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ALBERT Research Memo(3):顧客ニーズに対応したプロジェクト型サービスが売上高の約85%を占める

2019/4/1 15:13 FISCO
*15:13JST ALBERT Research Memo(3):顧客ニーズに対応したプロジェクト型サービスが売上高の約85%を占める ■会社概要 2. 事業概要 ALBERT<3906>は、1)顧客ごとにユニークなビッグデータ分析、アルゴリズム開発、AIのシステム実装等を提供するプロジェクト型サービス、2)幅広い顧客を対象とするAIを搭載した汎用的な自社プロダクトの提供、3)データサイエンティストの育成支援、の3つの事業サービスを展開している。 2018年12月期の売上構成比ではプロジェクト型サービスが約85%を占める主力事業となっている。2017年12月期まではプロジェクト型サービスと自社プロダクトの売上構成比でほぼ拮抗していたが、需要が旺盛なプロジェクト型サービスに戦略的に経営リソースを振り向け、自社プロダクトについては開発品目を8品目から2品目に絞り込んだことによる。 プロジェクト型サービスにおける同社の強みは、先進的な技術で開発したアルゴリズムをスクリプト化して顧客企業のシステムに実装し、その後、精度向上のためのアルゴリズムのチューニングアップ等の保守・運用サポートまで提供していることにある。2018年12月期にトヨタ自動車やKDDIなど大手企業との資本業務提携を締結したことで、同社の技術力の高さが改めて認知されるようになり、引き合いが増加している。営業活動はプル型で、大手主要顧客に関しては継続的に新規プロジェクトの受注を獲得しており、その他は会社のホームページからの問い合わせ、あるいは展示会に出展した際の問い合わせに対応していく格好となっている。 一方、自社プロダクトサービスでは2016年12月にリリースしたAI・高性能チャットボットサービス「スグレス」(2019年2月に名称を変更)と、2018年10月にリリースしたAI・画像認識サービス「タクミノメ」の2品目が中心となる。「スグレス」の特徴は、独自の自然言語処理技術と自動学習機能、導入・運用の簡便さ、LINEや有人チャットとの連携機能など各種機能が充実している点が挙げられる。導入・運用の簡便さでは、Excelベースで作成したFAQリストをそのまま利用できることが高い評価につながっていると見られる。「スグレス」の初期導入費用は標準機能にオプション機能を付けて約50~100万円、月額利用料はチャットボットの表示回数によるものの、約10~50万円程度となっている。 また、「タクミノメ」は2019年2月に用途に応じて「タクミノメ 異常検知」と「タクミノメ アノテーション」に分けて正式リリースしている。「タクミノメ 異常検知」は工場の製造ラインの検査工程で画像認識技術とAIアルゴリズムを使って不良品等を発見するサービスとなる。従来は、人が目視検査していた工程を自動化できるため、人材不足難を解消するサービスとなる。また、「タクミノメ アノテーション」は画像の被写体を正確に認識して、タグ情報を自動で付けていくサービスとなり、様々な業界でニーズがあると見られる。 そのほか、データサイエンティストの育成支援サービスでは、2018年8月に同社で運営する「データサイエンティスト養成講座」が、経済産業省による「第四次産業革命スキル習得講座認定制度」に認定※された。業績面での直接的な影響は軽微だが、現在、協業先の(株)テクノプロ向けに実施している研修プログラムでも利用しており、データサイエンティストの育成面でも業界トップクラスのノウハウを持つ企業として注目される。データサイエンティストに関しては2020年に4.8万人の人材が不足するとも言われており、AI関連企業にとって人材の育成・確保が重要な経営課題となる。人材育成のノウハウを持つ同社にとっては強みになると考えられる。 ※「データサイエンティスト養成講座(R言語 上級編)」「データサイエンティスト養成講座(Python上級編)」の2講座が認定された。認定を受けたのは15事業者21講座となる。認定期間は2018年10月より3年間。 なお、データサイエンティストとは、データサイエンス力及びデータエンジニアリング力をベースに、データから価値を創出し、ビジネス課題に対する答えを導き出すプロフェショナル人材のことを同社では指している。各業界においてデータサイエンティストが不足するなか、同社は積極的な採用活動を実施しており、2018年12月末時点で154名が在籍(派遣・契約社員、アルバイトと研修中の17名を含む)、質・量ともに国内トップクラスの陣容となっている。なお、正社員のうち博士号取得者の比率は10%、修士号取得者は50%を占めている。2018年12月期に大手企業との資本業務提携を発表し、業績が急回復したこともあって、新卒、中途採用ともに応募者が増加しており、採用面でも追い風となっているようだ。 なお、産業別売上構成比で見ると、2018年12月期は通信が39.4%と最も高く、次いで自動車が15.0%、流通が8.2%、製造が10.0%、金融が5.1%、その他が22.3%となっている。同社は将来的に自動車、製造(自動車除く)、通信、流通、金融の5つの産業でバランスの取れた売上構成比にしていくことを目指している。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《ST》
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AI搭載のビッグデータ自動分析ツールを開発。AIアルゴリズム構築とシステム開発も手掛け、データ分析人材育成も展開。自動車衝突シミュレータのパラメータ最適化AIを開発。一部事業の譲渡もあり3Q累計は純増益。 記:2022/11/24