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日経平均は小幅続落、短期反騰を後押ししたのは「いいとこ取り」

2021/8/26 12:17 FISCO
*12:17JST 日経平均は小幅続落、短期反騰を後押ししたのは「いいとこ取り」  日経平均は小幅続落。31.38円安の27693.42円(出来高概算4億2000万株)で前場の取引を終えている。  25日の米株式市場でNYダウは4日続伸し、39ドル高となった。27日からの米経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」を前に利益確定売りが出て上値を抑えたが、7月の耐久財受注速報値が市場予想ほど落ち込まず、安心感が広がった。また、引き続き新型コロナウイルスワクチンの普及に期待した買いも入った。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は0.1%の上昇となり、連日で過去最高値を更新。本日の日経平均もこうした流れを引き継いで68円高からスタートすると、朝方には一時27828.28円(103.48円高)まで上昇した。しかし、国内での新型コロナ感染拡大や緊急事態宣言の対象地域拡大などから積極的に上値を追う動きは限られ、香港・上海株がやや軟調な出足となったこともあり、前場中ごろを過ぎるとマイナスに転じた。  個別では、郵船<9101>や任天堂<7974>が軟調で、ソフトバンクG<9984>やトヨタ自<7203>は小安い。塩野義<4507>は利益確定売り優勢で3%の下落。また、タカショー<7590>が好決算ながら材料出尽くし感から売られ、東証1部下落率上位に顔を出している。一方、売買代金トップのレーザーテック<6920>が4%の上昇。前日の米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が上昇し、東エレク<8035>などの堅調ぶりも目立つ。経済活動の正常化が期待されるJAL<9201>、製品値上げが相次ぎ伝わっている日本製鉄<5401>は揃って2%超の上昇。米長期金利の上昇で三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>といったメガバンク株は小じっかり。ぐるなび<2440>は増資、ケーズHD<8282>は自社株買いを好感した買いが先行し、双信電機<6938>などが東証1部上昇率上位に顔を出している。  セクターでは、パルプ・紙、海運業、その他製品などが下落率上位。一方、空運業、鉄鋼、陸運業などが上昇率上位だった。東証1部の値下がり銘柄は全体の48%、対して値上がり銘柄は45%となっている。  本日の日経平均はほぼ前日と同様、米株高の流れを引き継いでスタートしたが、その後伸び悩む展開となっている。日足チャートでは引き続き27600円台半ばに位置する25日移動平均線を上回って推移しているものの、前日高値(27897.72円)を捉えられていない。ここまでの東証1部売買代金は1兆円に届かず、前日も1日を通じて2兆1187億円ほどにとどまっていた。売買の落ち込みは株価指数先物も同様で、特に日経平均先物は前日かなり低調だった。  一昨日の当欄で、今週に入ってからの日経平均のリバウンドは20日の米オプション取引期日を通過したことによる短期リバーサル(株価の反転上昇)の可能性があることについて触れた。早々に売買の減少を伴って戻りが鈍化してきたことは、その可能性を裏付けするものと考えられる。  また前日の先物手口を見ると、野村證券が日経平均先物を売り越し。ネット証券売買代金ランキングでは週初から日経レバETF<1570>が売り超となっており、個人投資家ら押し目買い投資家の利益確定の売りが上値を抑えていることがわかる。また、東証株価指数(TOPIX)先物はクレディ・スイス証券が買い越す一方、シティグループ証券が売り越し(シティは日経平均先物買いのTOPIX先物売り)。他の外資系証券も売り買いまちまちで、強弱感が対立しているように感じられる。  話は戻るが、米オプション期日通過によるリバーサルを後押しする要因が全くなかったわけでない。まず、金融市場全体としては米ダラス連銀のカプラン総裁が示唆したとおり、「新型コロナ・デルタ型の流行とともに米連邦準備理事会(FRB)の金融緩和が継続する」と期待する声が足元増えたように思われる。ジャクソンホール会議を前にした持ち高調整の動きも重なり、米10年物国債利回りや期待インフレ率の指標である米10年物ブレークイーブン・インフレ率(BEI)はここ数日反騰している。緩和長期化によるインフレを想定しているのだろう。それだけに、無風との見方もあるジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の講演は重みを増しつつあると考えられる。講演後に市場トレンドに変化が出てくるか注視したいところだ。  もう一点、こうした金融市場全体の見方とは裏腹に、株式サイドでは新型コロナワクチン普及への期待が買い手掛かりとなっている。これは空運株などの堅調ぶりを見ても明らかだ。また、世界保健機関(WHO)が23日、最新の報告書で世界の新規感染者数の合計が増加から横ばいに転じているとの見方を示したことも影響しているかもしれない。国内でも緊急事態宣言の対象地域が拡大しているとはいえ、東京都の新規感染者数は8月半ばをピークに増加一服しているように見受けられる(断っておくが、新型コロナの脅威を過小評価すべきでないと筆者は考えている)。  2つの相反する見方が株式相場を押し上げるさまは、まさに「いいとこ取り」だろう。国内政治を巡っても、22日の横浜市長選の結果を受け「経済対策実施だ」「政権維持だ、いや交代だ」などと様々な主張が飛び交っているが、行き着く結論はみな同じ「株式相場にポジティブ」。国内政治に関しては筆者も折を見て触れたいと思っているが、現在のところ「議席を大幅に減らしつつも菅政権継続、来年の参院選に向け政局への不安も継続、経済対策の内容は政権と与党の力関係次第」と考えている。もっとも政治とは一寸先は闇どころか暗黒である。自民党総裁選に関しても、有力候補は先行して出馬表明などしない。  「いいとこ取り」に乗るかどうかは個々のリスク許容度、投資期間などと相談して決めるべきだろう。さて、足元の香港・上海株はやや下げ幅を広げており、後場の日経平均もさえない展開になるとみておきたい。(小林大純) 《AK》
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2440 東証プライム
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飲食店情報検索サイトを運営。楽天Gが筆頭株主。DXサービスの拡充図る。モバイルオーダーサービスの契約企業数は増加。飲食店販促サービスは売上増。ストック型サービスが牽引。24.3期3Qは営業黒字転換。 記:2024/03/04
4507 東証プライム
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5401 東証プライム
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4/26 15:00
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国内最大、世界有数の製鉄会社。自動車用鋼板、電磁鋼板、高級シームレス鋼管で実績。日鉄エンジニアリングなどを傘下に収める。製鉄部門は増収。システムソリューション部門は堅調。24.3期3Qは2桁増収。 記:2024/02/25
6920 東証プライム
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6938 東証スタンダード
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時価総額 8,192百万円
電子部品メーカー。大電流ノイズフィルタを業界に先駆けて開発。積層誘電体フィルタ等を手掛ける。23.12期通期はフィルムコンデンサ、ノイズ測定事業が堅調。釜屋電機がTOB実施、成立なら同社株は上場廃止へ。 記:2024/04/07
7203 東証プライム
3,510
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時価総額 57,265,604百万円
自動車メーカー最大手。自動車生産台数で世界トップ。コンパクトカーやセダン、SUV、ワゴン、商用車、トラックを製造、販売する。ダイハツや日野を傘下に持つ。今期3Q累計はHEVを中心に販売台数が増加した。 記:2024/02/29
7590 東証スタンダード
508
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-3(%)
時価総額 8,936百万円
庭園資材を製造・販売。プロ向けを軸に家庭向けも。ホームユース事業は来店客数の苦戦などが響く。24.1期通期はプロユース事業が増収確保。ブランド指定による受注増などが寄与。25.1期は営業黒字転換見通し。 記:2024/03/07
7974 東証プライム
7,649
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時価総額 9,933,680百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。当期ミリオンセラータイトル数は自社17、他社7の計24本。新作タイトル好調や円安で3Q累計は増収増益。 記:2024/02/27
8035 東証プライム
34,230
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+630(%)
時価総額 16,143,998百万円
世界的半導体製造装置メーカー。半導体の成膜や洗浄の前工程からテストまでの製造装置を展開。リソグラフィーでトップシェア。24.3期3Q累計はウェーハボンディング/デボンディング装置の量産受注が拡大。 記:2024/02/24
8282 東証プライム
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1,552.5
4/26 15:00
+1(%)
時価総額 20,620,297百万円
国内最大の金融グループ。傘下に三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJニコス、三菱UFJモルガンスタンレー証券。アセットマネジメント事業を強化。金利上昇や国内外の預貸金収益増加で3Q累計は利益急伸。 記:2024/02/28
8,787
4/26 15:00
-9(%)
時価総額 12,079,410百万円
総合金融グループ大手。傘下に三井住友銀行、SMBC日興証券、三井住友カードなど。ノンバンク子会社多数。燃費効率の高い次世代型航空機に特化した投資・ファイナンスを実施。全事業部門好調で、3Q累計は増収増益。 記:2024/03/25
9101 東証プライム
4,205
4/26 15:00
+96(%)
時価総額 2,145,244百万円
海運最大手。コンテナ船等の定期船に加え、ドライバルクやエネルギー等の不定期専用船を展開。海洋資源開発等も。物流事業は足踏み。ターミナル関連部門は国内で取扱量が増加。24.3期3Qは不動産業が増益確保。 記:2024/02/23
9201 東証プライム
2,841
4/26 15:00
+1.5(%)
時価総額 1,241,926百万円
大手航空会社。国内線や国際線、LCC、貨物輸送の航空運送、旅客サービス、空港内地上サービス等を提供する。今期3Q累計は国際旅客収入が増加した。国内旅客収入は単価が上振れ。航空燃油費等の増加を吸収した。 記:2024/04/03
9984 東証プライム
7,782
4/26 15:00
+179(%)
時価総額 13,408,028百万円
大手投資会社。傘下にビジョンファンドや通信会社、LINEヤフー等を持ち、AIやインターネット等の分野の企業に投資。今期3Q累計は増収、利益は改善傾向となった。デリバティブ関連や公開投資先の株価上昇が寄与。 記:2024/02/10