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日経平均は4日続伸、依然として先高観強い日本株

2023/6/6 12:14 FISCO
*12:14JST 日経平均は4日続伸、依然として先高観強い日本株  日経平均は4日続伸。133.15円高の32350.58円(出来高概算6億3281万株)で前場の取引を終えている。  5日の米株式市場でダウ平均は199.9ドル安(-0.59%)と3日ぶり反落。債務上限問題の解決や利上げ一時停止観測が下支えしたが、先週末の大幅高を受けた利益確定売りが優勢だった。5月ISM非製造業景気指数が予想外に悪化したことや米当局が大手銀の資本要件を引き上げることを検討しているとの報道も投資家心理を悪化させた。金利低下でナスダック総合指数は上昇して推移する場面もあったが、引けにかけて失速し、-0.08%と3日ぶり小反落。米株安や再び140円を割り込んだドル円を受け、日経平均は229.06円安からスタート。一時31933.87円(283.56円安)まで下落したが、その後は急速に切り返してプラス圏に浮上。中ごろに伸び悩む場面もあったが、前引けにかけては再び騰勢を強め、この日の高値圏で前場を終えている。  個別では、アドバンテスト<6857>、ルネサス<6723>、SUMCO<3436>の半導体株の一角が下落。イビデン<4062>、新光電工<6967>は米アップルによる最新チップの発表など、半導体の自社生産を警戒した米インテルの株価下落が影響したもよう。ほか、キーエンス<6861>、ソニーG<6758>、HOYA<7741>などの値がさ株や、三菱UFJ<8306>、三井住友<8316>の銀行が下落。郵船<9101>、川崎汽船<9107>、商船三井<9104>の海運が軟調。  一方、レーザーテック<6920>、ソシオネクスト<6526>、ディスコ<6146>など半導体の一角が上昇。三井物産<8031>、住友商事<8053>の商社、日本製鉄<5401>、神戸製鋼所<5406>の鉄鋼も高い。三菱重<7011>、川崎重<7012>、IHI<7013>の防衛関連は揃って大幅高。株式分割を発表したローム<6963>は年初来高値を更新している。  高水準の自社株買いを発表した立花エレテック<8159>、第3四半期営業利益が通期計画を超過したファーマフーズ<2929>が急伸。子会社がマイクロソフトとのサービス連携を開始したJNS<3627>はストップ高。ほか、業績予想を上方修正した内田洋行<8057>、電気自動車(EV)関連設備の大型案件を受注した平田機工<6258>などが大きく上昇している。  セクターでは鉱業、卸売、鉄鋼が上昇率上位に並んだ一方、銀行、海運、ガラス・土石製品が下落率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の41%、対して値下がり銘柄は55%となっている。  日経平均は32000円割れからスタートも、急速に切り返してプラス圏に浮上し、4日続伸となっている。日経225先物は6日の夜間取引において一時32570円まで上昇。その後、米5月ISM非製造業景気指数が予想外に前月から悪化したことに伴う景気減速懸念や為替の円高により、32060円まで500円超も失速する場面があった。  急ピッチでの上昇の反動が出やすいなか、材料の少ない今週において最も注目されていた経済指標が悪化したことで、分かりやすく米株安・円高に売りで反応したに過ぎないともいえるが、上方向ならまだしも、短時間で500円超も下方向へ大きく動いたケースはここ最近ではほとんど見られていなかったため、基調の転換を感じさせた。  そのうえ、本日は日経平均が32000円も割り込んでスタートしたことで、そうした見方が裏付けられたかとも思った。しかし、完全にこれは杞憂に終わった。上述した通り、日経平均はその後急速に切り返し、プラス圏に浮上している。  日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信<1357>の大幅な買い長の状況、および日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>の大幅な売り長の状況が続くなか、売り方の買い戻しが下値を支えたとみられている。ただ、それだけではなく、依然としてこれまでの上昇相場のけん引役である海外勢の買い意欲が旺盛であることも挙げられるだろう。やはり、少なくとも今週末の株価指数先物・オプション取引6月限の特別清算指数算出(メジャーSQ)を通過するまでは上方向を見ておいた方がよさそうだ。  一方、中長期的には懸念材料がくすぶる。前日に発表された米5月ISM非製造業景気指数は50.3と4月(51.9)から低下し、改善するとの市場予想(52.4)に反して低下した。景況感の拡大・縮小の境界値である50割れ目前までの低下であるほか、特に新規受注が52.9と前回(56.1)からの低下幅が大きかったこともあり、景気減速懸念が再燃した。  ただ、直近の米サービス業購買担当者景気指数(PMI)とは動きが乖離しているほか、先週末に発表された米5月雇用統計でも力強い雇用者数の伸びが確認されていることから、景気後退懸念で株式市場が大きく下落するほどの内容とまでは判断できない。また、構成項目の仕入価格が56.2と前回(59.6)から大幅に低下し、新型コロナ流行前の水準に近づいてきた点はインフレ鎮静化、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ停止を示唆する点で株式市場にはポジティブな内容だった。  一方、米当局が金融システム強化に向け策定中の新規制案で、米大手銀行は平均で20%の資本要件引き上げを課される見込みと報道されており、これはマイナス材料だろう。新規制は資産1000億ドル(約14兆円)以上の銀行が対象になるもよう。米当局が現在最も厳格な規制の対象としているのは資産2500億ドル以上の銀行であるため、新規制ではこの基準が大幅に引き下げられることになる。米地銀の数十行も対象となり得るとのことで、貸し出し抑制が一段と強まる恐れがある。まだ確定事項でないうえ、実体経済に影響が出るまでには時間がかかる話であるため、現時点では株式市場への影響は限られると思われるが、懸念材料であることに違いない。  また、これまで相場のけん引役だったハイテク株に上昇一服感が見られている。前日、米アップルは新製品として複合現実(MR)ヘッドセット「Vision Pro」を発表した。株価は期待感から一時上場来高値を更新していたが、発表後は出尽くし感から下落に転じた。時価総額が大きく、市場への影響力が大きい同社株が上場来高値更新による達成感やイベント通過による材料出尽くし感からこのまま調整局面入りになるようだと、米株式市場の上値が重くなろう。  ほか、140円台の定着に度々失敗しているドル円の動向も気がかりだ。米商品先物取引委員会(CFTC)によると、5月30日時点での投機筋による円ポジションは9万6193枚の売り越し。5月中旬から売り越し幅を急速に拡大させてきており、今年に入ってからの最大の売り越し幅となっている。ただ直近の3年間の動向を振り返ると、おおよそ10万枚の売り越し水準をボトムにその後は買い戻しに転じる傾向が見られる。米景気指標の下振れや財務相・日銀ら当局による円安けん制などを背景にドル円の先高観が薄れるなか、今後はじわりと進みそうな円高にも注意したい。(仲村幸浩) 《AK》
関連銘柄 29件
2929 東証プライム
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卵黄由来の機能性素材や化粧品、医薬品、抗体試薬の開発、製造等を行う。販売は通信販売と卸売。子会社にフューチャーラボ、明治薬品など。伊藤忠商事と資本業務提携。卵殻膜素材の開発・量産化などに取り組む。 記:2024/10/24
3436 東証プライム
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時価総額 438,769百万円
半導体用シリコンウェーハの製造・販売を行う。TSMCなど半導体メーカーが主要取引先。日本、米国、台湾などに製造拠点。海外売上高比率が高い。AI活用による生産性改善などコスト競争力の強化に取り組む。 記:2024/08/30
3627 東証スタンダード
317
11/22 15:30
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時価総額 3,960百万円
aiwa製品等のIoT&デバイス事業、ゲームやAI健康アドバイスアプリ等のライフデザイン事業、AI&クラウド事業を展開。プリペイド決済サービス「ValueWallet」はスーパーなど向け中心に導入図る。 記:2024/10/25
4062 東証プライム
4,888
11/22 15:30
+125(%)
時価総額 688,529百万円
ICパッケージ基板で世界トップシェア。1912年に揖斐川電力として創業。岐阜県大垣市に本社。自動車排気系部品等のセラミック事業も。電子事業は生成AI用サーバー向けが順調。28.3期売上6500億円目標。 記:2024/06/15
5401 東証プライム
3,125
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時価総額 2,969,753百万円
国内最大、世界有数の製鉄会社。自動車用鋼板、電磁鋼板、高級シームレス鋼管で実績。日鉄エンジニアリングなどを傘下に収める。米鉄鋼大手USスチール買収へ。中国減速で需要や市況は伸び悩み。原材料高も響く。 記:2024/06/24
5406 東証プライム
1,626.5
11/22 15:30
+7(%)
時価総額 644,657百万円
1905年創業の鉄鋼大手。鋳鍛鋼製品等の素形材、製鉄プラント等のエンジニアリング、油圧ショベル等の建設機械、電力事業等も手掛ける。等方圧加圧装置で世界トップシェア。鉄鋼部門では引き続き価格転嫁を推進。 記:2024/06/18
6146 東証プライム
42,590
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+210(%)
時価総額 4,613,221百万円
半導体の精密加工装置、精密加工ツールの製造・販売を行う。1937年に広島県呉市で創業。ダイシングソーなどで世界トップシェア。パワー半導体向け中心に精密加工装置は出荷順調。生産能力の強化、効率化推進。 記:2024/06/28
6258 東証プライム
5,150
11/22 15:30
+70(%)
時価総額 55,393百万円
自動車関連・半導体関連生産設備、パネル製造装置、産業用ロボット、自動倉庫システム等の製造、販売を行う。熊本県熊本市に本社。一貫生産体制が強み。DX推進による生産能力向上等で成長市場でのビジネス拡大図る。 記:2024/10/06
6526 東証プライム
2,360
11/22 15:30
+2(%)
時価総額 423,382百万円
半導体ファブレスメーカー。富士通、パナソニックのシステムLSI事業の統合により誕生。SoCの設計・開発、販売を行う。オートモーティブ、データセンターなどが注力分野。注力分野中心に多くの大型商談を獲得。 記:2024/07/28
2,012
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-3(%)
時価総額 3,763,677百万円
大手半導体メーカー。車載用マイコンで世界首位級。海外での大型買収により、電圧制御用や通信用の半導体を拡大。自動車向け事業は堅調。円安や自動運転支援、EV向け製品の売上が増加。米GaNパワー半導体会社買収へ。 記:2024/06/15
6758 東証プライム
2,948
11/22 15:30
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時価総額 18,404,653百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6857 東証プライム
9,447
11/22 15:30
+62(%)
時価総額 7,237,734百万円
SoC半導体用試験装置など半導体・部品テストシステム事業が主力。半導体検査装置で世界トップシェア。メカトロニクス関連製品の製造・販売等も。海外売上高比率は9割超。グローバル及びサポート力の増強図る。 記:2024/10/12
6861 東証プライム
65,660
11/22 15:30
-20(%)
時価総額 15,969,037百万円
センサや測定器、画像処理システム、制御・計測機器等を手掛けるFAの総合メーカー。製造は国内外の協力会社に委託。取引先は全世界に35万社超。グローバル直販体制が強み。販売力の強化などで海外事業の拡大図る。 記:2024/10/12
6920 東証プライム
17,280
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 1,629,262百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
6963 東証プライム
1,414
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-32.5(%)
時価総額 570,917百万円
半導体・電子部品メーカー。LSI事業、半導体素子事業が柱。パワーダイオードや小信号ダイオードは世界シェア上位。SiCなどパワーデバイスは生産能力増強進める。LSIの新商品開発で新規需要の獲得図る。 記:2024/10/20
6967 東証プライム
5,255
11/22 15:30
-22(%)
時価総額 710,329百万円
半導体パッケージメーカー。フリップチップタイプパッケージが主力。長野県長野市に本社。海外売上比率が高い。セラミック静電チャック等も。プラスチックBGA基板は生産能力増強図る。光電融合デバイスの開発に注力。 記:2024/09/02
7011 東証プライム
2,309
11/22 15:30
-1(%)
時価総額 7,789,753百万円
総合重機国内最大手。1884年創立。各種発電システムや航空機用エンジン、物流機器、製鉄機械、特殊車両等を手掛ける。ガスタービンで世界トップシェア。中期経営計画では27.3期売上高5.7兆円以上目標。 記:2024/09/03
7012 東証プライム
6,282
11/22 15:30
+53(%)
時価総額 1,054,886百万円
総合重機大手。二輪車や航空機、鉄道車両、造船、各種発電設備プラント、油圧機器・油圧装置等を手掛ける。ウェハ搬送ロボットで世界トップシェア。1878年創業。エネルギー・環境ソリューション分野などに注力。 記:2024/10/20
7013 東証プライム
8,529
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-192(%)
時価総額 1,319,266百万円
総合重工メーカー大手。1853年に石川島造船所として創業。産業システム・汎用機械、資源・エネルギー・環境、航空・宇宙・防衛等の分野で事業展開。航空エンジン・ロケット分野、クリーンエネルギー分野に注力。 記:2024/09/02
7741 東証プライム
19,375
11/22 15:30
-95(%)
時価総額 6,799,831百万円
メガネレンズ、医療用内視鏡などを手掛けるライフケア事業が主力。エレクトロニクス関連製品、映像関連製品等も。半導体用マスクブランクスで世界トップシェア。コンタクトレンズはPB品、オンラインサービスが順調。 記:2024/08/30
8031 東証プライム
3,305
11/22 15:30
+35(%)
時価総額 10,005,514百万円
大手総合商社。鉄鉱石や原油・LNGなど資源分野に強み。機械・インフラ、化学品、生活産業などの事業を多角的に展開。インドネシアのパイトン発電事業の持分売却は完了。中計では26.3期当期利益9200億円目標。 記:2024/06/04
8053 東証プライム
3,282
11/22 15:30
+45(%)
時価総額 3,974,827百万円
総合商社大手。1919年設立。メディアなどの非資源に強み。SCSK、食品スーパーのサミットなどを傘下に持つ。中計では27.3期純利益6500億円目標。鉄鋼事業では米国、鉄鋼GX等の新領域での事業拡大図る。 記:2024/06/09
8057 東証プライム
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+20(%)
時価総額 71,683百万円
法人向けERP・業務システム等を手掛ける情報関連事業が柱。1910年創業。教育ICT環境構築等の公共関連事業、オフィス家具等のオフィス関連事業も。クラウド型会議室運用支援サービス等のICTサービスは順調。 記:2024/08/12
8159 東証プライム
2,669
11/22 15:30
+29(%)
時価総額 66,792百万円
FAシステム事業、半導体デバイス事業が柱の技術商社。1921年創業。ビル用マルチエアコン等の施設事業、電子機器製造受託サービス等も。半導体デバイス事業は営業力等を強化。施設事業は太陽光発電システムを拡販。 記:2024/10/08
1,825
11/22 15:30
+19(%)
時価総額 24,239,641百万円
三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJニコスなどを傘下に収める総合金融グループ。世界最大の金融機関の一つ。アジアプラットフォームの強靭化などに取り組む。 記:2024/07/29
3,663
11/22 15:30
+64(%)
時価総額 14,375,561百万円
三井住友銀行、SMBC信託銀行、三井住友ファイナンス&リース、SMBC日興証券、三井住友カードなどを傘下に収める持株会社。総資産は300兆円超。決済ビジネスを強化。政策保有株式の削減交渉は進捗順調。 記:2024/08/22
9101 東証プライム
4,975
11/22 15:30
-62(%)
時価総額 2,293,475百万円
海運の国内最大手。1885年創業。三菱グループ。不定期専用船事業、物流事業が柱。定期船事業、航空運送事業等も展開。世界最大規模の自動車専用船を保有。配当性向30%目安。25.3期は最終増益見通し。 記:2024/07/04
9104 東証プライム
5,430
11/22 15:30
-9(%)
時価総額 1,968,668百万円
海運国内2位。1884年創業。三井グループ。ドライバルク事業、エネルギー事業、製品輸送事業が柱。LNG船の所有・管理・運航で世界シェアトップクラス。配当性向30%目安。非海運事業のアセット積み増し図る。 記:2024/07/29
9107 東証プライム
2,155
11/22 15:30
-34(%)
時価総額 1,454,996百万円
海運国内3位。1919年設立。自動車船事業などの製品物流部門が主力。ドライバルク事業等も。持分法適用関連会社にコンテナ船事業を行うONE社。LNG船等は順調推移見込む。27.3期経常利益1600億円目標。 記:2024/06/17