マーケット
11/15 15:15
38,642.91
+107.21
43,444.99
-305.87
暗号資産
FISCO BTC Index
11/18 8:38:18
13,861,417
フィスコポイント
保有フィスコポイント数
  
今月フィスコポイント数
  

大幸薬品 Research Memo(3):医薬品事業で供給力増強と値上げを計画

2024/3/19 17:33 FISCO
*17:33JST 大幸薬品 Research Memo(3):医薬品事業で供給力増強と値上げを計画 ■トピックス 1. 医薬品事業:供給力増強、値上げなどの見通し 医薬品事業の外部環境は良好である。足元では止瀉薬市場はコロナ禍前を上回っており、インバウンド需要が追加されることも想定できる。業界内では他社品の品薄・欠品が見られる。大幸薬品<4574>の安定供給がシェア拡大のカギとなるが、これまで準備を進めてきた吹田工場/小国工場におけるシフト生産体制の強化や京都工場における「セイロガン糖衣A」の包装ライン立ち上げが実行フェーズに入る。特に「セイロガン糖衣A」に関しては、コロナ禍以前の水準の約3割減(販売錠数ベース)であり、供給問題の解決により売上の拡大が期待できる。 2024年12月期においては、「正露丸」「セイロガン糖衣A」の出荷価格改定(値上げ)を予定する。エネルギー価格や原材料価格、物流費、為替影響(円安)などの観点から安定した医薬品品質システム構築のため、約20年振りに改定されることになる。改定時期は2024年12月期中を予定しているが、詳細は別途案内の予定である。海外市場においては、2023年12月期に値上げを行っており、市場の混乱はなく順調に増収増益に寄与した経緯がある。 前期にマーケティング施策が奏功し業績を伸ばした「正露丸クイックC」に関しては、進行期は“外出中の方”を新たなターゲットとして、“思い出に、おなかトラブルは、似合わない”“早く溶けるカプセルタイプ”などのコンセプトを訴求する計画である。 2. 感染管理事業:コストコントロール強化に軌道修正 2022年の消費者庁による景品表示法に基づく措置命令の発出は、クレベリンブランドの信頼を低下させ、同社の業績に多大な影響を与えた。2023年は措置命令の反省を生かし社内体制を強化するとともに、エビデンス訴求を目的に販促活動を再開した。2023年秋・冬商戦においては「事実、クレベリン。」のTVCMや実験動画公開等のプロモーションを行い一定の効果は得たものの、市場の伸び悩みを突破するほどの効果はなく、売上は低調に推移した。2024年12月期は、コロナ禍以降、除菌市場の売上予測が難しい状況が続いていることを踏まえ、コストコントロールを強化し、売上規模に応じたマーケティング費用の投下を行う方針に軌道修正する。なお、信頼回復に向けてエビデンス強化に関わるR&Dを継続する方針に変化はない。 3. ガバナンス強化:役員の異動 同社では、ガバナンスの強化を念頭に2024年2月新たな役員人事を発表した。専務取締役に橋本昌司氏(弁護士、橋本総合法律事務所代表)、常勤監査等委員に富永俊秀氏(パナソニックホールディングス<6752>で常任監査役などを歴任)、監査等委員に土居健人氏(P&Gグループを経て、トリンプ・インターナショナル・ジャパンで代表取締役などを歴任)、監査等委員に三輪哲生氏(武田薬品工業<4502>にて製薬本部長などを歴任)など、ガバナンスのさらなる強化が期待できる布陣となった。2024年3月28日開催予定の定時株主総会において正式に決定される予定である。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫) 《SO》
関連銘柄 3件
4502 東証プライム
4,263
11/15 15:30
+50(%)
時価総額 6,782,169百万円
国内製薬最大手。1781年創業。潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤など消化器系疾患領域が柱。アイルランドの製薬大手「シャイアー」等を傘下に持つ。25.3期はENTYVIO、免疫グロブリン製剤などの拡大見込む。 記:2024/06/15
4574 東証プライム
361
11/15 15:30
-2(%)
時価総額 18,280百万円
正露丸、セイロガン糖衣Aなど一般用医薬品の製造・販売を行う医薬品事業が主力。「クレベリン」シリーズ等の感染管理事業も展開。1946年設立。医薬品事業は京都工場の医薬品ライン立ち上げなど増産施策に取り組む。 記:2024/09/01
1,467.5
11/15 15:30
-29.5(%)
時価総額 3,601,900百万円
電機大手のパナソニックを中核とする持株会社。1918年創業。家電や住宅設備、AV機器、デジカメ、電子部品、産業電池・車載用電池等を手掛ける。配当性向30%目安。車載電池、空質空調等を投資領域に位置付け。 記:2024/09/02