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FJK Research Memo(5):市場規模は大きく、裾野の広い業界構造。廃プラ輸出規制により需要バランスがひっ迫

2019/10/4 15:35 FISCO
*15:35JST FJK Research Memo(5):市場規模は大きく、裾野の広い業界構造。廃プラ輸出規制により需要バランスがひっ迫 ■フジコー<2405>の業界環境 産業廃棄物とは、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」により、「事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類その他政令で定める廃棄物」及び「輸入された廃棄物」と定義されており、産業廃棄物以外のものが一般廃棄物とされる。総排出量は、一般廃棄物が年間約4,500 万トンに対して、産業廃棄物は年間約4 億トンと圧倒的に大きい(環境白書)。 一般廃棄物は市町村に処理責任があるのに対して、産業廃棄物は排出事業者に処理責任があるが、産業廃棄物を処理できる許可を受けた産業廃棄物処理業者へ処理を委託することができる。なお、産業廃棄物は、法律により21品目が列挙されており、取扱許可は品目ごと、施設ごとに取得しなければならない。 環境省が2013年4月に公表した報告書「環境への取り組みをエンジンとした経済成長に向けて」によれば、「廃棄物処理・資源有効活用」の市場規模は43.1兆円と推計されている。2009年にはリーマン・ショックによる景気後退の影響で落ち込んだものの、その後は堅調に推移している。全体的には底堅い市場とみることができるが、建設系産業廃棄物においては、建設業界の景気変動による影響を受けやすいところに注意が必要である。 もっとも、廃プラ輸出規制の影響により、足元では需給バランスがひっ迫する状況が見られる。すなわち、2017年末からの中国における廃プラ輸入規制に加え、バーゼル条約に係る会議(2019年5月開催)においても相手国の同意なしで、汚れたプラスチックごみを輸出することが禁止されたことや、深刻化が指摘される海洋プラスチック汚染問題の解決に向けた取り組みなどが背景としてある。それに伴って、高カロリー廃棄物がだぶつくとともに、処理可能数量の低減や外注委託費の高騰などの混乱を招いているものの、受入単価の見直しにより処理施設を保有する事業者にとっては追い風と言える状況となっている。 なお、産業廃棄物処理業者は全国で約11.6万(環境省ホームページ)に上り、産業廃棄物処理施設(2017年4月1日現在)も中間処理施設数が約19,018件、最終処分場が約1,783件であることから裾野の広い業界構造と捉えることができる。もっとも、環境省の「平成23年度産業廃棄物処理業実態調査」によれば、売上高の上位企業によってシェアが占められていることから、収集運搬業だけを行う零細事業者と資本力の必要な中間処理あるいは最終処理を手掛ける事業者の2極構造であるとともに、後者については、規模の経済が働いていることが考えられる。したがって、資本力の弱いところや後継者問題を抱える事業者を巡って業界淘汰が進んでおり、今後もこのような動きが加速される可能性は高いと想定される。 同社以外で産業廃棄物処理を行う上場会社には、専業として要興業<6566>、ミダック<6564>、タケエイ<2151>、アミタホールディングス<2195>、事業の一部としてアサヒホールディングス<5857>などが挙げられる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫) 《SF》
関連銘柄 6件
2151 東証1部
1,873
9/28 15:00
-54(-2.8%)
時価総額 53,598百万円
廃棄物処理・リサイクル事業が主力。再生可能エネルギー事業、環境エンジニアリング事業等も。22.3期1Qは2桁増収増益。廃棄物処理・リサイクル事業は収益伸長。有価物販売の増加、廃棄物製品化等の取組みが寄与。 記:2021/09/06
2195 東証グロース
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+4(0.65%)
時価総額 10,823百万円
廃棄物リサイクルや環境コンサル、環境認証認定サービスなどを展開。マレーシア国内で発生する資源を日本に輸出する海外トレーディングも。シリコン再生の増設は24年夏頃に稼働予定。24.12期は増収増益を見込む。 記:2024/04/12
2405 東証2部
596
3/6 13:58
±0(0%)
時価総額 2,706百万円
建設系産業廃棄物の破砕・焼却など中間処理が主体。白蟻防除や老朽家屋の解体等も手掛ける。電力小売事業は新規開拓推進。建設系リサイクル事業は好調。収集運搬事業は新規取引先が拡大。20.6期1Qは2桁増収増益。 記:2019/11/21
5857 東証プライム
2,039
4/26 15:00
+73(3.71%)
時価総額 162,527百万円
電子基板や半導体装置部品などから貴金属を回収して販売。産業廃棄物処理も手掛ける。産業廃棄物処理施設の稼働率は安定。貴金属事業は増収。国内の金販売量、北米の精錬収入の増加が寄与。24.3期3Qは2桁増収。 記:2024/04/14
1,426
4/26 15:00
+25(1.78%)
時価総額 39,606百万円
東海地区地盤の廃棄物処理サービス会社。廃棄物の収集・運搬から、中間処理、最終処分までの一貫した廃棄物処理体制を構築。廃棄物処分事業は堅調。大型取引中心に廃棄物受託量は伸長。24.3期3Qは増収増益。 記:2024/02/26
6566 東証スタンダード
876
4/26 14:56
+3(0.34%)
時価総額 13,903百万円
総合廃棄物処理業大手。東京23区で産業廃棄物や一般廃棄物の収集運搬、処理、リサイクル、行政委託資源物処理を展開。自社保有リサイクルセンターに強み。価格転嫁と原価低減効果で、24.3期3Q累計は増収増益。 記:2024/02/22