、海運株は輸送需要の増加を意識した買いが続いているようだ。前引けの日経平均が-0.51%なのに対し、東証株価指数(TOPIX)は-0.43%。ここまでの東証1部売買代金は1兆5000億円あまりで、1日を通じては3兆円前後といったところか。  新興市場ではマザーズ指数が-1.18%と続落。こちらも朝方から売りが先行し、取引時間中としては2020年4月14日以来、およそ1年10か月ぶりに700ptを下回る場面があったが、日経平均とともに下げ渋った。FRONTEO<2158>は新サービス発表を材料視する向きもあって-1.13%に踏みとどまっているが、前日までの大幅下落を踏まえれば戻りの鈍さが意識されざるを得ないか。買いを集めているのは前日上場したばかりのエッジテクノロジ<4268>などで、株式需給重視の物色となっていることが窺える。  さて、金融市場全体としてウクライナ情勢に関するニュースに振らされる展開となっている。米ロ外相による対話の機会が設けられたのは明るい材料だが、米政権から「ロシアが侵攻の口実作りのために偽旗作戦を進めている」「侵攻は目前」などといった発言が相次ぎ出ている点は気掛かり。前日にはロシアメディアがウクライナ軍による砲撃を報じている。懸念が完全に払しょくされるのにはなお時間を要するだろう。  また、前日の米株市場では、失業保険申請件数や住宅着工件数といった経済指標の悪化に加え、セントルイス連銀のブラード総裁が「物価制御のため中立金利以上に政策金利を引き上げる必要もあるかもしれない」と述べるなど、投資家心理を冷やす材料が多かった。雇用市場だけでなく、住宅市場の状況もインフレ・金利上昇のもとで注目度が高まっている。今晩の米国では1月の中古住宅販売件数、来週22日には12月のS&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数が発表される。もちろん金融政策の行方にも少なからず影響を与えるだろう。  FRB高官に加え、市場関係者からも引き続き金融引き締め加速を予想したり、その必要性を強調したりする声が多く出ている。JPモルガン・アセット・マネジメントのボブ・マイケル最高投資責任者(CIO)などが0.5%の利上げでインフレ抑制を図ることに期待を示しており、米金融大手モルガン・スタンレーは年内の利上げ回数予想を6回、合計の引き上げ幅を1.5%(従来は1.25%)に上方修正した。  アジア市場では上海総合指数が小幅に下落し、香港ハンセン指数は0.5%程度の下落。ドル・円相場は米ロ外相会談の報道を受けて一時1ドル=115.20円台まで急伸したが、足元伸び悩んでいる。株式市場でも売り方の買い戻しが入る可能性こそあるが、週末を前に積極的に買い持ち高を増やしづらいだろう。引き続きウクライナ情勢関連のニュースや米経済指標を見極めたいところでもあり、後場の日経平均は戻りの鈍い展開になるとみておきたい。(小林大純) 《AK》
関連銘柄 17件
2158 東証グロース
616
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時価総額 24,218百万円
独自開発のAIエンジン「KIBIT」を活用し、eディスカバリ支援やデジタル鑑識等のサービスを提供。塩野義製薬と戦略的業務提携。ライフサイエンスAI分野は増収。特別損失減少。24.3期3Qは最終損益改善。 記:2024/04/16
4268 東証グロース
536
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時価総額 5,681百万円
AIソリューション会社。AIアルゴリズムの組込や実装、運用のAI個人向け、法人向けAI教育サービス、AIを活用したプロダクトの開発、販売を行う。今期3Q累計は増収も、採用強化に伴う採用費や人件費が増加。 記:2024/04/15
4704 東証プライム
6,992
6/14 15:00
-140(%)
時価総額 984,453百万円
ウイルス対策ソフトで国内トップ。世界でも上位に位置。24.12期は欧州・アジア太平洋地域を牽引役に売上伸長を想定。販管費を前期並みに抑えて営業最高益を見込む。リストラ関連特損は解消。配当性向は70%目安。 記:2024/03/11
5358 東証1部
1,196
3/28 14:59
-1(%)
時価総額 28,234百万円
耐火断熱材総合メーカー。耐火断熱れんが、セラミックファイバーなどを手掛け、高温用耐火断熱技術に定評。珪藻土焼成粒充填パイプなども事業領域。セラミックファイバー製品が伸長し、22.3期3Q累計は利益急伸。 記:2022/02/25
7,894
6/14 15:00
±0(%)
時価総額 13,387,908百万円
国内最大の人材関連サービス企業。米国発祥の求人情報検索サイト「Indeed」や不動産の「SUUMO」、求人・企業情報サイト「Glassdoor」を運営。マッチング&ソリューション好調で3Q累計は営業増益。 記:2024/02/22
6481 東証プライム
2,904
6/14 15:00
-6(%)
時価総額 377,105百万円
機械部品メーカー。直動案内機器で世界シェアトップ。工作機械や産業用ロボット、半導体製造装置等の直動システムを製造、販売する。輸送機器や医療機器、免震装置向けに事業を拡大。23年12月期の産業機器が足踏み。 記:2024/03/08
6861 東証プライム
68,200
6/14 15:00
-610(%)
時価総額 16,586,786百万円
業用計測制御機器大手。FA用センサで高シェア。開発・販売に専念し、生産は外部に委託。直販体制に強み。24.3期3Q累計は欧米堅調。円安や部材調達改善で粗利率も改善。だが日本や中国が足踏み。人件費増も重石。 記:2024/04/15
6920 東証プライム
36,700
6/14 15:00
-850(%)
時価総額 3,460,296百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。24.6期上期は半導体市況軟化の影響で受注足踏み。だが受注残の消化を進めて大幅増収増益に。最高業績を見込む通期計画を上方修正。増配予定。 記:2024/02/08
6954 東証プライム
4,381
6/14 15:00
-47(%)
時価総額 4,422,825百万円
工作機械向けNC装置世界首位。小型工作機械や射出成形機も手掛ける。産業用ロボット、協働ロボットなどロボットでも高シェア。FA部門はCNCシステムが伸び悩む。24.3期3Q累計はサービス部門が増収。 記:2024/04/07
7203 東証プライム
3,116
6/14 15:00
-12(%)
時価総額 50,837,499百万円
自動車メーカー最大手。自動車生産台数で世界トップ。コンパクトカーやセダン、SUV、ワゴン、商用車、トラックを製造、販売する。ダイハツや日野を傘下に持つ。今期3Q累計はHEVを中心に販売台数が増加した。 記:2024/02/29
7747 東証プライム
2,189.5
6/14 15:00
+5(%)
時価総額 594,743百万円
精密医療機器メーカー。心臓血管治療用ガイドワイヤーで世界トップシェア。素材加工技術に定評。メディカル事業は好調。国内ではPCIガイドワイヤー中心に循環器領域が伸びる。24.6期2Q累計は2桁増収増益。 記:2024/04/13
8035 東証プライム
34,950
6/14 15:00
+40(%)
時価総額 16,483,573百万円
世界的半導体製造装置メーカー。半導体の成膜や洗浄の前工程からテストまでの製造装置を展開。リソグラフィーでトップシェア。24.3期3Q累計はウェーハボンディング/デボンディング装置の量産受注が拡大。 記:2024/02/24
9101 東証プライム
4,777
6/14 15:00
+138(%)
時価総額 2,437,058百万円
海運最大手。コンテナ船等の定期船に加え、ドライバルクやエネルギー等の不定期専用船を展開。海洋資源開発等も。物流事業は足踏み。ターミナル関連部門は国内で取扱量が増加。24.3期3Qは不動産業が増益確保。 記:2024/02/23
9104 東証プライム
4,964
6/14 15:00
+202(%)
時価総額 1,797,023百万円
海運国内2位。船隊数世界2位。コンテナ船・各種専用船・油送船・フェリー内航船を手掛け、タンカーやLNG船、自動車船、ドライバルク船に強み。コンテナ船の短期運賃・期間契約運賃下落で、3Q累計は利益足踏み。 記:2024/02/28
9107 東証プライム
2,321.5
6/14 15:00
+89(%)
時価総額 1,659,241百万円
海運国内3位。持分法会社にコンテナ船のONE社。ドライバルク船や自動車船・内航海運に実績。倉庫管理や陸上輸送等も。LNG船や電力炭船、大型原油船等は順調に稼働。24.3期3Qはエネルギー資源部門が増収。 記:2024/02/10
9749 東証プライム
6,850
6/14 15:00
+120(%)
時価総額 461,690百万円
独立系のソフト開発会社。FA・自動車関連の組込み系に強み。24.12期は最高業績・連続増配を計画。中計では28.12期に営業益450億円を目指す。筆頭株主の3Dが出した非公開化などの株主提案は総会で否決。 記:2024/04/11
9984 東証プライム
10,100
6/14 15:00
+328(%)
時価総額 17,401,835百万円
大手投資会社。傘下にビジョンファンドや通信会社、LINEヤフー等を持ち、AIやインターネット等の分野の企業に投資。今期3Q累計は増収、利益は改善傾向となった。デリバティブ関連や公開投資先の株価上昇が寄与。 記:2024/02/10