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日経平均は反発、嫌なムード払しょくか、これまでとは異なる株価反応に着目

2021/4/28 12:16 FISCO
*12:16JST 日経平均は反発、嫌なムード払しょくか、これまでとは異なる株価反応に着目  日経平均は反発。110.45円高の29102.34円(出来高概算5億5441万株)で前場の取引を終えている。  前日の米国株式市場では主要株価指数はまちまちの展開。4月の米消費者信頼感指数がパンデミック以前の水準を回復したことを受けて景気回復期待が改めて高まったが、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見や、バイデン米大統領の議会演説を明日に控えた警戒感から、主要株価指数はこう着感の強い動きとなった。本日の日経平均は続落して始まったが、前日に決算を発表した主力企業で良好な株価反応を示すものが多く見られたこともあり、間もなくプラスに転じると、その後は上げ幅を拡げる展開となった。  個別では、前日に決算を発表したところで、富士電機<6504>、新光電気工業<6967>、航空電子<6807>などが2ケタ台の急伸劇をみせたほか、ファナック<6954>、ZOZO<3092>、イビデン<4062>、アドバンテスト<6857>、フジクラ<5803>なども決算を背景に大きく買われた。売買代金上位では、レーザーテック<6920>、任天堂<7974>、マネックスG<8698>、ソニーグループ<6758>、NTT<9432>、野村ホールディングス<8604>、エムスリー<2413>などの上昇が目立っている。また、東証1部の上昇率上位には富士興産<5009>やホクシン<7897>などがランクイン。  一方、決算が売り材料視されたアンリツ<6754>、トクヤマ<4043>、京セラ<6971>などが大幅に下落。売買代金上位では、ソフトバンクグループ<9984>、JR東海<9022>、前日に東証1部に新規上場したテスホールディングス<5074>、アンリツ、日本郵船<9101>などが下落している。東証1部の下落率上位には、さくらインターネット<3778>、日東製網<3524>などがランクインしている。  セクターでは、証券・商品先物取引業、その他製品、輸送用機器、電気機器、電気・ガス業などが上昇率上位となっている。一方、海運業、鉄鋼、陸運業、医薬品、空運業などが下落率上位に並んでいる。東証1部の値上がり銘柄は全体の41%、対して値下がり銘柄は52%となっている。  前日から決算シーズンの最初のヤマ場とも言える段階に入ったが、これまでの陰鬱なムードを払しょくしてくれるような決算と株価反応が今日は見られることが印象的。実績も今期計画もそろって市場予想を上回る銘柄が素直に上昇している点については、言うまでもないが、象徴的なところではファナックが挙げられる。  ファナックの前第4四半期(1-3月)決算は大幅な増収増益で、1-3月期の受注高の伸びも非常に強かった。一方、今期計画は増収増益ながらも市場予想を大きく下回った。前期実績が好調ながらも今期計画が市場予想を下回った安川電機<6506>や日本電産<6594>のほか、受注高の強すぎる伸びがピークアウト感を示唆したことでネガティブ視されたディスコ<6146>(第1四半期見通しが市場予想を下回った影響もある)など、これまでの経緯を踏まえれば、本日のファナックも売られてもおかしくなかっただろう。しかし、本日の同社株価は大きく上昇している。  もちろん、単純すぎる比較との批判もあろう。例えば、決算前に信用買い残が大きく積み上がっていた日本電産に対して、ファナックの場合にはそうした傾向が見られておらず、期待値の違いがあるといった点。また、ファナックの場合には、500億円を上限とする自社株買いのほか自己株式の消却なども合わせて発表している点などだ。しかし、安川電機から始まる、日本電産、ディスコ、エムスリーなど、これまでの主力企業決算の内容と株価反応、そして、そこから前日までの間に醸成されていた市場での嫌なムードを考慮すれば、ファナックの市場予想下振れの見通しはストレートにネガティブ視されてもおかしくなかった。そうした意味で、本日のファナックの動きは、前日までのムードを今後一変させる可能性を感じさせてくれたと言えよう。  ファナック以外では、アドバンテストやイビデンなどが挙げられる。両社ともに、これまでの主力企業決算と同様、前4四半期は大幅な増収増益で今期計画も増収増益だが、計画は市場予想を下回った。また、両社の場合には、日本電産ほどではないが、信用需給面では買い残が売り残を2倍超上回っていた。そうした条件下でも、両社とも本日の株価はしっかりと上昇している(イビデンは新工場建設の発表、アドバンテストは前期末配当の増額などの材料もあるが)。  ファナックとアドバンテスト、イビデンという主力どころの決算でこうしたポジティブな株価反応が見られたことは、少なくとも、前日までの嫌なムードを一変してくれる。結局は、前回決算の内容とそこからの株価推移、現状株価水準、信用残の推移など、総合的な条件から次の決算の中身で個別に判断していくしかないわけだが、前日までのように、「良い決算でも全部ダメなのか(折り込み済みなのか)」という印象が払しょくされたのではないだろうか。  さて、決算について色々と書き連ねたが、決算シーズンはまだまだ序盤に過ぎない。本日の引け後には、ソニーグループ、キーエンス<6861>、信越化<4063>、村田製作所<6981>など注目企業の決算が多く控えている。また、決算以外でも、明日の日本時間早朝にかけては、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見、そして、増税などへの詳細な言及が注目されるバイデン米大統領の議会演説が控えている。これらのイベントを前に、本日の後場は一段と様子見ムードが強まり、積極的な売買は手控えられそうだ。 《AK》
関連銘柄 32件
2413 東証プライム
1,646.5
5/2 15:00
-8.5(%)
時価総額 1,117,862百万円
日本最大級の医療従事者専用サイトを運営。製薬企業の営業支援や医師・薬剤師の転職支援、治験支援、病院経営支援などを展開。予防医療分野への取り組みを推進。新型コロナ関連の特需が一巡も、3Q累計は増収確保。 記:2024/02/29
3092 東証プライム
3,356
5/2 15:00
+29(%)
時価総額 1,045,877百万円
日本最大の衣料品EC「ZOZOTOWN」を運営。ヤフーLINE傘下。24.3期3Q累計は商品取扱高が着実増。販管費増こなし増収増益に。通期最高業績を計画。配当性向の目安を5割→7割に修正。大幅増益を予定。 記:2024/02/08
3524 東証スタンダード
1,443
5/2 15:00
-20(%)
時価総額 3,759百万円
無結節網で国内トップ。定置網や養殖網など漁業用網に強み。鳥獣害防止ネットや各種スポーツネットなど陸上用網も。陸上関連事業は増収。獣害防止ネットや落石防止ネット等の受注が堅調。24.4期3Qは営業黒字転換。 記:2024/04/17
3778 東証プライム
5,520
5/2 15:00
-80(%)
時価総額 207,668百万円
独立系のデーターセンター(DC)運営会社。24.3期3Q累計はクラウドインフラ提供サービスが順調増。だが人材・設備投資が利益の重石に。通期では最高業績を計画。北海道のDC拡張は24年10月以降に竣工予定。 記:2024/02/06
4043 東証プライム
3,152
5/2 15:00
-8(%)
時価総額 227,221百万円
化学メーカー。化成品に加え、高純度多結晶シリコン等の電子材料、放熱材料、メガネ関連材料、歯科器材等を製造、販売する。今期3Q累計は半導体関連製品が足踏みとなった一方、セメントや化学品の価格修正が寄与した。 記:2024/04/13
4062 東証プライム
5,392
5/2 15:00
-756(%)
時価総額 759,523百万円
ICパッケージ基板で世界トップ。プリント配線板、自動車排ガス浄化装置でも高シェア。環境用途向けに強み。24.3期3Qはセラミック事業が堅調。ディーゼル・パティキュレート・フィルターは価格転嫁等で売上増。 記:2024/02/10
4063 東証プライム
5,989
5/2 15:00
-85(%)
時価総額 12,122,473百万円
大手総合化学メーカー。塩化ビニル樹脂や苛性ソーダ、シリコンウエハ、機能材料を手掛ける。塩化ビニル樹脂等で世界首位。希土類磁石は車載市場等への拡販図る。24.3期3Q累計は自動車用入力デバイスが堅調維持。 記:2024/02/02
5009 東証スタンダード
1,784
5/2 15:00
+4(%)
時価総額 15,599百万円
石油販社。ENEOSグループから燃料油やアスファルトなどの石油製品を調達。グリーン商品販売やメガソーラー発電も手掛け、北海道でガス小売りと建機レンタルも展開。石油以外の事業好調で、3Q累計は利益急伸。 記:2024/02/06
5074 東証プライム
422
5/2 15:00
-2(%)
時価総額 29,840百万円
工場・業務用施設向けに再エネ・省エネ設備を設計・調達・施工。運営・管理や再エネ発電も。24.6期上期は足踏み。ただ脱炭素ニーズ強く、受注は堅調。昨年末受注残は22年末比72%増に。通期では最高純益を計画。 記:2024/03/13
5803 東証プライム
2,779.5
5/2 15:00
+27(%)
時価総額 822,351百万円
大手電線メーカー。電力や通信、光のケーブル、光通信部品に加え、電子ワイヤやHDD部品などを手掛ける。24.3期3Qは自動車事業部門が黒字転換。北米での新車種立ち上げなどが寄与。通期業績予想を上方修正。 記:2024/03/04
6146 東証プライム
46,490
5/2 15:00
+370(%)
時価総額 5,035,657百万円
国内最大の半導体用組立装置メーカー。半導体をウェーハから切断するダイサやウェーハを薄く研削するグラインダを手掛け、ダイサーは世界シェア8割。純水リサイクル装置も展開。研究開発費増加し、3Q累計は一服。 記:2024/02/22
6504 東証プライム
9,601
5/2 15:00
+152(%)
時価総額 1,433,400百万円
大手総合電機。パワー半導体やパワーエレクトロニクス機器に強み。地熱発電設備で世界トップシェア。エネルギーマネジメント分野は増収。電源機器の大口案件等が寄与。半導体分野は堅調。24.3期3Qは増収増益。 記:2024/02/26
6506 東証プライム
6,593
5/2 15:00
-2(%)
時価総額 1,758,287百万円
メカトロニクス・ロボットメーカー。サーボモータとインバータは世界シェアトップ。産業用、半導体製造装置用ロボット等も。モーションコントロール部門は堅調。インバータ事業が牽引。24.2期3Q累計は増収。 記:2024/01/27
6594 東証プライム
7,254
5/2 15:00
-165(%)
時価総額 4,325,444百万円
世界最大の総合モーターメーカー。HDDや車載、家電・産業向けモーターに加え、機器装置や電子・光学部品を展開。精密小型モータは売価改善等で増益。24.3期3Qは2桁増益。水冷モジュールの生産能力を拡大。 記:2024/04/16
6754 東証プライム
1,184.5
5/2 15:00
-19.5(%)
時価総額 160,933百万円
通信用計測器世界3位。スマホの端末開発向けや基地局通信インフラなどの計測ソリューション、重量選別機等を手掛ける。通信計測事業は5Gスマホ開発投資需要の減少等が響く。24.3期3Qは環境計測事業が黒字転換。 記:2024/02/10
6758 東証プライム
13,060
5/2 15:00
-40(%)
時価総額 16,469,731百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や半導体画像センサに強み。モバイル機器向けイメージセンサーは販売数量が伸びる。映画分野は劇場興行収入などが増加。金融ビジネス収入は大幅増。24.3期3Q累計は2桁増収。 記:2024/02/22
6807 東証プライム
2,470
5/2 15:00
-32(%)
時価総額 227,988百万円
大手コネクタメーカー。スマホや自動車向けコネクタに強み。車載用静電タッチパネル、航空機用ジャイロセンサ、油田掘削用センサも事業領域。内製能力の高さが強み。工場稼働低下の影響もあり、3Q累計は利益足踏み。 記:2024/03/30
6857 東証プライム
5,107
5/2 15:00
-35(%)
時価総額 3,912,825百万円
半導体検査装置大手。メモリ用に強い。非メモリ用も強化中。電子ビーム露光装置も。24.3期3Q累計はメモリ向けが1Qを底に上向く。だが非メモリ向けの回復に遅れ。償却費増も利益の重石。総還元性向5割以上目安。 記:2024/04/15
6861 東証プライム
69,360
5/2 15:00
+140(%)
時価総額 16,868,907百万円
業用計測制御機器大手。FA用センサで高シェア。開発・販売に専念し、生産は外部に委託。直販体制に強み。24.3期3Q累計は欧米堅調。円安や部材調達改善で粗利率も改善。だが日本や中国が足踏み。人件費増も重石。 記:2024/04/15
6920 東証プライム
40,670
5/2 15:00
+920(%)
時価総額 3,834,612百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。24.6期上期は半導体市況軟化の影響で受注足踏み。だが受注残の消化を進めて大幅増収増益に。最高業績を見込む通期計画を上方修正。増配予定。 記:2024/02/08
6954 東証プライム
4,677
5/2 15:00
+18(%)
時価総額 4,721,651百万円
工作機械向けNC装置世界首位。小型工作機械や射出成形機も手掛ける。産業用ロボット、協働ロボットなどロボットでも高シェア。FA部門はCNCシステムが伸び悩む。24.3期3Q累計はサービス部門が増収。 記:2024/04/07
6967 東証プライム
5,551
5/2 15:00
-36(%)
時価総額 750,340百万円
半導体パッケージの総合メーカー。静電チャック、ハイエンド半導体PKGなどが主力製品。国内生産比率の高さが特徴。24.3期3Qは業績足踏み。半導体製造装置向けセラミック静電チャックは市況悪化などが響く。 記:2024/04/07
6971 東証プライム
1,899.5
5/2 15:00
-8.5(%)
時価総額 2,869,145百万円
電子部品大手。セラミック技術に強み。セラミックパッケージや半導体製造装置向けセラミック部品等で高シェア商品多数。電子部品は情報通信市場向けコンデンサ、水晶部品等の需要が減少。24.3期2Qは業績伸び悩む。 記:2024/01/16
6981 東証プライム
2,798
5/2 15:00
-77.5(%)
時価総額 5,672,786百万円
大手電子部品メーカー。コンデンサやEMI除去フィルタ高周波モジュールを手掛け、積層セラミックコンデンサで高シェア。業界最高水準の車載向けメタルパワーインダクタを商品化。生産減少や値下がりで3Q累計は一服。 記:2024/02/04
7897 東証スタンダード
116
5/2 15:00
-1(%)
時価総額 3,291百万円
MDF(中質繊維板)製品の製造・開発を行う木質工業材料の素材メーカー。住宅建材用や家具向けに強み。構造用MDF床材や屋根下地材に注力し、価格転嫁を推進。生産調整継続の影響もあり、3Q累計は利益足踏み。 記:2024/03/25
7974 東証プライム
7,575
5/2 15:00
-62(%)
時価総額 9,837,577百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。当期ミリオンセラータイトル数は自社17、他社7の計24本。新作タイトル好調や円安で3Q累計は増収増益。 記:2024/02/27
8604 東証プライム
876.4
5/2 15:00
+7.5(%)
時価総額 2,833,895百万円
総合証券で国内最大。傘下に資産運用会社や信託銀行など。配当性向は40%以上目安。ホールセール部門は増収。インベストメント・バンキング等が貢献。営業部門は相場環境が追い風。24.3期3Qは2桁増収増益。 記:2024/02/10
8698 東証プライム
763
5/2 15:00
-45(%)
時価総額 204,062百万円
大手ネット証券会社。マネックス証券を中核に、株式や先物・オプション、投信、債券、FXのオンライン取引サービスを提供する。NTTドコモと資本業務提携。今期3Q累計は国内と米国が堅調、増収、大幅増益となった。 記:2024/03/03
9022 東証プライム
3,619
5/2 15:00
+25(%)
時価総額 3,727,570百万円
国鉄民営化で誕生した東海地盤の鉄道会社。東海道新幹線が収益の柱。流通、不動産も。輸送実績では東海道新幹線が2桁増。在来線も増加。流通業は堅調。営業費の増加などをこなし、24.3期3Q累計は大幅増益。 記:2024/02/04
9101 東証プライム
4,285
5/2 15:00
-39(%)
時価総額 2,186,057百万円
海運最大手。コンテナ船等の定期船に加え、ドライバルクやエネルギー等の不定期専用船を展開。海洋資源開発等も。物流事業は足踏み。ターミナル関連部門は国内で取扱量が増加。24.3期3Qは不動産業が増益確保。 記:2024/02/23
9432 東証プライム
170.4
5/2 15:00
-0.1(%)
時価総額 15,429,774百万円
国内最大の通信会社。傘下にNTT東西、NTTドコモ、NTTデータなど。グローバル事業を強化。総合ICT事業は増収。通信端末機器販売収入、システムインテグレーションサービス収入が増加。24.3期3Qは増収。 記:2024/04/14
9984 東証プライム
7,793
5/2 15:00
+4(%)
時価総額 13,426,981百万円
大手投資会社。傘下にビジョンファンドや通信会社、LINEヤフー等を持ち、AIやインターネット等の分野の企業に投資。今期3Q累計は増収、利益は改善傾向となった。デリバティブ関連や公開投資先の株価上昇が寄与。 記:2024/02/10